864 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:53:37 [ /hLuN2Sc ] 01/10 一期一会 -帰り道- 「ご馳走様アヒャー、また来るアヒャ。」 お昼が少し過ぎた頃、商店街の一角にある小さな食堂から、一人の子供が 出てきました。 其の子の名はアーヒャレスト。12,3歳くらいの、アヒャ種の子供です。 アーヒャレストは、何時もの食堂で、何時もどおりにお昼ご飯を食べたので、 これから、いつもの様に家に帰ります。 美味しいご飯をおなかいっぱい食べて、アーヒャレストはご機嫌ですから、 足取りはとても軽やかで、顔はとびきりの笑顔でした。ずらりと並んだお店の ショーウィンドウに、面白そうな物を見つけては立ち止まりながら、たくさんの AA達の間を縫って、歩いて行きます。 たくさん立ち止まった中の一つ、電気屋さんの店頭のテレビには、ぴしっと背広を着た モララー種のアナウンサーが映っていて、こんなニュースを、一生懸命伝えていました。 『今朝、モラノシティで、歩道橋からしぃ種の老婆が突き落とされ、死亡するという 事件が起きました。K察では、無差別殺人事件として、目撃情報を元に、容疑者の 捜索に力を注いでいます。目撃者の話によると、犯人の特徴は…』 「アッヒャー……なんか大変そうアヒャな。」 アーヒャレストはまだ子供ですから、ニュースなんて、難しくて判らないので、 ちょっと首をかしげて、今度は、少し遠くにちらりと見えた刃物屋さんの前で立ち止まるために、 また歩き始めました。 865 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:54:10 [ /hLuN2Sc ] 02/10 刃物屋さんの、綺麗に磨かれたショーウィンドウには、ギラギラ光る包丁が、 几帳面に、大きさや種類ごとに分けて並べられています。 アーヒャレストは、綺麗な物が大好きなので、その夢の様なショーウィンドウを、 暫く、じーっと見つめていました。 「よう!ボウズ、何か入用か?ゴルァ!」 アーヒャレストが、あまりにも熱心に見つめているものですから、店主さんらしい、 威勢の良さそうなフサギコ種の男の人が、お店の中から出て来ました。 「綺麗な包丁が、たくさんあるアヒャから、見てたアヒャ」 ちょっと店主さんを見て、すぐまた、たくさん並んだ包丁を見つめながら、 アーヒャレストが頷きました。包丁の光が映りこみ、アーヒャレストの金色の瞳が、 ギラリ、と、刃物と同じように光ります。 「ギコハハハハ!嬉しい事言ってくれんじゃねえの、ボウズ! ついでに、一本買っていかねえか?これなんかよく切れるぞ、ゴルァ!」 店主さんはそう言うと、棚の上のほうから、細長い包丁を取り出しました。 それは、他の包丁と比べても、一際ギラギラと光っている、刺身包丁でした。 アーヒャレストの眼が、今度は何の光も映りこんでいないのに、キラキラ輝きます。 その様子を、店主さんがじっと見つめていました。 「アッヒャー!それ、欲しいアヒャ!買うアヒャ、いくらアヒャ?」 「鞘付きで7500DQNだ、ゴルァ!」 ポケットの中のお財布を取り出しながら、捲くし立てるみたく訊ねるアーヒャレストに、 アーヒャレストの金色の瞳に見とれていた店主さんが、はっとしながら、答えました。 866 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:54:37 [ /hLuN2Sc ] 03/10 アーヒャレストは何時も、あまり沢山のお金を持ち歩いたりしないのですが、 今日はたまたま、何時もより余計にお金を持っていましたので、それくらいなら 払うことができました。 お財布の中から、1000DQN札を7枚と、500DQN玉を取り出すと、 店主さんに、勢いよく差し出します。 「これで足りるアヒャな!」 「おう、まいどありだ、ゴルァ!」 店主さんは、お金を数えて、ちゃんと足りているのを確かめると、傍の机の上に たくさん置いてある鞘から、刺身包丁にピッタリなサイズの、真っ黒な革製の鞘を選び、 それを包丁と一緒に、アーヒャレストに渡しました。 「アヒャァ……。ありがとう、アヒャ!」 アーヒャレストは、暫く、ギラギラ光る刺身包丁をうっとりと眺めてから、貰った鞘に納め、 ズボンのベルトの、最初から持っている大ぶりの出刃包丁の横に大切に仕舞うと、 店主さんにお礼を言って、今までよりもっと、軽やかでご機嫌な足取りで、 また歩き始めました。 「ギコハハ!こっちこそだゴルァ!また来てくれよな!」 店主さんは、アーヒャレストが見えなくなるまで、手を振りながら見送っていました。 アーヒャレストが見えなくなると、店主さんは、 『御用の方は呼び鈴を鳴らしてください』 と書かれた、木で出来た看板を立てかけてから、店の奥へ戻って行き、電話機の前に 立ちました。そして、受話器を取り、電話をかけました。 「あー、もしもし、ツーレゲイト?ツーレ……留守か。帰ってきたら、至急電話をくれ。 とんでもない物を見つけたかもしれないでな」 867 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:54:51 [ /hLuN2Sc ] 04/10 アーヒャレストはそれから、一度も立ち止まらないで、商店街の終わりまで歩きました。 商店街が終わってしまうと、其処からは、とても大きくて綺麗な道になります。 此処からはずっとずっと真っ直ぐ、その道に沿って歩いて行くと、アーヒャレストは 夕方までに、自分の家にたどり着くことが出来るのですが、何時も同じ道ではやっぱり 飽きてしまうので、今日は少し遠回りになるけれど、大通りの脇の、車も人も滅多に 通らない、小さな脇道を歩くことにしました。 脇道は、大きな道からはほとんど見えない、綺麗な川に沿って続いていて、とても 自然が多いので、アーヒャレストは、この道もお気に入りでした。特に、春になると たくさんの花や、緑の葉っぱに覆われて、とても気持ちいいので、春が一番お気に入り なのです。そして今は春ですから、やっぱり、脇道は綺麗な花がたくさん咲いていて、 緑もたくさんあったので、とても気持ちよく歩けました。 アスファルトで舗装されていませんので、雨上がりだと、大きな水溜りができるのですが、 最近はずっと、いい天気が続いているので、水溜りもありませんでした。 アーヒャレストはこの道を歩くとき、何時もよりゆっくり歩くことにしています。 ゆっくり歩いたほうが気持ちいいし、たくさん、花や川の魚を見られるからです。 だから、今日もゆっくり歩きました。 868 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:55:08 [ /hLuN2Sc ] 05/10 しばらく、道端に咲いているたんぽぽを見たり、たくさん葉っぱをつけて、青々とした 樹を眺めたりしながら歩いて行くと、一人のしぃ種の女の子……ちびしぃちゃん、 というには、まだちょっと小さな、よちよち歩きを卒業したくらいのベビしぃちゃんが、 道の反対側から、目を擦りながら歩いてきました。 アーヒャレストは、そのベビしぃちゃんが泣いているのだと思いました。 「どうしたアヒャー?」 自分よりずっと小さい子が泣いているのに、放っておくことなんて出来ませんので、 アーヒャレストは、歩いてくるベビしぃちゃんへ、声をかけてあげました。 ベビしぃちゃんが顔をあげると、やっぱり泣いていたようで、眼が赤く、ちょっと 腫れていました。 「チィ?」 ベビしぃちゃんは、かわいい桃色の靴を履いた両足をそろえて立ち止まると、 丸い緑のオメメでアーヒャレストを見上げ、かくん、と首を傾げました。 「どうしたアヒャ?何か悲しいことでもあったアヒャか?」 アーヒャレストは、キョトンとしているベビしぃちゃんへ、もう一度、同じ事を 聞きました。けれど、どうやら嫌なことがあったわけではないらしく、ベビしぃは、 かしげていた首を、今度はふるふる、と横にふっています。 「アヒャー、じゃあ、なんで泣いてたアヒャか?」 悲しいことも無いのに泣いているAAなんて、アーヒャレストは見たことがありません でしたので、ますます不思議になって、ベビしぃちゃんの背の高さに合わせてしゃがむと、 今度は、自分が首を傾げます。 ベビしぃは、しばらくうつむいていましたが、小さな、可愛らしい声でこう言いました。 「チィ、カフンショウ、ナンデチュヨゥ。オメメ、カユクテ、ナミダモ、イパーイ、ナンデチュ」 869 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:55:22 [ /hLuN2Sc ] 06/10 アーヒャレストは、花粉症ではありませんでしたが、このベビしぃを見ているだけで、 花粉症と言うものがどれだけ辛いのか、何となくですが、判りました。ですから、 アーヒャレストは、何とかこのベビしぃちゃんを、助けてあげたくなりました。 「それは可哀想アヒャな。かゆいのは、オメメだけアヒャか?」 「ソウデチュヨゥ。デモ、オハナモ、ムズムズ、スルデチュ。」 アーヒャレストが聞くと、ベビしぃちゃんは、そう答え、ふわふわした耳を揺らして コクコク頷きます。その様子を満足そうに見て、ニッコリと笑顔を浮かべながら、 アーヒャレストは、ベビしぃちゃんの小さな肩に、ぽん、と手を乗せました。 そして、さっき買ったばかりの包丁を、ベビしぃちゃんの、まんまるな右のオメメに 突き刺しました。ズブッ、という音がして、ベビしぃちゃんのオメメから、真っ赤な血と なんだか透明な、ちょっとプルプルした物が、にゅるにゅると出てきました。 アーヒャレストは、さっきの笑顔より、もっともっと楽しそうな笑顔を 浮かべました。包丁に反射したお日様の光が映りこみ、アーヒャレストの瞳が、 ギラギラと輝きました。 870 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:55:43 [ /hLuN2Sc ] 07/10 「イ...イヂャァアァア゙アア゙ーーーーーーー!!イヂャァァアア゙ァァアア゙ーーーーーー!!」 ベビしぃちゃんは、ほんのちょっとの間だけ、きょとんとしていましたが、すぐに、 駄々をこねるみたいに寝そべり、小さな手足をばたばたさせて、右のオメメからは、 なんだかよく判らないものを、左のオメメからは、大粒の涙をぽろぽろと流しながら、 可愛らしい顔をグシャグシャにゆがめて、大きな声で叫び始めました。 「アーッヒャッヒャッヒャッ!!オメメがかゆいって事は、オメメが無くなったら、 かゆくないって事アヒャ!良かったアヒャなァーッヒャッヒャッヒャァッ!」 アーヒャレストも、元気よく叫んでいるベビしぃちゃんに負けないように、大笑いしながら 言い、包丁を上手に動かし、ベビしぃちゃんのオメメをくるん、とくり貫き、繋がっている、 赤いヒモのような神経をプツッ、と切ってあげました。すると、負けず嫌いのベビしぃちゃんが、 もっともっと大きな声で叫び始めました。 アーヒャレストは、手まりにでもなったように、コロコロ転がるベビしぃちゃんを 追いかけて捕まえると、花粉症で鼻水がダラダラ流れている、きれいなピンク色の 鼻を、やさしく摘みました。 「イチャア゙ヨォーーー!! モ゙ウイヤァ!ハダジデェーー!」 その途端、ベビしぃちゃんが、さっきよりもっと、ばたばたし始めます。 アーヒャレストは、少しだけ困った顔をしましたが、ベビしぃちゃんは、まだまだ 小さいので、それくらい仕方ないか、と諦めることにしました。 「アッヒャァ……そんなに急かさなくても、大丈夫アヒャ!ムズムズするオハナも、 ちゃんと取ってあげるアヒャから!」 だだをこねるかわいらしい妹を、なんとかなだめようとするお兄ちゃんの顔をしながら、 包丁に刺さったままになっていた、さっきまで、かゆくなってはベビしぃちゃんを 悩ませていた、緑のオメメを、やわらかい緑の草の上にちょんと置いてから、 その包丁をベビしぃちゃんの鼻の近くへ持ってゆくと、そのまま、勢いに任せて、 ザックリと、今までずっとムズムズしていた、ベビしぃちゃんの鼻を切り落とします。 871 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:55:57 [ /hLuN2Sc ] 08/10 「ギヂャァァァア゙ァア゙ア゙ア゙アァァア゙! アアア゙アァァア!」 ベビしぃちゃんは、オハナのムズムズがなくなって、よほど嬉しかったのか、 これ以上大きな声で叫べる子はいないでしょうほど、大声で叫びました。 「アーッヒャァ!良かったアヒャなあ、これでもう、花粉症で悩む事は無いアヒャ! 目がかゆくなる事も無いし、鼻がムズムズする事も無いアヒャ!」 アーヒャレストも、嬉しそうに笑うと、切り取った鼻を、さっきくり貫いた目の横に ちょこんと置いて、ベビしぃちゃんの、血や涙、それに鼻水でべたべたに汚れて すっかり変わってしまった顔を、満足そうに見つめました。 「ギヂィ..チィ、コンナノ、イヤァヨォ...」 けれど、ベビしぃちゃんは、あまり嬉しそうではありません。ベビしぃちゃんの かゆいオメメがまだ、片方残っているのですから、それも当たり前かも知れません。 それに気付くと、アーヒャレストは慌てて、もう血や脂をふき取って、仕舞おうと していた包丁を、もう一度握りなおしました。ベビしぃちゃんの、残っているほうの 目から、またボロボロと涙が溢れ始めました。 「モ、モウヤァ...! ヤメテクダチャイヨォ...」 「アーッヒャァ!ごめんごめん、忘れる所だったアヒャ!遠慮なんていらないアヒャ、 さあ、ほらアーッヒャッヒャッヒャアーッ!」 アーヒャレストが、もう片方のオメメの事を、すっかり忘れてしまっていた事に ベビしぃちゃんは、少し腹を立てていたようですが、自分が忘れてしまったことが いけないと分かっているので、アーヒャレストは、あまり気にしませんでした。 ですから、きちんと謝った後で、仰向けに寝転がっているベビしぃちゃんの、 残っている左のオメメに、しっかりと包丁を突き刺す事にしました。 872 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:56:19 [ /hLuN2Sc ] 09/10 「ギヂッ!?」 アーヒャレストが、上からしっかり体重をかけて突き刺したものですから、 ベビしぃちゃんの頭の中にまで、包丁の先っぽが届いてしまったようです。 包丁が頭の中に入った瞬間、べびしぃちゃんは、ビクンと跳びはねるようにして 両手足をお空に向けて、大きく開いた口から、真っ白な泡と涎を一緒に噴き出しながら、 ガクガクと震え始めました。 「アーッヒャヒャヒャッ!これで完璧アヒャ!花粉症がなくなって、良かったアヒャなぁ!」 アーヒャレストは、まだガクガク動いている、ベビしぃちゃんの左目を抉りぬくと、 さっき置いておいた右目と鼻と同じ場所に、コロコロと転がしました。コロコロ転がった左目は、 こつん、と右目に当たって、今度は右目が、コロコロと少し転がりました。 「じゃあ、オレは手を洗ったら帰るアヒャ。ベビちゃんも気をつけて帰るアヒャよー!」 そう言って、ベビしぃちゃんの頭を優しくポンポン、と撫でてあげてから、アーヒャレストは、 柵を越えて土手を降り、下の川へと歩いて行きました。 873 名前:樹氷 ◆DARK.45KBw 投稿日:2006/10/12(木) 16:56:41 [ /hLuN2Sc ] 10/10 「おーい、シィラ!シィラ、何処だ!?」 「シィラチャーン、居タラ、オ返事シテチョウダイ!」 ようやく、ベビしぃちゃんがガクガクするのをやめた頃、大きな声で誰かを呼びながら、 ギコ種の男の人と、しぃ種の女の人が、さっき、ベビしぃちゃんが歩いてきたほうから、 大慌てで走ってきました。そして、ベビしぃちゃんが居る所まで来ると、急に、とても 驚いた顔をして立ち止まりました。 「こ、これは……!!」 「シ、シィラ、チャン....?」 それもそのはずです。ベビしぃちゃんの可愛いお顔は、両目と鼻がなくなって、ずいぶんと 変わってしまっていましたし、雨が降っていないので、水溜りなんて無いはずの道には、 真っ赤な血だまりがいくつか出来上がっていて、その上、べびしぃちゃんから 少し離れた場所には、目玉が二つと、小さな鼻も転がっていたのですから。 その上、この二人は、このベビしぃちゃんのお父さんと、お母さんなのですから。 アーヒャレストは、もう手も包丁も綺麗に洗い終わって、歩いて行った後でした。 もう、曲がりくねった道の、ずっとずっと先へ行ってしまった後でした。 -帰り道 おわり- ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ずいぶん前の続きのつもりでございますが、もう忘れられてるんじゃなかろか……o... ilii rz 874 名前:耳もぎ名無しさん 投稿日:2006/12/19(火) 15:48:24 [ 9dDCu5Ks ] 私の名はモララー、10年前にある軍の特殊部隊だった。 しかし、今は違う。あの任務以来私は軍をやめて遠いところで暮らしている。 そう、あの任務以来・・・・・・・ わたしはモナー帝国の研究所に忍び込んでデータを取って来るという スパイ映画ではよくあるような任務だった。 ヘリで目的地につき、その研究所を見つけた。 ガードの数も並ではない。しかもモナー軍の精鋭ばかりだ。 こいつら全員を相手にするわけには行かないがどうすれば・・・・・ そのとき足音がした。とっさに私はナイフで応戦した。 突然の奇襲に敵は驚いたようで、顔をすくめていた。だがその恐怖も すぐ終わった。敵は声も立てずに死んでしまった。 変装をするのに敵の服は使えるものだ。 だれもわたし敵国の侵入者とは思っていない。 そして目的の部屋へ到着した。研究室だ そこからは血のにおいが立ち込めていた。研究員はいまいないようだ 私はすぐ任務にかかった。データを探すために資料をさがす。 すると妙な部屋を発見した。そこには人体実験とかかれていてこの部屋の血なまぐささ はココからと思えるほどこの部屋は異臭を放っていた。 そして、その中には無数の死体があった。 ギコ、しぃ、モララー、ぃょぅ、チビギコ、おにぎり、まだほかにもいた。 中には軍服を着たモナー軍人と思われるような死体もあった。 まだ生きてるものもいた。ただし、毒ガスの漂う密閉空間にだが。