401 名前: 助けて!名無しさん! [sage] 投稿日: 2008/10/28(火) 21:48:32 ID:oQg656dZ
ごっど・おぶ・つんでれ
ドーマの地下神殿。力を司る邪神、ドーマが眠ると言われる魔境である。
バレンシア北に位置し、内部は無数の魔物達が闊歩する深き闇。
足を踏み入れた愚かな侵入者たちは闇の糧となる……
はず、なのだが。
ドーマ 「ミランダ、お前は思いを押しつけるだけなのがいかん。」
ミランダ「だってあの葉っぱったら、やっと二人きりになったかと思えば1キロ先のアルテナさんのところに行くのよ!?
どんな目してやがんのよ!もうこうなったら監禁するしかないじゃない!!」
ドーマ 「いや、だからと言ってれんぞく、とつげき、いかり、たいよう、げっこう付きメティオはしなくても良いだろう。
というかよくこんな反則技できたな。」
ミランダ「恋する乙女は無敵なの。」
ドーマ (いや、お前そんなキャラでもあるまい……。)
ミランダ「あいつってばルーテ式勉強法の応用で人格漂白したのに、10分後には元通りよ。おかしくない?」
ドーマ 「待て。」
ミランダ「こうなったらアレね。サラの提案に従ってロプトウスによる洗脳を施す必要があるわ。」
ドーマ 「そうやってすぐに力技に出るのが良くない!そんなことでは振り向くものも振り向かん。」
ミランダ「だって……!」
ドーマ 「第一リーフは女性の体に惹かれているわけではあるまい。リーフは母性に惹かれているのだ。
お前は包容力がない。待つことができない。」
ミランダ「何よ!私は女らしくないっていうの!?」
ドーマ 「そうではない。母性は包容力だけではない。凛々しさも内に含む。
お前が言っていたアルテナ、という女性がリーフが強く惹かれている女性なのだろう?
それならお前はまさにそれだ。リーフが惹かれる要素を兼ね備えているのだ。
あいつが周りを見たときに、最も魅力的に映るよう自分を磨くべきだ。」
402 名前: 助けて!名無しさん! [sage] 投稿日: 2008/10/28(火) 21:49:46 ID:oQg656dZ
ミランダ「でも、私リーフに酷いことをしているし……嫌われているかも。」
ドーマ 「悪だくみをしているときはともかく、それ以外ではリーフは特別お前を遠ざけているわけでもあるまい?
むしろ落ち着いた時、力を用いてでも止めてくれたお前に感謝するかもしr」
ミランダ「そうよね!私は間違ってないわよね!!!!」
ドーマ 「いや、そういうわけでは……。」
ミランダ「ありがとドーマ!いつも悩み聞いてくれてありがとうね!!」
ドーマ 「あー……行ったか。どうせ自分で悩みを消化できるのだから、わざわざ神を訪ねる必要もあるまいだろうに。」
いつしかドーマの地下神殿は迷える者たちの集う場所になっていた。
元々ドーマ神は人間を信じていないわけではなく、根底では人間たちを愛している存在。
闇の者どももドーマの影響を受け人を襲わず、近くを通っても、触れられようと気にも留めない有様。
人も魔も共にあることのできる理想郷。それがドーマの地下神殿なのだ。
ドーマ 「全く、人間は神がいなくても十分やっていけるはずなのに。
神に頼るとはいつまでたっても進歩がないな。神を討つまでの力を得た人間もいるというのに不思議なもんだ。」
神は呟く。
ドーマ 「いつまでも神に頼りおって。これでは神に子供たちよ、などと言われて当然。
これでは、私が子供離れできないのも仕方がないではないか。」
口元を温かく緩めながら。
ドーマ 「あの娘の願いが叶うとは限らない。同じように努力しているものもいるだろうから。
だが、私を頼ってくれた彼女の願いの終幕に、幸せが添えられていることを祈ろう。」
ミラ 「ほんと、兄さんったらツンデレよねー。」
ドーマ 「黙れ。メガクェイクすんぞ。」
ここはドーマの神殿。ツンデレの神のもとに、子供達の集う場所。
おわり