62 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/01/30(木) 22:07 [ 83Osn9qU ] 広い庭付きの家に住んでいるモナーがいた。 明るい人柄の好人物だが、ちょっと世間からズレている所もあった。 今日も庭の手入れに勤しんでいると、一人のちびしぃがやって来た。 泣きながら、何かを腕に抱いている。 「ちびしぃちゃん、どうしたの? 何があったモナ?」 ちびしぃは、かすれた声で答えた。 嗚咽混じりのその声は聞き取りにくかったが、 モナーは、真剣にちびしぃの話を聞こうとした。 どうやら、捨ておにーにを拾い、飼おうとしたが母親に反対されたらしい。 捨ててこいと言われたが、そんなことはしたくない、と言うとちびしぃはまた泣き出した。 「大丈夫モナ。モナがそのおにーにを育てるから」 モナーの家は少し狭いが、 キレイに片づけられた感じのいい住まいだ。 「それにしても、おにーには何を食べるモナ?」 モナーは、取りあえず、自分の食事のカップ麺をおにーにに分けてやった。 「ワチョ? こんな安くて、体に悪そうな物を食べろって言うデチか?」 おにーには、さげすむような目でモナーとカップ麺を交互に見た。 でも、モナーは怒らなかった。おにーにの食事のことを一生懸命に考えていた。 その後、おにーには何を与えても、文句ばかり言った。 モナーは、やはり怒らなかった。 と、おにーにのお腹が鳴った。空腹なのだろう。 が、それでもワガママを止めない。 63 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/01/30(木) 22:07 [ 83Osn9qU ] 何でもイイから、おにーにに食べさせなくては、とモナーは動物図鑑を本棚から引っぱり出した。 ページを開くと、モグラのページだった。 「モグラは、ミミズを食べるモナね」 モナーは急いで庭に行くと、シャベルで土を掘り、ミミズを探し当てた。 捕まえたミミズをスーパーの袋に詰め込むと、おにーにの所へ向かった。 「これを食べるモナ。 遠慮はしないでイイから、たくさん食べて大きくなるモナ」 モナーはあぐらの上に、おにーにを座らせ、顔を手で固定した。 そして片手で口をこじ開けて、 袋の中のミミズをおにーにの口めがけてボタボタと落としていった。 「ワチョ!? 嫌なのワチョーイ!! ワ、ワッヂョイ!?」 叫んだおにーにの口に、大量のミミズがなだれ込んできた。 おにーには吐き出そうとしたが、モナーが無理矢理、口を手で押さえた。 おにーにの口元には、噛み切られたミミズの破片がこびり付いている。 破片はまだビチビチと動いている。 口の中では、生きたミミズが無数に蠢き、おにーにの舌や歯にまとわりついた。 のどの奥の方までミミズがのたうち回り、おにーには激しい吐き気に襲われた。 しかし、口は押さえつけられている。吐瀉物は口の中に留まった。 吐瀉物にまみれたミミズは、一層暴れた。 おにーには、最後の手段を使った。 暴れるミミズを噛み、飲み下していく。濃厚でドロリとしたミミズの体液が、口中に広がった。 千切れたミミズの体を、のどに流し込む。 それを何度も繰り返す。 おにーにの食事も終わり、モナーはやっと手を離した。 モナーはおにーにのためにダンボールとクッションで作った寝床を用意した。 これから、おにーにとの生活が始まるのだ。 モナーは期待に胸を躍らせて、その夜、楽しい夢を見た。