まおうん家(5)

Last-modified: 2014-02-24 (月) 22:36:55

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まおうん家2

2012/8/31(金) #56 : かすてら1ばん

【ケルビム】
「最近、なにやら騒がしおすなぁ。」
【アルケー】
「それなんですけど、
夜な夜な空を飛ぶ天使のような影が
目撃されてるらしいです。」
【ドミニオン】
「・・・?」
【ヴァーチェ】
「そのウワサなら私も聞いたぞ。
魔王も気にしているとか・・・」
【エクス】
「そういえば、
カノンがなにか調べてたわね。」
【スローネ】
「なんなのかしらぁ~・・・」

=魔王の家=

【カノン】
「魔王様ー、
頼まれたこと調べてみましたけど、
みんなよくわからないみたいですよ?」
【魔王】
「うーむ・・・
『天使っぽい影』と言ってもなぁ。」
【カノン】
「今の魔界には、
天使さんもたくさんいますからね。」
【モア・アーモイ】
「そうデスねぇ~」
【魔王】
「アルケーあたりがまた騙されて
なにかやってるのかと思ったが、
そうでもなさそうだしな・・・」
【カテリナ】
「妾の聞いた限りでは、
どうも、頭に何か付けていたようじゃがの。」
【魔王】
「ふむ・・・?
それはアレじゃないか・・・?」
【モア・アーモイ】
「おや、どうやら心当たりが
あるようデスねぇ~」
【魔王】
「ああ・・・
私の予想が正しければ、
恐らく、これをこうすれば
ヤツは姿を現すだろう。」
【カノン】
「ちょっと魔王様、
突然『魔界堂カステラ』を
縁側に置いてどうす・・・」

バサッ・・・・バサッ・・・

【カテリナ】
「なんじゃ?」
【モア・アーモイ】
「ウワサの天使さんデスかねぇ~」

バサッ・・・

【???】
「・・・おなか・・・すいた・・・」
【カノン】
「・・・は?」
【???】
「これ・・・
たべていい・・・?」

もぐもぐ

【魔王】
「いや・・・食べていいと言う前に、
すでに食ってるけどな・・・」
【カテリナ】
「なんじゃこやつは・・・」
【モア・アーモイ】
「ドミニオンさんのようデスが、
ちょっと違う気がしマスねぇ~」
【魔王】
「コイツあれだろ。
いつぞや造物主が・・・」
【ケルビム】
「魔王様~
なんや、けったいなことが
起こってはると聞い・・・あらぁ?」
【モア・アーモイ】
「おや、天使の皆様デスねぇ~」
【エクス】
「ちょっと、なにが・・・
えええええ!?」
【ヴァーチェ】
「これは、まさか・・・」
【アルケー】
「おねえさまの・・・」
【スローネ】
「ドミニオンちゃんの新種、
かしらぁ~?」
【ドミニオン】
「・・・?」
【???】
「・・・(もぐもぐ)」
【モア・アーモイ】
「カステラに夢中デスねぇ~」
【魔王】
「無理矢理取り上げたりしてみろ。
以前の私のように無言で攻撃されるぞ。」
【カノン】
「あー、そういえば
そんなこともありましたね。」
【ドミニオン】
「・・・?」
【スローネ】
「それでぇ?
このコはいったいなんなのかしらぁ?」
【魔王】
「あぁ、こいつはドミニオン属の
『キュリオステス』だ。」
【魔王】
「ほら、いつぞや造物主が、
増える言っていただろう・・・
って・・・」
【キュリオステス】
「・・・・・・
(カステラに夢中)」
【ドミニオン】
「・・・・・・
(カステラに釘付け)」
【カテリナ】
「相変わらず、会話に難がありそうじゃのう。」
【カノン】
「ドミニオン属の方は、
やっぱり食べ物第一なんですね。」

2012/8/23(木) #55 : のうりょう

【カノン】
「水泳大会も終わりましたし、
夏もそろそろ終わりって感じがしますね。」
【魔王】
「8月ももうすぐ終わりだしな。
とはいえ、まだまだ暑いが・・・」
【カテリナ】
「早く涼しくなってほしいのう。
コタツでごろごろしたいのじゃ。」
【魔王】
「お前はどれだけコタツ好きなんだ・・・」
【ブシドー】
「カテリナ殿、さすがにコタツは早いでござる!
まだじぱんぐでは「のうりょう」の時期でござるよ。」
【カノン】
「のうりょう?」
【モア・アーモイ】
「納涼(のうりょう)とは、暑い時期に
暑さを避けるため工夫をこらして
涼しさを味わうことということデスねぇ~」
【ブシドー】
「そうだったのでござるか!」
【魔王】
「おいー!
意味知らなかったのか!」
【ブシドー】
「そ、それはでござるな・・・
この時期になると、
長が繰り返し口にするのでござる・・・」
【魔王】
「その長も、
知ってて使ってるのか疑問だな・・・」
【カノン】
「ひな祭りのときの例がありますからねぇ・・・」
【モア・アーモイ】
「長が意味をわかってるかは不明デスが、
とても涼しげな気分を味わえそうでシタので
早速家具を手配したのデスねぇ~」
【カテリナ】
「さすがに仕事が早いのう、アーモイ。
どんなものがあるのじゃ?」
【モア・アーモイ】
「まずは、定番商品の「風鈴」デスねぇ~」

リーン・・・

【魔王】
「ほぅ・・・
これは、いい音色だな。」
【ブシドー】
「この時期のじぱんぐでは、いろんな場所で
この音がするでござるよ!」
【モア・アーモイ】
「種類によって音が違うのも素敵なのデスねぇ~
あとは、こんなのもありマスねぇ~」
【魔王】
「こ、これは・・・!!」
【カテリナ】
「ビニールプール・・・じゃのう・・・」
【カノン】
「なんか、じぱんぐらしくないような・・・」
【ニンジャ】
「なにを言うでゴザルか!
じぱんぐの夏には必需品と言っても
いいでゴザルよ!」
【カノン】
「えええ!?」
【ブシドー】
「拙者たちは泳げないので、
海や川には行けないでござる。
それゆえ、水遊びをしたくなったときには
必要なのでござる!」
【ニンジャ】
「このプールで、次の水泳大会では
某たちも海組になるよう特訓するでゴザルよ!」
【カノン】
「えーっと・・・
さすがにこれじゃ・・・」
【モア・アーモイ】
「気合い十分なところ申し訳ないのデスが、
このビニールプールで特訓されても
海では泳げないと思うのデスねぇ~」
【ブシドー】
「なぜでござるか!?」
【魔王】
「なぜって・・・
泳げるようなサイズじゃないだろ。」
【ブシドー】
【ニンジャ】
!!!!!!!!
【魔王】
「まぁ、努力するのはいいけどな・・・」
【魔王】
「それと、水泳大会の結果は
お知らせに掲載しておいたから
確認してくれ。」

2012/8/9(木) #54 : すいえいたいかい

【カノン】
「ここの海岸も、
特に問題なさそうですね。」
【魔王】
「ふむ・・・
今年のモッスィーは、
比較的おとなしいようだな。」
【カノン】
「そうですね。
いつもなら、魔王様がモッスィーを
どうにかしていることが多いですからね。」
【魔王】
「よし・・・
ちょうどいい機会だし・・・
水泳大会でもするか。」
【カノン】
「は?」
【魔王】
「夏に運動会は辛いから、
水泳大会をしようということだ!」
【カノン】
「また唐突な・・・」
【魔王】
「夏真っ盛りなんだぞ!
今やらずにいつやるんだ!」
【カノン】
「そりゃ、冬にやるとか言われるよりは
ずっといいですけど・・・」
【魔王】
「そういうことだから、
カノン、通達は任せた。」
【カノン】
「はいはい。
じゃぁ準備してきま・・・」
【ブシドー】
「ま、待つでござるーーー!」
【魔王】
「ん?」
【カノン】
「ブシドーさん?」
【ブシドー】
「す、水泳大会をすると聞こえたでござるが・・・」
【魔王】
「耳が早いな!?
まぁ、やろうと思っているぞ。」
【ニンジャ】
「某たちは、泳げないでゴザル・・・」
【カノン】
「そういえば、ブシドーさんとニンジャさんは
かなづちでしたね。」
【魔王】
「フッ、私を誰だと思っている。
それぐらいのことはお見通しだ。」
【カノン】
「それじゃ、お二人はどうするんですか?」
【魔王】
「海には、休憩場所として海の家が必要だろう。
お前たちには、海の家部隊として参加してもらうぞ。」
【カノン】
「あぁ、なるほどー」
【ブシドー】
「泳げなくても参加できるでござるか!?」
【魔王】
「お前たちは、海の家での成果を
ポイントとして加算してやるぞ。」
【ニンジャ】
「なるほど!
某も頑張るでゴザル!」
【魔王】
「うむ。
とは言え、お前たちだけでは大変だろうから、
新しいモンスターを用意しておいた。
おーい。」
【???】
「お呼びでゴザルか!?」
【カノン】
「わぁ!?
あ、青いニンジャさん!?」
【ニンジャ】
「なっ・・・
某のニセモノでゴザルか!?」
【魔王】
「ニセモノじゃないぞー。
いや、ある意味ニセモノかもしれないけど・・・」
【???】
「某は、「スイトンの術」を習得したことにより
水の中での行動ができるようになった、
ニンジャ属の新しい種・・・
「ウミニン」でゴザル!!」
【ニンジャ】
「す、スイトンの術!?
スゴイでゴザル!」
【ウミニン】
「この特技を活かして、
某は海の中のアイテムを拾って来るでゴザル!
海の家は任せたでゴザル!」
【ニンジャ】
「わかったでゴザル!
海は頼んだでゴザル!」
【魔王】
「ん?あれ?
ちょっと待て、お前それ・・・」
【ウミニン】
「ふぅぅぅぅぅ・・・
秘儀!スイトンのじゅ・・・
ゴボゴボっ・・・!?」

【カノン】
「ちょっ、溺れてますよ!?」
【魔王】
「だー!
だから止めたのに!
助けるぞ、カノン!」
【カノン】
「は、はい!
よっ・・・いしょっ・・・!
大丈夫ですか!?」
【ウミニン】
「・・・ゲホッゲホッ!
なぜ水が入ってくるでゴザルか!?」
【魔王】
「なぜってそりゃ・・・」
【カノン】
「えっと・・・
その筒、短いですよね・・・
水面から出ないような・・・」
【ウミニン】
ガーーーン!!
【魔王】
「・・・やっぱお前も海の家部隊な。」

2012/7/31(火) #53 : てんし5

【魔王】
「これをここにセットして・・・」
【魔王】
「削って・・・」

シャカシャカシャカシャカ・・・

【モア・アーモイ】
「おや、魔王様、
なにを作っておられるのデスか?」
【魔王】
「アーモイか。
実は、このところの暑さで、
カノンが夏バテ気味でな。」
【モア・アーモイ】
「確かに、この暑さは酷なのデスねぇ~
さすがのワタクシも、倒れてしまいそうな
暑さなのデスねぇ~
【魔王】
「貴様は石なのだから大丈夫だろう。」
【モア・アーモイ】
「それはわからないのデスねぇ~
ところで、それはもしや以前作った
かき氷でスカねぇ~?」
【魔王】
「ああ、カノンが気に入っていたので、
また作ってやろうと思ってな。」
【モア・アーモイ】
「フゥ~ム、
それはちょうどよかったのデスねぇ~」
【魔王】
「ん?なにがだ?」
【モア・アーモイ】
「実は、私もかき氷を作ったのデスねぇ~」
【魔王】
「なに?」

バサッ・・・バサッ・・・

【モア・アーモイ】
「あぁ、ちょうど来たようデスねぇ~」
【ヴァーチェ】
「アーーーモイどのーーーー!」
【魔王】
「ヴァーチェに運ばせたのか?
そんなことするような・・・」
【魔王】
「ブフゥ!?」
【ヴァーチェ】
「アーモイ殿!
お待たせしました!」
【モア・アーモイ】
「ありがとうございマスねぇ~
いつも助かるのデスねぇ~」
【ヴァーチェ】
「いえ、お役に立てて何よりです!」
【魔王】
「くっ、アーモイにもいいところがあるなーとか
ちょっと思ってみたらこれだよ!
久々に見たぞ、この巨大なかき氷・・・」
【モア・アーモイ】
「去年はいちご味だけでシタが、
今年はバリエーションを
増やしてみたのデスねぇ~」
【魔王】
「言われてみればなんか増えてるな。
ということは、この緑色のが」
【ドミニオン】
「メロン・・・味・・・」
【魔王】
「ぬぉ!? ドミニオンだと!?
あぁ、かき氷に釣られたのか・・・」
【ヴァーチェ】
「ちなみに、こちらの黄色いのが
レモン味だ!」
【魔王】
「威張って言われなくてもわかるけどな。」
【ドミニオン】
「これ・・・たべていい・・・の?」
【モア・アーモイ】
「食べれなくはないデスが、
やめておいたほうがいいと
思いマスねぇ~」
【ドミニオン】
「ざんねん・・・」
【???】
「あらぁ、夏祭りみたいどすな~」
【魔王】
「む?」
【ヴァーチェ】
「こ、この声は・・・!」
【ドミニオン】
「・・・・・・?」
【???】
「かき氷ゆうたら、
夏祭りの定番どすえ~?」
【魔王】
「なっ・・・!?
ケルビム・・・だと!?」
【ヴァーチェ】
「貴方様ともあろうお方が
なぜこのようなところに・・・!」
【ケルビム】
「みんなして魔界に行ってしもたさかい、
魔界でなにかあらはったんか思うて~」
【ケルビム】
「そやけど、平穏そやし、
ウチも混ぜてもらえへんかと
思ったんどす~」
【魔王】
「なんだと・・・!?
だが、天界でも上位クラスのお前を
魔界に呼ぶなど、魔界の平和が・・・」
【ケルビム】
「魔王様、ウチかて魔界と事を
構えたいとは思っておりまへん。」
【ケルビム】
「平和が一番どす~」
【魔王】
「確かに、私としても
平和なのが一番なんだが・・・」
【ケルビム】
「天界、魔界の両方にとって、
悪くない話と思いますえ~」
【魔王】
「ぐむむむむ・・・
魔界、ひいては私の平和のためか・・・
・・・わかった。」
【ケルビム】
「さすが、魔王様やわ~
ウチはどないすればええどすか~?」
【魔王】
「そこにいればいいから。
このモンスター登録機で、
ぽちぽちっと・・・
よし、終わったぞ。」
【ケルビム】
「おおきに~」
【アルケー】
「ふんふんふ~ん♪
・・って、あれ?
ケルビムお姉様!?」
【エクス】
「えっ!? ちょっと、
ケルビム様がなんでいるの!?」
【ケルビム】
「ウチも魔界に来てみたんどす~」
【スローネ】
「あらぁ、ばb・・・ケルビム様も
来たのねぇ~」
【魔王】
「(な、なんか今「ばば」・・・
い、いや、き、聞かなかったことに・・・)」
【モア・アーモイ】
「(ワタクシにも聞こえたのデスねぇ~・・・)」
【ケルビム】
「ウチは来たばかりやさかいに、
いろいろとよろしゅおすえ~」
【スローネ】
「モチロンですわぁ~」

(バチバチバチバチ・・・・!)

【魔王】
「な、なにかオーラのようなものを
強烈に感じる・・・!
やっぱり天使は恐ろしい・・・!」

2012/7/25(水) #52 : ぶれーかー

【モア・アーモイ】
「魔王様、朗報なのデスねぇ~」
【魔王】
「む?
なにがあったんだ、アーモイ。」
【モア・アーモイ】
「あの『ダーク・スチーム社』が
魔力ブレーカーの製造に
取りかかるようになったのデスねぇ~」
【魔王】
「ほう、あの老舗魔工メーカーの
ダーク・スチーム社か。」
【モア・アーモイ】
「そうなのデスねぇ~
こちらにあるのが、実物デスねぇ~」
【魔王】
「おぉ・・・!
この蒸気機関を彷彿とさせるデザイン。
さすがダーク・スチーム社製だな。」
【モア・アーモイ】
「このレトロな感じが、一部の悪魔様たちには
非常に好評デスからねぇ~
この魔力ブレーカーもダーク・スチーム社らしい
デザインに仕上がってるのデスねぇ~」
【魔王】
「うむ。
魔力ブレーカーは難しい技術を使っているが、
製作を始める会社も出始めたようだな。」
【モア・アーモイ】
「以前にも、『ヘル魔トロニクス社』が
魔力ブレーカーの製造を始めマシタねぇ~」
【魔王】
「ヘル魔トロニクス社は
今後も作りたいと言っていたし、
いい傾向だな。」
【モア・アーモイ】
「これで、魔力ブレーカーが
もっと普及するかもしれないデスねぇ~」
【魔王】
「そうだな。
実は、私もより強力な魔力ブレーカーを
作る方法を閃いたので、設計図に
まとめたところなのだ。」
【モア・アーモイ】
「偶然とは言え、すごいデスねぇ~
まるで魔力ブレーカーの大盤振る舞いの
ようデスねぇ~」
【魔王】
「まだ振るってないけどな。」
【ジャック=ラン】
「まだ、ってことは
これから大盤振る舞いするんですか~?」
【魔王】
「ん?
ラン、いつの間に。」
【ジャック=ラン】
「ちょっと前からいましたよ~
それで、魔力ブレーカーの大盤振る舞いを
するんですか~?」
【魔王】
「まあな。
新型魔力ブレーカーが登場したというのもあるが、
最近はモンスターの種類も増えたりしてるからな。」
【ジャック=ラン】
「さすが魔王様です~
それじゃあ、商品は私のお店に・・・」
【魔王】
「しかし!しかしだ!
タダでくれてやるわけにはいかんな。」
【モア・アーモイ】
「なんデスと?」
【ジャック=ラン】
「じゃあ、どうするんですか~?」
【魔王】
「魔界に貢献したもの・・・
つまり、『まおうP』をたくさん集めたものに
プレゼントしようではないか。」
【魔王】
「題して・・・
 『夏の魔力ブレーカー祭』を
開催する!」
【モア・アーモイ】
【ジャック=ラン】
「おぉ~!」
【魔王】
「アーモイ、お前は
ヘル魔トロニクス社と
ダーク・スチーム社に
協力を頼んできてくれ。」
【モア・アーモイ】
「了解しまシタねぇ~」
【魔王】
「ラン、お前にも協力してもらうぞ。」
【ジャック=ラン】
「もちろんですよ~
それじゃ、さっそく準備を始めますね~」
【魔王】
「うむ、頼んだぞ。
・・・・・・
さて、私も取り掛かるか。」
【魔王】
「それと、キャンペーンの詳細は
お知らせに書いてあるので
そちらを確認してくれ!」

2012/7/19(木) #51 : うみ2

【カテリナ】
「毎日あっついのう・・・」
【カノン】
「こう暑いと、海でも行きたくなりますね。」
【モア・アーモイ】
「青い海に白い浜、
赤い夕日に緑のきつね・・・デスねぇ~」
【魔王】
「そうそ・・・っておい、
最後、明らかに変なの混ざってたぞ。」
【モア・アーモイ】
「おや、そうでシタかねぇ?
フゥ~フフゥ~」
【魔王】
「コイツ・・・」
【カテリナ】
「しかしのう、海に行くにも
外へ出るのは暑すぎるのじゃ。」
【カノン】
「あれ・・・
前にもそんなこと言って、
家の中に海を作ってませんでした?」
【モア・アーモイ】
「そうデスねぇ~」
【カテリナ】
「あれは昼の海だったしのう。
妾は、夜の海で花火をしたいのじゃ。」
【カノン】
「またそんな無茶を・・・」
【カテリナ】
「無茶でもどうにかするのがアーモイじゃ。
当然できるに決まっているじゃろう?」
【モア・アーモイ】
「モチのロンなのデスねぇ~。
我々アーモイ建設の真価を発揮するのデスねぇ~」
【カテリナ】
「期待しておるぞ、アーモイ。」
【モア・アーモイ】
「お任せあれなのデスねぇ~
少々お待ちくだサイねぇ~」
【魔王】
「今から作るんかい。
ていうか、できるまでの間に
海に行けると思うのだが。」
【カノン】
「そもそも、待ってる間に
夜になっちゃうと思いますよ?」
【魔王】
「だよな・・・」
【カノン】
「アーモイさんも、
さすがにこんな短時間じゃ・・・」
【モア・アーモイ】
「お待たせしまシタねぇ~」
【カノン】
「えええぇぇ!?」
【魔王】
「はやっ!?」
【カテリナ】
「おぉアーモイ、早かったのう。」
【モア・アーモイ】
「社員一同総動員したのデスねぇ~」
【魔王】
「それにしたって早すぎだろう・・・」
【モア・アーモイ】
「仕事の早さは我が社のウリの一つデスねぇ~
さて、完成品がこちらなのデスねぇ~」
【カテリナ】
「おぉ!!」
【カノン】
「わー!
どう見ても夜ですー!」
【魔王】
「むう、これだけのものを
よくこの短時間で・・・
ってまた私の部屋がーーー!?」
【カテリナ】
「細かいことを気にするでない、魔王様。
気にしすぎると、ハゲてしまうのじゃ。」
【魔王】
「全然細かくないけどな?」
【カテリナ】
「おぉ、花火じゃ!
花火が上がっておるぞ!」
【魔王】
「きけーい!」
【カノン】
「まぁまぁ。
手持ち花火もありましたし、
魔王様もやりましょうよ。」
【魔王】
「まったくアイツは・・・
まぁ、せっかくだからやるか・・・」
【カノン】
「それじゃ火をつけますよー」

シュッ・・・パチパチパチパチ・・・

【カノン】
「わー、キレイですねー」
【魔王】
「うむ、そうだな。
これぞ夏って雰囲気が・・・」
【魔王】
「ってここ室内だから!
火事になったらどうする!!」
【モア・アーモイ】
「その際は、家具の製作から新居建築まで
アーモイ建設にお任せなのデスねぇ~」

2012/7/12(木) #50 : くいず

【カノン】
「七夕も終わって、いつも通りの
魔界に戻りましたね。」
【カテリナ】
「妾も天の川見物に行って疲れたのじゃ。
しばらくはのんびりしたいのう。」
【カノン】
「カテリナさんいないなーと思ってたら、
天の川観光に行ってたんですか。」
【カテリナ】
「そうなのじゃ。
いいところじゃが、行くのに疲れるのが
難点じゃのう。」
【魔王】
「他のモンスターたちは、
何度も行ったり来たりしてたけどね?」
【カテリナ】
「なので、妾はしばらくテレビでも見て
ゴロゴロ過ごすのじゃ。」
【魔王】
「ホントにダメだコイツは・・・」
【カノン】
「テレビと言えば、魔界TV局が
新しい番組を作ってましたよね。
魔王様にもぜひ見てほしいって
言ってたような。」
【カテリナ】
「ほう?」
【魔王】
「あぁ、視聴者参加型の番組とか
言ってたヤツか。」
【カテリナ】
「なにやら面白そうじゃのう。」
【カノン】
「確か今日からだったはずですよ。
見てみましょうか。」

カチッ・・・

【モア・アーモイ】
『魔王城に行きたいかー!?』
【魔王】
「ぶはっ!?」
【カノン】
「えええぇぇぇ!?」
【カテリナ】
「なっ・・・アーモイじゃと!?」
【モア・アーモイ】
『おっと・・・違ったのデスねぇ~
今日から「魔界横断ミラクルクイズ」を
お送りするのデスねぇ~』
【カノン】
「・・・えっと・・・
どうやら、クイズ番組みたいですね・・・」
【カテリナ】
「そのようじゃが・・・」
【魔王】
「なぜアーモイが・・・司会を・・・」
【モア・アーモイ】
『このクイズは、1日1問出題されるのデスねぇ~
視聴者の皆サマもぜひ答えてほしいのデスねぇ~』
【モア・アーモイ】
『では第一問なのデスねぇ~・・・』
【カノン】
「・・・・・・
クイズの緊張感が全くないですねぇ・・・」
【魔王】
「っていうか、1日1問とか
クイズ番組としてダメだろう・・・」

2012/7/5(木) #49 : たなばた2012

【カノン】
「もうすぐ七夕ですね。」
【カテリナ】
「そうじゃな。」
【カノン】
「空一面に広がる天の川・・・
キレイですよねー」
【魔王】
「あの光景はこの時期の風物詩だな。
ずっと見ていたいものだが・・・」
【モア・アーモイ】
「おまかせくだサイねぇ~」
【魔王】
「ぬ? アーモイ?」
【モア・アーモイ】
「そんなご要望にお応えして、
七夕をモチーフにした家具やリフォームプランを
ご用意したのデスねぇ~」
【カテリナ】
「これは・・・見事なものじゃな。」
【カノン】
「すごいキラキラです!」
【魔王】
「やるなアーモイ・・・
私もなにか考えてみるか・・・」
【モア・アーモイ】
「あと、七夕と言えば
やはりこれ、デスねぇ~」
【カノン】
「わ!
立派な笹ですね!」
【モア・アーモイ】
「短冊もご用意してマスので、
願い事を書いて飾るといいのデスねぇ~」
【魔王】
「うむ。 七夕にはこれをやらんと
七夕という気がしないからな。」
【カノン】
「うーん・・・
なんて書こうかな・・・」

=10分後=

【カノン】
「これを、ここに吊るして・・・
・・・っと、できました!」
【カーミラ】
「キ・・・キレイ・・・ですね。」
【魔王】
「カーミラじゃないか。
どうしたんだ?」
【カーミラ】
「も、もうすぐ七夕ですので、
いろんな場所の・・・七夕の光景などを
まとめてみようかと・・・思いまして・・・」
【魔王】
「仕事熱心だな。
がんばれよ。」
【カーミラ】
「は、ハイ!」
【カノン】
「そういえば、なんで七夕には
お願いごとを書いて、吊るすんですか?」
【カーミラ】
「元々は、『字がうまくなりますように』という
願いを込めて、自分が書いたものを・・・
飾って・・・いました。
それが、いつしか『短冊に書いた願いが叶う』という
解釈に変わっていった・・・と考えられ・・・ます・・・」
【魔王】
【カノン】
【カテリナ】
【モア・アーモイ】
「へぇ~。」
【カーミラ】
「と、ところで・・・
皆様は・・・何を・・・
お願いされた・・・のでしょうか?」
【モア・アーモイ】
商売繁盛デスねぇ~」
【カテリナ】
「ゴロゴロ生活じゃ。」
【魔王】
「当然、魔界平和だ。」
【カノン】
「それは、願ってないで自分でどうにかしてください。」
【魔王】
「ヒドイ・・・」
【カノン】
「ところで、七夕のお願いって
誰が叶えてくれるんですか?」
【カーミラ】
「それは・・・」
【カテリナ】
【モア・アーモイ】
「魔王様じゃ。」
「魔王様デスねぇ~」
【魔王】
「・・・なぜ私が・・・」

2012/6/29(金) #48 : しにがみ

【カノン】
「魔王様~、
かなり遠くまで来ましたけど、
まだ行くんですか?」
【魔王】
「もう少しだけ先だな。
カノン、この辺りは足元が悪いから
気をつけるんだぞ。」
【カノン】
「あ、はい・・・」
【カノン】
「それにしても、またずいぶんと
暗くて寒いところですねぇ・・・
太陽の親父さんが出ていないとはいえ、
ちょっと寒すぎる気も・・・」
【魔王】
「まぁ、ニブルヘイムの入口だし。」
【カノン】
「え!?
ニブルヘイムって・・・
あのニブルヘイムですか?」
【魔王】
「あのもなにも1か所しかないけどな。
死後の魂が往きつく場所と言われている、
あのニブルヘイムだ。」
【カノン】
「なんでまたこんなところに・・・」
【魔王】
「今日から転生悪魔たちの使役下に加わる、
新しいモンスターを迎えにな。」
【カノン】
「ニブルヘイムにいる
モンスター・・・?」

シャン・・・

【魔王】
「む・・・
来たようだな。」
【カノン】
「え?」

シャン・・・

【カノン】
「わっ・・・」
【???】
「・・・」
【魔王】
「よく来てくれたな、
イザナミ。」
【イザナミ】
「いえ・・・」
【カノン】
「あなたがイザナミさん・・・
死神悪魔様と共にいるというのは
聞いたことがありましたが、
直接お会いするのは初めてです・・・」
【イザナミ】
「えぇ・・・
カノン様、初めまして・・・」
【カノン】
「あれ?
確かイザナミさんは、死神悪魔様と一緒に
魂を見守るという役目があったのでは・・・」
【イザナミ】
「本来はそうね・・・
でも・・・最近の魔界は、平和だから・・・」
【カノン】
「まぁ、確かに・・・
争いなんて全然ないですからね。」
【魔王】
「平和が一番だろう。
争っても痛いだけだぞ?
尻に釘打ち込まれたりするし。」
【カノン】
「・・・
平和じゃないのは、
魔王様ぐらいですからねぇ・・・」
【イザナミ】
「えぇ・・・
それで、仕事に縛られなくなったから・・・
外に出てみようと思ったの・・・」
【カノン】
「それはいいことですよー。
きっと、転生悪魔様たちも
喜ばれるでしょうし。」
【魔王】
「そうだな。
では行くとす・・・」
【魔王】
「ぬおおおぉぉぉぉあああぁぁぁぁぁぁ….」
【カノン】
「あああぁ・・・
自分で足元が悪いと言ってたのに・・・」
【イザナミ】
「この穴・・・ここらでも、かなり深いけど・・・
大丈夫なの・・・?」
【カノン】
「まあ、慣れてますから。
そのうちおなかがすいたら帰ってきますよ。」
【イザナミ】
「そ、そう・・・
大変なのね・・・」

2012/6/21(木) #47 : まきぞく3

【魔王】
「ようやくリフォームが終わったか。
リフォームというか、修理だった気もするが。」
【カノン】
「思ったよりも長くかかりましたね。」
【モア・アーモイ】
「壁のしゅ・・・リフォームのついでに、
他に破損個所がないか調べたり、
劣化対応をしたりで
時間がかかってしまったのデスねぇ~」
【カノン】
「そうだったんですか。」
【魔王】
「経年劣化はどうしようもないからな。
助かったぞ、アーモイ。」
【モア・アーモイ】
「どういたしましてデスねぇ~」
【魔王】
「さて、リフォームも終わったし、
またしばらくはのんびりと・・・」
【サキュバス】
「魔王様、お待ちくださいな。
ここからが本番ですわ。」
【魔王】
「へ?」
【カノン】
「サキュバスさん?」
【サキュバス】
「新しい家具をお持ちしましたの。
きっと、魔王様にお似合いですわ。」
【モア・アーモイ】
「これは・・・ワタクシが手配していた、
新しい応接間向けの家具デスねぇ~」
【魔王】
「私の家を直しながらそんなこともしていたのか。
しかし、なぜサキュバスが直接持ってきたんだ?」
【サキュバス】
「もちろん、これで魔王様のお部屋を劇的に!
リフォームしてさしあげるためですわ。」
【魔王】
「え、いや、それもう終わったし。」
【サキュバス】
「なっ・・・なんですって!?」
【モア・アーモイ】
「昨日まででシタねぇ~」
【サキュバス】
「そんな・・・!」
【サキュバス】
「はっ・・・そういうことね・・・
いつ来ても工事中だと思ったら、
この石っころの策略だったというわけね・・・!」
【サキュバス】
「石っころの分際で、よくも私の邪魔を・・・!
身の程を知りなさい!!」
【カノン】
「わー!
サキュバスさんやる気ですよ!?」
【モア・アーモイ】
「ワタクシ、大ピンチなのデスねぇ~」
【魔王】
「ギャーー!?
流れ弾が!!
ええい、やめんか!
また家が壊れるだろうが!」
【サキュバス】
「くっ・・・
で、でも、せっかく魔王様のためにと
心を込めて準備いたしましたのに・・・」
【サキュバス】
「私をお傍に置いていただけないなら、
せめて・・・せめてこの家具で
魔王様のお部屋をと・・・」
【モア・アーモイ】
「フゥ~ム・・・
流石サキュバスさん
いじらしいのデスねぇ~」
【カノン】
「・・・」
【魔王】
「何その笑顔!?
笑顔こわいよ!?
前にも言ったけど、何もないし!」
【サキュバス】
「・・・前に呼ばれたときも
魔王様に無下にされて・・・
私は・・・」
【魔王】
「だー!わかった!わかったから!
この家具はありがたく使わせてもらうから。
だからとりあえず、お前は自分の家に戻るように。な!
カノンの視線が怖い・・・」
【サキュバス】
「くぅ・・・
ここまでやってもなびかないなんてっ!
ま、魔王様がそこまでおっしゃるのであれば
仕方ないですわね・・・
石っころとカノン、覚えてなさいよ!?」
【魔王】
「ふぅ・・・
ようやく家が直ったというのに、
全然のんびりできない・・・」
【カノン】
「とりあえず、この家具を家に入れましょうよ。
終わったらお茶の準備をしますから。」
【魔王】
「やっぱり、私が入れるんだよね?」
【カノン】
「モチロンです。」
【魔王】
「はぁ・・・」
【モア・アーモイ】
「ところで魔王様。
リフォームの代金はいただいたのデスが、
破損個所チェックと、劣化対応の代金を
まだいただいてないのデスねぇ~」
【魔王】
「えっ、別にお金とるの?」

2012/6/14(木) #46 : げきてき

=ヘルオードの街中=
今日から1週間、
「劇的!リフォーム週間」とする。
魔王
【カテリナ】
「ふむ・・・
これは・・・妾の出番じゃな。」

=魔王の家=
【カノン】
「魔王様~、通達終わりましたよ~」
【魔王】
「うむ。
ご苦労だったな、カノン。」
【カノン】
「でも、なぜ突然こんなことを?」
【魔王】
「魔界の建物は古いものが多いだろう。
ちょうど梅雨時だし、雨漏りしたりすると
大変だからな。」
【カノン】
「そういえばそうですね。
この家も、外観はそれなりに古いみたいですし。
中はそうでもないですけど。」
【魔王】
「アーモイが勝手に改築するからな。
アーモイだけじゃないけど・・・」
【カノン】
「確かに、海になったり、温泉が湧いたり、
キッチンスタジアムになってたりしましたね。」
【魔王】
「まぁ、ある意味そのおかげで雨漏りはしないがな。
なのでこの家はリフォームしなくとも・・・」
ドォォォォォォォォン!!
【カノン】
「わーーー!?」
【魔王】
「なっ!?なんだ!?」
【魔王】
「ってああああぁぁぁあ!?」
【カノン】
「か、壁に大きな穴が・・・」
【カテリナ】
「おお、ちょうどよいところに。
どうじゃ?劇的じゃろう?」
【魔王】
「カテリナ!
また貴様かぁぁーーー!!」
【カノン】
「はぅ・・・
お城が壊れたときのことが
フラッシュバックします・・・」
【モア・アーモイ】
「フゥ~ム、これはまた派手な穴が
あいたのデスねぇ~。」
【カノン】
「あ、アーモイさん・・・」
【カテリナ】
「ぬぅ、出おったなアーモイ。
ここは妾に任せてもらおうぞ。」
【モア・アーモイ】
「魔王様、よろしいのデスかねぇ~?」
【魔王】
「よろしくない!
しかも突然家に穴をあけて
『劇的じゃろう?』
って、一体何がしたいんだ。」
【カテリナ】
「なにを申すか。今日から
『劇的!リフォーム週間』
なのじゃろう?」
【カノン】
「確かにそういう通達は出しましたけど・・・」
【カテリナ】
「つまり、家が壊れるぐらいに
劇的に変化すればよいのじゃろう!」
【魔王】
「ちげえええええ!」
【カノン】
「あれは老朽化した部分を直して
住みやすくしようってことであって、
劇的に変化させるだけじゃないですー!」
【モア・アーモイ】
「趣旨が真逆になっているのデスねぇ~。」
【カテリナ】
「むぅ、そうじゃったか。
となると、アーモイに譲るしかないのう。」
【モア・アーモイ】
「フゥ~フフゥ~。
ここは、石の魔術師たる
ワタクシにお任せあれなのデスねぇ~。」
【カノン】
「なんですか?
石の魔術師って・・・」
【魔王】
「というか、お前自身が石だろう。」
【モア・アーモイ】
「細かいことは気にしないのデスねぇ~。
それでは、さっそく作業を始めマスねぇ~。」
【魔王】
「はあ・・・結局リフォームするハメに・・・
また出費が・・・」
【カノン】
「魔王様、いい機会ですし
お城に戻りましょうよ。」
【魔王】
「それは嫌だ。」

2012/6/7(木) #45 : かうんたー

【魔王】
「これでどうだ?」
【カテリナ】
「んむ・・・
おぉ、バッチリじゃ。」
【カノン】
「あれ?
魔王様、カテリナさん、
何してるんですか?」
【魔王】
「カノンか。
ふっ・・・今回のイベントに備えて、
カウンターを準備していたところだ。」
【カノン】
「かうんたー?」
【カテリナ】
「そうじゃ。
転生悪魔たちの「悪魔の巣」に
モンスターの開花数をカウントする機能を取り付けたのじゃ。」
【魔王】
「これがあれば、イベント期間中の開花数が
一目瞭然、というわけだな。」
【カノン】
「はあ~・・・
なるほど~」
【カテリナ】
「っと・・・
これで全部じゃな。」
【魔王】
「ご苦労だったな、カテリナ。」
【カノン】
「お二人とも、お疲れ様でした。」
【モア・アーモイ】
「お疲れ様なのデスねぇ~」
【カノン】
「ところで、これって
他のことにも使えるんですか?」
【カテリナ】
「うーむ・・・
どうじゃろうな?
多分、いろいろ使えると思うが・・・」
【魔王】
「そうだな。
だが、この技術を応用すれば、様々な行動の
回数をカウントすることが可能!
・・・なはずだ。」
【カノン】
「へぇー!
面白そうですね!」
【モア・アーモイ】
「フゥ~ム・・・
では試しに、カノンさんが魔王様に何かした回数でも
カウントしてみてはどうデスかねぇ~」
【カノン】
「そんなのもカウントできるんですか!?
よーし、それじゃあ・・・」

ガッ!

【魔王】
「ドゥフ・・・
み、鳩尾に入った・・・」
【カノン】
「あれ?
カウントされないですよ?」
【魔王】
「あ、あのな・・・
それは開花数の集計用に
調整されているのだから・・・
ごふっ・・・
当然だろう・・・」
【カノン】
「あ、そうでしたね。」
【モア・アーモイ】
「すっかり忘れていたのデスねぇ~」
【魔王】
「忘れるなよ!
ていうかアーモイ!貴様のせいだろうが!
余計なことを言いおって・・・」
【モア・アーモイ】
「おや、なんのことデスかねぇ~?」
【魔王】
「くっそ・・・アーモイめ・・・」
【カノン】
「まぁまぁ。
元気出してくださいよ、魔王様。」
【魔王】
「カノンも原因の一端だけどね?
はぁ・・・なぜ私だけこんな目に・・・」

2012/5/31(木) #44 : にんじゃ

【カノン】
「魔王様~。
お茶が入りましたよ~。」
【魔王】
「おお、すまんなカノン。」
ずずずずず・・・
【魔王】
「うむ、うまい。
縁側で日向ぼっこしながら、
茶をすする・・・
今日も魔界は平和だな。」
【カテリナ】
「そうじゃな。
絶好のゴロゴロ日和なのじゃ。」
【魔王】
「お前はいつもゴロゴロしてるだろう・・・
少しは働け。」
【カテリナ】
「そうはゆうてものう。
この陽気が妾をはなさ・・・」
ヒュンッ
【カノン】
「あ、あれ?
今なにか横切りませんでした?」
ヒュンッ
【カテリナ】
「むぅ・・・何かおるようじゃな。」
ヒュンッ
ヒュンッ
【カノン】
「ま、魔王様!
速すぎて全然見えないですー!」
【魔王】
「確かに速いが・・・
・・・そこだっ!」
ヒュンッ・・・スカッ
【魔王】
「なっ・・・避けられただと!?
ええい、次こそ!」
ヒュンッ・・・ボフッ!
(魔王が投げた座布団がなにかに当たる)
【???】
「っ!?
某(それがし)の動きを見切ったでゴザルか・・・
さすが魔王様でゴザル。」
【魔王】
「お前こそ、
私の速さについてこられるとは・・・
やるではないか。」
【???】
「なんのこれしき。
某の本気はまだまだ・・・」
【カノン】
「あ、あのー・・・
一体どちら様でしょうか・・・」
【魔王】
「はっ、そうだ!?
貴様、一体何者だ?」
【???】
「某は・・・」
【ブシドー】
「やっと追い付いたでござる!
拙者を置いて行かないでほしいでござる!!」
【カノン】
「ブシドーさん?」
【魔王】
「お前、コイツを知ってるのか?」
【ブシドー】
「紹介が遅くなって申し訳ないでござる。
この者は、『ニンジャ』という、
拙者たち同様、和の心を持った者たちでござる。」
【カノン】
「ニンジャさん・・・ですか。」
【ニンジャ】
「左様でゴザル。
ブシドーたちが力を求めたのと違い、
某たちは速さを追い求めたのでゴザル!」
【カーミラ】
「ち、ちなみに、ニンゲンの世界では
敵方に忍び込んで、諜報活動などを行う人のことを
『忍者』・・・という・・・らしいです。」
【カテリナ】
「ぬう!?
おったのか・・・またもや気づかな・・・」
【カノン】
「ニンゲンの世界にも、
同じ名前の方がいらっしゃるんですか?」
【カーミラ】
「えっと、名前、というよりはご職業です・・・が、
ニンジャさんとは、似てらっしゃるところが
とても多い・・・みたい・・・です。」
【ニンジャ】
「某たちもこの速さを活かした諜報活動で、
魔王様のお力になろうと思ったのでゴザル!」
【魔王】
「・・・と言われてもな。
諜報活動とかいらないだろう。」
【カテリナ】
「特に敵などおらんしのう。」
【カノン】
「昔は天使さんたちに追われてましたケド・・・
今は魔界にもたくさんいらっしゃいますし、
特に必要ないでしょうねぇ。」
【ニンジャ】
ガーーーーーーン!!
【カテリナ】
「すごいショックを受けておるのう・・・」
【魔王】
「ま、まぁ諜報活動はともかくとしてだ。
転生悪魔たちが使役できるようにしておくから、
ヤツらの役に立ってくれ。」
【ニンジャ】
「・・・!
某の力が必要なのでゴザルか!?
ならば!
某はもっと速さに磨きをかけるでゴザルーーー!」
ヒュゥーーーン・・・
(風のように去っていく)
【カノン】
「立ち直り早いですねぇ・・・」
【魔王】
「まぁ・・・
元が元だしなぁ・・・」