電話番号

Last-modified: 2009-10-08 (木) 14:05:39

電話番号(でんわばんごう)とは、電話網において、固定電話の加入者線、携帯電話などの移動体通信・IP電話の特定のサービスアカウント、電気通信サービスを選択・接続するために用いられる有限桁数の10進数番号である。
通常は電話番号と加入者などは一対一対応するが、共同電話のように同一の番号を複数の加入者で共用する場合や、単一の加入者線に複数の論理番号(ダイヤルイン番号)を割当る場合もある。
加入者線・サービスアカウント・通信サービスなどに重複や矛盾なく割り当て管理する電話番号計画は、国際公衆交換電話網ではITU-T勧告E.164で規定されている。電話番号には、大きく分けて、固定電話番号、携帯電話番号、公衆電話番号、電話番号のサービスがあります。

電話番号の社会的役割

・携帯電話などの移動体通信・IP電話・着信課金電話番号などのサービス別に割り当てられて、通話料金の目安を発信者に与える。
・固定電話地理的番号が加入者の住所の目安となる。
また、企業・商店などでは、企業価値の構成要素の一つとなり、広告などで使用されることもある。そのため覚えやすい又は縁起の良い番号は高値で取引されている。

電話番号の使用率

電話番号の使用率は、固定電話(0AB~J番号)が32%、IP電話(050番号)が47%、PHS(070番号)が32%、携帯電話(090/080番号)が73%など。携帯電話の番号使用率が高い一方で、固定電話については都市部などでの使用率が高い地域でも50%程度に止まっている。

固定電話番号

市外局番
初めの「0」は、国内プレフィックスと呼んでおり、国内通話を示す「合図」です。
これに続く市外局番は1~4桁であり、この部分については地域ごとに郵政省告示で規定しています。
また、市内局番は1~4桁であり、この部分については総務省が電気通信事業者ごとに指定を行うこととしています。(市内局番に地域の概念はありません。)

国際電話とは?

国外との間で電話による通話を行うことを指す。国内通話でも、海外を経由した通話もこれに含まれる。特に携帯電話にかける場合、アクセスチャージの内外価格差により海外を経由したほうが安くなることもある。
国と国との電話網は、海底ケーブルあるいは通信衛星で接続されており、多くの国に対して、国番号や電話番号をダイヤルすることで、直接電話をかけることが可能である。

国際電話の歴史
・1934年(昭和九年)に東京-マニラ間の無線国際電話が日本初の国際電話として開通。
・1964年日本-アメリカ間で当時のKDDとAT&T社により太平洋横断海底ケーブルTPC-1が敷設され、日米の国際電話の接続が容易になった。
・1998年KDD法が廃止され、KDD以外の企業でも国際回線を保有することが可能となった。

国際電話のかけ方の基本

1.日本の一般電話・FAX(アナログ回線・ISDN回線・光電話回線・IP電話回線)から国際電話をかける時の基本は「相手の市外局番にあたるところの先頭のゼロは外します」

例:相手電話番号が0123-456-7890の場合0123の部分は123のみとなります(国際電話の場合相手の電話番号は 123-456-7890 を使います)。

※中国で電話番号の先頭が0以外で始まる携帯電話があるようですが(ITU勧告では先頭は0のはずですが中国国内では番号が足りなくなったと思われます)この場合には先頭を省かないでそのまま発信します。

2.国際電話用の国番号・国コードを左のメニューから調べます
 例:アメリカ 1、ハワイ 1、イギリス 44、中国 86、日本 81、韓国 82 タイ 66 など

3.マイライン、マイラインプラスに登録してあるか、あるいはひかり電話で国際電話のかけ方が異なります。
  ★マイライン、マイラインプラスに登録の一般電話、NTTひかり電話の場合
   010+国番号(国コード)+相手の電話番号
   (相手の電話番号のうち市外局番にあたる部分の先頭の0は抜きます)

  ★マイライン、マイラインプラスに未登録の一般電話あるいは特定回線の場合
   注意:この方法はひかり電話では発信できない番号があります
   ○○○○+010+国番号(国コード)+相手の電話番号
   (相手の電話番号のうち市外局番にあたる部分の先頭の0は抜きます)
  ★IP電話、au以外の携帯電話キャリア、PHSの場合
   NTTドコモ、ソフトバンクモバイル、イーモバイル、ウィルコムの国際電話サービスの場合
   010-国番号-相手先国内番号 
  ★auの国際電話サービスの場合
   001-010-国番号-相手先国内番号
   005345-国番号-相手先国内番号   

携帯電話番号

  • 090 080 070 050などで始まる電話番号一覧表
    010国際接続番号
    020発信者課金無線呼び出し(NTTドコモのゼロニード契約ポケットベル)
    030自動車電話、沿岸船舶電話(160km以内)(現在は携帯電話に統合のため未使用状態将来的に携帯電話に割り当てられる可能性あり)
    040自動車電話、沿岸船舶電話(160km以上)(同)
    050IP電話
    060UPT(Universal Personal Telecommunication)
    070PHS
    080携帯電話
    090携帯電話

公衆電話番号

公衆電話番号は着信可能なものも多いが、街頭に設置されているものは悪用防止のために電話番号は公開されておらず、呼び出し音が鳴らないものが多い。例外として、警察本部や消防本部の通信指令室からは通報後の回線保持により呼び返しが出来る他、駅売店併設の物では上位部署(運営者のスーパーである場合が多い)が店と連絡を取る場合に鳴る事やテレビ番組などの収録で鳴ることもある。また、国内のNTTの公衆電話から、直接電話を発信した場合、ナンバーディスプレイ対応端末には「公衆電話」あるいはそれを示す記号などが表示される。公衆電話の電話番号は表示されない。「ユーザー非通知」とは別設定のため、着信側の電話機で、番号非通知は拒否するが、公衆電話からの着信は拒否しない、といった設定が可能である。ただし、公衆電話から発信した場合でも、指定番号をプッシュする方式のプリペイドカードで発信した場合は「通知不可能」(通知圏外)などの通知となる場合があるので注意が必要である。公衆電話の番号は、語呂合わせで縁起が悪い番号が割り当てられる場合が多いといわれている。

★運営事業者
日本国内では、NTT東日本・西日本、NTTコミュニケーションズ、KDDI、NTTドコモ、ソフトバンクテレコム(旧・日本テレコム)によって運営されているものがほとんどである。
設置方法は事業者により異なる。

公衆電話の歴史

公衆電話は19世紀の欧州から始まり、アメリカ、アジアと世界的に広がりました。
その後20世紀半ば過ぎには世界中のほとんどの国に設置されました。
日本では電話事業が始まった当初は電話機自体が非常に高価で一般民衆に手の届くものではありませんでした。
そのため電話を必要としている人が使えるために設置された電話機が公衆電話の起源だとされています。
日本では1900年に上野・新橋に「自働電話」と呼ばれる最初の公衆電話が設置されました。
一般民衆に浸透するきっかけとなったのは1951年に商店などの店先に「委託公衆電話」として黒電話が設置されました。
1953年にはよく目立つようにと赤く塗られた「赤電話」が登場するようになったことで公衆電話の利用が急激に増加しました。
また同時期にボックス用に「青電話」が登場し、1972年に100円が使える「黄電話」も登場したことで便利になりました。
その後1982年には「カード式公衆電話」が登場すると1995年にすべての公衆電話がカード式になりキャッシュレス時代の先駆けとなりました。

設置場所

多くの事業者では公表していないため、利用者が容易に設置位置を知る事ができない状態にある。
観光地やごく一部の地域では、地域住民の独自の調査で作られた設置場所を掲載した地図や表が存在している。
精密地図で有名なゼンリンなどが出版している住宅地図などでも、公衆電話設置箇所は調査しておらず、設置箇所がわかる地図は販売していない。

★公衆電話の利用できるサービス

ダイヤル通話・・・
緊急通報(110・118・119)
番号案内(104)
コレクトコール(106)
故障受付(113)
時報(117)
災害用伝言ダイヤル(171)
天気予報(177)
フリーダイヤル(0120)
フリーアクセス(0120・0800)

※電報(115)とダイアルQ2(0990)は利用できない

その他、耳の不自由な方向けに相手の音声を最大18倍まで音量調節できる機種、目の不自由な方向けにテレホンカード挿入時にカードの残量を音声でお知らせしたりカードとコイン挿入口に点字表示を行い利用しやすくなった機種があります。公衆電話には緊急通報ボタンがついている機種があります。このボタンがついていない公衆電話機でも受話器を上げて110番や119番などの緊急通報先をそのままダイヤルすれば接続できるようになっています。また災害時には公衆電話の金庫充満と停電によるテレホンカードの使用不能を回避するため、必要と認められる場合に通話が無料になります。

電話番号を利用したサービス

電話番号を利用したサービスは大きく分けると下記の四項目に分類されます。

番号ポータビリティ

番号ポータビリティ(ばんごうポータビリティ)は、携帯電話や固定電話等の電話の利用に際して、契約している電話会社(電気通信事業者)を変更しても、電話番号は変更しないまま、継続して利用できる仕組みである。番号持ち運び制度とも言われる。また、携帯電話については、MNP(Mobile Number Portability)とも呼ばれる。
★平成18年10月24日から開始★

利用者の電話番号による囲い込みの防止により、サービスの向上・料金の低減を目指すために行われる。
日本では、2006年10月24日から携帯電話番号ポータビリティが実施された。通称はMNP(Mobile Number Portability)。Eメールアドレスや有料コンテンツは移転されない。また、諸手続きや切り替え費用の発生、ソフトバンクモバイル以外は他社へ切り替えることで長期継続割引が切れることになる。

二重番号方式
通常の電話番号計画で移転先に割り当てられた電話番号を接続に用いるもの。電話番号の消費が倍となる。

ルーティング番号方式
通常の電話番号計画と独立したルーティング専用の番号を用いるもの。電話番号の割り当てを節約できる。

日本では、携帯電話事業者間の双方向のものでの利用が2006年10月24日から実施されている。また、NTT東西の固定電話からの片方向のものが電話番号枯渇の解消のため2007年2月1日に変更された。

ルーティングに使用される番号としては、中継用として割り当てられた事業者識別番号・その事業者に割り当てられている市外局番+市内局番の形式・代表的な電話番号の全桁などが使用され、それにより発信者がダイヤルした番号を通知すべき交換設備を選択する。

「1△△」型の電話番号(固定電話・携帯・PHS)

100通話料金案内(オペレータ経由)
104電話番号の案内
106コレクトコール(オペレータ経由)
108コレクトコール(自動)
110警察への通報
113故障受付
114お話し中調べ
115電報
116新設・移転・各種ご相談
117時報
118海上保安機関への通報
119消防への通報
122電話会社固定サービスの解除(平成13年5月1日)
136ナンバーお知らせ
159空いたらお知らせ
171災害用伝言ダイヤル
177天気予報
184通常通知を選択した際、発信電話番号の通知を行わない
186通常日通知を選択した際、発信電話番号の通知を行う

「0△△0」で始まる番号

特殊なサービスであることをわかりやすくするために電話会社共通の番号として用いられています。代表的なものとしては、料金着信払い通話(フリーフォンサービス)用の「0120」、「0800」(「0120」の番号は全部で10桁、「0800」は携帯電話、PHSと同様に全部で11桁です。)から始まる番号があります。普通の通話では、発信者(電話をかける人)が通話料を支払いますが、「0120」「0800」から始まる番号に電話すればその通話料は着信者(電話を受ける人)が支払うこととなります。フリーダイヤルの電話番号は、市外局番のような地域による区別はなく、全国一律、共通の番号0120に続けて6ケタの専用番号です。また、東京(03)と大阪(06)からかかる電話だけ接続するといったように発信地域を指定することもできます。指定地域は大・中・小の3つのブロックに分かれており、合計が50地域の範囲内で自由に組み合わせて指定できます。

◆ 「0△△0」型の番号はこの他にも「0990」(情報料回収代行:「ダイヤルQ2」)*)、「0180」(呼数集計:「テレゴング」*)、「0570」(統一番号:「ナビダイヤル」*)、「0170」(メッセージ蓄積・再生:「伝言ダイヤル」*)があります。(*これらはNTT東日本・西日本、または、NTTコミュニケーションズで用いている名称です。)
◆ ただし、「0△△0」型の番号の中には、市外局番(御殿場市(0550)等)に使われているものもあります。

コレクトコール

コレクトコール(英: collect call)は、通話料金を着信者に負担してもらうための、電話の付加サービスである。外出先などの公衆電話などから、特に遠距離にある会社や自宅などに通話する場合に利用されることが多い。必要の都度利用するサービスであり、常時通話料金を着信者が負担する電話サービスである着信課金電話番号(フリーダイヤル)とは異なる。
オペレータ経由のコレクトコール
106番にダイヤルし、交換手(オペレータ)を呼び出して、オペレータが電話口に出たら、目的の電話番号と自分の名前を告げる。すると、オペレータは目的の電話番号へ電話をかけて料金負担の可否を確認し、承諾が得られれば通話が可能になる。人間が介在するため着信者に課せられる料金は高め(100番通話、つまり交換手接続の料金に90円(消費税抜き)の接続料を加算する)に設定されている。また、通話料の時間帯による割引も長距離(60キロ超)の夜間割引のみ適用(「深夜・早朝」の区分もなく「夜間」と同等の割引)で、土曜・休日割引は設定されていない。

自動コレクトコール
108番にダイヤルし、音声ガイダンスに従って、目的の電話番号をDTMF音(トーン信号)でダイヤルする。すると、交換機は目的の電話番号へ電話をかけて料金負担の可否を確認し、承諾が得られれば通話が可能になる。通常の通話料金(公衆電話からの発信の場合は公衆電話料金、時間帯や休日の割引あり)に加え、接続料として90円(消費税抜き)が着信者に課せられる。

  • 利用方法
  1. 108にダイヤルする。
  2. 相手先の電話番号を市外局番からダイヤルし、最後に#を押す。
  3. 自分の氏名を口頭で名乗る。
  4. その後通話先の呼び出しが始まり、相手側が料金の支払いに同意すれば接続開始、同意できないもしくは約1分半呼び出しても電話に出ない場合はそのまま通話終了となる。

自動コレクトコールはいたずら電話に悪用される事態が多発したため、事前の申し出によってコレクトコールの着信を自動的に拒否することができる。