286 名前: 選択肢 投稿日: 2003/05/29(木) 22:16 [ MkY2xDYE ] 僕はモララー。 と言っても虐殺モララーじゃないよ。普通のモララーさ。 僕には幼馴染がいる。 モナーとギコと、そしてしぃ。僕達はいつでも一緒だった。 子供の頃は、よくケンカもしたもんだよ。 でも、すぐ仲直りして、仲良く遊んだもんだ。 だけど・・・そんな僕達に、ある事件が起こったんだ。 『選択肢』 僕が16になったばかりの頃、変な香具師が僕につきまとうようになった。 僕と同じモララーなんだけど、どこか考え方が変な香具師。 口癖は「漏れは神」。 しぃの虐殺が趣味らしい。 まあここは、「虐殺モララー」とでもしておこうか。 その虐殺モララーが、僕にとんでもないことを言ってきたんだ・・・・ 虐殺モララー(以下虐モラ)「おいモララー!お前・・・幼馴染にしぃがいるって本当か?」 モララー(以下モラ)「うん・・・そうだけど・・・」 虐モラ「おいおい!マズイって!しぃとマターリしてると偽モララーって言って、殺されるんだぜ!」 モラ「殺される・・・?あはは・・そんなバカな・・・」 虐モラ「ホントだって!コレを見ろよ!!」 そう言って彼が僕に見せたのは、一枚のポスターだった。 そのポスターにはでっかくこう書いてあった。 『糞しぃとマターリしてるモララーは偽モララーだから、神の鉄槌を加えないといけないんだからな!』 モラ「なんだよこれ・・・!!糞しぃってなんだよ!ていうか神って!!」 僕はそのポスターを見た感想を虐殺モララーにぶつけた。 虐モラ「な?だからお前も殺さないといけないんだって!」 モラ「でも・・・しぃちゃんは僕と仲良く・・・」 虐モラ「ハァ!?何言ってんだよ!殺せばお前も神の仲間入りだぞ!殺さなければお前は偽モララーとして殺されるんだぞ? 選択肢は2つしかないんだ!どっちを選ぶかは、明白だろ?」 モラ「・・・・・・・・・・」 虐モラ「漏れはお前を・・・『信じてる』からな・・・」 僕は、しぃが糞だとか・・・・神だとかは・・・どうでもよくて・・・・ ただ・・・情けないことに・・・死ぬのが怖い・・・それだけが僕の頭をよぎっていた・・・ 287 名前: 選択肢 投稿日: 2003/05/29(木) 22:17 [ MkY2xDYE ] 僕はまともな考えが出来ていなかった・・・・・ 『死にたくない』・・・ただそれだけしか考えられていなかった・・・ 結局、虐殺モララーのなすがままにしぃちゃんの所へ向かった・・・・ 場所は変わって、ここではしぃ、ギコ、モナーが雑談していた。 しぃ「キョウハイイテンキダネ~」 モナー「でも午後からは雨が降るとか言ってたモナ。ところがモナは頭がいいから、傘をもってきた・・・あれ? ・・・・・・・・あ~~~!!忘れたモナー!!!」 ギコ「ギコハハハ!なんならしぃの箱を傘がわりにするって~のはど~だ?」 しぃ「ア、ヒッドーイ!・・・・ソロソロモララークンモクルカナ?」 モナー「あ!来たモナ!・・ん?あの人は誰モナ?」 僕は・・・・・死にたくない。 しぃ「ア!モララークン!」 ギコ「おっせ~ぞ!何してたんだゴルァ!」 モナー「隣のモララーは誰モナ?」 僕は、一瞬ためらった。でも・・・ 虐モラ「逝け!」 この声に押されて、行動に移した。 僕は持っていたナイフを・・・・しぃちゃんに向けて振り下ろした。 しぃ「キャ!」 モナー「何やってるモナ!」 ギコ「おい!様子が変だぞ!そこのモララー!どういうことだ!?」 虐モラ「案ずることはないさ・・・彼は今、神になろうとしてるんだよ。 ・・・・さあ!選択肢は二つ!神になるか・・偽になるか!!君はどちらを選ぶ?決まってるよなぁ!」 ゴメン、しぃちゃん ゴメン しぃちゃん でも僕は、死にたくないんだ ギコ「お前がそのつもりなら、こっちだってやってやるぜ!」 モナー「モララーがそんなヤツだとは思わなかったモナ!」 しぃ「マッテ!」 しぃが叫んだ。ギコとモナーは動きを止めた 288 名前: 選択肢 投稿日: 2003/05/29(木) 22:18 [ MkY2xDYE ] しぃ「ナイテル・・・」 僕は知らぬ間に泣いていた。涙を流していた。 しぃ「モララークン・・・ナニガアッタノカシラナイケド、ナニカタイヘンナコトガアッタンダヨネ? モララークンガソンナコトスルハズナイモノ・・・ ドウシテモッテイウノナラ・・・ソノナイフヲ・・・ワタシノムネニツキサシテモイイヨ。 モララークンニダッタラ、コロサレテモイイヨ。」 モナー「何言ってるモナ!!」 ギコ「モララー・・・お前は幼馴染じゃなかったのか? 20になるまで一緒にいようって、約束したじゃないか!!」 そういえば・・・ そんなこともしたっけなあ・・・・ 10年前 ギコ「なあしぃ!お前は俺達3人の中で、誰が一番好きなんだ?」 しぃ「エ~?ソンナノキメラレナイヨォ・・・・」 モナー「あ、それはモナに決まってるモナ」 モラ「何言ってんだよ~。僕だって~。」 ギコ「よし!じゃあみんなが20歳になったら、しぃに決めてもらおうじゃないか。 この中で誰が一番好きか。それまではずっと一緒にいるんだぞ!」 モナー「乗ったモナ! モラ「負けないよ~!」 しぃ「カッテニキメナイデヨォ・・・」 そうだった・・・僕はその約束を、16歳で破ろうとしてたんだ・・・ ふふ・・・僕はなんて間違いを犯していたんだろう・・・ モラ「アハハハハハ!」 しぃ「モララークン?」 ギコ「どうした?」 虐モラ「どうした?お前には選択肢は二つしかないんだぞ?殺して神か殺さずに偽か・・・さあどっちだ?」 モラ「選択肢が二つだって・・・?ハハ!笑わせるなよ!選択肢は3つある!」 虐モラ「なんだと・・・・?」 モラ「3つ目の選択肢・・・・それは・・・・ お 前 を 殺 す こ と だ ! ! 289 名前: 選択肢 投稿日: 2003/05/29(木) 22:19 [ MkY2xDYE ] 虐モラ「・・・はは!神AAを殺すのか!?やってみろよ!!」 モラ「やってやるさ!!」 僕はナイフを虐モラに振りかざした。 虐モラ「がっ!俺の足が!神の足が!!」 モラ「足が・・・なんだって?今度は手だ!!」 ザシュッ!! 虐モラー「俺の神の手が!!ゴッドハンドがぁぁぁぁぁ!!!!!」 モラ「ハ!石器を捏造しそうな名前だなお前の手は!!次は目だぁ!!!」 僕は・・・止まらなくなっていた。 コイツを恨む気持ちが・・・止まらなくなっていた。 取り返しがつかないことになるかもな・・・・・・とは思っていた。 でも、止まらなかった。 モラ「最後は心臓だ!!」 虐モラ「この~!神に対して・・・なにをするぅ~・・・」 モラ「僕にも負けるヘタレな神は・・・とっとと消えちまえ!!」 僕はヤツの心臓に・・・ナイフを突き刺した。 虐モラ「ぎゃああああ!!!」 虐モラは・・・・死んだ。 モラ「ふ・・・あははははは!!」 しぃ「・・モララークン?」 モラ「見てくれよ!僕の姿を!!虐殺モララーそのものじゃないか!! あれだけ虐殺否定しておいて!僕が虐殺してるよ!! こんなおかしいことはないね!! みんなも笑えよ!あははは!! あは・・・・は・・・」 僕はガクンとひざをついた モラ「ごめんよみんな・・・僕は約束を守れそうにない・・・・ 僕はみんなとは違う世界にいってしまった・・・もう戻れない・・・」 ギコ「・・・・ふん。関係ねえな。」 モラ「え?」 ギコ「お前が俺達と違う世界かどうかは、俺達が判断する。 少なくともお前はしぃを殺さなかった。それだけでも 十分・・・俺達の仲間だ。そうだろ?」 モナーとしぃは黙ってうなずいた。 モララー「みんな・・・ありがとう・・・」 モナー「モララー、信じてるモナよ。」 信じてる・・・・さっき虐モラにも言われたなあ・・・ でも・・・こんなにも重みが違うなんて・・・・ ポツ・・・ポツ・・・・ モナー「あ、雨が降ってきたモナ!」 ギコ「やべえ!早く屋根があるとこにいくぞ!・・・・おっと傘、傘・・・」 しぃ「ワタシモ・・・カサ・・ア!」 しぃはモララーに駆け寄った。 しぃ「ハイ・・・ハコ。コレカブッテイイヨ。スコシハ、アメヲフセゲルヨ」 ・・・僕が殺そうとした女が、僕に箱をくれた。・・・どうしてこんなに優しいのだろうか。 モララー「はは・・・今日は泣いてばっかりだな~」 しぃ「ゲンキダシテネ」 モララー「ふふ・・・ありがとう」 モナー「やっぱ差別モナー!なんでモナには箱をくれないモナー!ずぶぬれモナー!!」 しぃ「モナークンハフトッテルカラ、ダイジョウブダヨ。」 ギコ「ギコハハハ!タヌキ体型だから、安心だろ!」 モナー「ムキーー!!モナはタヌキじゃないモナー!!それにモララーも対して変わらないモナー!」 モララー「僕は箱もらったから、タヌキじゃないんだからな!漏れはモララーだからな!」 神でも偽でもない・・・普通のモララーだからな!! 終