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Last-modified: 2008-10-19 (日) 13:40:28

300 名前: 漆黒VS究極の生命体 [sage] 投稿日: 2008/09/18(木) 16:33:19 ID:Mh/AQYMq
漆黒の騎士「アイク、マルスよ。」
アイク「なんだ突然。」
マルス「なにか御用ですか。」
漆黒の騎士「私は…やはり、どうしても奴が許せぬ。」
アイク「奴って誰だ。」
マルス「わかるように説明してくださいよ。」
漆黒の騎士「私は地区対抗格闘技大会が開かれると聞いたとき、非常に心待ちにしていた。今までの私の功績からすれば、選手は無理でも、会場に最強の妨害者として出られるだろうと信じていたのだ。」
マルス(それってただの妄想じゃ…。)
漆黒の騎士「しかし蓋を開けてみれば、私は人形のみの登場。そして最強の妨害者の座は…。」
アイク「…あのピンク色の化け物か。」
漆黒の騎士「そのとおり。私はなぜあんな化け物に負けたのかと失望した。しかも奴はステージに登場しているのに人形にはなっていない。おかげでやつが出てくる物語を読んだことのないものにとっては、奴が何者なのか、なぜあの場所に出てくるのか、全くわからないのだ。」
アイク「そういえば、俺たちもあいつの名前は知らないな。」
マルス「まあ、名前がわかったところで呼んだらついてくるわけでもないし…。」
漆黒の騎士「そんな中途半端な存在に負けたことが私は悔しかった。そこで、奴を叩きのめして私が代わりに登場するために、この半年間奴の弱点をひそかに調べていたのだ。」
アイク「なっ…奴に弱点があるのか!?」
マルス「お、教えてください!これでもうやられっぱなしじゃ…。」
漆黒の騎士「残念だが、貴公らが戦う会場にいるときは、特殊な保護をかけられているようだ。弱点を突いても傷一つつけられん。」
アイク「そうか…。せっかくやつと戦えると思ったんだがな…。」
マルス「…チッ。」
漆黒の騎士「だが、奴が会場から引っ込んだスキを狙えば、おそらく勝利できるはずだ。ということで、私は今から奴との決闘に行ってくる。もし私になにかあったときは…乙女を頼む。」
アイク「あっ…漆黒!?」
マルス「転移しちゃったね。」
アイク「…漆黒、必ず生きて戻って来い。必ずだぞ…。」
マルス「いや、多分大丈夫だと思うけど…いや…うーん…。最強の騎士VS究極の生命体の勝負なんて何が起きるか予測不能なんだよね…。」

301 名前: 漆黒VS究極の生命体 [sage] 投稿日: 2008/09/18(木) 16:35:47 ID:Mh/AQYMq
それから数日後
漆黒の騎士「…アイク、マルスよ。」
アイク「あんたか…どうやら無事に戻ってきたみたいだな。」
マルス「それで、どうなったんですか!勝負は…。」
漆黒の騎士「私は…大きな過ちを犯そうとしていたのだ。」
アイク「………?」
マルス「過ち?」
漆黒の騎士「私があの者を追い詰めたとき、あの者は自らの死を悟ったのか自らの境遇を語り始めた。
自分は複数の動物の遺伝子をめちゃくちゃにくっつけて生まれた、望まれなかった命だ。そして、斬りたければ斬ればいい。この命を終わらせることができるのなら、それもまたよかろうと言った。」
アイク「…そうか。」
マルス「…それで?」
漆黒の騎士「私はあの者が自分と同じだと感じた。…私も似たような境遇だからな。私はエタルドをしまい、それを話した。あの者は私に理解を示した。そしてそのまま酒を酌み交わし、友となったのだ。」
マルス(つまりシーダ張りの説得術で落とされたってわけかー!)
アイク「それは良かったな。あんたもあいつも友と呼べる存在があまりいなかったようだ。お互い良かったんじゃないか?」
マルス(それ以前にどうやって話したとか、どうやって一緒に酒を飲んだとか、いろいろ突っ込みたいけど…。)
漆黒の騎士「という訳で、私も今度からあの者と共に貴公らの戦いの場に現れ、妨害することになった。よろしく頼む。」
アイク「そうか。俺もうかうかしてられんな。全力で勝負してやる。」
マルス「ちょwwwそれだけはやめてくださいっていうか世界オワタ\(^o^)/」

最強の騎士と究極の生命体の夢のコラボレーションは、一時期地区対抗格闘技大会の選手たちを絶望の淵に叩き落したが、
結局主催者の「容量オーバーです。」という謎の一声でお蔵入りになったとさ。