B舞台セット作りチーム

Last-modified: 2008-03-21 (金) 21:25:40

天馬「あらあら、うふふ」
桜井「…………」
ガンガンガン!
笑い声?と共にカナヅチで釘を打つ音が響く。
天馬「あらあら。丑さんは食べ物が落ちていると思ったのね~~」
殆ど棒読み。BGMは釘を打つ音。
ガンガンガン!
桜井「…………」
天馬「あらあら、どうしましょう~~」
ギコギコ。ノコギリで板を切断。
小道具(大道具込み)担当の桜井と天馬だ。本来、裏方の2人だが今回は舞台に出ることになった。
桜井「……なぁ、天馬サン」
天馬「はい?」
ギコギコ。
桜井「作るか、台詞練習するかどっちかにしねぇか?」
天馬「そんな余裕あるんですか?」
びしっ!ノコギリを桜井に突きつける。怖いよ。いや危ない。
天馬「みんなギリギリで作業してるんですから。開いた口は塞がず台詞喋らせないと覚えませんよ」
かきかき。また別の板に線を引いていく。
桜井「まぁ、そうだけどよぉ…」
天馬「それに、衣装も考えないといけませんからね」
桜井「あぁ、それもあったか……」
ぎこぎこ、ガンガンガン!
天馬「辰の衣装、どうしよう……」
桜井「……チャイナがいいなぁ」
天馬「は、はぁ……」
すっと片足立ちでポーズをとる。手にはノコギリ。だから、危ないって。
桜井「バランス感覚いいな……」
天馬「舞台立つなら、この位出来た方が良いですよ」
そこへ部長の湊がやってきた。
湊「どんな感じ……って、何しているの?」
ノコギリでポーズ取っている天馬とソレを見ている桜井。湊は不思議に思う。
天馬「チャイナです」
湊「はいはい。天馬の衣装はチャイナ服っと。デザイン考えておいてね」
以心伝心?
湊「タツはどうする?」
桜井「あ~、もう少し考えさせてくれねぇか?」
湊「いいよ。でも、明日の放課後が限度だからね」
桜井「あぁ?いくらなんでも短すぎるって!」
天馬「作る側の手間もありますからね~」
ガンガンガン!
湊「というわけで、よろしく~。そだ、酉のバイクだけど兄さんから借りられるから、飾りパーツだけ作ってね」
そう言うと、湊は自分の作業へ戻って行った。
桜井「バイクは何とかなったな。しかし、飾りか……何がいいかな」
悩む裏方4人。
四隣「レースタイプとかどうです?速そうでしょ?」
能登川「いっそ白バイとか」
桜井「白バイは作るもの多そうだな……」
天馬「ぶいんぶいん。ぱらりらぱらりら……」
暴走族ですか?
桜井「ちょ……それはいくらなんでも……いいかもしれねぇな。族仕様」
本気ですか!?
能登川「うは。追う方から追われるほうへ」
天馬「……本当に作るんですか?」
桜井「この際だ、やっちまおう。まずはマフラーだな……」
そして後日、出来上がったバイクを見た部員達は大笑いしたという……。ただ一人、酉役を除いて。


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