空気を読まないアフォしぃちゃん

Last-modified: 2015-07-11 (土) 06:59:42
637 名前:耳もぎ名無しさん 投稿日:2005/11/15(火) 23:38:45 [ 8KHjxNhY ]
空気を読まないアフォしぃちゃん

「いやー、なんともいい天気だな、会社の部下で私の不倫相手でもあるレモナ君」
「本当ですね、絶好の不倫日和ですね。今日の二つ隣の町の公園を使った不倫デートはきっと良いものになるでしょう。そう思いませんか、妻や仕事よりも私を優先してくれたモララー係長?」
説明しよう。モララー係長とレモナはたまっていた有給を使って二つ隣の町の公園に不倫デートをしにきたのだ。公園についた二人はアフォしぃが住んでいそうなダンボールを見つけるとそのそばにゴザを広げて食事を始めた。

「係長はいドーゾ♡」
「うん♡」
モララー係長はダンボールを横目で見ながらレモナから愛人弁当を受け取ってふたを開けた。
「うへー!すっげー!」
年甲斐も無くモララー係長は絶叫した。愛人弁当はそれほどまでに豪華だったのだ。
「フォアグラに豆大福にいちご大福に栗きんとんにショートケーキ、とどめに虎屋の羊羹が一本まるごと入ってるじゃないか!おいしいよ!あまくて柔らかくて高級だよ!」
公園中にひびきわたるほどの絶叫だった。しかしダンボールからは反応はなかった。
「んー?」
不思議に思った二人はダンボールの蓋を開き中を覗き込んだ。

箱の中でしぃが瀕死ってた。

手足は関節が三倍に増えており、口は縦にさけて鼻の穴と繋がっていた。
子宮のあった場所には心臓が代わりに埋められていて、それはもうほとんど動いていなかった。これ以上なく瀕死ってる。

「他のモララーにさき越されたー!うぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」
ショックで泣き崩れるモララー係長。そんな係長を立ち直らせるのが愛人であるレモナの仕事だ。
「係長あきらめないでください。瀕死とはいえまだ死亡には到っていません。もう一度頑張りましょう」
「うん係長がんばる」
モララー係長は失意から立ち直った。

638 名前:耳もぎ名無しさん 投稿日:2005/11/15(火) 23:40:05 [ 8KHjxNhY ]
これより再チャレンジ。
「ほーら甘くて柔らかくて高級な愛人弁当だよーん。ほーらほーら」
そういってモララー係長は愛人弁当をしぃの口元に押し付けた。しかししぃは既に味覚も嗅覚も視覚も失っているらしく、何の反応も示さない。
「レモナ君、やっぱりもうだめぽ」
「そのようですね。もう私達だけで勝手にやっちゃいますか?」
「そーだね」
二人は少しだけ妥協することにした。まずは虎屋の羊羹をしぃの鼻の穴にねじ込み既成事実を作ってからモララー係長がしぃの首をつかみ締め付けながらドスの利いた声で脅しにかかる。
「おいテメー、その虎屋の羊羹はここにいるレモナ君が私のために用意したものなんだよ。どうやって落とし前つけてくれるんじゃワレー」
「はにゃーん、この世の甘いものはみーんな宇宙一かわいいしぃちゃんのものなんだよ(声:レモナ)」
「なんだと!もう許さんからな。くらえモララーパンチ!」
モララー係長の怒りの鉄拳がしぃの股間の心臓を叩き潰した。
「しぃぃぃぃぃ、しぃちゃんのかわいい心臓さんがー(声:レモナ)」
心臓を失ったしぃの体は数秒だけ痙攣すると全ての生命活動を停止した。もう瀕死ではなく完全に死亡である。

かくして愛人弁当を狙う悪のしぃは滅びさった。だが油断するなモララー係長&レモナよ。
人々に欲望があるかぎりしぃ達は不滅なのだから。

完