黒羽
「どこだ!どこにいる!」
シルク
「姿を現せ!」
辺りには姿は見えず、どこからともなく不気味な高笑いが聞こえる。
??
「こっちだよ」
釈迦如来
「え!?」
声のする方に振り向くと、そこは漆黒のマントを翻し、怪しい仮面を付けた男が胸像の上に立っていた。
黒羽
「ちょ、なんでそんなところに!」
釈迦如来
「やめて!空気読んでよ!」
胸像の上に立っているのを見つけるなり、かなり焦りだす演劇部員達。
それは当然である。
奴が立っている胸像は演劇部が作り上げたハリボテなのだから。
??
「…仕方ない、降りてやる」
渋々といった感じではあるが、胸像から降りてくれた。
紳士である。
釈迦如来
「お前が二十面相だな」
二十面相
「いかにも。その箱をいただきに来た」
葉月
「お前の獲物は胸像じゃないの?」
柿崎
「そ、そうですよ!」
そう、理事長の胸像を盗むと言うからみんなはハリボテであることを気づかれないために犯人を追っていたのである。
二十面相
「気分が変わったのだよ。…さぁ、その箱を渡してもらおうか」
くそう!
こうなったら…。
・二十面相を捕まえる?
・二十面相に箱を渡す?