黒羽の様子

Last-modified: 2008-05-20 (火) 22:45:31

何度味わっても慣れない、この緊張感。
まだ楽屋とは言え、徐々に気持ちは高ぶってくる。
台本で最終チェックをする者、お腹が痛いとうめく者、舞台袖から客席を見に行く者、みんな様々なことをしている。
そんな様子を見ながら、黒羽は静かに目をつぶった。
舞台が始まる前はいつもしている。
黒羽流精神統一方法。
しばらくそうしていると、誰かが側までやってきた。
能登川「黒羽先輩何寝てるんですかー!!余裕にもほどがありますよ!!」
四隣「ホントですよ!!少しは焦りとかないんですか!!」
左右からユサユサと揺らされて、つぶっていた目を開ける。
黒羽「寝てるわけじゃなくて集中してただけなんだけど」
四隣「え、コクコクしてたから寝てるとばかり……」
黒羽「ギクッ」
能登川「そうですよね。黒羽先輩に限ってもうすぐ本番だって言うのに寝るなんてことはないですよねー!」
黒羽「そ、そうだよ!寝るわけないじゃんか!本番前だって言うのにー!」
……実はちょっと眠りかけていたのは内緒だ。