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Last-modified: 2007-06-14 (木) 22:26:09

セシリア 「ヘクトル君とエリウッド君は放課後私に付き合うように」

エリウッド 「セシリア先生?ヘクトルが何か悪さでも?」
ヘクトル 「ちげーよ・・・この前社会科実習の時に行く直前で倒れただろ、お前。補講だってさ、俺も同伴ってな」
エリウッド 「・・・すまない、ヘクトル」
ヘクトル 「気にするなよ、飯も出るみたいだしな」

エリウッド 「それなら家に連絡しとかないと・・・・・」
セシリア 「大丈夫よ、家の方にはもう電話をいれているので」

ヘクトル 「そういや先生・・・実習先の会社って名前何だったっけな?結局俺もエリウッドを家に送って行けなかったしな」

セシリア 「ペガサスナイトの宅急便よ。ちょっとトラウマ・・・・・いえ、変わった所に立地してあるから余力は残しておいてね」

エリウッド 「遠いんですか?」
セシリア 「遠い訳ではないんだけど・・・放課後には分かるわ」
ヘクトル 「なんでペガサスなんだ・・・ドラゴンナイトの方が効率良さそうなんだが」

放課後にセシリア先生の車にてペガサスナイトの宅急便へと向かうエリウッドとヘクトルだが

ヘクトル 「このまますんなり着きそうだな」
セシリア 「そうは問屋が卸さないわよ、車はここまで。あそこに見える建物が目的地よ」
エリウッド 「車でそのま・・・・・ぇ?」
ヘクトル 「おいおい・・・地面がまるで砂漠じゃねえか」
セシリア 「だから余力が必要なのよ、さぁ。歩くわよ」
エリウッド 「良かった・・・・・昼間だったら間違いなく倒れてたな」

えっちらおっちらと歩き漸くペガサスナイトの宅急便へと到着した三人を出迎えたのは

マリナス 「ようこそわが社へ、社長のマリナスといいますです、はい」

エリウッド 「ぜーはー・・・・・」
ヘクトル 「流石に俺も少しばかりしんどいが・・・なぁ、おっさん」
セシリア 「はーはー・・・きちんとマリナスさんといいなさい、ヘクトル君」
マリナス 「いやいや、最近の若者にしては元気が良い。気にする事はないですぞ」
ヘクトル 「俺が聞きたいのは二つだ・・・なんでこんな砂漠みてーな所のど真ん中に会社作ってるのと、ドラゴンナイトじゃないんだ?」

マリナス 「お答えしましょうかな。一つ目は会社の防犯に打って付けな地形だからですぞ、地価が安いというのはオマケみたいな物ですな」
ヘクトル 「オマケが本音なんじゃねぇか?まぁ・・・いいや、もう一つの答えは?」
マリナス 「あれを御覧になれば分かるかと・・・・・」

指を指された方にはペガサスが数匹と女の子が数人、荷物を分ける用に働いてる様が見てとれ

ヘクトル 「いや・・・サッパリわからねえ、小荷物なら女で問題ないだろうが、男手いるんじゃないのか?数が多いならキツイだろうに・・・・・ん?アイツは確か」
マリナス 「うちのイメージは清楚でクリーンな配達屋を目指しておりまして、ドラゴンでは少々いかついですしな。ほっほっほっ」
エリウッド 「歴代のドラゴン乗りの女性達に串刺にされそうな台詞だな・・・・・」

FE作品次第ではペガサスに乗れずにドラゴン一筋になる人もいるのですが、気にしないマリナス

ヘクトル 「まぁ・・・いちゃもん付ける気はないけどよ。先生とエリウッドは見学でもして休んでろな、ロクに動けないだろうし」

エリウッド 「ヘクトル・・・君は?」

ヘクトル 「ちょっくら手伝ってくるわ」

ヘクトル 「やっぱりな、リンの友達だったよな・・・・。一人だけ他の奴らから離れてるから目についたけどよ、花見の時は俺が失礼したらしくってな・・・全然覚えてはいないが」
フロリーナ 「っ!!・・・・・ぁ・・・・・・・ぁぅ」
ヘクトル 「まったく・・・ハーレムでもしたいんかね、あのオッサン。ほら、貸しな。荷物重いんだろ?」
フロリーナ 「その・・・・・どうしてここに?」
ヘクトル 「ん?学校の実習で来てるんだ、補講だけどよ・・・よっと、にしてもアンタ偉いな。バイトにしろ・・・ちゃんと働いてるんだからな」

フロリーナ 「ペガサスに乗るの・・・好きだから・・・・・・・それと・・・」
ヘクトル 「確かに空飛べるのは気持ち良さそうだな・・・うん?」
フロリーナ 「フロリーナ・・・です、名前」
ヘクトル 「んあ・・・あぁ、すまねえな。名前言ってなかったな、ヘクトルだ。あっちの椅子でグッタリしてんのがエリウッド、リンが世話になってるようだな」
フロリーナ 「お世話だなんて・・・私の方が迷惑かけてばかりで・・・・・人見知りあるし、怖がりだし・・・とろいって言われたりするし」

その言葉を聞いて何故一人だけ輪から外れて作業しているのか納得するヘクトル、そして
ヘクトル 「別に・・・フロリーナはフロリーナだろ?皆同じな世界よっかずっと楽しいと思うぜ、人見知りなんてのも慣れでどうにでもなるしな。手始めにエリウッドを紹介してやるよ、休憩がてら来な」

頭を軽く撫でて子供扱いしながら、手を引いて二人でエリウッドの元に

ヘクトル 「リンの友達が働いてるぜ、お前もこれくらい逞しくだな・・・・・・・」

そこから少し離れた場所で

マリナス 「ほー・・・私の目に狂いはなかったですな、良い男だ」
セシリア 「意外な特技ですかね、彼の・・・・・あれで敬語もきちんと使えればいいんですけどね」