AGFと対戦車自走砲

Last-modified: 2016-11-13 (日) 19:10:40

ですがスレ避難所 その279
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/sports/36360/1474025308/

 
 

360 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 02:38:11 ID:qIQnNuuE0
某やる夫スレのガルパン話にはまって以来、大戦中の米戦車を調べ直していたらAGFの件がずんがずんが刺さってくる

 

あの偏執的な楽観論は何なんだ………

 

408 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 17:43:51 ID:n78f5hYg0

>>360
なんというの? 
火火火やシックスがでるやつではないよね

 

409 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 18:18:01 ID:.uJ8BrD20

>>408
盾学だった方

 

361 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 03:26:27 ID:98kcs0eQ0
楽観論というか、戦前にアメリカ国内で演習やった上で
「敵の戦車を狩るのは対戦車自走砲、敵陣に突入するのは万能戦車(M4)と歩兵のコンボが最も効率がいい」って方針で動いてたしねえ。

 

https://en.wikipedia.org/wiki/Army_Ground_Forces
AGFの英語版(これが何故日本語化されてないのか理解に苦しむ)に目を通すと

 

McNair also became responsible for four new 'pseudo-arms' - airborne, armor, anti-aircraft and tank destroyer.

He had the power to reorganize the ground army, cutting across traditional lines without branch rivalries.

という一文がある。

 

つまるところAGFというのは、米陸軍が保有するすべての車輌を機能別に「空挺、機甲、対空、対戦車(駆逐)」の四つに分化させて、
各々の機能に最適化させつつ標準化、効率化するための組織なんだ。
そしてここが重要な点だが、現代の考え方とは異なりこの「機甲」カテゴリには対戦車能力が求められない(それは対戦車(自走)砲の領分なので)。

 

「対戦車能力を持った戦車」という存在は、AGFの根本理念である機能分化&標準化と相容れなかったために
どれだけそういう機材を前線から要求されようが通しようがなかった(なんせ分化は戦前に「確立済みの」概念なので)わけよ。

 

392 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 13:32:40 ID:oi4YQvlw0

>>361
あいつら人命を大事にしてるのかしてないのか良くわからんねw

 

合理的なのは合理的なんだろうが、帝国陸軍みたいにリソースが圧倒的に足りてないなら
それもわかるんだが、なんで裕福な君たちがそこをケチる必要があるのかと。

 

401 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 14:03:36 ID:jc/NhHPg0

>>392
輸送能力の問題から>ケチった
機甲装備の欧州向けの輸送能力が限られると考えられていたんだな
(なお実際ry

 

419 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 20:18:45 ID:98kcs0eQ0

>>392
単に米軍の規模がでかいから合理化が必須だった。
AGFが実稼働し始めたのは1942年3月からなので、
組織として無能どころか装備統一に関しては怪物的に有能な連中なのが話をややこしくしてる。

 

んで更に、AGFの方針としては「支援砲撃必須だから陸軍に砲兵増やせ」と上申したのが、
米軍全体では「航空機で地上支援やるからそれ使え」で拒否されて
知っての通り米陸軍航空隊はCASなんて知ったこっちゃねえ戦略爆撃厨というズレがまあ面白い事に。

 

なおAGFのトップかつ対戦車閥の首魁であるレスリー・マクネア中将は
1944年のフランスで「米陸軍航空隊の航空支援の誤爆によって」お亡くなりになってたりする。

 

366 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 05:13:16 ID:qIQnNuuE0

>>361
あー、なるほど。組織として概念的に理解出来なかったわけか
ただ虎が出てきた直後はともかくパンターに手酷くやられた時点では
現場報告だけでなく統計的にもデータが上がりそうな気がするんだがなー

 

ここで陰毛論に走ると、当時の担当者に実はケネディパパみたいなナチ支援者がいて、
戦後に発覚した後はアカとして扱われて公職追放されてたりするんだが

 

……いないよな?

 

367 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 05:17:02 ID:7.2gis.o0

>>366
というかそもそもがだ。出できた直後に対応できるってどこのスーパーマン?

 

369 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 05:22:32 ID:qIQnNuuE0

>>367
対応の有無というか、パーシング配備の邪魔立てみたいなドクトリン死守のための妨害工作がちょっと露骨すぎる印象がある

 

370 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 05:28:07 ID:98kcs0eQ0

>>366

>>367
いくらアメリカがチートでも何年もかけて整えてきた生産現場レベルで影響がある話だからねえ。
このへんレンドリースで貰ったM4車体現物を改造して
ファイアフライにできた(貰い物だから生産工程とかガン無視であり物の砲くっつけられた)イギリスとは事情が異なる。

 

組織自体「あり物」でやりくりするしかない(戦時中にそうそう簡単に改編なんてできない)大規模総力戦の一面、ってあたりじゃないかな。

 

371 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 05:31:01 ID:7.2gis.o0

>>370
まあそれを朝鮮戦争まで引きずっていたところはあったけどねえ

 

372 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 05:40:07 ID:98kcs0eQ0
関わる人間多いしAGF閥みたいなもんがあったんじゃないかなーと想像する。
本邦でも紡錘形理論唱えて実戦機にまで口突っ込んだ学閥の専横事例とかあったしね。

 

379 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 07:42:31 ID:qOAsfJRI0

>>372
90ミリ砲をM4へ搭載する事を妨害してた連中が居た、ってのを鳥坂先輩がここに書き込んでた記憶が。

 

383 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 10:02:02 ID:jc/NhHPg0

>>379

90ミリ砲をM4へ搭載する事を妨害してた連中

ただこいつらは、
↑のT20/M26のような90mm砲搭載する新戦車に集中しようず派
AGF系でもM4に90mm積んだら補給整備が煩雑になって困る派
M4マンセー派、輸送力の面でいまはM4にしようず派と、複数あるのが困ったところw

 

362 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 04:09:56 ID:hOlloYdM0
軍事素人なんだけど、未だに戦車と対戦車自走砲の違いが分からない
戦車を倒すのは、(歩兵を除けば)戦車の仕事じゃないのか

 

363 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 04:33:39 ID:7.2gis.o0

>>362
ものすげー雑に言うと
砲塔が回るのが戦車、回らないのが自走砲

 

398 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 13:56:42 ID:oi4YQvlw0

>>362
対戦車砲だけだと、陣地構築して設置した後は基本動かすことは考えない。
待ち伏せして敵戦車と遭遇したら榴弾の破片で穴だらけにされるか、放棄して逃げるしかない。
動かすためにはどこからか牽引する車輌なり馬匹なり持ってくるか人力で動かさないといけない。

 

でもそれだと面倒くさいので台車に載せて走らせられるようにしたもの。
なので初期は台車にそのまま対戦車砲を載せたようなオープントップで台車の装甲以外はペラペラ(マーダー他)。
そこから激化する戦車戦に対応する為に固定戦闘室にして装甲施せば砲塔付けるより安く出来るし、
背も低く作れるからいいんじゃね?という感じで長砲身化&装甲化が進んでいくとかそういう感じだったと思う。

 

まぁその元は突撃砲→陣地を突破する為に榴弾砲を自走化して装甲施したヤツだが(三突単砲身)。+

 

364 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 04:37:18 ID:HWeaMk8g0
現代広く戦車と呼ばれてるものはそのカテゴリーの中でも「Main Battle Tank(MBT)」と呼ばれる種類で
対戦車自走砲とかが大手を振ってた時代の「戦車」とはちょっと違う
初期の戦車はそもそもWW1で猛威を振るった塹壕と機関銃手対策の陣地攻略用兵器で
塹壕を越える無限軌道と機関銃対策の装甲、塹壕中の歩兵をなぎ払うための機関銃で出来てた
対戦車砲はどっちかっつーと陣地・拠点etcの防御側だから機動力はオマケ

 

365 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 04:46:38 ID:98kcs0eQ0
馬に乗った騎兵を倒すのに自分の側も騎兵使う必要はなかろ?
長槍持った歩兵で槍衾を作れば(騎兵の突撃に対しては)強力な対抗策になる。

 

対戦車自走砲(ミサイルでもいい)というのはこの長槍兵のコンセプトの延長線上にある存在。
戦車≒騎兵のような速度と「戦う場所を選択する能力」を持たず、長槍歩兵同様に待ち伏せでしか使えない兵器だが
目的特化しているので「戦車より安い」のが存在理由。

 

AGFが対戦車部隊を作った時は、「自動車化した対戦車砲なら先回りして有利な位置で待ち伏せできる」点で
(強力な砲を積むことに特化した)対戦車自走砲が戦車に対して安上がりに優位に立てると考えられていた。

 
 

375 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 06:28:30 ID:hOlloYdM0

>>363-365
なるほど。どちらかといえば、自走したり砲塔が回ったりするのはオマケの機能という訳か
何でもかんでも自走化している今の時代の人間だから違和感を覚えるのであって、
当時は戦車を一撃で撃破する大口径砲を機動的に運用するのは難しかったんだろうなぁ

 

未来では戦車と榴弾砲が合体したり、牽引砲が消えたりするのだろうか?

 

378 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 07:27:36 ID:98kcs0eQ0

>>375
内燃機関の出力が小さく絶対的な積載量が少ないと、
限られた重量を砲(火力)、装甲(防御力)、エンジン(機動力)のどれに回すかというトレードオフになるからね。
あちらが立てばこちらが立たない。

 

AGFが現在からすると不合理な
・機動力と一定の装甲を持った戦車(対戦車能力は考えない)
・砲火力に一点振りした対戦車自走砲
に機能分割したのも
「その当時の技術では全てのパラメータを高レベルで兼ね備えることができなかった」ため。

 

ドイツのアニマル戦車シリーズはAGF風に言ってしまえば「装甲を厚くしたかわりにほとんど動けない対戦車自走砲」カテゴリで
侵攻作戦には使いづらいことこの上ないしな。

 

383 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 10:02:02 ID:jc/NhHPg0

>>378
たださー

 

当時の技術力ではじめて
全てのパラメータを高レベルで兼ね備えることに成功しつつあった
T20系列試作車
ぶっちゃけM26パーシング原型の開発に対して政治介入し続けたのは

>>372の言うようにAGF閥の問題もあると思うんだよなー

 

380 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 08:24:31 ID:UPR6tgEw0
重戦車は運ぶのも大変なので海を越えて戦ってると考えると更に微妙だからのう
生産効率も重い方が悪い、戦いは数だぜなのでM4を量産すれば良いやんつうのは戦争としては正しい。
前線の兵士的には辛い面もあるけど

 

419 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 20:18:45 ID:98kcs0eQ0

>>383
M26の導入以前に「戦車を狩るのは対戦車砲のお仕事!」な介入もちらほら。

 

現場が生き残りのために要求してるのは結局「大火力・重装甲(機動性は二の次)」なんだけど、
対戦車閥は「対戦車砲は火力と(射点先回りのための)速度が信条なので装甲は二の次」な機材として
M18ヘルキャット出してきたり理論と現実のズレがなー。

 

422 名前:QB[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 20:30:01 ID:qsbHuXb.0 [1/3]
正面装甲絶対抜かせないマンの虎や豹が防衛戦やってる時になんとかしろと言われても、その、なんだ。困る

 

423 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 20:30:41 ID:.W6nUMk.0

>>422
吶喊すればいいのデス

 

424 名前:名無し特殊☆戦 ◆FFR41Mr146[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 20:34:09 ID:dhQpeTIw0
なお700mからパンターの側面ばっちり吹っ飛ばせ!って76mmぶち込んだら目視できるくらいはっきりくっきり
ばっちり弾かれたってエピソードがシャーマン乗りの手記にな

 

457 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/20(火) 23:59:38 ID:oi4YQvlw0

>>419
国力があったからなんとかなったけど、一歩間違えば帝国陸海軍よりgdgdになってそうだ…>米軍
まぁ規模が大きすぎたからだろうが。

 

461 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/21(水) 01:34:45 ID:yen4iaOU0

>>457
AGFだけの問題じゃなく、陸軍全体の軍政として「陸軍航空隊が砲兵の代替として予算を分捕ってるけどCASやる気なし」とか
「どうせ制空権取っちまうんだから対空装備いらねえよな、リソース削って他に分配しよう」みたいな事を既にWW2段階でやってるのよね。

 

真に恐ろしいのはこれが大戦間の貧乏軍隊から世界最強集団にたった数年で拡大した要素のひとつでしかない事。
問題はあれど、米軍が全地球規模で作戦行動するためのシステム構築をあの時代にやっちまった事自体がチート。

 

466 名前:避難所の名無し三等兵[sage] 投稿日:2016/09/21(水) 02:26:08 ID:4Gutaq4s0

>>461
もし冷戦が熱戦に変わって実際に米ソ激突してもなんとかなったんだろうか。
時期にもよるんだろうか。制空権取れなかったら米軍大ピンチになりそうだけど。
それでもなんとかしそうな気はするけど。

 

そういやADWWでもそういうシナリオあったなぁ。
ドイツ崩壊のタイミングでそのまま東西が激突するやつ。