769 名前: (4JopRUKA) 投稿日: 2003/08/26(火) 00:02 [ gwTZwMGU ] 1/2 僕、ちょっと、君のこと、殺さなきゃならないみたいだ。 開口一番、彼はあっけらかんと笑いながら私に言った。 言いながら、私の両耳を乱暴に掴み、引っぱる。 あきれるほど簡単に、私の耳は私の頭からサヨナラしていた。 「ハニャアン!!! シィノオミミー!!!」 みっともない声が私の口からほとばしる。 でも、そんな自分の姿を何故か他人のように冷静に見つめている、私。 そしてそんな私の悲鳴に、痴態に、変態じみた笑い声を上げる、彼。 「次は手足だからな!」 いやだ、口調まで変わってる。調子いいんだから。 まあ、それは私と同じで、抗えない「何か」のせいなのだけれど。 私の右腕が、ありえない方向にねじ曲げられている。 強引に引き絞られる。 ばちゅん、と一種小気味の良い音を立てて、もげた。サヨナラ、私の右腕さん。 「ハニャーン! シィノオテテトレチャッタヨー!!! モウダッコデキナイヨー!!」 耳障りな悲鳴。とても私の声帯から絞り出されているとは思えない。 「うるさい!」 「ハヒャッ! ンヒャ、ヒャファァ~!!!」 おかえりなさい、私の右腕さん。戻ってきたのは口の中に、だけども。 770 名前: (4JopRUKA) 投稿日: 2003/08/26(火) 00:02 [ gwTZwMGU ] 2/2 顎が、外れちゃいそう。 それに口の奥まで突っ込まれていて、ちょっと動くだけで吐きそう。 もがれた側が入っているから、何だか生臭い、いやな味。 これもやっぱり、吐きそうな感じ。 抜いちゃいたいけど、左腕ももう、ちぎらかけているから、無理。 右のときよりも勢いが足りなかったのか、めりめりっと嫌な音を出しながら、 じれったいくらいゆっくりと私の体から離れていった、左腕。 グッバイ、左腕さん。もう戻ってこなくていいかも。入りきらないもの、私の口。 「フィニッシュはやっぱ内臓ぶちまけでいくからな!ハァハァ」 どこから出したのか、立派なサバイバルナイフ。 根元にギザギザがついてる、あれ。 いつの間にか両足を大きく開かされていて(ちょっと、いや結構、恥ずかしい その付け根、私の……まあ、その、あまり大きな声では言えない部分に、 ナイフの切っ先をあてるがって、そのまま力いっぱい上に引っ張り上げる。 「グッ…ヒャ、ヒィ、ギヒャァァァ―――――――!!!」 ありえないくらい滑らかに切り開かれた私のおなか。 見下ろすと、切り口から中身がどろりと盛大にこぼれ落ちている。 ことさらに、ピンク色の腸が。ぷるんとみずみずしく光っていて、 妙に健康的なその輝きがとってもグロテスクで……… ………グロ、テス、ク、で。 そこで私は私の意志と関係なく、意識を手放してしまった。 どうして、とか、そんな疑問、これっぽっちもないの。 だって、ここは、そういう場所、なんでしょ? 私はただ、ここではこういう風に殺されるのが、普通なだけ、でしょ?