概要
ドイツ軍が運用した対戦車擲弾発射機(いわゆるロケットランチャー)。

↑RPzB-54を発射するドイツ兵。
諸元
| 制式名称 | Raketenpanzerbüchse 43~54 |
| 開発元 | HASAG |
| 口径 | 105mm |
| 重量 | 9~11kg |
| 装弾数 | 1発 |
| 全長 | 1200mm |
解説
1942年、アメリカ軍が枢軸軍の戦車に対して実戦投入したM1 バズーカに感銘を受けたドイツ軍はこれを模倣した兵器の開発を開始。88mmロケットを使用するRPzB-43が完成し、実戦投入が始まった。パンツァーファウストが無反動砲と同様の発射方式を使用し、ロケット推進薬を用いないのに対しパンツァーシュレックのロケット弾は純粋に推進薬を使用して飛翔する。また、口径も原型となったM1バズーカのそれより拡大しており、ロケット弾の重さも2倍以上となっていた。発射方式はパンツァーファウストと異なったのに対し、装甲貫徹の原理は同じものだった。モンロー・ノイマン効果による成形炸薬効果で、非常に貫徹力が高く200mm以上の装甲板を貫通することさえできた*1。そのため連合軍とソ連軍の戦車ほぼ全てを撃破可能だった。1944年から本格的な部隊引渡しが始まり、東部戦線ではIS重戦車にも対抗しうるその貫徹力で兵達から人気を集めた。使い捨てのパンツァーファウストに比べれば再装填が可能な分機動性の低下は必至だったが、それを補って余りある精度と破壊力を備え持ち、きちんと訓練を受けた兵士が運用すれば装甲戦力の援護が無くても十分に対戦車戦闘が行えるポテンシャルを持っていた。ただ、これは裏を返せば使用に専門的な技能を必要とし、誰でも簡単に扱えるわけではなかった。
量産型・試作型
RPzB-43

最初に量産が始まった型。後方噴煙とロケット弾の燃焼剤に耐えるため、発射する兵士は専用の手袋と防毒マスクを必要とする。
RPzB-54

照準器を兼ねた防楯を装備し、防毒マスクの着用は不必要となっている。
RPzB-54/1
全長を30cmほど短縮し、軽量化が図られた型。
ギャラリー

↑撃破したM4 シャーマン中戦車を見る降下猟兵たち、右から2人目がRPzB-54を持っている。

↑RPzB-54を持つ兵士(左)

↑RPzB-54を再装填する兵士。

↑RPzB-43を構えるドイツ兵。

↑鹵獲したRPzB-54を発射する米兵。