ぷはー!

Last-modified: 2015-06-12 (金) 21:37:28
212 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/04/25(金) 02:55 [ HINVX62s ]
リストラされた日、誰もいない家に帰ると、ちょうどしぃがビールを一缶飲み干したところだった。
しぃ「ぷはー!」
「ぷはーじゃねえよオイ!」
渾身の力を込めたキックを喰らわせる。しぃは壁にブチ当たり、変な呻き声を上げて落ちた。
しぃ「しぃぃぃぃ……一体ニャにがぼおお!!!」
押さえつけて殴る。殴る。
しぃ「ギャ!やめで!いだい!ハニャーーーン!!!」
八つ当たりをすると心が晴れる。一撃毎に潰れて行くしぃの顔面とは逆に、私の心が癒されて行く。
しぃ「もう……やめてハニャ……」
私は大きく息を吐いた。
「よし、殺そう」

鉄アレイを20㎏程抱えさせるとしぃは身動きがとれなくなった。
それをポリバケツに押し込む。
しぃ「なにスンのよ!一体しぃが何したって言うの!」
「生きていても何の役にも立たない君が、人のために死んで行けるのだから、素晴らしいじゃないか」
バケツに少しづつ、水がそそぎ込まれる。
しぃ「嫌!嫌!死にたくニャい!」
しぃはもがくが、水が溜まるのをどうにも出来ない。水は首の下まで来た。
しぃ「お願い、酷いことはやめてよぅぅぅ」
一度水を止めた。しぃに訪ねる。
「君を生かしておいたとして、私はどのように癒されるのか」
しぃ「いっぱいダッコしてあげる!楽しくマターリしてあげる!」

「ムカついたときには殴るぞ」
しぃ「やめてぇぇ……」
再び水を注ぐ。
しぃ「しぃ!しぃぃ!」
しぃは口を尖らせて何とか息をしようとしていたが、遂に水没した。
しぃ「しぃぃぃぃ!!」
水の下からこちらに哀れな視線をよこす。鼻か小さな気泡がいくつも漏れている。
必死の形相のしぃと、穏やかな心地で微笑む私としばらく見つめ合う。
しぃ「んぼおおお!!!!!!!!」
遂に堪えられなくなったのか、しぃは全ての空気を吐き出した。
それでもしばらく動いていたが、やがてそれも、止まった。
そしてそれと同時に、私の心のモヤモヤも全てなくなり、明日からまた頑張ろうと思うのだった。