ある晴れた夏の日

Last-modified: 2020-09-20 (日) 01:25:25
52 名前:がるく 投稿日:2004/08/24(火) 09:31 [ CQppBHhk ]
ある晴れた夏の日。



ああもう。頭に来る

そう思いながら、しぃの頭を踏み潰す
グロテスクな脳の肉片と脳漿が飛び散る
表情は怯えと恐怖に混ざっている癖に、何故か狂気と嬉しさの表情も混ざっているように見える


いつものうるさい悲鳴すらも聞こえないくらいに別の事を俺は考えていた

一夜抱いてやっただけだろう


俺の事をあんなに蔑みやがったあいつめ
薄桃色の瞳に、ふんわりした手応えの毛だった

何で俺があんなに馬鹿にされなければいけないんだ。この野郎


あんな奴

死んでしまえ

53 名前:がるく 投稿日:2004/08/24(火) 09:31 [ CQppBHhk ]
殺せば殺す程、喉が乾いてくる ああ、汗のせいか

そして最後のしぃの頭に手を掛けようとしたら、そいつは立ち上がった
別に驚きもしないので、続きをしようと思い耳に触れようとする俺の手を叩いた


「なんで殺すの。私の友達、子供達を」
無表情で抑揚も無く言った

俺はまだ叩かれた自分の手を眺めていた。微かに赤いが・・・・・まぁ大丈夫だろう
そしてそのしぃが言った言葉に気づくと、俺は言った

「何故俺に反抗する」
多少はむかつき言ったものの、落ちついて対応してみるように努力する
なんでこういう事をしようとするのか自分でも分からない

「なんで殺すの。私の友達、子供達を」
同じことを同じように繰り返す。何だこいつは
しょうがないので、俺も溜息混じりに答えた
「むかついていたからさ」

「だったらあなたのその理不尽な考えで私の友達、子供達は死んだ」
しぃはうつむいて、ぶつぶつと何か言っている

54 名前:がるく 投稿日:2004/08/24(火) 09:32 [ CQppBHhk ]
私の子供達と友達を、返して」
  

包丁を持ったまま、こっちに向かって歩いてくる
おぼつかない足取り。半分開いた口。
俺は、そいつを返り討ちにしてやろうと腕を伸ばす
だが、途中で動かない。何故だ

ずぶりと腹にゼリーの感触みたいに刺さる包丁。嫌な感触だ
腹がひどく、熱くて痛い
口から血が溢れ出る。喉が詰まりそうで咳き込むと余計に出てしまう

しぃがうつむいていた顔を上げ、俺と視線を合わせる

薄桃色の瞳、ふんわりした手応えの毛

ああこいつは、昨日抱いてやったしぃじゃないか


「さよなら。理不尽な考えの人」
包丁をゆっくりと抜き取る。そこからまた血が噴き出す


そして、しぃは自分の眉間に深く包丁を突き刺した

薄桃色の瞳から血の涙  口からもどろりとした血が
後ろにばたりと仰向けに倒れる


その様子をじっくりと眺めていた俺も、膝をつき うつぶせに倒れる




ある晴れた夏の日の出来事。





終わり。