概要
ゾロターン社が開発した半自動対戦車ライフル。

↑PzB-785を使用するドイツ兵
諸元
| 制式名称 | PanzerBüchse-785 |
| 正式名称 | S-18 |
| 開発元 | ゾロターン |
| 鹵獲元 | オランダ王国 |
| イタリア王国 | |
| 口径 | 20×108mm |
| 重量 | 45kg |
| 装弾数 | 10発 |
| 全長 | 1760mm |
解説
1920年代後半、スイスの小規模銃器メーカーであったヴァッフェンファブリック・ゾロターン社はドイツの巨大軍需企業ラインメタル・ボルジヒ社に買収された。この買収は偶然ではなく、第一次世界大戦敗戦後のヴェルサイユ条約によってドイツ国内での軍需品製造が厳しく制限されていたため、ラインメタルはこの制限を回避する目的でスイスに海外拠点を設けたのである。
ゾロターン社はドイツ人設計者の技術と経験を活用し、1930年代初頭に大口径対戦車ライフルの開発に着手した。これは歩兵が携行可能な範囲内で最大限の火力を実現しようとする試みであり、もはや小火器というより砲に近い兵器であった。最初に登場したのがS-18/100で、20×105mmB弾を使用する半自動対戦車ライフルだった。この銃はブルパップ構成を採用し、左側面に水平に装着される5発または10発の箱型弾倉から給弾される仕組みであった。
S-18/100の成功を受け、ゾロターンの技術者たちはさらなる性能向上を目指した。1930年代後半には、ドイツ空軍の2cm Flak 30および Flak 38対空砲と同じ20×138mmB弾を使用するS-18/1000が開発された。この改良型はより長い銃身とより強力な弾薬により、初速と装甲貫通力を大幅に向上させることに成功した。さらにセレクティブファイア機能を持つS-18/1100も開発された。S-18/1000の反動は強力ではあったものの、反動作動方式により衝撃は比較的緩和されており、フィンランドのラハティL-39よりも射撃時の快適性は高かったとされる。100ポンドを超える重量にもかかわらず、二脚の脚部を地面にしっかり固定しない限り、発射時に銃全体が数インチ後退した。しかし反動は鋭い衝撃というよりむしろ押される感覚に近く、大きな面積を持つ銃床パッドと相まって、射手への負担は比較的軽減されていた。
この銃の最大の弱点は、その巨大さと重量による携行性の悪さであった。一人の兵士が短時間運搬することは可能だったが、立射での使用は現実的ではなく、常に支持が必要であった。また、強力な弾薬を使用するため、機構は複雑で製造コストも高かった。そのためドイツ国防軍における調達は限定的で、それらも試験用のもので数は少なかった。
技術的に洗練され、高威力の弾薬を使用することで対戦車火器としてある程度の能力は担保されていたが、その設計の複雑さや過大な重量ゆえにドイツ国防軍では大きな成功を収めることはなかった。
派生型・鹵獲
MaschinenGewehr 204
ドイツ空軍で航空機関砲として調達された型。
PanzerBüchse 785(h)
オランダ軍は本国と植民地におよそ200挺程度のSolothurn S-18/1100を配備しており、これが鹵獲された。
PanzerBüchse 783(i)
イタリア王国軍によって使用されていた型。
ギャラリー
なし。
コメント
- とあるゲームで使用弾薬が徹甲榴弾なのですが史実でも撃てたのでしょうか? -- 2025-12-17 (水) 20:31:10