でぃ虐殺禁止令

Last-modified: 2015-06-17 (水) 02:49:55
578 名前: 短編 でぃ虐殺禁止令座頭モラ 投稿日: 2003/08/09(土) 22:33 [ d4e4vIWc ]
“でぃ“と言うAAを知っているだろう。
虐待の末片耳を失い、目を失った被虐しぃの末路である。
艶やかで美しい白の体毛は黒ずんだ血で染まり、抜け落ちた
毛の下の皮膚から所々青アザを見せる。濁点の多いかすれた
声は聞く者を震え上がらせる。

でぃと化したしぃはかつての同胞からも虐げられる。
「キタナイシィハシンジャエー!」
「ディガイルカラマターリデキナノヨ!」
「カワイイシィチャンノツラヨゴシハクタバッテヨ!」
そんな筋の通らない理屈を聞きながら、今にも朽ち果てん体に
容赦なく元同胞に攻撃される。
なのでしぃはモララーやモナーに虐待されることを最も恐れている…

そんな状況を見たアブ板に住むしぃ族のリーダー格のしぃはある日、
集会を開いた。

「ミナサン、キョウアツマッテモラタノハホカデモアリマセン」

リーダーはざわめくしぃ達にマイクで演説する。

「…キョウカラ“でぃ“ヲギャクタイ、ギャクサツスルコトヲキンジマス!」

この言葉を聞き、しぃ達は目を丸くしてさらにけたたましく騒ぎはじめた。
その様を見て、尚もリーダーは言う。

「ミナサン、セェシュクニ!…ナゼコノヨウナコトヲワタシガイッタカヲキカセマショウ」

以下はリーダーが言った『でぃ虐待虐殺を禁じる理由』を要約したものである。

知ってのとおりしぃ達は最もアブ板で虐げられ、殺戮の対象となっている。
もしかしたらこの集会の帰りにモララーに出くわしたしたりするやも知れぬし、
今この瞬間モララーがやってくるかも知れない。
今のままでぃを虐待していれば、自分がでぃになった時それこど阿鼻叫喚の
地獄絵図にも劣らぬ末路をたどらねばならない。人を呪わば穴二つである。
それくらいなら、でぃもしぃと同じ物として扱えばいい。
さすれば、自分がでぃ化しても更に虐げられる事はない。

むろん、しぃ達の何匹もが反論の声を上げた。

「キタナイディヲヲコロシテナニガワルイノデスカ!」
「カワイイシィチャンガディニナンカナルワケナイデス!」
「オナカカユイ!」

まるで話の要点を理解していないしぃ達にリーダーが怒鳴る。

「ウルサイ!トニカクコレカラディヲ殺シタモノハ!」

リーダーが絵の描かれた四つ切り画用紙を取り出す。

「コウデス!」

その画用紙には、棒に縛り付けられて泣きわめくしぃの絵が描かれていた。
縛り付けられた棒の先端にはプラカードが付けられていて、

『このしぃに鉄槌を 加虐AAへ』

と言う文面が記されていた。
その絵を見、先ほどまで大声でざわついたしぃ達は静かになる。
最後にリーダーは

「…モシディヲ虐待シテイルシィヲ発見シタヒトハ私ニ通告シテクダサイ。
シャレイヲサシアゲマス」

とだけ言って去っていった。


この日を境にしぃとでぃの間にあった巨大な川は取り除かれた。
…と言いたいところだがそれもままならない。


リーダーの命令を無視もしくは忘れて以前のようにでぃ虐殺をするしぃ。

ひどいしぃになると自分がでぃ虐殺をしていながら別のしぃにでぃ虐殺の濡れ衣を
着せ、ちゃっかり謝礼をもらうと言うものまで出て来た。

結果大量のしぃは濡れ衣により縛られ枯れ野に放置、それがモララーにより
虐待されでぃ化。さらにそのでぃをまた別のしぃが虐殺し、さらに別のしぃに
濡れ衣を着せる。濡れ衣を着せられたしぃは縛られ…の悪循環が続いた。

最終的に濡れ衣の着せあいの末、しぃは激減した。
ただ驚異的なその繁殖力ですぐに激減した分復活する訳だが…。

終り。