985 名前: 。・゚ ゚・(*>0<)・゚ ゚・。 投稿日: 2003/10/24(金) 20:29 [ XPFN7Y1M ] 親子のモララー テレビにはいつもの光景が映る。 実に残虐な光景ではあるが、誰もが見慣れた光景である。 その残虐な光景を興味津々に見つめ、テレビに張り付いていた子が父に問う。 「なんでしぃはいじめられるの?」 「さあ、なんでだろうね。」 テレビの中では鮮やかに血飛沫が飛び散り、 ギコ猫族のメスである「しぃ」は、 体の一部がもぎ取られる度にその箇所を連呼する。 「これ、ちょっと可哀想だよ」 子の問いに対し、父は微笑み、答える。 「そうだね、ちょっと可哀想かもしれない。 でも、おまえは今『ちょっと可哀想』だと言ったね。」 血にまみれた生き物は尚も、もぎ取られた箇所を連呼する。 連呼すればするほど、それに応じて血飛沫が飛ぶ。 「じゃあおまえはウチで飼っているペットに この『ちょっと可哀想』な事が出来るかい?」 勢い良く首を振り、子が答える。 「そんな可哀想な事、出来る訳ないじゃん!」 両耳と四肢をもぎとられた生き物は、 それでものたうち回り、決して止む事無く喚き続ける。 痛みが辺りを赤く染め、悲しみが瞼を濡らし、 怯えが黄金色の液体となり、異臭を放つ。 瞬く間に床は尿に覆われてしまった。 さらなる怯えが、一つの穴から茶色の固体を吐き出そうとするが、 部屋の主がそれを制止した。 「『ちょっとしか可哀想』でしかないから、 しぃは虐殺されるんじゃないかと父さんは思うよ。」 喚き声は止み、テレビの中は腐臭に覆われた。