ベビ虐4-前

Last-modified: 2019-12-04 (水) 22:51:27
319 名前: ベビ虐4-前 投稿日: 2003/06/02(月) 23:37 [ U1yFV8Dw ]
【「チィィィィィーーッ イヤァ ヤメテェェェ!」
必死で泣き叫ぶベビしぃを、樫の木の棒で激しく叩いた。】


                  「ベビしぃ園」 職員 A

「ハニャ! ベビチャン オトマリカイダッテ!」
母しぃはベビしぃが持ってきた、「ベビしぃ園からのお知らせ」を見て声を上げた。
ベビしぃは今年の春から、街の郊外にあるベビしぃの為の教育施設に通っていた。
白いセーラー服タイプのワンピースに、エンジ色のリボンがトレードマークの制服を着て。
セーラーカラーのラインは、一本の灰色。
胸元には、しぃのニコニコ顔のピンバッヂが飾られている。
「スゴイヨ ミンナデ ウミニイッタリ オネンネシタリ スルンダヨ!」
母しぃは幾分興奮した口ぶりでベビしぃをダッコした。
「ヨルハ ハナビタイカイ シタリスルンダッテ!」
「ハニャァ? ウミィ?」
ベビしぃは不思議そうに母しぃの顔を覗きこむ。
「ソウダヨー。 ヒロクッテ オミズガ イーッパイ アルンダヨ! ナミガイッタリ キタリスルヨ ザブゥゥーン! ザブゥゥゥーンッテ!」
母しぃはベビしぃの体をゆっくりと横に揺らす。
「キャッ キャッ! モット!モットォー!」
ベビしぃは母しぃの胸の中で、まだ見ぬ広い海に思いを馳せているように見えた。


【もとからベビしぃに対する愛情など、かけらもなかった。
どんなに泣き叫ぶベビ達を見ていても、何の感情も沸かなかった。】    
                 
                   「ベビしぃ園」 職員 B

「それじゃ、いってきますね!」
7月の突き刺すような陽射しの朝、ベビしぃ達はいつものスクールバスに乗って、
各自の自宅を後にした。
「ソレジャ オナガイシマス! ベビチャン イッテラッシャイ!」
「チィ! イテキマスヨゥ!」
バスのドアはゆっくりと閉まり、一回クラクションをならして走り出した。
バスの中のベビしぃ達は、小さなオテテを一生懸命に外にいる母しぃ達に振っている。
バスはどんどん見えなくなっていった。
2泊3日の、お泊まり会の始まりである。
ベビしぃ達の背中にはこの日の為に母しぃ達が各自手作りしたリュックサック。
リュックサックの中には、お昼に砂浜で食べる予定の愛情をたっぷり込めて作られたお弁当。
2日分のお着替えと、海遊びの時に使う小さな水着。
小さな体に抱え切れないほどの期待を込めて、
ベビしぃ達は楽しそうに次第に潮風の匂いが強くなってくる外の景色を眺めていた。

320 名前: ベビ虐4-前② 投稿日: 2003/06/02(月) 23:38 [ U1yFV8Dw ]

【母親の気持ち?
知るわけないでしょう。そんな事をいちいち気にしてなどいられませんよ。】

                       「ベビしぃ園」 職員 C

お泊まり会の会場である、海の見える小さな建物に着いたベビしぃ達は、
すぐさま着替えをして近くの海へと出た。
手には、各自の母親が作ってくれた小さなお弁当を持って。
「アニャ! ウミダヨ!」
「オッキイネェ!」
都会育ちで海を一度も見たことのなかったベビしぃ達は、海の雄大さに目を輝かせて入る。
「今からみんなで、海であそびましょう!」
「ハァーイ!」
ベビしぃ達は元気に返事をした。
誰もいない浜辺で、ベビしぃ達は思い思いに遊んでいる。
「ヤドカリサン イタヨ!」
「オスナ イパーイ ダネ!」
「オミジュ チメタイネェ!」
「そろそろお弁当にしまーす!」
浜辺で先生が叫んだ。ベビしぃ達、先生達が敷いてくれたビニールシートに腰を下ろした。

「みなさん、準備はできましたか?」
「ハァーイ!」
ベビしぃ達の前には、母しぃの愛情がたっぷりつまったお弁当が用意されている。
ベビしぃ達は、待ちきれない様子でお弁当を見詰めていた。
「それじゃ…。」
先生達はベビしぃの目の前のお弁当を取り上げ、砂浜へと捨てた。
「アァッ!」
「チィノ オベントウ! カエチテェ!」
ベビしぃ達は口々にそう言いながら、先生の足元へ詰め寄ってくる。
「チィノ オベントウ デスヨウ! カエチテ!」
「……っるせぇ!」
「ギャァァァッ!?」
先生に足蹴にされたベビしぃは、頭から砂浜へ倒れこんだ。
「こんなモン、邪魔なんだよ!」
先生は、母しぃの愛情がたっぷり詰まったお弁当の中身を踏みつけている。
ベビしぃの口に合うようにと、小さく握られたコロコロのオニギリ、
しぃの顔に型抜きされたハンバーグ、
フワフワのあまーい卵焼きに、ウインナー。
奮発して今日の為に買ったのだろう、四角く切られた真っ赤に熟したスイカ。
せっかく我が子の為に早起きをし、愛情を込めて作ったのに。
「イヤァァ! ヤメテェ!」
「ハニャァ ハニャァァーーーッ!」
砂まみれになったお弁当は、ベビしぃ達の目の前でどんどんグシャグシャになっていく。
「貴様らのメシはコレで充分なんだよ!」
先生は泣き叫んでいるベビしぃ達の口に、砂を押し込んだ。
「…カハァッ!」
ジャリジャリとした感触が、ベビしぃ達の口の中に広がった。

321 名前: ベビ虐4-前③ 投稿日: 2003/06/02(月) 23:39 [ U1yFV8Dw ]

【常にダッコをねだられて見なさいよ。
アンタ、本当にそれでも嫌にならないのか?】

                      「ベビしぃ園」 職員 B


宿泊施設である小さな建物に着いたベビしぃ達は、下を向いてうつむいたままだ。
10匹のベビしぃ達は、とぼとぼと先生の後ろを黙ってついて歩いている。
先生はガラリと部屋の戸を開けた。
「ここで、昼寝してろ。」
先生はそう言うと、顎でベビしぃ達を指図した。
ベビしぃ達は、ゾロゾロと部屋の中へと入る。
部屋の窓はずっと開けられてなかったのか、黴臭い匂いが充満し、
ムワッとした熱気が部屋全体に篭もっていた。
昼寝をしてろと言われてはいるものの、布団が敷かれていない部屋を、
ベビしぃ達は不思議そうに見ている。
「…何してんだよ?聞こえないのか?」
「デモ オフトン ナイヨ?」
「オフトン ナイト オネンネ デキナイヨ」
「いいから寝るんだよ!」
先生はヒステリックにベビしぃ達を怒鳴った。
ベビしぃ達はビクゥっと肩をすぼませ、先生を見上げた。
「…ア アニャァ…」
ベビしぃはビクビクしながら、床の上に横になった。
コンクリートの床のひんやりとした感触が、ベビしぃ達の背中を包み込んだ。
「イチャイヨォ…」
「オヘヤ クチャーネ」
ベビしぃ達は、どうにか我慢をして眠りにつこうとしていた。

「ヤーヨウ! アチュゥヨォー!」
数分後、一匹のベビしぃが部屋の熱に耐え切れなくなったのか、ぐずり始めた。
「アチュウヨゥ ママァ ナッコォーーーッ!」
突如ガラリと部屋の戸が開けられ、鬼のような顔をした先生が入ってきた。
「…誰だ、騒いでる馬鹿は。…お前か。」
先生は泣き叫んでいるベビしぃを、部屋から連れ出した。
「イヤァァァ! イヤァァァァ! ナッコ ナッコォォォ!」

背中のたわんだ所を掴まれ、廊下に連れ出されたベビしぃの泣き声が聞こえる。
「ヤメテヨゥ! ハナチテヨウ!」
「うるさいんだよ!ナッコナッコ騒ぐなッ!」
「ハギャァァァァッ!?」
先生は、泣き叫ぶベビしぃの頭を廊下の壁に打ちつけた。
ゴツッという鈍い音が、廊下に広がった。
ベビしぃは暫く経ってから、ズルリと壁から落ちた。
額からは血が吹き出し、鼻血が溢れている。口元は切れてしまったのか、
うっすらと血が流れ出てきていた。
仰向けに倒れ、目を痛そうにギュっと瞑ったベビしぃは、もうピクリとも動かなかった。
先生は舌打ちを1つすると、ベビしぃの着ていた衣服を剥ぎ取って、
ベビしぃの死体を窓から投げ捨てた。

322 名前: ベビ虐4-前④ 投稿日: 2003/06/02(月) 23:40 [ U1yFV8Dw ]
汗びっしょりになったベビしぃ達は、夕食を取る為にホールに集まっていた。
昼ご飯になるはずだったお弁当を目の前で捨てられ、
砂以外何も口にしていなかったベビしぃ達は、少しグッタリしているように見えた。
イスの上に着席しているベビしぃ達の目の前には、ケチャップがかけられたオムライスが運ばれた。
「ハニャァ! オイシソウ!」
先生の「頂きます」の言葉で、ベビしぃ達はオムライスを頬張った。
オムライスの中に入っている肉はとても柔らかく、ベビしぃの口の中でとろけるように消化された。
「オイチィネェ!」
「ハニャ! オイチーネェ!」
ベビしぃ達は口の周りにケチャップライスをつけて、おいしそうだ。
「ゴチソウサマデシタ!」
ベビしぃ達は、全員オムライスを完食した。
「みんな、晩ご飯はおいしかったかな!?」
「ハァーイ!」
ベビしぃ達は、嬉しそうに手を挙げた。
「みんなは、さっき食べたオムライスに何が入っていたかわかるかな?」
ベビしぃは口々にニンジン、タマネギ、ケチャップ、お肉!などと言った。
「それじゃあ、今日食べたオムライス、何のお肉が入っていたかわかるかな!?」
「ハニャ?」
ベビしぃ達はそこまでは分からなかったのか、首を傾げて先生の方を見た。
「今日食べたオムライスの中に入っていたお肉は、コレです!」
先生がテーブルの下から取り出した物を見て、ベビしぃ達は悲鳴をあげた。
「ハニャァァァァァァッ!?」
先生の手には、自分たちと同じベビしぃの生首が握られていた。
昼間に廊下で殺したベビしぃだった。
「チィィィィィーーーーッ! イヤァァァァーーーッ!」
ベビしぃ達は、自分たちの大事なお友達を食べてしまっていたのだ。
「ヤァヨゥ! ヤァヨゥ!」
「でも、食べちゃったものは仕方ないよね!」
先生は笑いながらベビしぃの泣き叫ぶ顔を見詰めていた。


【白い毛に火つくと、他の子たちはそのベビしぃから離れていった。】

                          「ベビしぃ園」 職員 A

「これから花火大会でーす!」
悪夢のような食事を終えたベビしぃ達は、浜辺に連れられて来ていた。
さっきの悪夢を忘れようとしているのか、
ベビしぃ達はみんな、まだ一度も見たことのない「花火」が
どんな物なのだろうと想像を膨らませていた。
ヒュルルルルーーーー パンッ!
「ハニャァ!」
目の前で次々に上がる花火に、ベビしぃ達は目を輝かせている。
「コエ キレーダネ!」
「オハナノ カタチ ダッタネ!」
「次はみんなも花火をやってみましょう!」
先生は各自に一本ずつ花火を手渡した。
緑と赤のテープが巻かれて、竹棒の持ち手がついた花火だった。
「今から火をつけてあげるからね。」
先生たちは、ベビしぃが手に持っている花火に火をつけていく。
シュッという音と共に火が付いて、赤や緑の色の花火が出てきた。
「ハニャー キエーダネェ!」
「ヒガ ミドリニ ナッタネ!」
初めての花火にベビしぃ達はとても楽しそうだ。
「アレ? キエチャッタヨ?」
一匹のベビしぃが持っていた花火が、シュウっという音と共に消えてしまった。
「センセェ チィノ キエチャッタヨゥ!」
ベビしぃは先生のもとに、消えてしまった花火を差し出した。
「アハハ、本当だね。」
先生はベビしぃに持ってきた花火を持たせると、ライターの火を花火にかざした。
ひゅうっと突然風が吹いて、ベビしぃのフワフワの毛にライターの炎が燃え移った。
「チィィィィィィィィィィッ!?」
あっという間に火達磨になったベビしぃは、泣きながら助けを求めた。
「タチケテェ タチケテェッ ナコ ナッコォォォォォッ!?」
その様子を見た他のベビしぃ達は、火がついたままの花火を浜辺に投げ捨て、
我先にと火達磨のベビしぃの側から逃げ出した。
「アアアーーーッ! イヤァァァァッ! アチュウヨゥ! ナゴォォォォォッ!!??」
全身火達磨になったベビしぃは、そう言うとバッタリと仰向けに倒れた。
ようやく、先生がバケツの水をベビしぃに浴びせ掛けた。
だが、ベビしぃがもう動く事はなかった。
砂浜には肉が焼けた匂いと、花火の残り香がまざった匂いが広がっていた。

一日のうちに2匹のお友達を亡くしたベビしぃ達は、
泣きながら布団に入った。
今日のこの日を指折り数えて待っていたのに。
みんなと楽しく遊べると思っていたのに。
沢山の思い出が出来るはずだったのに。
次の日にはどんな事が待っているのだろう?
ベビしぃ達は恐怖感と絶望感に苛まれながら、小さな体をクルンと丸めて眠りについた。




ベビ虐4前編 終わり