ヒッキ―の生き残りのための戦い 2

Last-modified: 2015-06-07 (日) 10:17:56
97 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/02/04(火) 18:08 [ ODcskdqg ]
次の大会挑戦者はアヒャだ。
刺身包丁片手に、すでに狂気をはらませた目をカッと見開いている。
そして、柵の中に喜び勇んで入っていった。
獲物を物色するかのように見回すと、狙いをつけたちびギコに包丁を投げつけた。
叫ぶ間もなかった。包丁はちびの顔に横に突き刺さった。
口が横に大きく裂け、ほおのあたりまでパックリと傷口が開いている。
倒れたちびギコの顔から無造作に包丁を抜くと同時に血の噴水があがった。
柵の中の獲物は、恐怖に震え上がり、失神する者までいた。
一方柵の外では、過激な出血に歓声が沸き上がった。
アヒャは倒れているしぃに近づくと、仰向けの腹をえぐるように刃を突き立てた。
「シギィィ!? オウゲェ、グボッ……」
しぃは、口と鼻から気泡の混じった血を出した。
アヒャはそんな暇はないのに、つい面白くて内臓を引き出して遊んだ。
細長い管を出している。小腸だろうか。
その手つきは、まるで幼児がビデオテープをケースから引き出す手つきに似ていた。
それから、アヒャは思う存分本能のおもむくままに殺戮を続けた。
一時間後、柵の中には血で彩られた肉塊が折り重なっていた。
少々、楽しんだため効率が悪くなり、一九匹しか殺せずモララーに負けた。
次は、いよいよヒッキーの番だった。
体の震えを必死にがまんしていた。
ヒッキーは、自分に借金のためだと言い聞かせ続けていた。
何回も、何回も言い聞かせていた。