コックピット/正面右パネル

Last-modified: 2016-01-14 (木) 06:29:32

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右フロントパネルには多数のエンジンモニタリング計器、燃料パネル、右MFCDが配置される。極めて重要な飛行情報はHUDに表示されるが、アナログ計器はバックアップとHUD上に無い追加情報を提供する。

各部機能

1.消火剤放出スイッチ

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3つの内一つの"T"型のハンドルを引き、パネル右側のFIRE EXTING DISCHスイッチを左か右に押して使用する。左か右に押すことで左か右の消火剤ボンベから指定のエリアへ消火剤を散布する。消火剤ボンベは二本のみ。

2.右マルチファンクション・カラーディスプレイ(MFCD)

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左MFCDと同様に機能、詳細はMFCD

3.燃料・油圧計パネル

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A-10Cの燃料タンクは左右の翼内タンクと、左右の胴体内タンクからなる。右側の燃料タンクは右エンジンに供給し、左側の燃料タンクは左エンジンとAPUに供給する。加えて600ガロンの外部燃料タンク(TK600)を3つまで搭載できる。燃料を供給する圧力を得るために、各タンクは併設されたブーストポンプを持つ。

異なるブーストポンプ圧により胴体内タンクより先に翼内タンクがカラになる。冗長性を持たせるために燃料システムは二つの独立したシステムにより作動する。しかし燃料装置パネルから二つの燃料システム間で燃料を融通し合うこともできる。A-10Cは内部タンクに1,630ガロン、外部タンクに1,800ガロンの燃料を搭載可能だ。

燃料計とセレクターパネル
フロントパネルの右側に位置するこのパネルは、燃料残量と左右油圧装置の圧力を表示する。ロータリーダイアルを使うことで、燃料タンクのタイプごとに残量を確認することができる。

 
  1. 燃料計
    大きな円形計器はセレクターによって選択された燃料残量を表示する。この計器は左右の二本の指針を持ち、左右の各システムの搭載燃料を数千ポンド単位で指し示す。計器上部のデジタル表示は燃料の総残量をポンドで示す。
     
  2. 燃料表示セレクター
    燃料計の下には燃料表示セレクターダイアルがある。これは5つのポジションダイアルで、燃料計に表示する燃料タンクを決定する(デジタル表示は含まれない)。
    この設定は:
    • INT.左右の指針はそれぞれのシステムによって内部燃料の総量を示す。
       
    • MAIN.左右の指針は各メインタンクの燃料を示す。
       
    • WING.左右の指針は各翼内タンクの燃料を示す。
       
    • EXT WING.左右の外部燃料タンク
       
    • EXT CTR.左の指針は外部燃料タンクのセンターラインを示し、右の指針は0を示す。
       
  3. テストボタン
    このボタンが押すことにより燃料計のテストを行える。ボタンを離すまで二つの指針は3を示し、デジタル計は6,000を表示する。
     
  4. 油圧計
    パネル上部に位置する二つの計器は、二つの独立した油圧システムによって現在の油圧が表示される。
    燃料システムと同様にA-10Cは二つの独立した油圧システムを持つ。左の油圧システムは左ラダー、左エレベーター、左右のエルロン、フラップ、ランディングギア、ホイールブレーキ、そしてノーズホイールステアリングに動力を供給する。右の油圧システムは右ラダー、右エレベーター、左右のエルロン、スピードブレーキ、スラット、補助ランディングギアエクステンド、緊急ホイールブレーキ、そしてスリップウェイドアに動力を供給する。
    左の油圧計にHYD SYS Lと右の油圧計にHYD SYS Rと印字されている。表示の単位はpsiで通常は1000psi以上になる。
     
    • 最大圧力は3,350 psi以上
    • 標準圧力は2,800から3,350 psi

4.右エンジン"Tハンドル"消火剤放出セレクト

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このT型ハンドルは右フロントパネルのHUDの下に位置する。右エンジンに火災が検出された場合、このハンドルのライトが点灯し火災を知らせる。ハンドルを引くことにより、消火剤放出スイッチが押された後に、消火剤が散布される場所を指定する。

5.マーカー&キャノピー警告灯

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右パネルに位置するこの二つの警告灯は個々に作動する。
MARKER BEACONはILSモードでマーカービーコンの上を飛行している場合に点灯する。
CANOPY UNLOCKEDは機体のキャノピーが完全に閉じていない場合に点灯する。

6.昇降計(VVI)

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VVIは上昇下降速度を毎分フィートで表示する。単位は1000フィート。

7.高度計

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この高度計は海抜からの気圧高度を測定する。計器外周には200フィート刻みの目盛があり、中心には100フィート単位で現在の高度が表示される。この中心の表示は千と百の位で表示され、十の位以下は常に00と表示される。これらの表示の右下のフィールドには手動で高度計規正値を入力することができる(例えば離陸や着陸する空港の大気圧)。

 
  1. 高度計規正値設定ノブ
    このノブを時計回りか半時計回りに回すことで、手動で高度計規正値をセットできる。
     
  2. Elect/PNEUスイッチ
    計器の右下角に位置する2ポジションスイッチは、高度表示を通常の電動モード(ELECT)か気圧モード(PNEU)かを選択する。CADCが故障した場合には計器をPNEUモードにセットするべきだ。

8.エンジンモニタリング計器

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フロントパネルの右側に位置する計器の配列は、エンジンやAPUからの動作フィードバックが表示される。

 
  1. エンジン油圧計 両エンジンの油圧表示
    • 最大圧力 95 psi
    • 通常アイドル圧力範囲 55~85 psi
    • コア回転数85%時の許容圧力 40~55 psi
    • 最小圧力 40 psi
       
  2. エンジンコア回転計 両エンジンの圧縮機の回転数をパーセントで表示
    • 102%を超えないこと
    • 3秒以上100~102%にしないこと
    • 通常は56~98%で動作させること
       
  3. エンジンファン回転計 両エンジンのファン回転数表示
    • 離陸時に通常 約82%
       
  4. エンジン段階間タービン温度計(ITT) 両エンジンの高圧/低圧タービン区画の温度表示
    • 865℃以上で安定した温度はエンジンの故障を示す
    • エンジン始動時は短時間900℃になる場合がある
    • 通常動作範囲 275~865℃
       
  5. エンジン燃料流量計 エンジンへの燃料流量表示
    • 通常流量 150~410毎時ポンド
       
  6. APU排気ガス温度計(EGT) APUの動作温度
    • 通常動作範囲 200~715℃
    • エンジンスタート時に2秒間 最大760℃
       
  7. APU回転計 APU回転数
    • 通常 100%
    • 最大 110%
    • エンジン始動最小値 60%

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