3.捕まえる・守る~掘り起こす所

Last-modified: 2009-11-16 (月) 02:40:22

分岐【犯人を捕まえよう!】
 
 
黒羽
「こうなったら道は一つだろ」
柿崎
「何ですか?」
 
部員達が一斉に黒羽に注目する。
少し間を置くと、黒羽はゆっくりとした口調で話し始めた。
 
黒羽
「二十面相を捕まえるんだよ」
釈迦如来
「えぇっ!?」
シルク
「僕達で?」
 
黒羽の案にみんなが驚きの声をあげた。
 
黒羽
「そう。バレないためにはそれしかないだろ」
葉月
「でも…僕達だけで捕まえられますかね?」
黒羽
「やるしかないだろ。それにもし捕まえられたら俺達ヒーローだぜ?」
 
ピクッと釈迦如来が反応する。
なにやら目が輝き始めている。
 
釈迦如来
「そうだよ!!理事長のために僕達が捕まえてやろうよ!!そしてヒーローになるんだ!!」
シルク
「部長ったら~」
 
どうやら釈迦如来はヒーローと言う単語に反応したらしい。
妙にやる気になった釈迦如来は部長らしくテキパキと部員達に指示を出していった。
 
釈迦如来
「まずは情報収集!二十面相について調べよう!」
全員
「はい」
釈迦如来
「総司は3年、柿崎は2年、葉月とシルクは1年に情報ないか聞いてみて!僕は先生達に聞いてみるよ!」
黒羽
「やる気になったなー。おっし、んじゃ放課後部室に集合な。それまでにみんな聞きまくれ!」
釈迦如来
「よし、解散!」
全員
「はい!」
 
二十面相の情報を得るため、部員達は各々教室に戻っていった。
果たして情報は集まるのだろうか…。
 
 
【暗転】
 
 
放課後、部員達は自分達の得た情報を手に部室に集まっていた。
一体どんな情報が集まったのだろうか?
 
釈迦如来
「さて、みんなどんな情報が手に入った?」
 
釈迦如来が部員達に質問する。
最初に答えたのは1年代表シルクと葉月だった。
 
シルク
「こっちはただ予告状が来たってことだけでした」
葉月
「あとはガセネタって感じです。実は不死身だとか、地獄の底からやって来た正義の使者…とか」
 
確かに明らかにガセネタと言う感じのものばかりだ。
1年は入学して間もない人が多いため、仕方ないとも言える。
 
柿崎
「こっちでは、実は犯人は卒業生じゃなかって噂がありました。どっかの部活の先輩を目撃したって情報があります」
釈迦如来
「おぉ!なんかそれっぽい情報!」
黒羽
「3年でもその先輩目撃情報出てたから、確認取ってみた。確かにクレに遊びに来てたらしい、演劇部の先輩が」
釈迦如来
「おぉ…仕事が早いな…。ってか演劇部の先輩?」
黒羽
「そう。しかもだ、あの胸像の下にタイムカプセルを埋めたらしいんだよ。」 
 
理事長の胸像の下にタイムカプセル?
なにやらすごい情報を得ることができた。
 
釈迦如来
「先生達も、何人かがタイムカプセルのこと言ってたなー。二十面相とタイムカプセル…何か関係があるのかな?」
柿崎
「分からないですけど、一応確認しに行きます?そのタイムカプセルを。もし関係があるのなら、二十面相に渡すわけにはいきませんし」
釈迦如来
「そうだね。よし、みんなでタイムカプセルを堀りに行こう!」
 
 

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分岐【理事長像を守ろう!】
 
 
黒羽
「胸像の回りに落とし穴でも作って、理事長像守ってみるか?」
釈迦如来
「落とし穴!なんて古典的な!」
 
黒羽の出した落とし穴案に部員達は笑出してしまった。
中には腹を抱えて笑っているものもいる。
黒羽は口を尖らせて怒ったような顔をしている。
どうやら笑われてしまったのが悔しいらしい。
 
柿崎
「でも、意外に古典的な方法のほうが引っ掛かりやすかったりしますよ?」
黒羽
「だよなだよな!?」
 
柿崎が黒羽の案に乗ってくれた。
それが嬉しかったのか、激しく反応する黒羽。
 
シルク
「それじゃ、落とし穴掘ります?」
葉月
「ちょっと楽しそうかも。僕は掘りたい!」
釈迦如来
「それじゃ…掘りますか!」
 
どうやらみんなも落とし穴作戦を認めてくれたらしく、やる気を起こしてくれた。
気がつけば黒羽は笑顔になっている。
 
釈迦如来
「よし!みんな!理事長像へ行くよー!!」