169 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/02/10(月) 00:23 [ bRkAGdW. ] モララーはよき社会人、よき隣人として他人から慕われていた。 そんなある日のことである。 「あーくそ、むかつくぜ。」モララーはいらついていた。仕事がうまくいってないのだ。 新聞受けの中をあさると、分厚いカタログが出てきた。 「えーっと、なになに・・・宅配虐殺のカタログか。ちょうどいい頼んでみるか。」 「えーっとメニューは・・・結構高いな。」 メニューは、ベビしぃ、チビしぃ、しぃ、ベビギコ、チビギコ、などの単品のほかに、 セットメニューがあった。 「セットメニューか・・・”ベビ地獄”?中身はベビギコ・ベビしぃ10匹ずつか、漏れの好みじゃないな。 他には、”一家離散セット”?中身はチビギコ(父)チビしぃ(母)ベビギコ ベビしぃかこれもなー・・・。 おっ、”しぃ親子セット”これはおもしろそうだな。中身はしぃ(親)ベビしぃか。よし、注文するか。」 電話をかけた。 「すみませーん、しぃ親子セットください。」 「わかりました。」 170 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/02/10(月) 00:24 [ bRkAGdW. ] この国では宅配サービスが始まってから、3年になる。 宅配サービスの仕組みは、しぃやチビギコを農場で育て、出荷し、それを客のところに仮氏状態で送るというものだ。 (しぃやチビギコは、高等生物としては考えられないほど繁殖力が強く、成長も早いため、 飼育にはもってこいだった。) なお、性格はニーズによって違う。 今では大くの人が利用し、犯罪件数も大幅に減った。 被虐待生物が、人のストレス、怒り、悲しみ、心の闇を一身に浴びることとなったからである。 人々は以前に比べ優しくなり、また心にゆとりができたようだった。 171 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/02/10(月) 00:24 [ bRkAGdW. ] しばらくするとモララーの家に大きなダンボールが届いた。 モララーは代金を払うと虐殺の準備として、部屋にビニールシートを敷いた。 ダンボールの中にはしぃとベビしぃが仮氏状態で入っていた。 モララーが気付け薬(同封されていた)を使うと、2匹は蘇生した。 「ハニャーン ココハドコ?」しぃは寝ぼけている。 「ナッコ♪」ベビしぃが無警戒にモララーにダッコをねだった。 モララーはベビしぃを拾い上げるとダッコをした。 「ハニャーン ヤサシイヒトデ ヨカッタ♪」しぃは心底安心したようだが甘かった。 モララーが力を込めてベビしぃをダッコしたからだ。 「チィ! ヂィィィィィィ!!」ベビしぃが苦悶の悲鳴を上げる。 「シィィィィィィ!!シィノ アカチャン カエシテー!」しぃが悲鳴を上げた。 そしてついに、ゴキッといやな音を立て、ベビしぃもろい骨は真っ二つに折れた。 「シィノ・・・アカチャンガ・・・シィノ アカチャンナノニ・・・ヒドイヨウ・・・」しぃはショックのあまり呆然としている。 「次は君の番だ、ベビしぃの所に送ってやるよ。くらえ!モララー虐殺術 ”美魅喪義(みみもぎ)”!!」 解説しよう!美魅喪義とは相手の頭上にすばやく手を伸ばし、耳を鷲掴みにし、もぎ取る技だ!! 「シィィィィィィ!シィノオミミガー!!」しぃが絶叫する。 「アヒャヒャヒャヒャ、食らえ!虐殺術”亜死模擬(あしもぎ)”!!」完全にアヒャッている。 「シィィィィ!シィノ アンヨガー!!」しぃの絶叫がこだまする中、虐殺は、続けられた。 172 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/02/10(月) 00:25 [ bRkAGdW. ] モララーが我に返ったとき、部屋にはしぃの氏体が散乱していた。 「また殺ってしまった・・・」モララーはスキーリしていた。 このモララーは明日からも、よき社会人、よき隣人として他人から慕われるだろう。 また、誰にでも優しくなれるだろう、そう、しぃ以外には。 怒りや心の闇はすべてしぃが受けとめているのだ。 しぃ達の氏は無駄にはならないだろう、彼らのおかげでこの国にはしぃがよく言う「マターリ」が実現しているのだ。 しぃたちにとっては不本意な形でだが。 終