あるちびしぃの話

Last-modified: 2015-06-06 (土) 00:32:08
189 名前: 188 投稿日: 2003/02/10(月) 20:22 [ n6BQ/rcM ]
あれ?途中で送っちゃった。
気を取り直して逝きます。

ちびしぃが公園の砂場で遊んでいる。
夕暮れが迫る公園はもう誰もいない。
「オカアサン早クコナイカナ…。」
ちびしぃの母親は公園から目と鼻の先の会社で働いている。
母親のが手作りしてくれた手縫いのリュックサックには「しぃちゃん」と可愛く刺繍されている。
そのリュックサックを背負ってちびしぃはピョンピョンと跳ねる。
「シィノオカアサンマダカナー。シィソロソロ オナカスイテキタヨー。」
公園の前を通り過ぎるのは、オカアサンではなく、全て知らない人だ。
「ハニャーン…。」
ちびしぃは段々と不安な気持ちになっていく。
「オカアサン…ハヤクキテヨゥ…。」
「おまたせ!」
その声にちびしぃは嬉しそうに顔を上げる。
「ハニャ!オカアサ…ハニャ?」
そこに立っていたのは、自分の母親ではなく、モララーだった。
「しぃちゃんのお母さんに、迎えに行ってもらうように頼まれたんだYO!お母さんはもうちょっと
お仕事に時間がかかるから、モララーと一緒にご飯食べるんだYO!」
「ハニャーン、ソウダッタノ。シィオナカスイタ!」
すっかりモララーの言葉を信じたちびしぃは、モララーにダッコされると、モララーの車に乗りこんだ。
 
続く。

190 名前: 189 投稿日: 2003/02/10(月) 20:45 [ n6BQ/rcM ]
続き。

「何がいい?何でもいいYO!」
ちびしぃはモララーにダッコしてもらって、コンビニのお惣菜売り場の棚を覗きこむ。
「シィ、コレガイイ!」
「じゃ、これね。」
モララーは手元のバスケットに食料を入れていく。
ジュースや肉まん、しぃの大好物のシュガー…沢山の食料がバスケットに放り込まれていく。
会計を済ませてモララーとちびしぃがコンビニから出てくる。
「イッパイカッタネ!」
「そうだYO!モララーもお腹空いてるYO!」
モララーの車は、街からどんどん離れていく。

「ハニャ…?」
いつの間に眠ってしまったのだろう?
ちびしぃはソファーの上に小さな体を横たえていた。
「オカアサン…ダッコ…。」
辺りをキョロキョロと見まわすが、オカアサンはおろか、
見知った家具や大好きなオモチャも見つけられなかった。
「オカアサン…オカアサン…………ハニャァァァ…」
ちびしぃはグスグスと泣き始める。
「シィィィ・・・シィィィ・・シィィィィィ…。」
ちびしぃの泣き声に、隣の部屋にいたモララーが気付いてドアを開ける。
「ったく…。うるせぇ雑巾だなぁ…。」
「オウチカエリタイヨゥ!オカアサン!オカアサァン…!!」
「人の家で食っちゃ寝した挙げ句にやかましく泣き出しやがって!!」
ちびしぃはモララーの怒鳴り声に体をびくつかせ、更に激しく泣き出した。
「ハニャーン、ハニャーン…オカアサ…グスッ…オカアサ…。」
「言っとくけど、お母さんはこないYO!」
しぃは一旦泣くのを止めて、モララーの顔を見上げた。

続く。

191 名前: 189 投稿日: 2003/02/10(月) 21:15 [ n6BQ/rcM ]
続き。

「ハニャ・……?」
ちびしぃは呆然とモララーの言葉を聞いた。
「ドウシテ…?」
「お前のオカアサンの会社の人に頼まれたんだYO!お前が公園にいたらみんなが遊ぶ
大事な公園でノミが発生して困るってね!…大体迷惑なんだYO!しぃのくせにみんなで遊ぶ
公園に何時間もいられちゃ!」
「ヒドィ!ナンテコト イウノヨゥ!」
ちびしぃは顔を真っ赤にして、モララーに飛びかからんばかりだ。
「おおっと危ない。」
「ソンナヒドイコトイッタラ、オカアサンニオコッテモラウヨ!」
「そんな事出来るわけないYO!だってお前の母親は…。」
ガチャ!
「ハニャッ!?」
モララーが押し入れを開けると、出てきたのはオカアサンしぃだった。
どさっとオカアサンしぃの体がちびしぃの眼下に倒れてくる。
口がだらしなく開いて、そこから血液の混じったヨダレが垂れていて、
瞳孔が開いていた。
「ア…ア………」
ちびしぃの体がガクガクと震えだし、生暖かいものが小さなアンヨに流れてきた。
「モララーが殺したんだYO!良かれと思って注意すれば虐殺厨扱いされるわ、仕事中にダッコダッコうるさいわ
コピーの1つも満足に取れないわ…。世の中に邪魔だからいなくなってもらったんだYO!」
「オカアサ…オカアサ…イヤァァァ…」
ちびしぃは、冷たくなったオカアサンしぃの体にすがり付いて泣き出した。
「次はちびしぃちゃんの番だYO!…と、その前に…。」
モララーは、部屋の隅に置いていた小さなダンボールを泣いているちびしぃの目の前に突き出した。
ちびしぃはモララーを見上げる。モララーは目で開けるように指図する。
「ハニャァァ…」
ダンボールの中にいたのは一匹のべびしぃだった。

続く。

192 名前: 189 投稿日: 2003/02/10(月) 21:35 [ n6BQ/rcM ]
続き。

「チィチィチィ…」
「ベビチャン…?」
ちびしぃは自分の身の危険を忘れて、べびしぃをダッコする。
「お前のオカアサンをシメた時に出てきたんだYO!お前の妹だYO!」
そう言えば、オカアサンのお腹が大きかったことをちびしぃは思い出していた。
「シィノイモウト…。」
べびしぃはお姉ちゃんのちびしぃに抱かれて、嬉しそうにナッコ、ナッコとはしゃいでいる。
「そー言えばベビチャンダケハ助ケテェーーッ!とかなんとか言ってたYO!でもモララーはそんな事
知らないんだYO!」
「アッ!ヤメテ!」
ちびしぃの手からべびしぃを奪い取ったモララーは、勢いよくちびしぃの体を壁に向かって投げつける。
「ヂヂィィィィィーーーッ!?」
生まれたての柔らかなべびしぃの体は、バンっと言う音と共に壁にぶつかると、
しばらくしてボタリ…と落ちてきた。
白い壁に生々しい血痕が残る。
べびしぃは額から鮮血を流して、絶命していた。
モララーはちびしぃの方へと向き直った。
ちびしぃはその場にへたり込んで、呆然と転がっているべびしぃを見つめていた。
「さぁて…と…。」

続く。次回で最後。

193 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/02/10(月) 22:16 [ GFuwYbcY ]
話は良いんだがなぁ…書き込み欄で直に書いてる?
メモ帳で全部書いてから、一気に書き込むとかした方が良い。
長ければ途中で区切って、何レスか使ってうpすればいいんだからさ。
AAでも、書きながらうpすると文句言われるのと同じ。

ここで言うのもアレだが、注意の意味を込めて。
全部終わってから書こうと思ったんだがな…
な?いつ終わるかワカランから書き込みにくいわけよ。

194 名前: 189 投稿日: 2003/02/10(月) 22:19 [ n6BQ/rcM ]
最後。

「イヤァァァーッ!ヤメテェーッ!オナガイィィィーーッ!」
風呂の中、ちびしぃの悲鳴にエコーがかかっている。
ちびしぃはアンヨをバタバタさせて、必至で抵抗している。
「まずはそのアンヨからだ!」
モララーの手に握られたカマがちびしぃのアンヨを切り取った。
「シィィィィィーーーッツ!!??」
もぎ取られたアンヨは、鈍い音をたててちびしぃの眼前に転がっている。
「イタイヨウ!!シィノアンヨガァァァーーッ!」
ちびしぃは絶叫しながらのた打ち回る。
「次は…このやかましい舌だ!」
モララーはちびしぃの耳を引っ掴むと、ベンチを口の中に入れて、舌をがっちりと掴んだ。
そして、凄い力を込めて、手前に引っ張り出す。
「ヤヴェテエエエーー!イダイヨォォォ…」
「もう少し…もう少し……っと!!」
「ブエェェェッツ!?」
ちびしぃの口から大量に血液が溢れ出す。
モララーの握っているベンチには、ちびしぃの小さな舌が貼りついていた。
「ヴァァァァァーッ!イダィィィィーッツ!!」
口から大量の血液を吐き出しながら、ちびしぃはゴロゴロと悶絶を打つ。
「ヒハィヨゥゥゥ…」
喉元からゴフっと音をさせて、ちびしぃは最後の血を吐いた。
浴槽や鏡に鮮血が飛び散った。

モララーは、モナー清掃サービスに連絡を入れて、三つの雑巾の死体の処理と、
風呂場の清掃を頼んだ。
「モララーさんってば、結構ストレス溜まってたモナね。酷い汚れようだモナ。」
風呂場のちびしぃの死体をゴミ袋に詰め込みながら、モナーはモララーに声をかける。
「全部このしぃのせいだYO!コイツのせいで仕事が増えるわ、ストレスは溜まるわ…」
モララーはソファの側に転がっている冷たいオカアサンしぃの顔を蹴り飛ばす。
「ああ、なるほどモナ。」
「だから殺したんだYO!コイツのチビも。」
モララーは、モナーが手にしているゴミ袋を指差す。
「親子モナか!?」
「そいつも会社の目の前の公園でノミを撒き散らしてたんだYO!
苦情がうちの会社に沢山かかってきてストレスは溜まる一方だったYO!」
「…なるほどモナ。」

すっかりキレイになった風呂に入って、モララーは明日はどうしようか考えていた。
「もう会社には雑巾虫はいなくなったYO!さぁて明日からは楽しく仕事が出来るYO!」
自然と鼻歌が出てくる。
「プッハァ!」
お湯で顔を拭って、満足そうに大きく息を吐き出す。
明日は今日よりも楽しい1日になりそうである。しぃがいないというだけで。

終わり。

こんなに長くなっちまいました。
文章もイマイチ。
最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました。