アレックス(ALEX)/アレックスvs.リュウ

Last-modified: 2014-11-23 (日) 02:51:09

 格闘ゲーム黎明期から、長きに渡り愛され続けるリュウ。スタンダードキャラの代名詞的なキャラだが、本作においてはケンの高性能ぶりが際立つためか、プレイヤー人口はそれ程多くはない。各技の名称は馴染みのものなので、何となくリュウについては知っているような気になるのだが、本作でのリュウの動き、あるいはリュウ使いの読みの傾向を踏まえての対戦はあまり行われていないように思われる。
 リュウの戦法はここ数年で変化してきており、ジョージア氏が一世を風靡した頃から続くEX波動拳を中心とした堅実な動きだけでなく、近年は攻撃力に物を言わせた、強気な行動がしばしば見られるようになっている。また、本作において、ケンではなく、敢えてリュウを選択するプレイヤーなので、やや癖のある読みをする傾向のプレイヤーが多いことも知っておきたい。
 単なるケンの劣化バージョンだと考えていると手痛いしっぺ返しを食いやすいので、それ相応の準備をして対戦に臨みたいところだ。

中距離戦

 対ケンと同様、対リュウのメインフィールドは地上となる。アレックスとしてはもちろん接近戦を望むところだが、それを阻止するべく、リュウは全力を注いでくるはずだ。
 リュウが好む間合いは、こちらのダッシュからの移動投げが届かない位置あたりだろう。この位置でこちらの様子を見つつ牽制技を出したり、踏み込んで屈強K等を狙ったりすることが基本的な戦法となる。
 まずは、ここでのリュウの選択肢とその特徴を紹介しつつ、こちらの対策を考察してみようと思う。

リュウ側の選択肢
  • 遠立中P
     主な狙いはこちらのダッシュ防止で、しばしば竜巻旋風脚やEX波動拳が仕込まれているため、引っかかるとそれなりのダメージを受けることになる。一応、EXスラッシュエルボーや屈中P等で戻りを叩くことはできるので、合間合間に仕込まれる前BLに気をつけつつ出していこう。ただし、遠立中Pの空振りを見せつつ、踏み込む相手に対して(EX)波動拳を撃つのがリュウの基本戦術なので、時には空振り後のリュウの行動を見ておくようにしよう。
  • (EX)波動拳
     先述の間合いからアレックスが少し踏み込む等して、やや詰まった距離から出されることが多い。弾速とアレックスの身体の大きさから、飛び越えたつもりでも足元にヒットしてしまったりするので、何かと動きを制限されてしまうことになる。ただ、ダメージは小さいので、多少食らってもあまり気にしないようにしておきたい。
     なお、波動拳をガードした場合についてだが、EXスラッシュエルボーでの反撃は不可能なので、反射的に突っ込んでしまわないようにしよう(画面端を背負った状態ならば、立中P始動のコンボをはじめ、様々な反撃が入るので見逃さないように)。
    補足
    EX波動拳・真空波動拳は弾速が速いので、1段BL後にブーメランレイドを出すことで、ヒットストップの間に残りの弾をすり抜けてしまうことが出来ます。
    リュウが比較的近距離にいた場合、もしくはリュウの残り体力がわずかでカス当たりでもKOできる場合などには、この1段BL→ブーメランレイドという行動は頭に置いておくと良いと思われます。
  • 屈強K
     アレックスvs.ケンでも書いたが、地上戦に熟練したプレイヤーはこの技の出し方に長けており、こちらの隙に対してはもちろん、踏み込みにすぐさま反応して出される印象を受ける。
     この技の射程ギリギリの位置が、アレックスにとってのベストの飛び込みの間合いでもあるので、この距離となった場合には、集中して動くようにしよう。
  • 屈中K
     この技には(EX)波動拳がセットで入力されていることが多いので、ある意味ケン戦よりも厄介かもしれない。下BLに成功した場合にも、反撃を波動拳に邪魔されやすいので、時には意識して波動拳までBLを狙ってやろう。
     なお、ダッシュ防止として、竜巻旋風脚を仕込みつつ、この技を置いておくといった行動もよく見られる。引っ掛かってしまうとダメージを受けるが、これに対しては空中からの攻め、技の戻りへのEXスラッシュエルボー、遠立中Kを合わせる等、こちらとしても対策はしやすい。また、相手の意識がダッシュ防止に向いていることを示す分かりやすい行動なので、ここは利用していくことを心がけよう。
  • 遠立中K
     連係の締め(6中Pやリープアタック後にしばしば用いられる)として、こちらが動きたくなるところに被せるように使われる技。これを意識し過ぎると、同じ場面での屈中Kやダッシュに対応しにくくなるので、あまり気にしなくても構わない。もちろん、連係の締めにこれを出すのが手癖になっているようならば、思い切って前BLを狙っていこう。
  • 立強K(遠立強P)
     攻撃判定が前斜め上に広く、アレックスのダッシュや飛び込みを未然に防ぐ役割を担っている。身体の大きいアレックスは引っかかりやすいので、好んで振り回してくるリュウ使いも多いはずだ。
     空振り時には隙はあるので、反応できた際には屈中PやEXスラッシュエルボーをヒットさせておきたい。
  • 屈強P>EX上段足刀蹴り
     攻撃判定の強力な屈強Pで、こちらの牽制技を刈り取る行動。ケンならばこれに疾風迅雷脚が仕込まれるが、リュウの場合はEX上段足刀蹴りが仕込まれる。
     この技と攻撃判定で勝負をすると分が悪いが、、空振りさせてしまえば隙はあるので、1歩間合いを詰めるか、可能ならば何かしらのダメージを与えるかしておこう。
  • リープアタック
     横方向へのリーチが長いタイプなので、通常技から連係して出されることが多い。この技の後もリュウにとって都合の良い間合いなので、遠立中K、屈中K、踏み込んでの移動投げ、ダッシュからの奇襲といったところを警戒しておこう。
     なお、間合いによっては、リープアタック→真空波動拳というコンボも考えられる。それ程多用されるコンボではないが、リュウのSAゲージが溜まっていたら、少しは警戒しておこう。
  • 竜巻旋風脚
     身体が大きく、また立ち攻撃やダッシュ、飛び込みを多用するアレックスに対して、この技を強気に出してくるリュウは少なくない。ただ、あくまでも奇襲であり、落ち着いてガードしたり、しゃがんで対処できれば問題はない。一応、頭に入れておこう。
  • ダッシュ
     移動速度が速いリュウのダッシュ。そこからの攻めも間合いに応じて豊富に存在するため、対応を定めにくいのが厄介だ。
     使われやすい攻め手としては、移動投げ、屈中K、屈弱K×2~3、近立中K、近立強Pといったところとなる。(EX)波動拳の存在から、こちらとしてはリュウのダッシュ対策としての牽制技を置きにくいが、モーションの小さい立弱Kや、反応してのGD等をうまく使って、できるだけ止めておきたい。
     別の対策としては、リュウが至近距離に停止しないような間合いであれば、下段攻撃を読んで、下BLを置いておくのもある程度有効だ。ただし、近立中Kといった近距離専用技が出てしまうような位置になると危険度がぐっと増すので、間合いはくれぐれも誤らないようにしておこう。特に、真・昇龍拳を選択しているリュウには気をつけておきたい。

 

 次は、アレックス側の動きをざっと見てみよう。対ケンのものと似てくる部分が多いので、アレックスvs.ケンも参照してみてほしい。

アレックス側の選択肢
  • 遠立中K
     下段攻撃や屈中Pを潰すことができるので、リュウタイプの相手との対戦では主力となる技だ。ただし、モーションが大きく、飛び込みを合わせられたりEX波動拳に引っかかったりすることも多いので、出す際にはできる限り慎重に。
     また、リュウの屈強Pには非常に相性が悪いので、この技を振り回すリュウ使いに対しては少し様子を見ておくことも必要だ。
     なお、相手のダッシュのタイミングと重なって、自然に近立中Kになることもあるので、たまにはEXフラッシュチョップまで仕込んでおいてもいいだろう。
  • 屈中P
     遠立中Kよりも小回りが利く分、攻撃判定は若干貧弱な印象がある。うまく使い分けておこう。
  • 立弱K
     空振りしても隙が小さく、波動拳にも比較的引っかかりにくいので、相手のダッシュを封じるのに便利な技。この技をちらつかせながら、飛び込みやダッシュ、スラッシュエルボーのタイミングをうかがおう。
  • EXスラッシュエルボー
     波動拳の存在から、やや止められやすい印象があるが、ガードされてしまっても反撃を受けることはないので、それなりに多用することができる。ただ、リュウ使いにはガードブロッキング巧者がなぜか多いので、あまりこの技に頼り過ぎないようにしておこう。
  • 前BL→EXスラッシュエルボー
     後ろ溜めが完成している状態で前BLし、レバーを前に倒したままKボタンを2つ押すと、前BL後にそのままEXスラッシュエルボーを出すことができる。EXでない波動拳に対して、たまにはやってみてもいいだろう。こうしたスラッシュエルボーは対いぶきや対オロ、対豪鬼といったカードでも有効に使えるので、是非マスターしておきたい。
  • 垂直J
     ダッシュからの攻めに自信を持つ相手に対して有効な垂直J。何となく飛ぶのではなく、相手の飛び込みやダッシュのタイミングを読むようにすれば、更に有効だ。
  • EXエアスタンピート
     飛び込みよりも速く攻撃を仕掛けることができるので、多少難しいものの波動拳を確認してからでも間に合うのがうれしいところ。こっそりと分割しながら下溜めを作るとより効果的だ。
     先読み気味に出すのも悪くはないが、相手が落ち着いていればBLされることもあるので、あまりやり過ぎないようにしよう。
  • ダッシュ
     波動拳と回転の良い通常技の存在からなかなか踏み込みにくいカードだが、チャンスがあれば狙っていきたい。接近後はいつものように移動投げ、弱パワーボム、近立中K、屈弱P×2、下BL等へと連係させていこう。

リュウの飛び込み

 非常にスタンダードなリュウのJ攻撃。それほどスピードがあるわけではないが、リターンは大きめなので、うっかり食らってしまうと酷い目に遭うことになる。
 とは言え、対処は比較的容易な部類なので、落ち着いて対空していきたいところだ。

J強K
 リュウの基本となるJ攻撃。近距離からの飛び込まれた場合、超高打点J強Kに対してはこちらの立中Pが潰されてしまい、着地後はEX昇龍拳等がコンボとなるので気をつけておきたい。
 ただ、屈強Pならば迎撃できるし、あるいは完全に読めているならば、対空BLから反撃を叩き込む等しても良い。
 読み合いとしてはこちらが有利なので、落ち着いて対処しよう。
J中P
 空対空で使われるイメージが強いが、飛び込みでも用いられる場合がある。対空BLに失敗して2段目だけ食らった場合でも近立中Kがコンボとなるため、大ダメージに繋がりかねない。とは言え、こちらが対空技を出しさえすれば、まず負けることはない。
J中K
 ケンのものと比べると性能は劣るが、一応めくり技となっている。ガードすると後が厄介だが、通常であれば潜ることは比較的容易なので、余裕があれば潜っておこう。
 なお、ガードした場合、着地後の連係との間隔がケンの場合よりも大きくなりやすく、各種割り込みが行いやすいことを知っておこう。勝負どころでは、強気にBL等を狙っていくこと。
空中竜巻旋風脚
 アレックスを飛び越しながら出されるめくり攻撃。普通のJ攻撃では正面に落ちるはずの位置から出されるため、ガード方向を間違えてしまいやすい。
 嫌らしい技ではあるが、所詮単発なので、食らってもあまり気にしないようにしたい。もちろん、空振りさせてしまえば後ろから反撃ができるので、見逃さないこと。
空J
 リュウは移動投げの射程に自信を持っているので、割と多用される感がある。移動投げの他に、勝負どころでは着地後の昇龍拳や下段攻撃も稀に見られるので、怪しいジャンプには気をつけておきたい。特に電迅波動拳選択者が相手の時は、何かしら狙っている可能性が高いので、要注意だ。
 

 さて、リュウの飛び込みに対しては、基本的は屈強Pで対空することができるので、空中BL以外にはこれを狙っていく。相手のJ攻撃に勝つこと自体が難しい対ダッドリー等とは違い、とりあえず読み合いの主導権はこちらにあると言える。空中BLと超高打点J強Kに気をつけながら、対空からリズムを作っていければ理想的だ。

リュウの対空技

 アレックスは身体が大きいため、ジャンプ直後にEX波動拳や遠立強P、立強Kに引っかかりやすく、またリュウの対空技のバリエーションもなかなか豊富に揃っている。とは言え、屈強Kや波動拳に飛び込んでしまえば致命傷を与えるチャンスであるし、何より地上戦だけでは分が悪いので、間合いを見ながら飛び込んでいこう。
 アレックスの飛び込みの選択肢としては基本的にいつも通りなので、ここではリュウの対空について考察していくこととする。

(EX)昇龍拳
 対空技の王様、昇龍拳。空中BLを狙っていた場合でなければ、ほぼ確実に迎撃されることになる。アレックスvs.ケンでも書いたが、屈中Kに対して飛び込んだ場合など、リバーサル気味に出されることがあるので、気をつけておきたい。
 なお、キャンセルで真空波動拳を出された場合についてだが、真空波動拳を全て空中BLしなければならない状況はそれ程多くはない。相手との位置関係によって様々な状況があるので、経験を積んでおきたいところだ。
遠立中P
 うまくすれば高打点J攻撃で潰すことはできるが、キャンセル可能技なので、空中BLしてしまうと都合が悪い。相手としても毎回これを出すわけにはいかないので、これで迎撃されても気持ちを切り替えて、次のチャンスを待つくらいで良いだろう。
屈中P
 潜り込むように出される対空技で、ヒット後にアレックスが近くに着地するため、リュウとしては良い展開となる。真下付近に入り込まれなければ上から叩くことはできるので、それほど多用される対空ではない。
屈強P
 アッパーの伸びきった部分ならば単発の技でしかないが、攻撃判定発生直後の部分はキャンセル可能技なので、この部分を好んで使ってくるリュウ使いは多い。この攻撃判定は強力なので、間合いによってはこちらのJ攻撃が非常に負けやすくなってしまう。
 とは言え、こちらのJ強Pとの勝負は微妙な間合いに左右される部分が大きく、またこの攻撃判定持続時間は短いため、リュウとしても毎回ベストの間合い・タイミングで出すことは困難である。
 やや遠距離からの飛び込みも仕掛けるといったフェイント見せつつ、的を絞らせないようにしていけば、リュウとしてもこの技を出しにくくなってくるはずだ。
近立弱P
 ダメージは微々たるものだが、吹き飛ぶアレックスの下をリュウがダッシュで潜っていくので、その後の攻撃のガード方向を誤りやすい。これで撃墜された場合には、リュウの動きを良く見てガード方向を切り替えていくこと。
近立強P
 この技を正面から出されることは少なく、こちらのジャンプを潜った後に出されることが多い。リュウはアレックスの着地を待たずにこの技で攻撃してくることが多いので、頭に入れておこう。もちろん、この場合は空中BLでしか防げない上に反撃もできないので、これは潜られた時点で飛び込み失敗。飛び込みのタイミングを再考しよう。
立強K
 あまり間合いを選ばず、1ボタンで出せることもあり、何気なく出されることもあるこの技。非常に空中BLしやすいのでアレックスとしてはチャンスなのだが、大抵は低空での空中BLになり、J攻撃をヒットさせるのが案外難しい。
 ここで活躍するのがJ中Pで、攻撃判定発生が早いために容易にヒットさせることができる。着地後は立中Pからのコンボへと繋いで、ダメージを奪っておこう。
J中P
 攻撃判定発生がそこそこ早く、2ヒットするために空中BLにも強い。これで撃墜されるということは、相手がアレックスの飛び込みをある程度読んでいたということなので、仕掛けどころを考え直すヒントになる。
真・昇龍拳関連
 さすがに、この技がストックされている状況で飛び込むのは気が引けるところだろう。どうしても飛び込むのなら、手前に落ちるように間合いを調整するか、最低限、確実に空中BLを仕込んでおくこと。

リュウの起き攻め

 ケンに比べると地味な印象のあるリュウの起き攻めだが、移動投げの射程が長いことと、ケンよりも強攻撃が多用される傾向があるため、スタン値が蓄積されやすいことを知っておきたい。
 一通り紹介するので、まずはイメージを掴んで欲しい。

近立強P
 攻撃発生が早く、攻撃力も大きい技。キャンセルでEX波動拳へと繋いだり、こちらのBLを確認してEX昇龍拳へ繋いだりと、汎用性も高い。
 この技がヒットした後は、相手の攻撃が機能しやすく、且つアレックスの攻撃力が発揮しにくい間合いとなる。ここで無理に動くと下BL、屈中K、直接のEX波動拳等に引っかかりやすいので、無理な動き方はしないように。
 こうした局面では、私見では、ある程度リーチがある上に前ダッシュに対しても強い、EXフラッシュチョップを出してやると、引っかかるリュウが多いように思われる。
近立中P/近立中K
 キャンセルでEX波動拳へ繋ぐこともできるし、移動投げや他の打撃に連係したり、あるいは投げの空振りを待ったりと、実に融通の利く技。この後は引き続きリュウのターンなので、画面をよく見て読み合いに応じること。
 なお、真・昇龍拳はこれらの技からノーキャンセルで繋がるので、頭に入れておきたい。
屈弱K
 1発当ててから移動投げや他の打撃へ連係させたり、3発当てて真空波動拳へのヒット確認コンボを狙ったりできるため、これも汎用性が大きい。SAゲージがない状況でも、昇龍拳を用いたヒット確認コンボが可能となっている。
 上述の中攻撃よりもガード後の距離が近く、連係される打撃も攻撃力の大きいものが用いられるため、迂闊に動くと危険な場合が多い。ここは読み合いに応じていくしかないのだが、傾向として、真空波動拳のストックがない場合には、経験豊富なリュウほど、屈弱Kの後に下段(屈中K+α)に連係することが少ない。切り返しを試みる場合には、立ち攻撃や投げに的を絞る方が、良い結果が出やすいだろう。
リープアタック
 こちらの起き上がりに埋め込み、EX昇龍拳や真空波動拳、稀に近立中K等へのコンボを狙うパターンと、単なるガード崩しとして、やや間合いを離しつつ出されるパターンがある。
 当然前者の方が危険度は高いが、リープアタックの攻撃判定終了間際なので、何とか反応してガードしたい。
 後者のパターンは、前述のように遠立中Kへと連係するリュウも多いので、ここで前BLを狙ってみるのも面白い。もちろん、傾向が分からない場合にはガードが手堅い。
EX波動拳
 攻撃を起き上がりに重ねる余裕がない場合等、直接この技を被せてくる場合もある。こちらとしても動きたくなる場面だが、何とか反応してガードしよう。
移動投げ
 射程の長い移動投げ。リュウ使いは仕掛けのタイミングに長けたプレイヤーが多いので、なかなか見切りにくい。また、対の選択肢には立ち攻撃が豊富なので、エアスタンピートを出しにくいのもマイナスに働いている。これといった対策はないので、ここは気合を入れて読み合いに臨んでおこう。
 なお、こちらの投げを空振りさせて、屈強Pや近立中K等を狙うのもリュウ使いの常套手段なので、怪しいと感じたらバックステップ等で間合いを離すことも頭に入れておくこと。
6中P
 埋め込むように出して2段目を重ねてくる場合と、素直に2段とも当てにくる場合がある。
 前者の場合、食らってしまうと真空波動拳が繋がり、屈カウンターの非常に痛いコンボとなってしまうので、何としてもガードするようにしたい。決して反応できないものではないので、相手を良く見ておこう。
 なお、この技のスタン値は思いのほか大きいので、この技を食らった後はスタンゲージを必ず見ること。もう少しでスタンという時にはこの技の使用頻度が上昇する傾向があるので、気をつけておく(あるいは利用する)と良いだろう。
前ダッシュでの裏回り
 アレックスvs.ケンでも書いたが、アレックスが画面端を背負った状態ならば、リュウはこちらのQSを前ダッシュで踏み越えることが可能。基本的にはここではQSを行わないのが無難だが、どうしても位置を入れ替えたいときには、あえて誘ってやるのも手。
様子見(BL仕込み)
 こちらの投げ空振りや屈GD、ブーメランレイド、エアスタンピートを待つ行動。リュウはケンに比べると、ヒット確認可能なコンボが若干見劣りするが、その分、相手に隙を作らせる力が磨かれている傾向がある。読み負けた際には大ダメージを被るので、できる限り引っかからないようにしておきたい。
バックJ強K
 リスクを抑えながらこちらの通常投げ等を蹴る行動だが、実は後ろ溜めがあれば、EXスラッシュエルボーで追いかけての反撃が可能となっている。ただし、リュウがJ攻撃を出さず、単にバックJした場合には要注意。EXスラッシュエルボーを空中BLされたり、上からJ攻撃を被せられたりすることが考えられるので、突っ込まないようにしよう。

アレックスの起き攻めに対して

 起き攻めに用いる選択肢は、基本的にいつも通りで問題ないのだが、冒頭で述べた通り、リュウ使いは強気な読みを行う傾向があるので、リバーサルBLに気をつけておきたい。アレックスはそもそも下段攻撃の乏しさからBL方向を絞られやすいため、特に影響を受けてしまう。
 そうしたことを踏まえると、EX昇龍拳対策を兼ねた垂直JでのBLの比率を増やすのが、比較的安全と言える。もちろん、こればかりではいつまでたってもまとまったダメージを奪えないので、勝負どころではこちらも強気に攻めていこう。
 ここでは、気になる点だけピックアップして、考察してみることにする。

リバーサル強竜巻旋風脚
 ギョッとする人もいるかもしれないが、QS後や、やや離れた位置からの着地攻めに対して等、もつれた場面でこの技を放ってくるリュウ使いは多い。こちらが起き攻めに投げを選択していると蹴られてしまうが、ヒットしても所詮は単発であり、また打撃を選択していた場合には潰すこともできる。あまり気にし過ぎないようにしよう。
 なお、この技はリュウを画面端に追い込んだ際に、そこからの脱出を兼ねて出されやすい傾向がある。一応、知っておいても良いだろう。
リバーサルバックダッシュ
 着地攻め、あるいは通常投げ→前ダッシュに対して稀に出されるバックダッシュ。これで投げを回避しつつ、屈中Kからのコンボを叩き込むことが目的だ。
 リバーサル昇龍拳を意識するあまり、こちらとしては遅らせ気味の投げといった起き攻めが増えるが、このバックダッシュは正にそれを狙うものと言える。
 ただ、言うまでもなく、リスクは相手の方が大きい。
昇龍拳での割り込み
 起き上がりはもちろん、例えばアレックスがJ弱Pをガードさせた後など、こちらの攻めの瞬間と思われる場面で、昇龍拳を出してくるプレイヤーが(なぜかケンよりも)多い。もちろん、ガードしさえすれば簡単に反撃できるので、こうした傾向は是非頭に入れておきたい。
 この手の昇龍拳は手癖になっているプレイヤーも多く、読み合いの末ではなく、初手から仕掛けてくることも大いに考えられる。もし食らってしまってもカッとならず、次に備えておこう。
 なお、多くの場合、出されるのはEX昇龍拳なので、2段技であるということを意識しておこう。BLを仕込みながら攻撃を仕掛けるにしても、1段だけの準備では意味がない。

18JAN09 時点。追記予定あり

遠距離~中距離間の差し合いの考察

 試合の全体の流れとして、3rdの対戦全般に言えることだが、遠距離~中距離の刺し合い→フレームやダメージのアドバンテージを奪う→飛び込みやダッシュで近づいて大きいダメージのやり取り、という流れが一般的と言える。
 アレックスというキャラクターは画面端において近距離のからの爆発的なダメージの継続が狙えるキャラクターなので勝率=画面端でラッシュを掛けた回数という図式が成り立つプレイヤーも多いのではないだろうか。
 ここでは一気に画面端に持って行ける技、EXフラッシュチョップ・EXエルボーをいかに遠距離~中距離の牽制の刺し合いの中で当てて行くかを考える。

 リュウサイドとしてはアレックスがダメージを奪える動き、つまりEXフラッシュチョップ・EXエルボーはもちろんのこと、ジャンプ・ダッシュを警戒し、抑制させるような技と立ち回としてくることは必至である。
その動き一つ一つに付け入る隙を見出し、それを突くことで大ダメージに繋げる布石としていきたい。

全体の流れ
アレックスは低いジャンプからの強力な飛び込みがあり、横からもEXスラッシュエルボーという非常に突進力のある技を持っている。
リュウサイドとして、上記二つを警戒しながらアドバンテージを取りに行きやすい間合いとしてはリュウの遠距離立中Kの先端が当たるくらいの間合いであると考えられる。
ここの間合いを基本の間合いとし、リュウが警戒していると思われる行動を自分の中で読んだ状態でその対応とリスクリターンを整理してみよう。

:リュウの行動に対して
けん制技の刺し合いになったときリュウがとってくるであろう、行動に一つ一つを分析していく。
その行動がアレクの何を警戒し、そこからどんな状況につなげて行きたいか、さらにその行動に対し、アレクがとるべき行動を考察する。

立中P(アレクの立中キックが届かない間合い)
リュウ側の狙い→アレクのダッシュ、EXエルボーを止めたい、アレクの立中Kの空振りに合わせたい。
大抵は波動、灼熱を含み入力しており、当たり方が悪いと3ヒット+起攻めを食らう。

アレクが取るべき対処
立中Pが来るかなと予測気味に行動できるのなら戻りにEXエルボーを合わせたいが、タイミング的に難しい。
そのためリスク軽減の意味でEXフラも有効、先端の延びきった腕をはじく、ただし1ヒット。
他には屈強Kもあるが相手の動作の戻りが早いため反応が遅いとBLされる可能性有り、反応に自信があるなら前中Pがいい。

立中P(リュウのこぶしの先端があたる間合い)
リュウ側の狙い→灼熱に繋いで固めていく、アレクの移動投げ、前J、下BL、立中K、前中P、屈中P、屈強Kを潰す。よって、アレクは固まる→移動投げを狙う。

アレクが取るべき対処
リープをガードor被ガードしたときにおきやすい状況と言える。同時に動いたのではこちらのけん制のほぼすべてが潰されてしまい、最悪、灼熱or真空までくらってしまうので注意したい技。
その強みを生かし、それだけリュウ側が多用してくようなら一点読み前BLも有効だが、中フラもリターン面では言うことなし。完全に読まれてBLされなければ最大反撃は食らわない、さらに相手の立攻撃や移動投げにも有効、タイミングがあえばすかしてくれる。
前ブロ→成功すれば投げへ・リスク、投げを食らう、屈小Kを食らう
中フラ→成功すれば立中P→EXエルボーへ・リスク踏み込んでからの移動投げを食らう、BLされると最大反撃。

灼熱(打ちきった状態でアレクの立中Kがあたらない間合い)
リュウ側の狙い→アレクの行動を抑えたい、攻めの起点にしたい。
立中Kを頻繁にけん制に用いてくるアレクに対し、その隙を突こうとする意図がある。
実際食らってしまうと、試合の流れが一気に不利になってしまう、遠距離でヒットするほどリュウに有利フレームを与えてしまう。さらに画面端を背負っていると飛び道具なのでリュウにはヒットバックは起こらず、距離が離れないためさらに有利フレームを与えてしまう。が「画面端を背負っているから灼熱を食らわないように」などと考える必要はなく、心持は食らったら落ち着いて相手の動きを見るようにする程度ていい。下手に警戒して固まらないようにしよう。

アレクが取るべき対処
灼熱を打つリュウの最大の関心ごとはアレクがジャンプをしてきそうかそうでないか。そのため、アレクの着地や、立中Pで固めた後、相手の不利フレームに合わせて打ってくることが多い。
灼熱を打たせないように心がける事が大事で打撃をガードした後にリバーサルで前Jを何回か見せておくのが有効。特に試合前半で相手のゲージが無い状態でリスクが少ないうちに「ジャンプを多用する相手」という意識をリュウ側に植えつけることが重要となる。