日常の虐殺

Last-modified: 2015-07-10 (金) 02:02:15
712 名前:ワード ◆sKXh.iY7IY 投稿日:2006/04/03(月) 15:04:50 [ 3M3b7Woo ]
日常の虐殺



私はしぃ モナーを夫にもっているふつうの主婦

日がカンカンにさしている暑い日だった。
私はスーパーで牛肉と卵を買い急ぎ足で自宅を目指した。
少し近道をしようとし、国道から1本はずれたジャリ道を通ることにした。
ジャリ道にさしかかったその時、1匹のモララーが私の行く手をふさいだ。
「じゃまだゴミ虫、殺されたくなかったらさっさとそこをどきなさいな」
と私は少しイライラしながら言った。
しかしモララーは「もら~ん もら~ご」
と癇に障る鳴き声をあげて私の持っているスーパーの袋をながめている。おそらく中の牛肉が目当てだろう。
私は愛用の拳銃をとりだした。
ネコを撃つ気はなかった。
銃声でイカクしてやろうと思っていただけだった。その時は。
私が銃の安全装置を解除するとモララーは「もら~ん!」と鳴き声をあげ私に・・・正確に言うと私の持っている袋に向かって飛び掛ってきた。
私は反射的に銃の引き金を引いた。
「パーン」という銃声とともに「モラァァァァァァァァァ!!」というネコの悲鳴が聞こえた。
モララーはジャリ道に横たわった。弾が命中した所から血が流れ出てジャリを赤く染めている。
「も・・・もぉぉう・・・・」と苦しそうな鳴き声をあげながら。
もう死ぬのは時間の問題だろう。
「も・・・もおぅ・・・・・」
「ちっ癇に障る鳴き声だ・・・」
私は止めを刺そうと銃口をモララーに向けた。

と、その時そのモララーの子供だろうか べビモラやチビモラが集まってきた。10数匹いるだろうか。
べビモラ、チビモラ達は「も、もらぁぁ・・・」となきながら親モララーの体をペロペロなめている。
しかしもう駄目だとわかったのかべビ、チビ達は親モララーのことを食べ始めた。
大きい者が皮膚を引きちぎり小さい者が内臓や心臓など柔らかそうなものにむしゃぶりついた。
その食べっぷりから見てべビ、チビ達はもう何日も何も食べていないようだった。
私はこの時銃口をモララー方に向けたままだったがもうモララーを撃とうなどとは考えていなかった。
私は銃口を空に向けかえ1発撃った。
「パーン」という乾いた音とともに今まで食事に夢中だったべビ、チビ達が一斉に散り散りになった。
私はもう原型を止めていないモララーの横を通り家を目指した。


終