モラ山牧場

Last-modified: 2020-09-29 (火) 23:04:00
81 名前:MR 1/9 投稿日:2004/09/13(月) 20:04 [ ATuXf6D2 ]
モラ山牧場



ここは高原の牧場。
ぬけるような青空、牧草の緑も美しい。
風にざわめく白樺の木陰から、牧場犬が走り出す姿が見えた。
アルプスのょぅι゛ょハイジでも駆け出して来そうな、
そんな牧歌的な風景。
しかし、そうした平穏な雰囲気はこの声が耳に入った瞬間に瓦解する。
「ハニャーン ハニャーン ハニャーン」
この耳の底にこびりつく、三半規管までも腐ってきそうな媚びた鳴き声。
しぃである。
この牧場で飼われているのは、牛でも羊でもない。しぃなのだ。
牧場犬が走りながら、小屋からしぃを追い立てている。
白い体毛を持った獣の群れが、ぞろぞろと出てくるところだ。
「シィイイ! 小屋カラ出ルカラ ホエナイデー!」
「チィチィ! ナッコ!」
成体からちびしぃ、ベビしぃ、母しぃの背に乗ってピィピィ鳴いている生後間もない
ベビなど、およそ50匹はいるだろうか。
しぃを知る者にとっては、これは異常極まる光景である。
糞虫などと呼ばれ、世間からはゴキブリ以上に嫌われている奴らは、とんでもない
基地外生命体だからだ。
ゴミや残飯をあさり、糞尿を垂れ流す、病原菌を媒介し、「ダッコ ダッコ!!」と
見境なくダッコをねだる。
だけならまだマシで、
自らをアイドルと自負。
そしてアイドルが傍若無人の限りを尽くしても万人は許容するという、
およそ尋常な精神活動からは生じえない思考を持ち、
それを何の躊躇もなく実践するのである。
実例をあげれば、コンビニで一万エソ相当の買い物をしたにも関わらず、
「アイドルシィチャンガ 買ッテヤルッテ 言ッテルノニ! 三百エソジャ 売レナイナンテ ギャクサツチュー ダヨ!」
とわめいた挙句、店員を棍棒で襲撃し、強盗致傷で逮捕される者など、
そんなしぃの犯罪行為を挙げればキリがない。
しぃは駆逐されるべき害獣であり、多くの者にとっては憎むべき存在でしかないのである。
なのに何故、この牧場ではしぃを飼育しているのだろうか。

82 名前:MR 2/9 投稿日:2004/09/13(月) 20:05 [ ATuXf6D2 ]
放牧地では、あちらこちらにしぃが点在し、思い思いの行動を取っている。
木陰ですやすや眠っているもの。ベビに乳を与えているもの。ノビーしているもの。
およそ都会では見られぬ、しぃのマターリした風景。
虐殺を嗜むものが見れば、心安からざる光景だ。
一気に暴れこみ、一心不乱の大虐殺が始まってもおかしくはない。
そんな中、一台の軽トラックがしぃの小屋へ向かっていた。
舗装などされていない道を、ガタガタと揺れながらやって来て、
小屋の入り口付近に停車する。
運転席から降りてきたのは、青い作業服に長靴をはいたギコ族の男。
「モナ山牧場」と刺繍されたキャップをかぶっている。
どうやらこの牧場の従業員の様だ。
トラックの荷台から荷車の様なものを降ろすと、牧場の柵を開け、
それを押しながら中に入って行った。
伝票を見ながらぶつぶつ言っている。
「普通5、フサ1か…」
内容を確認すると、キョロキョロと辺りを見回す。
そして一組のしぃ親子を発見すると、ツカーツカーと接近して行った。
そのしぃの回りには、5匹のベビが遊んでいた。
ベビは生後1ヵ月~2ヶ月といったところか。ようやく言葉を覚えてきた頃だ。
追いかけっこをしたり、お花を摘んだりしている。
「マアマ、オハナ! キエーダネ!」
「チィチィ ナッコ♪ マーマ ナコチテ クダチャイヨー♪」
そんな自分の子供達の様子に目を細めている。
が、件のギコが接近しているのを見るや、サッと顔色が変わった。
「なあ12番のしぃちゃん。ずいぶんベビちゃん、大きくなったねー」
作業服のギコは、タカラギコの様にニコニコしながら話しかけてきた。
「シィ!! モウベビチャンハ 渡シマセン!!」
口をへの字にし、両手を広げてベビを守るような姿勢をとる。
だが、ギコは表情一つ変えず、しぃの腹に蹴りを入れた。
「ゴベーーー!!」と、1メートル程吹っ飛んで、尻餅をついた。
「シィイイイイイイイノ ポンポンガーーーーー!! カワイイポンポン 蹴ラレタヨーー!!」
打撃を受けた箇所を連呼しながら、その場にぺたんと座り込み、両手をバンザイさせて
号泣するのだった。
その隙にベビの首筋をむんずと掴み上げる。
「アニャ? ナッコ?」
「チィイイイ!! ヤメテクダチャイヨー! チィハアイドル ナンデチュヨ!!」
黒いオメメをキョトンとさせて、ポカーンとするベビギコ。
オテテやアンヨをバタつかせ、口をへの字にして憤慨するベビしぃ。
それら、計5匹を荷車に放り込んだ。
「チィイイイ!! マンマ!! マンマーーーー!!」
「ヤーヨウ!! マーマト イッチョジャナキャ ヤーーーヨーーー!!」
荷台から身を乗り出して、小さいオテテを振り、大粒の涙を流して泣き叫ぶベビ。
「ヤメテーーー!! シィノヘベビチャンヲ 返シテーーーーーーー!!」
ギコは必死の形相で哀願する母しぃの横っ面をぶん殴り、
地面に転倒させた挙句に痰唾をペーと吐き出した。
そして次のしぃのもとへ行くのだった。

83 名前:MR 3/9 投稿日:2004/09/13(月) 20:06 [ ATuXf6D2 ]
31番の札を付けたフサしぃは、木陰で授乳していた。
ようやく授かったベビ。ちゅうちゅうと元気に乳を飲んでいる我が子の頭を
そっとなで、こんなマターリがいつまでも続けばいいのに、と思っていた。
やがて飲み終わったベビが両手を前に出して、ダッコのポーズをした。そして
「オカア…タン ダ…コ」
フサしぃはハニャッ!と声を上げた。言葉を喋ったのだ!ダッコすると、
「ソウダヨ!! ママダヨ!! ハニャーン シャベッタヨ! コノコ シャベッタヨ!」
と驚喜した。
が、次の瞬間、我が子は自分の手の中から消えていた。
目の前には、作業服を着たギコが。
その両手には、「ミュー! ミィー!」と涙を流し、必死にもがく愛児があった。
「ナゴーーー!! ナゴーーーー!!」
この期に及んでダッコかと、ギコは手の中のベビを圧殺しそうになったが、
辛うじて思いとどまった。
彼はそれを荷車に投げ込むと、
「氏ね」
と道端の犬の糞でも見るような目付きで、吐き棄てる様に言った。
荷車が遠ざかるに従って、段々聞こえなくなってゆく「ミィミィ」の我が子の声。
「ヨウヤク… 大キクナッタノニ… 喋レルヨウニ ナッタノニ… ヒドイヨ… ヒドイヨウ…」
ショックの余り、しーと失禁したフサは、やがてその場に崩れ落ちた。
「!!」
そのセリフを聞くや否や、ギコは猛然とフサしぃに駆け寄り、嵐の如く蹴りをブチ込む。
「何が“ヒドイヨウ”だ、糞虫が!!家畜以下の基地外生命体がウゼエんだよゴルァ!!」
まるで般若の様な形相。地面にうずくまるフサフサした物体に、容赦のないストンピング。
顔面を腫らし、ゲロを吐き、便を漏らしたフサしぃ。ビクンビクンと痙攣している。
まだ死んではいないようだ。
「そんなにベビが大切なら、お前も一緒に来いや」
やがて攻撃をやめたギコは、フサしぃの手足を縛って担ぎ上げると、
何事もなかったかのように荷車を押してトラックに向かった。

84 名前:MR 4/9 投稿日:2004/09/13(月) 20:06 [ ATuXf6D2 ]
もうお分かりと思うが、ここは食肉用ベビしぃの牧場だ。
ベビの肉は柔らかく、臭みもない。多くの食通をうならせる、隠れた名品なのだ。
さて、ベビと気絶したフサしぃを収容した軽トラックは、別の小屋へ到着した。
フサしぃを担いで荷車を押し、小屋に入る。
小屋の中には調理場のような水回りの設備があり、中央には
ステンレスの大きなテーブルがある。そこには使い込まれたまな板が置いてあった。
ギコは撥水性の作業服に着替え、漁師の様な大きなエプロンを身に着ける。
フサしぃをテーブルの向かいの柱に縛りつけた。
「ハナーン ココハ ドコデチュカ?」
「クチャーヨウ! オカアタンノ トコロヘ カエチテ ヨウ!!」
ぎゃーぎゃー騒ぐベビ。
しかし、ギコがテーブルの引き出しから出したものに、言葉をのむ。
それは刃渡り20センチはある、出刃包丁である。
入るや臭ってきた、錆びた鉄の様な臭い。褐色の染みが目立つまな板。
ミニマム脳のベビも、これからわが身に起こる事柄に、戦慄を禁じえなかった様だ。
「ヤーーーーーーーーーヨーーーーーーーー!!」
一匹のベビが叫ぶと、脱走を試みる。
しかし荷台から転げ落ち、床にしたたか尻餅をついた。
「ギジーーーーーー!!」
「イチャーヨーー!!」とお決まりの泣き声を上げるベビのアンヨを、ギコが掴み上げる。
片足で逆さまにぶら下がったベビは、身をよじらせ絶叫する。
「ヤーーヨーーーー!! ヤーーーーヨーーーーー!! ビエーーーーーン!! ビエエエーーーーーー!!」
そのまま、まな板にベビを叩きつける!
先ずは左手でオテテと体を固定し、肩口を切断する。
「イヂャーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
カッとオメメが見開かれ、耳をつんざく悲鳴を上げた。
傷口からおびただしく流血しながら、大粒の涙を流し、アンヨをバタバタさせる。
「チィノ オテテガ!! カワイイ オテテガーーーー!!
 モーーーナッコ デキナーヨー!! ナッコオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
さらに同様にしてアンヨをカット。これでベビはダルマになった。
「チィノアンヨーーーーーーーーーーー!! アンヨーーーーー!! チィイイイイイイイイイイノ アンヨガーーーーー!」
相変わらず馬鹿の一つ覚えで、切断された箇所を連呼している。
「モーーヤーーヨーー!! イチャーーーノヤーーヨーーー!!」
腹ばいになり芋虫のように体をくねらせて逃げようとする。
小さな尻尾をふりふりさせ、さっきまで母が舐めてくれていた肛門をあらわにし、
必死になっているピンク色のベビ。
「まったく、ヴァカなベビちゃんだね~」
ギコはひょいとベビの尻尾をつまみ上げると、「チィノ チッポーーー!」と
またお決まりのセリフだ。
いい加減飽きたギコは、仕事を進めることにした。
包丁を小さな小さな性器に当て、腹を引き裂く。
ブバッと鮮血が散り、にゅるりと腸があふれ出る。
「ギギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!」
オメメから涙が溢れ、楕円形に開いたオクチから、
ベビの口からは聞いたことのない悲鳴が上がった。
ギコはベビの首に左手を、右手で腸を掴むと、内臓を上に一気に引き抜いた。
ブチブチブチ、という音と共に、やや宙に浮いた形になったベビのピンクの尻が、
ビクビクンと動き、小さな尻尾が揺れた。
「ギョベエエエエ」
ゴボリと血反吐を吐くと、痙攣が始まった。循環器系の内蔵はまだ生きているらしい。
ギコは一丁上がりとばかりにそのベビを床のタライに放り込むと、
気絶していたフサしぃが目を覚ました。
「ハ…ハニャ… ココハ… シィノ ベビチャンハ…」

85 名前:MR 5/9 投稿日:2004/09/13(月) 20:07 [ ATuXf6D2 ]
「おい糞虫。てめえのキモベビはここにいるぞー」
次に手をかけたのは、フサしぃのベビであった。
ギコの手の中で、背中を掴まれた昆虫の様に、手足をうごめかせているベビ。
涙が溢れるオメメは、救助を求めて必死であった。
そんな我が子を目の当たりにし、フサしぃは声を限りに叫んだ。
「シィイイイイイイイイ!! ベビチャンヲ カエシテーーーーーーーーー!!」
ニヤリと、ギコは氷のように冷たく微笑すると、フサベビの性器に中指を突っ込む。
カギ爪の様に指を曲げると、何と、ギコは指で腹を引き裂いていった!
「ギューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
性器が縦に限界まで伸びると、陰核の辺りがブチリと裂け、亀裂は指が動くにしたがって、
腹を引き裂いた。
ビグンビグンと小さなベビの体は痙攣を続け、大量の血がまな板を汚した。
フサしぃの目線からは、裂けた性器から内臓がもれ出て、ベビのアンヨがぴくぴくと動くのが分かった。
「ギュギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!」
ミチミチと肉が指で引き裂かれてゆく音。いびつに引きちぎられた腹の肉が、
血と一緒にまな板へと落ちる。
「イヤアアアアアアアアアア!! ベビチャンノ オマソコガーーー!! カワイイオマソコガーーーーー!!
 ヒドイヨーーーーー!! ベビチャンガ コウビ デキナク ナッチャウヨーーーーーー!!」
この低脳ぶり。この期に及んで出てくる言葉がコウビである。
それに激昂したギコは、怒髪天を衝く勢いだ。
ベビの腹に手を突っ込むと、力任せに内蔵を引きちぎった。
白目を向いて絶命したベビをフサしぃの眼前に突きつけた。
「シィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!! 
ベビチャンガ! シィノ ベビチャンガーーーーー!!
 セッカク喋レルヨウニ ナッタノニ!! アンナニ大キク 育テタノニーーーー!!
 死ンジャッタヨーー!! カワイイ カワイイ シィノベビチャンガ 死ンジャッタヨーーーーーーーーーー!!」
絶叫するフサしぃの口をこじ開けると、ベビの内蔵をぶち込んだ。
「おら食えや! てめえのベビのはらわた食えや!」
「モガ!!  ゴヴェエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!」
無理やり咀嚼させ、飲み下した。
ベビの血を口からほとばしらせ、フサしぃは白目を向いて人事不省だ。
ギコは多少スキーリしたのか、口元に微笑を浮かべて、残りのベビを肉にしていった。

86 名前:MR 6/9 投稿日:2004/09/13(月) 20:07 [ ATuXf6D2 ]
ようやく全部のベビをさばき終え、着替えを済ませたとき、電話が鳴った。
ツーコール目で受話器をとる。
「はい、屠殺室、ギコ朗です。………はい、……はい…」
傍に置いてあるメモ帳に何か走り書きする。
やがて、分かりました、の言葉で受話器を置いた。
仕事が一つ増えたようだ。
とりあえずベビの肉塊を保存庫に収納すると、
「あれを使うか…」と独りごちた。
屠殺室の隣の建物に入ると、そこは10匹程の妊娠しぃが飼育されていた。
出産まであとわずかの、腹の大きなしぃばかりである。
「シィノベビチャン カワイイベビチャン♪ 早クママニ ナリタイナーーー♪」
「ベビチャン生マレタラ、絶対アイドルニ シテアゲルンダカラ!!」
これからベビがたどる運命など知りもせず、呑気に駄弁をふるっている。
しかし二度目以降の出産のしぃもいるらしく、そういった連中は一様に暗い。
ギコの出現に青ざめ、ガタガタと震えているものもいた。
しかし殆どのしぃは、媚びた半角言語で池沼丸出しな低俗会話。
普通の者ではおよそ30分も持たずに、糞虫虐殺を開始するであろう、
そんな地獄的なゾーン。
今すぐにでも、このしぃどもを皆殺しにしてやりたい衝動にかられながら、
ギコは奥へ進んで行く。やがて、一匹のしぃの前で足をとめた。
何と、ちびしぃである。
まだ二足歩行も出来ない小さな体で、腹だけが異様に膨れている。
だがこうしたちびしぃが出産するのは、珍しいことではない。
しぃが生殖能力を獲得するのは、実はベビの段階で、である。
野生ではベビしぃとベビギコが交尾を行い、出産するケースも見受けられるのだ。
如何に糞虫狩りが行われても、天敵が捕食しようとも、しぃが減少する気配を
みせないのは、こうした理由によるからである。
妊娠ちびしぃは大きな腹をさすりながら
「ハニャーン ハニャーン ハニャニャンニャーン♪ 
ちびしぃちゃんの可愛いベビちゃん、アイドルちびちゃんハニャニャンニャーン♪
 可愛いちびちゃん、アイドルちびちゃん♪」
等と、鼓膜が振動する度に、副腎髄質からアドレナリンが大爆流する様な
キチガイ歌を熱唱している。
これには流石のギコも憤怒を抑えきれず、ちびしぃの顔肛門に正拳を叩き込んだ。
「しぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
血反吐と共に、折れた歯が吹き飛んだ。
「い…痛いよう!痛いよう!可愛いちびしぃちゃんのお顔が…お顔が…」
顔肛門を紫色に腫れ上がらせ、涙を流している。
「おい糞虫。これからいい所へ連れてってやるよ」
そう言うと、ちびしぃは「はにゃ!」と声を上げ
「かわいいベビちゃんを出産する為の、病院ですね!
 そうやって、馬鹿なギコさん達はかわいいしぃちゃん達につくすのです!」
と、得意げな顔でのたまわった。
今すぐ首を引き抜いて“脱骨”をブチかましてやりたかったが、商品価値が下がると
オーナーがうるさいので、平静を装った。

87 名前:MR 7/9 投稿日:2004/09/13(月) 20:08 [ ATuXf6D2 ]
ギコはちびしぃを軽トラックの荷台に乗せ、牧場を後にした。
ゆるい下り坂を5分も走ると、白亜のペンションにたどり着く。
その裏口に車を止め、ちびしぃを荷車にのせて入って行った。
中には恰幅のよいモナーがギコを待っていた。
「やあギコ朗君、ご苦労様。頼んでいたもの、持ってきてくれたかね。」
ギコは挨拶すると、荷車のちびしぃを見せ、言った。
「この中に」
モナーはにこやかに頷くと
「さすがはギコ朗君だね。これ以上ない程に新鮮なものを持って来てくれた。」
とても満足そうだ。
ギコは残りの仕事があるので、と言い仕事場へと戻って行った
さてちびしぃはキョロキョロ辺りを見回して、
「ここでベビちゃんを生むんですか?」
と、相変わらず口の片端を上げる得意げな表情をしている。
「まあ、そういうことだ。」
さも可笑しそうに言うと、ちびしぃの荷車を押して行った。

2人は野外に出た。
そこではレンガ造りのかまどを囲み、バーベキューが行われていた。
鉄串に刺された肉や野菜が次々に焼かれ、皆舌鼓を打っている。
その食欲をそそる香りに、ちびしぃは口をワの字にしてヨダレを垂らし
「とても美味しそうです。私とベビちゃんに栄養をつけてくれるんですね。
そうやってバカモナーは可愛いしぃちゃんに尽くすのです!!」
お決まりの低脳発言をかます。
「皆様、今日のメインディッシュの登場です!」
モナーの言葉に、ちびしぃに注目が集まる。
「おおーーーーー!」
「ついに来ましたか!」
皆目を輝かせる。その様子に何を勘違いしたのか、
「ハニャ!可愛いしぃちゃんに皆大喜びだね!
 当然だね、2chのアイドル、しぃちゃんだもんね!
皆さーん!今なら一人一回づつ、タダでダッコさせてあげます!並んで下さーい!」
等とほざいているので、流石に皆の表情がこわばった。
しかしモナーは空気の読めない厨房をスルーするかの様に、
にこやかな表情を崩さない。
「さあ、ご覧下さい!」
そう言うと、口をワの字にしているちびしぃの首筋を掴み上げる。
そして何と!激しく燃え盛る網の上に奴を放り投げた!!

88 名前:MR 8/9 投稿日:2004/09/13(月) 20:09 [ ATuXf6D2 ]
「アジィィィィィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイ!!?」
ジュウウウという、ちびしぃの尻の肉が焼ける音と、奴の悲鳴が同調した。
「熱い!!熱いよう!!どうして!?なんで!?
 しぃはアイドルなのに!可愛いのに!!」
目を硬く閉じ、口を楕円形にし、涙を流して苦しむ様は、皆の寛喜を誘った。
手をバンザイさせ、熱い、熱いと言ってぴょんぴょん跳ねる。
着地の度にジュウ、ジュウと肉が焼ける音。
「おおお!何という爽快感!」
「こんなスキーリする食卓、いまだ未体験ッッ!」
さっきの池沼発言も手伝って、皆のボルテージはうなぎのぼりである。
そして次の瞬間、そこは興奮のるつぼと化した!
「シィイイイイ!!で…出ちゃうよう!赤ちゃん出ちゃうよう!!」
尻を焼けただれさせながら性器をあらわにし、
網の上でベビを出産し始めたのである!
にゅるっとピンク色の物体が股から出てきた。
本来ならすぐ「ピィピィ」とか「ミィミィ」とか鳴きだすのだが、
「ギューーーーーーーーーー!!」
これがその物体の発した音である。
小さなオテテであろうものがビクッと動くと、生まれたてのベビとは思えない動きで
網の上を転げ始めた。
「ビュイイイ!! ビュイイイイ!!」
そんな声を出し、2~3回ビクン、ビクンと痙攣すると動かなくなった。
「一つ焼けあがったみたいですね。さあ、召し上がって下さい。」
モナーが促すと、客は興奮しながらベビを箸でつまむ。
ベビはまだ開かないオメメから何かの液体を流し、口を楕円形に開け、舌を出している。
体は網状の焼け目を付け、ピンク色の体毛は燃えてなくなっていた。
それを口に運び、ゆっくりと咀嚼する。すると客はカッと目を見開き、
「むむむむむ!ファンタスティック!!
マターリとしていて、それでいてしつこくなく…」
と講釈をたれだした。

89 名前:MR 9/9 投稿日:2004/09/13(月) 20:09 [ ATuXf6D2 ]
網の上では、「ビギュイイイ!! ギュミイイイイイ!!」等の奇声の渦が巻き起こっている。
すでに5匹のベビが生まれ、いづれも網の上でダンスしていた。
「いやあああああああ!!ベビちゃんが!!私のベビちゃんがーーーー!!
 死んじゃうよーーーー!!私のベビちゃんが!死んじゃうよおおおお!!」
ちびしぃは大粒の涙を流し大やけどを負い、自分もダンスしながら、
網の上を転げまわっている、生まれたての我が子を、絶望の眼差しで見ていた。
「ウホッ!いいベビしぃ!!」
焼け上がったベビが食べられてゆく。
「ヤメテーーーーーーーーーーーー!!私のベビちゃん、食べないでーーー!!」
しかし次々にベビは平らげられ、最後の一匹が食われた。
「あ……あ………ベビ………私の………ベビ……」
ちびしぃはショックと火傷の激痛でついにばたりと倒れた。
さっきまで口の片端を上げ、得意げに我アイドルなりと宣言していた
ちびしぃはそこにはいない。
あるのは、心待ちにしていたベビが目の前で次々と死のダンスを踊り、
そして食われていった、哀れな糞虫である。
そのちび糞虫もついに焼け死んだ。
客達はこのモナーのもてなしに、心から喜んだ。
バーベキュー大会は、大成功のうちに幕をとじたようだ。


このモナ山牧場では、新鮮なベビ肉のバーベキューを食べさせてくれる他、
牧場見学なども随時受け付けている。
ペンション「モナ山荘」は 一泊8500エソ~

交通のアクセスは………間越道 ギコ馬インター下車、
国道666号線をギコ馬方面へ 約30分
電話 072-11041


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