40-436

Last-modified: 2014-02-05 (水) 16:06:20

161.5

フュンフ♀「さてさて、今週もやって参りました、『ママチャリの系譜』あらすじ担当の竜王家使用人、
      背番号5番、スナイパー・フュンフ・トラキアモードでございまーす。
      今回の助っ人はこいつら! はいっ、1番2番3番、ゴーッ!!」
アインス 「では、第34回『ママチャリの系譜』本編の前に前回40-357のあらすじを報告……」
ツヴァイ 「ねえ、小腹が空きませんか? このレース終わったら、ラーメン食べに行きましょうっ!」
アインス 「とんこつ、味噌、醤油、いずれの店に……違ーうっ!!」
ドライ  「おお、ノリツッコミやな」
ツヴァイ 「流星軒のノリラーメン美味しいですよっ」
アインス 「そういう事を話したいのではない!
      あらすじを説明するつもりが食生活指針検討審議会になっているではないかっ!」
ドライ  「古来より……兵站を軽視して勝利した軍隊はあらへん!」
アインス 「む……正しい指摘ではあるが……」
ツヴァイ 「そうですよっ、おヴェントウは重要なんですよっ! だから、皆さんの分も作っておきましたっ!」
アインス 「何故、イタリー風なのだ? そして、何でさも自然に発音しているのだ!?
      更に、弁当があるのにラーメンを食しに行こうとしていたのかっ!?」
ドライ  「おお、気が利くやないか! 今日のヴェントウは何やろな~?」
アインス 「ドライ殿も!?」
フュンフ♀「あ~、ヴェントウいいな~。このレース終わったら私にもヴェントウ頂戴ね」
アインス 「フュンフ殿まで!?」
フュンフ♀「んじゃ、一コント終わった所で、はい、前回>>357-363の状況っ!!」
アインス 「コントだったのか!?」

順位変動   マシン名          搭乗者             現ドライバー   単勝倍率
     1位:3 大万福丸          トリスタン&ラドネイ    トリスタン     17.0倍
     2位:4 シューティングスター   ラクチェ&シャナン     ラクチェ       1.9倍
6位→3位:6 ゴリアスティーノ田中   スカサハ&レイリア    スカサハ      15.6倍
3位→4位:9 ぱんださん号          アイラ&ティルテュ     アイラ         7.5倍
4位→5位:7 アリス・ムーン         ホリン&デイジー      ホリン        10.8倍
5位→6位:1 やらないか         アゼル&レックス     レックス       9.2倍
     7位:8 トラキアエクスプレス   リーン&ハンニバル   ハンニバル     20.4倍
     8位:2 愛のパルちゃん号    ヨハン&ヨハルヴァ   ヨハルヴァ      14.3倍
     9位:5 ギルガメス            クロード&コープル   クロード      12.1倍

・トップ2台は山岳コースに入り、静かなトップ争い。首位を守るのはトリスタン。
・ティルテュが山岳コースに入ると同時にドライバーチェンジ、再びアイラがドライバーに。
・そして、後方ではスカサハが猛追。ウォーターバンクでシャナンが2周目に披露した絶技ファントムターンを
 完全再現し、5位レックスをオーバーテイク。
・そのまま山岳コースに突入したスカサハ、そのスピードを緩める事なく、4位ホリンを一気に射程圏内に捉える。
・ホリンはブロックで応戦するが、スカサハチームのコンビ技、ヤマトエラシコ七変化の前に敗れる。
・続く3位アイラもヤマトエラシコ七変化で追い抜こうとするが、アイラのスキル【見切り】に敗れる。
 ……と思われたが、スカサハチームはもう一発のエラシコ、ダブル・ヤマト・エラシコで
 アイラの【見切り】を貫き、3位に浮上した所で前回終了。

ツヴァイ 「ふぅ……一仕事して僕、疲れました」
ドライ  「せやな、はよ観客席に戻ろか」
アインス 「卿らは弁当が重要とか、ラーメンを食しに行くとかの部分で、実質的な仕事をしたのは私だっ!」
フュンフ♀「はいはい、落ち着きなさい。バカな事やってないで、さっさと本編に戻るわよ!」
アインス 「御意。出場者達の頭上にロプトウス神の恩寵あらん事を」
162

ノイン  「オフロードの厳しいコースを物ともしない超強力必殺技で強敵2人を打ち破ったゴールデンコンビ、
      スカサハ&レイリアペアとオレンジの暴走最終兵器、ゴリアスっ!!」
アイラ  「……確かに私の心眼は破られた。だが、それだけで勝ったと思われては困るっ!」
ティルテュ「そうだそうだ~! いっけえ~、アイラちゃん!」
ノイン  「おおっと、このままでは終わらない両チーム!! ぱんださん号、アイラ選手。
      抜かれた直後にスリップストリームの体勢に入るっ! 意地でも逃さないつもりだぁッ!!」
ホリン  「まだ俺達は負けた訳じゃないぞ!」
デイジー 「覚悟しなさいっ!!」
ノイン  「そして、後塵を拝してはいるものの、やはり地力では引けを取らない月の支配者、
      アリス・ムーンのルナティックヴォーパルバニー・ホリン選手も来ているぞっ!!」
スカサハ 「ハァ……ハァ……しぶといな…」
      (流石に二人とも疲れが見えるが……かと言ってこの坂では一気に振り切る程の
       瞬発力はもう出せない。さて……どうする?)
レイリア 「スカちゃん、このままでは追い付かれるわ。あたしも……」
スカサハ 「…どうやら、同じ事を考えてたみたいだな」
レイリア 「クスッ」(コクッ)

~山岳コース登り~
                   ギュイーーーーーーーンッ!!!!
ホリ             スカ────────────→
            アイ

ノイン  「ゴールデンコンビがアイコンタクト……そして、おおおおおおおおおおおおっ!?
      スーパー急加速!! これは……これは……これはぁあああああっ!?」
スカ・レイ「「愛と友情のツープラトン、必殺ツインエンジン走法っ!!」」
ノイン  「うおおお!? 1つのペダルに2つの足!! 2つのペダルに4つの足が添えられ、漕ぎ出す!
      この発想はなかったあ!! まさにコンビ必殺技!!」
アイラ  「何だと!?」
ホリン  「速いっ!!」
ティルテュ「ぶー! スカちゃんたちのバカ!」
デイジー 「もおおぉっ、本っっっ当にやんなっちゃうっ!!」
ノイン  「物凄いリンゲージパーセンテージだっ!! ゴールデンコンビの、これぞ合体技の真骨頂!
      ツインエンジンのスーパーアクセラレーターパワー!!」
セーラ  「こいつら次から次へと……どんだけ必殺技持ってるのよっ!?」
ドロシー 「て言うか、あれ支援効果付いて、お金の受け渡しができて、
      隣接したらハートマークで必殺攻撃とか出るんじゃないんですか?」
ノイン  「まあああさあああにいいい、コンビ必殺技ぁっ!! 新しい! 全く新しいスーパー必殺走法で
      坂を駆け上がり、ぱんださん号、アリス・ムーンを一気に突き放したぁぁぁッ!!
      黄金の4本の脚が、流星軒女将と月光亭大将の炎の追撃を打ち破るゥっ!!」
レイリア 「振り切ったわっ!」
スカサハ 「…あと2チームっ!!」

.          | 
■■■■     |      ┏━┓
■■■■     |      ┃給┃
■■■■     | ギュイーーーーーンッ!!!!
■■■■     |      ┃所┃
■■■■     |      ┗━┛
.          |
    スカ←─┘

ノイン  「そのまま、ナーガ神像給水ポイントを通過ッ! うおっ、ドリンクを取りません、
      スカサハ&レイリアペア! その権利すら放棄して、タイムロスを削る!」
エルフ  「もう前を追う事しか考えてませんね」
セーラ  「ちょっと、本当に行くんじゃないの、これッ!?」
ドロシー 「凄い勢いでトップとの差も縮まってますよっ!!」
163

ノイン  「飽くなき勝利への執念がこの猛追を成さしめているのか!? 内なる敵は最早無い!
      あるのは宿敵、トリスタン&ラドネイペアとラクチェ&シャナンペアの二つの壁ッ!!」
トリスタン「やはり来たのか。我が強敵(とも)ながら、天晴な奴だ」
ラドネイ 「お前、たまにはまともな事言うんだな」
トリスタン「ふっ、だが奴の健闘ぶりを見ていると、俺もおちゃらけてはいられんなっ!!」(キリッ!!)
シャナン 「おおっ、トリスタンが何やらシリアスな顔に変わったぞっ!?」
ラクチェ 「スーパー真面目モードねっ!」
ラドネイ 「最初っからそのモードで行かんかいっ!!」
ノイン  「何とぉっ! 強敵(とも)の頑張りに心を打たれたかっ!?
      トリスタン選手、伝家の宝刀、スーパー真面目モードっ!!
      お好み焼き大将の皮を被った問題児・トリスタン選手の必殺変身モードがここで火を吹くっ!!」
エルフ  「普段の彼からは想像も付かない、謎のトランス状態ですね」
ノイン  「このモードに突入した時、その口からは問題発言が一切なくなり、
      普段の彼を知っている者にとっては、身がよじれる程の常識人へと変貌するのである。
      但し、シスコ…妹への愛も通常の3倍に上昇。(ロドルバン談)」
セーラ  「要するに言動がまともになるだけでしょ?」
ドロシー 「そうなるだけでここまで言われる彼って一体…」
エルフ  「尚、このモードが終わるまでトリスタン選手は『トリス※』と表記されますわ」

ノイン  「さあ、参りましょう! 最強最後の戦いへ!! 最も近しく、最も強き、
      その強敵と書いて友と呼ぶ相手、そして、最大最強の超存在『妹』の元へ!!」
シャナン 「もう近いところまで来ているな」
ラクチェ 「くっ、スカサハなんかに負けてられないわっ!」
ノイン  「流星軒の熱き裸の大将と灼熱のカリスマダンサーが我々を高みへと連れて行ってくれます!!
      奇跡という名の最終決戦!! ナーガ神もとくとご照覧あれ!!」
ナーガ  「はい」
セーラ  「今、何か聞こえなかった?」
ドロシー 「えっ? 気のせいじゃないですか?」
ノイン  「ツインエンジン、フル稼働で下り坂を猛スピード降下のゴリアスっ!
      第1レースのアリオーン選手の八艘飛びも真っ青のマッハでの滑降劇っ!」
スカサハ 「待ってろよ、トリス、ラクチェっ!!」
レイリア 「あたし達は負けないわっ!」
ギュイーーーーーーーンッ!!!!
ノイン  「速い、速いぞ! これは速いっ!! 人とマシンの雪崩落とし! オレンジ流星……いや、
      オレンジ彗星のメテオフォールが紋章町を揺るがすぞ!! 区間ラップ更新は確実!!」
エルフ  「ツインエンジン&ノーブレーキですね。速いのも道理です」
ノイン  「ノンストップ・フルスピードで一気に坂を駆け下りるゴリアスの前を行く2台、
      追われる立場の大万福丸、シューティングスターは山岳コースも終わり……」
ラクチェ 「スカサハがあんだけ根性見せてるんだから、私だって…!!」

←ヘアピンカーブ
────────┘グオッ!!!!
         ←────ラク
            トリ
────────┐

ノイン  「おおっと、兄の猛追に火がついたかっ、ここで遂にラクチェ選手が前に出たぁっ!」
ラドネイ 「何だってッ!?」
トリス※ 「まだあれだけの力が残っていたのかッ!? だが……」
ノイン  「だが、目の前には難所としてはラストとなる、悪魔の棲むヘアピンがあるっ!!
      前門の虎後門の狼っ!! 狼が来るぞっ! おおっ、神よっ!!」
ラクチェ 「シャナン様、耐衝撃防御ッ!」
シャナン 「いつでもいいぞっ」」
ノイン  「ああっ、これは……この体勢はっ! 出るのか、必殺イナーシャルドリフトっ!?」
ラクチェ 「秘技! イナーシャルドリフトっ!!」
164

┌─ズザザザザザッ!!────────
│      / ̄ ̄ ̄ ̄ラク
│    /                 トリ
│  /  ┌───────────
│  \  └─────────┐
│    \      / ̄\        |
│      \_/      \      |
└─────────┐\    |
                    │. ↓   .|

ノイン  「出ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
      剣聖オードの力を借りて、今、必殺のイナーシャルドリフトっ!!」
トリス※ 「おおおっ、これは凄いっ!!」
ラドネイ 「感心してる場合か! しかし、ここで決めてくるとは、流石はラクチェだ」
ノイン  「ん~~~~~~……っ!! グルービーっ!! こんな完璧なヘアピンクリア見た事無いっ!!
      パーフェクトヘアピンクリアっ、略してパーピンっ!! パーピンゴールドバーグ!!」
セーラ  「決まったわね。あのFUNDOSHIコンビでもこれ以上の事は出来ないでしょ」
ドロシー 「やはりトップの壁は大きかったですか…」
ノイン  「これは決まったかぁっ!? シューティングスター、流星ウェイトレス・ラクチェ、
      最後の最後で大技炸裂っ! さしもの人間大砲ゴリアスもこれには届かないかっ!?
      続いて、スーパー真面目モードのトリスタン選手がヘアピンの悪魔と対峙するッ!!」
ラドネイ 「トリスっ、ヘアピン接近! 緊急減速!!」
トリス※ 「OK!」
キキーーーッ!!
ノイン  「ああっ、左右のブレーキングに不均衡が生じたか!! リアが流れるっ!!
      そのままヘアピンに突入だぁあッ!! クラッシュ万事休すっ!!」
ラドネイ 「いぃンだよっ!!」(グイッ!!)
ノイン  「おおっと、後部座席から身を乗り出して車体を絶妙なバランスに流すっ、鋼の女将ラドネイッ!!
      ドリフトの体勢に持って行くぞっ!!」

┌──────────────
│ズザザザザザザッ!!!!
│  ┌───トリ
│  |  ┌──────────
│  |  └─────────┐
│  │                      |
│  └──→                |
└─────────┐      |

ラクチェ 「ラドネイもやるじゃないっ!」
シャナン 「だが、戦いの帰趨(きすう)は決した、我々の勝利に揺らぎはない!」
ノイン  「これは見事なドリフトが出ました! ドリフトドリフタードリフテスト!
      ドリフターズもビックリの最上級を越えた最上級プレイ。まさに最上キュエスト!!」
エルフ  「名前みたいですわね、西条キュエスト」
ノイン  「謎のキノコ人ハーフ、西条キュエスト21歳! 好きなコントは志村後ろであります!」
エルフ  「わたくし、雷様が好きですわ」
ノイン  「しかし、このドライビングは光ります! まさに現代に甦る光る囲碁、
      首から下は真っ白けのサイであります!」
エルフ  「湯気祭りもびっくりですわね」
レイリア 「負けたとか思ってる?」
スカサハ 「いや全然。まだ終わってないだろ?」
ノイン  「さあ、そして、奇跡への道はなるか、ゴリアスっ! いよいよ山岳コースの出口が見えてきた!
      トリスタンマシン、大万福丸は、次のコーナーに差しかかる所!」
ラドネイ 「なっ!? 嘘だろ……コースの1/3以上離してたんだよ……?」
トリス※ 「本気のスカサハは、やっぱり恐ろしいな」
ラドネイ 「……だな」
165

ノイン  「フルスピードで坂を下りきったゴリアス!! だが、このスピードでは明らかにクラッシュだぞ!?
      前周回の悪夢が甦る金狼!!」
スカサハ 「未だ成功した事のない技だが、今の俺ならば……出来るっ!!」
レイリア 「そう、失敗を恐れていては、本選には行けないわっ!!」
スカサハ 「レイリア、振り落とされないように、しっかり捕まっとけっ!!」
レイリア 「了解よ!」(ギュッ!!)
スカサハ 「行くぞ、剣聖オード一族の誇る究極奥義……天舞ッ!!」

┌──────────────
│   ギュイーーーン!!
│  ______スカ
│ /    ┌──────────
..|/      .└─────────┐
┃                     |
┃ グオオオオオオッ!!   トリΣΣ(゚Д゚ ;)!!?
┗━━━━━━━━━┯━┓   |
                    │  ↓   |

ノイン  「なーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーにーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?
      ウィリーの体勢から斜めにクッションゾーンに飛び上がり、
      そ  の  ま  ま  壁  走  り  っ  !  !  !  ?」
ドロシー 「うっそおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」
セーラ  「ありえねえええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」
トリ※・ラド「「なあッ!?」」
ノイン  「トリスタン&ラドネイペアの頭上をオレンジの暴走最終兵器がゆくーーーーーーーーーーッ!!
      これぞ、究極奥義!! 天を舞うが如き人間ロケット砲弾が空中オーバーテイク!!」
トリ※・ラド「「( ゚д゚)ポカーン……」」
ノイン  「スカサハ&レイリアペア、遂に2位に浮上っ!! 本選進出圏内に足を踏み入れたぁっ!!
      だが、これで満足する彼らではないっ、その視線の先に捉えるのは最後の壁、
      最大最強の戦闘妖精ラクチェ&シャナンペアのみっ!!」
スカサハ 「これで残るは……」
レイリア 「1チームっ!!」

───────────────┘ |   ..│
ラク              スカ←───┘   │
                        ギュイーーーンッ!!!!│
───────────────────┘

トリス※ 「……はっ!? まだだ、まだ終わらんぞっ!!」
ラドネイ 「…当たり前だっ!!」
ノイン  「しかし、不屈の精神を持つスーパー真面目トリスタンの牙はまだ抜かれてはいない!!
      ゴールデンコンビの背中を追って、ゴリアスに挑む! その意気や良し!!」
トリス※ 「待て、お前らっ!!」
レイリア 「追ってくるわよっ!」
スカサハ 「だがこっちの方が速いっ!!」
ノイン  「ああっ、だが、むしろ、その差は開く! オープン! オープンサラミ!
      サラミ味! うまいぜ棒! 256の棒の話が始まります!!」
エルフ  「ややスピードの落ちるドリフトの大万福丸と、
      完全スピード保持の壁走りのゴリアスティーノ田中との明暗が分かれた感じですね」
トリス※ 「くっ、更にツインエンジンか。アレに勝つには……ラドネイっ!」
ラドネイ 「……やるのか。いや、しかし……今のアンタなら」
ノイン  「リードを奪うのはむしろ、人間最終兵器ゴリアスティーノ田中!!
      そしてトップのシューティングスターとの差はグングン縮まってきているぞっ!!」
ラクチェ 「ちょっと何なの!? あのスピードはっ!?」
シャナン 「何て奴らだっ!! 二人でペダルを漕いでるぞっ!!」
166

─────グオオオオオッ!!!!─────────────────
    ラク←───────スカ           トリ

───────────────────────────

ノイン  「サーキットの夢は何色チェイサー、略して夢色チェイサーは、
      シューティングスターをチェイスHQだ!! ゴリアス速い!
      そして、体育館裏ストレートの中ほどで遂に、遂に、遂に!! トップに追いついたぁっ!!」
セーラ  「本当に来ちゃったわよ…」
ドロシー 「信じられません…」
ノイン  「超高速の兄妹対決っ!! これまでの最高区間ラップを全て塗り替えたゴリアスが、
      最速の称号を引っさげてシューティングスターに挑みかかるっ!!」
シャナン 「まさかここまで来るとはな…」
ラクチェ 「でもね、せっかく来てくれて悪いんだけど、トップは譲らないわよっ!!」
レイリア 「あら、みんなそう言って前を譲ってくれたわよ?」
スカサハ 「ここまで来たら…勝つッ!!」
ノイン  「最強ソードマスターコンビVSゴールデンコンビ!! 勝つのはどっちだ!? どっちが勝つんだっ!?
      カツ丼は手摩地雄食堂! 思わず涎が出そうになりますっ、味噌汁おしんこ付き65Gっ!!」
デマジオ 「けだものはお断りだぜ、ウチは清く正しく美しい店なんだからな!」
エルフ  「協賛ありがとうございますわ」
セーラ  「いろいろ突っ込みたいけど、まず、あの店主がけだも……」
ドロシー 「セーラさん、人を外見で判断しちゃダメですよ!」

┌─────────┘    └─────
│                      ハン──→

│    □□□□□□□   ...┌─────
│    □ウォーターバンク□     |
│    □□□□□□□      |
│     クロ             |
│             ヨハ     |
└────────────┘

ヨハン  「悩ましい……愛しきラクチェを応援しようか……
      それとも、熱き友情で結ばれた親友スカサハを応援しようか……」
ヨハルヴァ「いつの間にかスカサハが親友にされてる……気の毒に」
コープル 「平和ですねえ、クロード様」
クロード 「ええ、激しいトップ争いが嘘のようです」
ノイン  「こうなってくると、最後尾グループはだるだるです。もはや巡航スピードもピクニック速度と
      言わざるを得ません。見ざる聞かざるファンデルサール」
エルフ  「パルちゃん号がクラッシュ中に最下位に落ちていますわね」
ハンニバル「ふぅ……3回目の登山は流石に堪えるのう」
リーン  「お父さん、あとちょっとだから、頑張って完走しようね」
ノイン  「特に、山岳コースに入った7位トラキアエクスプレスに至っては、
      完全なるピクニック・サイクリングスピード! パパと娘の楽しいピクニックになっております!」
エルフ  「見た目は覆面マントの変態が、いたいけな少女を誘拐して、山へ逃走している感じですわね」
レックス 「よし、後続車が追いついて来る気配ナシ! アゼルに『とつげき』っ!!」
アゼル  「必殺ボルガノンッ!!」
ゴオオオオオオオオオオ……!!!!
レックス 「アーーーーーーーーーーーッ!!」
セーラ  「オイッ、レース中にパートナーに襲いかかるなよっ!!」
ドロシー 「あの人の真価は待ち伏せでしょうに……」
ノイン  「6位やらないか号は内乱が勃発! レックス選手がアゼル選手の貞操を制圧しようとしましたが、
      逆に燃やされて戦闘不能に陥った為、ここで再ドライバーチェンジ。しかし、勝負を諦めたのか、
      後続のチームはスピードがガタ落ちですので、さほど傷口は深くない!」
エルフ  「レックス選手の傷口は深いですけどね」
搭乗者交代 レックス→アゼル
続く