アレックス(ALEX)/アレックスvs.まこと

Last-modified: 2009-12-19 (土) 01:10:57

 圧倒的なスタン力と、こちらの情報処理能力を容易にパンクさせるスピード。何もできないまま一瞬のうちにやられてしまう印象があり、得体の知れない恐怖を感じる対戦だが、春麗に比べれば、はっきりとした弱点が何箇所か存在している。
 慌てず落ち着いて対処していきたいところだ。

大まかな試合方針

 まず、まことの歩く速度は非常に遅いことを知っておきたい。これは、まことの大きな弱点だ。その代わりに、ダッシュは見えない程に速いが、このダッシュさえ警戒しておけば、当面のまことの接近は防ぐことができる。
 よって、基本的にこちらは相手のダッシュの射程の外側の間合いで行動していくことになる。
とは言え、この位置ではアレックスとしても大したことはできないので、まずはダッシュ対策として、遠立中K屈中P等を置いておく。無理に突っ込んでくるまことに対しては、ある程度これでダメージを与えることもできるはずだ。間合いを離しすぎても効果は薄いので、まことのダッシュの射程よりも1キャラ分くらい離れた位置あたりを目安にしておこう。
 さて、ここでのまこと側の対策は、基本的に三つ。順に解説を加えていく。
 なお、立中Pはまことのダッシュに対してヒットしないので、使用を控えること。

屈中K連打での座り込み
 厄介なのがこのパターンで、明確な対策は存在しないというのが正直なところ。あまり無理に対処しようとしないほうが無難だ。上から叩けばよいようにも見えるが、まことの屈中Kは回転が速い上、相手の意識は対空に向いていることが多いので、むやみに飛び込んでいくのは得策ではない。飛ぶならば、やや遠距離からJ中Kを当てにいく等、比較的リスクの低いものを選ぼう。
 一応、さっと近づいて、遠立中Kをぶつけていくのがまずは有効。少なくとも相打ちは取れるはずなので、ダメージ差で有利だ。
 他には、潰されやすいもののEXスラッシュエルボーで強引に近づくというものもあり、もし潰されてしまった後は、再度の屈中K等へのBLを狙うか、無理せず間合いを離すか、といったところになる。
突進正拳突き・疾風
 こちらの牽制を直接的につぶすために、正面から突進正拳突き・疾風をぶつけてくるのが二つ目のパターン。確かにこちらの牽制は判定負けしてしまうが、相手としてもリスクのある突進技なので、ガード時には落ち着いてお釣りを入れておきたい。突進正拳突き・疾風ヒット後は、慌てずに次の読み合いに備えること。ダメージもそれほど大きくはない。
 また、EX突進正拳突き・疾風で遠距離から一気に接近を図る場合もあるが、これについては普段から気を配っておき、確実に反応してBLできるようになろう。
ジャンプ
まことのジャンプは非常に高く、滞空時間が長い。それを補うように閃空カカト落とし・剣があるとはいえ、歩行速度の遅さと同様、これもまことの弱点だ。
 よって、まことが飛び込んできた場合、基本的にはほぼ全ての場合について、屈強Pでの対空が間に合う。空中BLされたとしても、まことのジャンプの性質上大きな反撃は比較的受け難いので、まずはこれで対処していくことになる。
 まことが特別な対策をとり始めたら、またそれに対処していく形になるが、この勝負に関してはアレックス側が主導権を握っていると言ってよいだろう。

 
 流れをまとめると、地上では相手のダッシュの射程の外側で動きながら、遠立中K等でダッシュを止め、そこで相手のジャンプと(EX)突進正拳突き・疾風に対処していくのが基本的な方針となる。こうして相手を捌きつつ、隙を突いてEXスラッシュエルボーや前ダッシュ、ジャンプでの攻めに転じるというのが理想的な展開だ。
 繰り返しになるが、歩行速度の遅さジャンプの緩やかさという、まことの大きな弱点をしっかりと認識し、そこを突くように試合を進めていきたいところだ。

相手のラッシュが始まってしまったら

 ここまではアレックスにとって都合の良い展開を書いてきたが、実際にはそうそううまくいかないことも多い。投げ(吊るし喉輪・唐草)と打撃、どちらも強烈なこの相手に対して、どういった動きをすべきなのか、考察を加えていく。
 ここでの重要なポイントは、相手の読み合いに積極的に応じる必要がある場面とそうでない場面を判断することである。
 まことの攻撃力に対する恐怖心から、ついつい全ての場面においてディフェンス重視の思考に傾きがちだが、勝負する場面では勝負しておかないと、いいように攻められてしまう。なので、読みあいに積極的に応じる必要がある場面では、こちらもリターンを求めていくことが、非常に重要な考え方となる。
 
 では、その状況判断は、何に拠るべきなのか。それは、吊るし喉輪・唐草の間合いか否かということ+フレーム状況である。
 ほぼ密着であり、且つ相手の方が有利な状況であれば、そこでは読みあいに積極的に応じていく状況(というか、応じざるを得ない)といえる。
 腑に落ちないと思われる人もいるかもしれないので、具体的な場面を想定して考えていくことにしよう。
 
○こちらの起き上がりに重ねられた立中Pをガードした後
 この場面はまことが圧倒的に有利な状況になっているので、まことは続けて攻めを行ってくるのが一般的。
 以下、こちらが積極的な(=リターン重視)の行動をとった場合と、ディフェンシブな行動をとった場合のそれぞれの状況・結果を表にまとめてみる。
 分かりやすくするために、あえて単純な選択肢のみに絞って記述しているので、そこには注意して欲しい。
 なお、表中の記号は、アレックス側から見た、結果についての評価を表している。
 

リターン重視の行動をとった場合の展開

まことの行動アレックスの行動展開解説
立強P前BL前BL成功中フラッシュチョップから大ダメージを与えることが可能(強フラッシュチョップはキャンセルEX疾風と相打ちになってしまう)。(◎)
エアスタンピート立強Pが立ちヒットキャンセルEX疾風が来た場合、端なら更に立強Pがヒットする。(×)
唐草前BL唐草に掴まれる状況によっては土佐波がヒット。(×)
エアスタンピート唐草を踏み潰すこの後は起き攻めが可能。(◎)
キャンセルEX颪前BL前BL成功中・強フラッシュチョップから大ダメージを与えることが可能(立強Pに対する場合と似たタイミングなので、両方に対応可能)。(◎)
エアスタンピート颪が地上ヒット起き攻めが始まる。(×)
屈強K前BL前BL成功近立中Kから大ダメージを与えることが可能(立強PやキャンセルEX颪の場合と違い、中フラッシュチョップは確定しない。見てからの判断は困難なのが残念なところ)。(○)
エアスタンピート屈強Kがヒット地上ヒットになりやすい。(△)
屈強P前BL屈強Pがヒットダウンを奪われ、起き攻めへ。(×)
エアスタンピート屈強Pを踏み潰すこの後は起き攻めが可能。(◎)

ディフェンシブな行動をとった場合の展開

まことの行動アレックスの行動展開解説
立強Pガード立強Pをガード屈ガードならば立強Pは当たらないが、ここは場面的に立ってしまうことが多い。(=)
ジャンプ立強Pが地上ヒットキャンセルEX疾風が来た場合、端なら更に立強Pがヒットする。(×)
唐草ガード唐草に掴まれる状況によっては土佐波がヒット。(×)
ジャンプ唐草を避けるただし、唐草を垂直Jで避けた場合、J攻撃を確定させることはできない。画面端に追い込まれていた場合等、BJ攻撃であれば反撃可能となる(BJの方が垂直Jよりも着地までが早いため)。(△)
キャンセルEX颪ガードしゃがんでいた場合に反応するのは難しく、EX颪が屈ヒットしやすい。ヒット時には起き攻めが始まる。(△)
ジャンプ颪がヒット起き攻めが始まる。(×)
屈強Kガード屈強Kをガードガードすれば仕切り直しだが、嫌な間合いが残る。(=)
ジャンプ屈強Kが空中ヒット仕切り直しだが、まこと有利な状況でリスタート。(△)
屈強P屈ガードガードの方向でヒット/ガードガード後はEXスラッシュエルボーは確定しないので注意。(△)
ジャンプ立中Pの重ね具合によって、飛び越えたりヒットしたりヒット時には起き攻めが始まる。(×)

※こういった状況で、バックダッシュで唐草を避けるのは、意外と難しい。
※上述したように、これはあくまでも両者の選択肢を非常に単純化したものであって、他にも多くの展開があることは言うまでもない。
 
 まずここで注目したいのは、二つの表の×の数で、いずれも4つとなっている。要は、こういった状況では、こちらの行動が攻撃的であろうと守備的であろうと、リスクは大体同じということを表している。
 ではリターンはと言うと、攻撃的な行動をとったほうが大きいことは言うまでもなく、乱暴な言い方をするならば、
『ダメージを受けるか避けるかの読み合い』よりも、『ダメージを受けるかダメージを与えるかの読み合い』のほうが得
ということである。
 
 ただし、毎回こういったハイリスク/ハイリターンの読み合いを勧めているわけではない。屈弱K>弱突進正拳突き・疾風がやや離れた位置でヒットした場合等、こちらの攻撃力が発揮しにくく、しかもバックダッシュ等で逃げやすい状況では、当然ながら間合いを離すということを第一に考えた行動をとるべきだろう。
 また、エアスタンピートも読まれると非常に危険な技なので、ジャンプとの併用が重要となってくる。
 結局、危険な読み合いに持ち込まれ、且つこちらの攻撃力も発揮できそうな場合には、こちらも相応のリターンを求めるべきだ、ということである。

アレックスの起き攻めについて

 相性の悪い相手に対しては起き攻めで一気に倒してしまいたいところだが、これが非常に大きな危険を伴っている。上述の表の話ではないが、相手も割り切った行動をとることが多く、また、リターンは相手の方が上回っている。こちらの体力が残り少なく、ここで倒さなければ勝ち目が無い、といった状況でなければ、あまり無理をしないことも必要となる。
 まずは、まことの起き上がり方の傾向を掘り下げてみつつ、それに対するアレックスの対抗策を考察してみたいと思う。

BL
 アレックスに対しては吊るし喉輪・唐草から暴れ土佐波砕きへと繋ぐコンボが非常に狙いやすいため、積極的にBLを狙ってくるプレイヤーが多い。一度読み負けただけでも大きな被害(場合によってはKO)を受けるため、危険な勝負と言えるだろう。
 結局のところ、攻撃力にあまりにも差があるために、起き攻め時ですらも腰が引けてしまうのはやむをえない。一応、BL方向を散らせてみたり、4強Pを混ぜてみたりする等が対策になるが、どれも今ひとつか。
 ただ、余裕を持って起き攻めできる画面端等であれば、起き攻めのタイミングを若干ずらすというのを勧めておきたい。
吊るし喉輪・唐草
 打撃を重ねておきさえすれば潰すことができるが、こちらの様子見・遅らせての打撃を封じる選択肢として成立している。打撃を重ねること以外の対策としては、先にジャンプしておくというものがあるので、たまには見せておこう。
暴れ土佐波砕き
 アレックス側の投げの選択肢と4強P、下段、遅らせての打撃全般といったものをことごとく潰す選択肢。ガードできればもちろん大ダメージを与えることができるので、臭い場面では警戒しておきたいところ。
屈弱K>弱突進正拳突き・疾風
 ユンが屈弱K>弱絶招歩法を出すのと同じような理由で、まことも上記のコンボを起き上がりに出してくることがある。ユンのものと違ってリーチに制限はあるが、下段ということでヒットしやすく、この後も当然まことのターン。ダメージは大したことないが、次の展開には気をつけておくこと。
リバーサルEX直上正拳突き・吹上
 吊るし喉輪・唐草を警戒した垂直Jはもちろん、リープアタックや、場合によってはこちらの地上技までも刈り取る。ただし、空振りさせてしまえば大きな隙を晒してくれるので、反撃は確実に入れておこう。
 基本的にはこちらの垂直Jを読んでの行動なので、勝負どころの終盤で出されやすい。リスクの高い読み合いだが、こちらとしても予期できないわけではないと言える。

まことの起き攻め

 上述のように、完全にまことのターンならば、こちらとしてもある程度リターンを求める姿勢で読み合いに臨みたいところ。

立中P→
 立中Pを重ねて攻勢を維持しつつ、ヒット時には立弱K>弱突進正拳突き・疾風へ繋ぎ、ガード時は吊るし喉輪・唐草や立強P、屈強P等へと移行する(実際にはここでヒット確認をしながら選択肢を変化させることのできるまこと使いは少ないが)。
 リバーサルエアスタンピートを出していた場合等、最初の立中Pを食らってしまうと次の読み合いへの対応が遅れやすいが、立弱K>突進正拳突き・疾風につながれない限り、続けてラッシュが襲ってくる。
 この場面に限らず、まこと戦ではスムーズな気持ちの切り替えが重要なので、画面への集中を切らさないようにしよう。
屈弱K→
 屈弱Kはヒット/ガード時共にまことが不利になるが、まこととしては連係に用いることのできる貴重な下段攻撃。
 この後は吊るし喉輪・唐草、他の地上技、あるいは攻撃範囲の広いEX閃空カカト落とし・剣といったものが一般的だろうか。立中P始動の場合程には密度の濃い連係ではないので、こちらとしても何かしら動いていきたいところだ。
 また、立中P後にも言えるが、自分のターンだと思い込んで毎回技を連係してくる相手には、いっそのことブーメランレイドで割り込んでも良い。リスクはもちろん大きいが、特に屈弱Kに対してはブーメランレイドは確定反撃となるので、たまには出してやってもいいだろう。
吊るし喉輪・唐草
 もちろん、吊るし喉輪・唐草を直接狙ってくるパターンもある。
 まことの仕掛けのタイミングがばっちりならば、これを垂直Jで避けたとしても、下降中にJ攻撃をヒットさせることはできない。まこと使いはこのタイミングをマスターしているはずなので、よほど自信のある場合を除いては、地上のまこととの読み合いに備えよう。
 なお、吊るし喉輪・唐草を垂直Jで回避した後の展開については、後述しているので、そちらも合わせて読んで欲しい。
屈強P
 ダウンを奪う下段攻撃。ガード時にはEXスラッシュエルボーは確定しないので、出さないようにしよう。ダメージはそれほどではないので、気持ちを切り替えて次に備えること。
EX打ち下ろし手刀・颪
 攻撃判定発生の早い中段攻撃で、直接使われるパターンのほか、立中Pや屈弱Kのキャンセルからも頻繁に用いられる。キャンセルから出された場合、通常技ガード後にエアスタンピートやジャンプで割り込むことはできないことと、近立中Kの間合い外になりやすいことに気をつけておこう。
EX閃空カカト落とし・剣
 これも中段攻撃で、こちらの投げをかわすことができる上、リスクも小さい。これといった対策はないが、食らった後の状況がよくないので、できる限り反応したいところ。
 BLしてしまえば反撃は容易だが、やや二段目のタイミングが難しい。事前に練習しておこう。

その他、注意事項

 書ききれていない部分について、幾つか記述を加えてみる。細かい内容が多いが、勝負の境目になることもあるかもしれないので、目を通して欲しい。

吊るし喉輪・唐草を垂直Jで避けたあとの展開
 相手のラッシュ、あるいは起き攻め時等、吊るし喉輪・唐草を読んで垂直Jする場面は多々あると思われる。このとき、アレックスとまことはどちらが有利なのか、少し掘り下げてみる。
 結論から言うと、相手有利の仕掛けの場合、吊るし喉輪・唐草を避けたとしても、アレックスは唐草の隙にJ攻撃をヒットさせることはできないか、もしくはかなりシビアなタイミングを要求される。アレックスのJ攻撃がまことに届く頃には、まことは吊るし喉輪・唐草の硬直から立ち直っており、まこととしては、アレックスのジャンプを迎え撃つ、通常の対空状況に近い場面となっているためだ。
 このとき、アレックス側にはどういった選択肢があるのだろうか。
  • J攻撃を出す
     一番最初に書いてはみたが、実際のところ、リスクの大きさが目立つ選択肢となってしまっている。まことは伸長が低めなので、こちらとしてはJ攻撃の打点をずらしにくく、結果として非常に対空BLを取られやすいからだ。
     特に、対空BLからの吊るし喉輪・唐草で一気に勝負を決めることのできるこの対戦では、貪欲にBLを狙ってくることが多いと思われるため、安直にJ攻撃を出すのはあまりお勧めできない。
     一応、垂直ジャンプ直後にフライングクロスチョップを出せば吊るし喉輪・唐草の硬直中にヒットさせることが可能なので、勝負所では狙っても良いだろう(ただ、着地後はブーメランレイドすらもヒットしないので、深追いしないこと)。
  • 着地パワーボム
     相手の通常投げ間合いの外側に着地できる場合、それなりにヒット率は高い。ただし、相手としてもこちらの着地を吊るし喉輪・唐草で狙っている場合があり、その場合は先に掴まれてしまいやすい。
  • 着地移動投げ
     こちらも上と似た意味の選択肢だが、パワーボムの間合いよりも近い位置に着地しそうな場面で効果が高い。
  • 着地バックJ、バックダッシュ
     意外な選択肢だが、なかなか手堅い。もっとも、リターンはほぼないので、そこは割り切っておこう。
  • 着地HJC強フラッシュチョップ
     まことの通常投げ間合い内に着地するときに狙う、一撃必殺の行動。焦らず、着地してからレバーを回し始めるくらいのタイミングの方が成功率が高い。
     似たような狙いで、着地ブーメランレイドやエアスタンピートも考えられるが、どうしてもリスクが高かったり、溜めの問題があったりと、少々使い難い。
突進正拳突き・疾風ヒット後はバックダッシュで吊るし喉輪・唐草を避けることができる
 かつてゲーメストの攻略に掲載されたために有名だが、相手にも一応前ダッシュからの吊るし喉輪・唐草、直接EX突進正拳突き・疾風という選択肢があるので、気をつけておきたい。
中/強フラッシュチョップ後に立中Pが当たり難い
 というか、ほぼヒットさせることができない。せっかくのチャンスをふいにしないためにも頭に入れておきたい。
 近立中Kを出すことのできない間合いではついつい立中Pを出してしまいがちだが、ここはEXスラッシュエルボーや立弱K、屈強K等に置き換える必要がある。
相手のレバー入れ投げ後は危険
 まことにレバー入れ投げを受けた後にQSをとると、まことは前ダッシュによってアレックスを踏み越えることが可能。画面の位置に関係なく起こるので、ここは我慢してダウンしておくというのも重要だ。
吊るし喉輪・唐草を受けた後は反撃の用意
 相手のミス待ちだが、必ずやるべき。遅れた立強P狙いの前BLも良いし、再度の吊るし喉輪・唐草等を叩くためにブーメランレイドを仕込むのも良い。
まことの下段の貧弱さ
 アレックスも同じ弱点を持っているが、下段からのヒット確認コンボが(暴れ土佐波砕き選択ならば)存在しないため、やはり下段攻撃は手薄だと言える。
 屈弱K>突進正拳突き・疾風後は展開が速く、また屈強Pはダウンを奪われるために嫌な攻撃ではあるが、いずれも単体ならばそれほど大きなダメージにはならない。
 上の表において、アレックス側はあえて前BLという行動を中心に作ってあるのにはそういった理由がある。
立強PキャンセルEX突進正拳突き・疾風は、連続ガードではない
 意外と知られていないが、これは重要かもしれない。EX突進正拳突き・疾風までガードしてしまうと反撃はできないので、できるならばBLで割り込んでおきたい。
EX突進正拳突き・疾風はできる限りBL
 再三書いていることだが、EX突進正拳突き・疾風はある程度注意を払っておきさえすれば、十分に反応してBLすることが可能。ガードしてしまうと何も反撃ができないだけに安易に使ってくるまことも多いが、ここは大ダメージを与えておこう。
画面端はどちらも危険
 アレックスは画面端での攻めを得意としているが、周知の通り、暴れ土佐並み砕き絡みのコンボの存在から、まことに対してはあまり画面端へと追い込むことは気が引ける。
 ではアレックスが画面端を背負うのはどうかというと、これも危険極まりない。なぜなら、EX突進正拳突き・疾風→立強Pという強烈なコンボがあり、これを食らうと一気にスタンゲージが真っ赤になってしまうからだ。
 またこの後は打撃と移動吊るし喉輪・唐草との2択が待っており、こうなることは何としても避けなければならない(暴れ土佐波砕き絡みのコンボの心配がないとは言え、恐らく危険度ではこちらの状況の方が上と思われる)。
 まことの攻撃力から、ついついバックダッシュやバックJで後退したくなる試合だが、できるだけ中央で戦うことを心がけよう。逃げたら、逃げた分だけどこかで前進しておくように。
画面端に追い込まれた場合、垂直JよりバックJ
 飛び上がってから着地までに要する時間は、垂直Jと斜めJでは異なる。アレックスは斜めJの方が垂直Jよりも早く着地できるので、バックJからの方が、吊るし喉輪・唐草等の隙にJ攻撃を確定させることのできる状況は多い。
 端を背にした場合、見た目は垂直JもバックJも同一だが、特別な理由がない限り、バックJの方がよいと思われる。
突進正拳突き・疾風をBLした際の反撃
 結論から述べると、EX以外は強フラッシュチョップを叩き込むことが可能となっている。EXのみ、中フラッシュチョップにしておこう。
 余談だが、強突進正拳突き・疾風ヒット後等は、立弱K>弱突進正拳突き・疾風、あるいは屈弱K>弱突進正拳突き・疾風というコンボが多用される。これらの場面で通常技(立弱Kや屈弱K)を下BLできることが多いが、そこで反撃を行わず、次の弱突進正拳突き・疾風までBLしてやるのも有効。成功すれば一気に試合を決めることもできるので、時には狙っていこう。

まとめ

 このカードは、間合いや状況によって、大きく分けて二つのモードを使い分けると試合を組み立てやすい。
 一つは、中~遠距離での、牽制によるダッシュ潰しを前提とした、対空処理中心の『待ち』モード
 もう一つは、分が悪い至近距離時において、強気な切り返しを試みる『応戦』モード
 歩行が遅くジャンプが緩やか、そして下段攻撃が貧弱という、まことの大きな弱点を徹底的に突く作戦と言える。
 突き詰めて考えれば苦しい時間の多い対戦になってしまうことは否定できないが、ある程度の方針を固め、重要な場面をしっかりと想定しておくことによって、いざそうした局面を迎えた場合にも、より効率の良い行動を「すんなりと」とることができる。
 まともに相手をしていてはこちらの頭が追いつかないほどのラッシュの速度なので、いくつかの状況は事前に頭に入れておき、そこである程度作業的に切り返していくような思考がどうしても必要となってくる。
 
19DEC09時点 追記予定あり