279 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/02/15(土) 23:10 [ pRBk5PKM ] 1/2 田舎から、奴らが来た。 見る者を立ちすくませるようなおぞましい姿。 常にたてている不気味な音。 奴らが、来たのだ。 ピンポーン。 モナーの家に黒ギコヤマトの宅急便から、荷物が届けられた。 実家の田舎から親が送ってくれたのだ。 このモナー、ペットにおにーにを飼っていた。前に飼っていたのは失踪して、今いるのは新しく飼ったおにーにだ。 愛するおにーにに荷物を見せてやる。 「何ワチョ? ヒッ、ガサゴソしてマチ!?」 荷物の中から、ガリガリと不気味な音が絶え間なく続いている。 「モナはこれが大好きなんだ。もちろんおにーににもあげるモナ」 モナーは荷物のヒモを解き、紙の包みを破いた。 半透明なビニール袋に包まれたソレは、いびつな楕円形で茶色だった。 音がひときわ大きくなる。 モナーはソレを両手で取り出した。 モナーは実に誇らしげな顔をしていた。 おにーには血の気が失せた顔でソレを見た。 おぞましい姿、不気味な音。 しかも大量な数がモナーな腕の中の茶色の楕円にひしめき合っている。 「さぁ、今日はごちそうモナよ。美味しいし体にもイイから、おにーにもたくさん食べなよ」 おにーには首を振った。震える声で反論する。 「い、嫌ぁ……。そんなの食べたくないワチョ!!」 モナーはちょっと悲しそうな顔をした。 「そんなこと言わないで、ホラ、とっても美味しいモナ」 おにーにはヒステリックに泣きわめいた。 「そんなキモイ物、食べ物なんかじゃないデチ!! ゴミなのワッチョイ!!」 モナーの瞳の奥に怒りの感情が集結し、ギラリとした光を瞳に与えた。 その怒りに満ちた目は、腹を空かせた野獣のソレに似ていた。 おにーには、モナーの逆鱗に触れてしまったのだ。 280 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/02/15(土) 23:11 [ pRBk5PKM ] 2/2 モナーの心は怒りに支配され、この行為は猛獣ですら眉をひそめる程残忍な物となった。 モナーは茶色の楕円を包丁で真っ二つにした。 この時、楕円の中に入っていた奴らの不幸な数匹は、その白い体を包丁で切られた。 モナーはおにーにの顔をぐわっしと乱暴に掴むと、楕円の切り口に顔を叩き付けるように押し当てた。 楕円は崩れ、奴らがおにーにの顔に付着した。 「ゴミだと!? すざけるな、これは貴重な食料なんだよ!! 残さず食えよ。ゲス野郎が!!」 いつものモナーらしさの欠片もない口調で怒鳴った。 おにーにの顔はやっと楕円から離されたが、顔には奴らの肉片が、体液がこびり付いていた。 「ヒギ……エグッ、キモイキモイ……助けてワッチョイ」 モナーはペッと唾をおにーにの顔に吹きかけた。 「キモイだぁ? テメェは某スレの1か? 8頭身にでも追いかけられたいのか(ゲラ」 モナーはもう一方の楕円を手に取り、奴らを指でつまみ出した。 白くブリブリした体。口は餌を求め耐えることなく動き続けている。 モナーはなれた手つきで奴らを楕円から全てほじくり出した。 奴らを皿の上に盛り、おにーにの目の前に置く。 「食えよ」 冷淡な声。 「嫌ワチョ!!」 怯える声。 「食えってんだろ!!」 モナーは包丁でおにーにの腹部を切り開いた。 カラフルな内臓がモナーの目を楽しませた。 大腸らしき物を引きずり出す。切れ目を入れる。 おにーには痙攣している。死ぬのはもう遅くないだろう。 モナーは切開した大腸に奴らをかき入れるた。 赤い血にまみれ、赤い肉に囲まれた奴ら。白い体は赤く染まった。 大腸でうごめく無数の奴ら。 モナーは大腸な切り口をガムテープでとめた。 さわやかな朝。窓から差し込む日光は照らし出す。 一度キレると何をするかわからないモナーを。 内臓に奴らを詰め込まれ、腸壁をかじられ苦しみながら逝ったおにーにを。 田舎ではモナーの親がマターリと談笑している。 「喜んでくれたかな。巣に入ったままの状態で送ったんだが」 「えぇ、きっとそうですよお父さん。あの子は蜂の子が好きでしたから」 完