どらごにっく★あわー!
~竜を退治するだけの簡単なお仕事です~
●初期情報
No.Z002101 担当:竹本みかん
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急がなくっちゃ! 急がなくっちゃ!
会合の時間に遅れちゃう!
私は今日の会合にこんな広い会場を選んだ主のアデレイト様をちょっとだけ恨んだ。
そういえば私はアデレイド様を直接お見かけしたことはない。お写真や肖像画でしか見たことがない。
今日、ようやく肉眼で拝見することができるのだ。
だからなんとしても、遅刻しないように会場に入らなくっちゃ!
◇ ◇ ◇
「す、すみませーん! 横、通り過ぎまーす!」
まだホール入りしてないメイドが私以外にもいた。
美しい金髪を束ねたポニーテールが揺れている。
急いでいないようだけど、大丈夫なのかしら?
そんな彼女の横を通り過ぎると声をかけられる。
「そこのあなた、お待ちになって」
「わ、私ですか?」
「あなた以外にどなたがいらっしゃるというの?」
そう呟きつつ、私の服装の乱れたところを直しはじめてくれている。
「……ほら、やっぱり。そんな風にして急ぐから、リボンや襟元がこんなに乱れて……」
親切にしてもらえて嬉しいのだけれど、ゆっくりしていたら会合が始まっちゃう。せっかく生でアデレイド様のお姿を見られるかもしれないのに、閉め出されちゃう……かも?
「あ、あのぉ……そろそろ……」
「もう少しだけ時間をちょうだい。駄目ね、わたくしったら……人にして貰えたことが自分では上手くしてあげられないだなんて情けない……」
「あっ、でもでも良い感じになってますよ? なんというか、斬新な感じでまとまっていて」
「そうなの? でしたらこれで宜しいのかしら?」
これ以上時間をかけらたら、本当に間に合わない。
私はうんうんとうなずいて同意した。
「どうもありがとうございました。それじゃあ、私行きますね。あなたも急いだ方がいいですよ?」
「ウフフ、ご心配なく」
彼女はそう言って微笑んだのだが、私が駆け出したあとも急ぐ様子はないようだった。
◇ ◇ ◇
「よかった……まだ始まってないみたい……」
ホールの中にいるのは、その全員がアークライト家に仕えるメイドと執事で、皆が皆ドラゴンと戦う力を有しているベオウルフだ。
この場に集まれなかった者たちは、今この瞬間もドラゴンと戦い、被害を被った人々を支援している。
対ドラゴン戦線での支援を第一に考えるユニオン。それがタイタニア・テンポラリー・サービスなのだ。
やがてホールの照明が落されたかと思うと、壇上がスポットライトで照らされる。
いよいよ私たちの主、エアシャー女伯アデレイド・アークライト様のお姿をこの肉眼で……えっ?
壇上にいるのは私たちと同じメイド……それもさっき廊下で私の襟元を直してくれた……
私以外の同僚たちは壇上にメイドがいるとこに驚いているようだったが、皆ある事実に思い至って鎮まった。
ああ、私はなんて愚かだったのだろう!?
あの廊下で出会った彼女こそが、私がお仕えするアデレイト様だったなんて!
「みなさん、アデレイド・アークライト・エアシャーです。2002年のあの悪夢の始まりから、私たちタイタニア・テンポラリー・サービスは、あのお客様方から被害を被った方々や戦いを挑む方々への支援を行い続けています……」
アデレイド様のお言葉が続く中、私の頭の中では“?”が並んで行進していた。
それは私だけの疑問ではなく、この場にいる誰もが感じていること。
アデレイド様は、なぜメイド服姿なんかで壇上に立っているのだろう、と。
そんな私たちの内心にお気づきになる様子もなく、アデレイド様からのお言葉は続く。
「――皆様の各地での活躍は全てわたくしの耳に届いております。そして、届く度に思うのです。なぜわたくしはこんなところにいるのだろう、戦う力を有していながら戦わないのは恥ずべきことではないのだろうか、と」
私は嫌な予感を感じていた。
この場にいる誰もが同じことを思っているはずだ。
そして、その瞬間がやってきた。
「この、アデレイド・アークライト・エアシャー!皆さんと同様、ベオウルフとして対ドラゴン戦線へ赴きます!」
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■関連行動選択肢
X018806 タイタニア・テンポラリー・サービスのベオウルフとして行動する
(担当:???/地域:???)
備考:主に、ユニオンの構成員に対してアクションをかけたい場合に選択する行動選択肢です。地域名はアクションに応じて記入ください。
既存のシナリオや、すでにある行動選択肢などの枠にとらわれないアクションに挑戦したい、上級者向けの行動選択肢です。
すでに存在する行動選択肢で事足りる内容と判断されるアクションだった場合は、不採用になる場合がありますので、ご注意ください。
アクションが不採用となった場合は、不採用アクション用のリアクションが送付されます。
X019900 その他の自由行動
(担当:???/地域:???)
備考:既存のシナリオや行動選択肢などの枠にとらわれないアクションに挑戦したい、超上級者向けの行動選択肢です。自分の意志で世界を、物語を作っていきたいというコアでディープなプレイヤーにお薦めです。
ただしアクションが採用されなかった場合は一切描写されず、不採用アクション用のリアクションが送付されます。
すでに存在する行動選択肢で事足りる内容と判断されるアクションをこの行動選択肢に送った場合は、それだけで不採用になります。
また必ず行動する地域番号を記入ください。行動する地域によって、採用率は変わります。
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