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Last-modified: 2007-06-15 (金) 22:44:18

ミカヤ「そういえば・・・」
エリンシア「どうしたのですかお姉様」
ミカヤ「今日ってオスティア通りのお祭りの日だったわね」
エリンシア「そういえばそうですわね・・・うふふっ懐かしいですわ。ロイちゃんやセリスちゃんがまだ小さかった時は兄弟全員で行ってましたね」
セリス「ただいま~」
ミカヤ「おかえりセリス」
エリンシア「おかえりなさい」
ミカヤ「ねぇ、今からちょっとお祭りに行ってみない?」
セリス「え?お祭り?」
ミカヤ「そう。覚えてない?毎年水無月の一日にオスティア通りでやってるの」
セリス「あぁそういえば・・・小さいころ行った記憶が・・・」
エリンシア「ロイちゃんが迷子になったり、ヘクトルちゃんがリーフちゃんのカキ氷落としちゃってリーフちゃんが泣いちゃったり、大変でしたけど」
セリス(リーフって小さいころからそんななんだ・・・・)
ミカヤ「ね?いいでしょ二人とも。行きましょうよ」
エリンシア「けど、そろそろ皆が帰ってきますわ。お夕飯の支度しないと・・・」
ミカヤ「夕飯の前に帰ればいいわよ。出店の食べ物でも買って」
セリス「そうだね。久々に行ってみたくなったよ」
ミカヤ「そうと決まればさっそく行きましょ」

シグルド「ふ~っ。今日は早く終わったな・・・さて、帰るとするか」
アレク「お疲れ様です。係長、ちょいと飲みに行きませんか?」
シグルド「ん?」
アレク「今日はオスティア通りのお祭りの日ですよ。一杯行きましょうよ」
ノイッシュ「奢ってもらいたいのか?」
アレク「いちいち人聞きの悪い・・・別にそんなんで言ったんじゃねぇよ」
シグルド「ははっ構わないさ。普段お前たちには世話になっているからな。よしっ!飲みに行こうか!あの祭りも久々だな」
アレク「アーダンも行くだろ?一緒に行こうぜ。お前がいなくちゃつまんねぇよ」
アーダン「本心は?」
アレク「お前といれば悪げな奴に絡まれることはないからな」
アーダン「・・・まぁいいけど」

ヘクトル「なあ、祭りに行かねぇか」
エリウッド「祭り?」
ヘクトル「ほれ、毎年オスティア通りでやってるじゃねぇか」
エフラム「そういえばそうだな」
リン「そういうことだけはよく覚えてるのね」
ヘクトル「うるせぇな。明日は休日だし、去年だって行ったじゃねぇか。今年も行こうぜ」
エフラム「そうだな。他の皆には悪いが今年も4人で遊びに行くか」
リン「何が遊びによ。去年酔っ払いの乱闘騒ぎに嬉しそうな顔して乱入して、警察に厄介になったでしょ」
エリウッド「ああ、思い出すだけでも胃が痛い・・・」
リン「きっと今年はあんたたちがまた何かやらかさないように学校の先生が見張ってるわよ」
ヘクトル「教師が怖くて学生やってられっかって。大丈夫だよ」
エフラム「今年はもう喧嘩はせん。約束する」
リン「本当に?」
ヘクトル・エフラム「ああ」
リン「信用なんないわ・・・」
エリウッド「まぁまぁリンディス。いいじゃないか行こうよ」
ヘクトル「お、めずらしく積極的だな。よっしゃ決まり!早速行こうぜ」
エフラム「いや、まて」
ヘクトル「あんだよ?」
エフラム「チキとファとミルラも連れて行こう」
ヘクトル「なんでだよ?」
エフラム「去年祭りに行ったとミルラに話したら、自分も来年は一緒に行きたいといってたからな。約束していたのを思い出した」
リン「じゃあ今から竜王家まで行きましょ。人数は多いほうがいいわ」
ヘクトル「ガキと一緒はあんまりノリ気じゃねぇが・・・祭りだしたまにはいいか」
エリウッド「ヘクトルって意外と面倒見いいよね」
ヘクトル「うるせぇ」

ターナ「ねぇエイリーク!お祭りに行かない!?」
エイリーク「お祭り?」
ターナ「そう。毎年やってるでしょ。去年行けなかったから今年こそ行きましょうよ!」
ラーチェル「あまり身動きがとれないのは好きじゃありませんが・・・興味はありますわね。私もご同行させても構いませんこと?」
ターナ「もっちろん!エイリークも行きましょうよ!」
エイリーク「そうですね。たまには」
ターナ「じゃあ早速行きましょ!」

セリカ「ねぇアルム、今日お祭りがあるの知ってる?」
アルム「お祭り?」
セリカ「そう。オスティア通りでやってるじゃない。一緒に行きましょ」
アルム「ああ、そういえばあったね。じゃあ急いで家に帰って支度して・・・」
セリカ「ダメよ」
アルム「え?」
セリカ「一旦家に帰ったら私たちが二人でお祭りに行ったってシグルド兄さんにバレちゃうじゃない。そしたらどうなると思う?」
アルム「・・・鬼の形相でティルフィングを持ちながら歩行者を掻き分けている兄さんが見える・・・・・」
セリカ「でしょ?制服だけどこのまま行きましょうよ」
アルム「そうだね」

マルス「リーフ、そっちはどう?」
リーフ「ばっちり。箱詰め完了」
マルス「よし、後はシーダ達に連絡して運んでもらえばOKっと」
リーフ「勝負は今夜一晩。頑張ろう」
マルス「もちろん。この日のためにいろいろアイディア出してこんなに材料用意したんだから」
リーフ「やっぱりこういう話はマルスにするに限るなぁwwwww」
マルス「御主も策士よのうwwwwwww」
リーフ「別にすごくもなんともないでしょ。祭りの日に出店をやれば儲かるなんてあたりまえの発想さ」

リリーナ「ロイ、お祭り行きましょうよ」
ロイ「え?お祭り?」
リリーナ「そう。毎年水無月の一日にオスティア通りでやってるの。知らないの?」
ロイ「そういえば兄弟皆と行ったことがあるような・・・」
リリーナ「行きましょうよ。ロイと一緒に行きたいわ」
ロイ「・・・じゃあ、行こうか」

~オスティア通り~

セリス「うわぁすごい人・・・」
エリンシア「やっぱり賑わってますわね・・・」
ミカヤ?「すごーいすごーい!」
セリス「あれ?ユンヌさん?」
ユンヌ「どうも~負の女神ユンヌちゃんで~す。すごーい人いっぱーい」
エリンシア「ふふっ神様もお祭りは好きなんですね」
ユンヌ「あー林檎飴だ!!ねぇねぇあれ買って!!食べたい食べたい!!」
セリス(出現するたびに思うけど本当に神様なのかな・・・)
エリンシア「なんだかミカヤ姉様が妹になったようで可愛いですわ」
セリス「姉さんってユンヌさん好きだよね・・・」

マルス「いや~やっぱり大盛況!みるみる内に焼きそばやら綿飴がなくなっていくね!」
リーフ「他の店とはくらべものにならない破格の安さが売りだからね!」
マルス「ま、僕の情報網と人を動かす力にかかればこんなもんさ」
リーフ「そうこう言ってたらお客到来。いらっしゃい!!」
ユンヌ「林檎飴1つ!」
マルス・リーフ「ミカヤ姉さん!?」
ユンヌ「ぶっぶーユンヌちゃんでした~」
セリス「待ってよユンヌさん!勝手に行ったらダメだって・・・あれ?リーフにマルス兄さん?」
マルス「奇遇だね」
エリンシア「二人ともここで何を・・・」
リーフ「エリンシア姉さんも一緒か。みれば分かるでしょ。出店だよ出店」
ユンヌ「ねぇねぇ早く林檎飴」
マルス「はいはい。50Gね」
ユンヌ「女神様からお金取ろうっての?タダにしてよ」
マルス「いくら女神でも商売ですから」
ユンヌ「この身体は貴方のお姉さんの身体よ?身内からお金とるの?」
マルス「あんまりしつこいと貴方には特別商品を差し上げますよ」

メダリオンをチラつかせるマルス

ユンヌ「!!すすっすいません!!私が悪うございました!」
マルス「分かればよろしい」
ミカヤ「ふうっ」
セリス「あ、戻った」
ミカヤ「林檎飴食べる気なくしちゃったみたい」
リーフ「ちっ、折角の50Gが」
セリス「でもなんで出店なんかやってんのさ?」
リーフ「お祭りだよ?稼がなくてどうするのさ!どうせ歩いたっていいことないしね!
    ああそうさ、僕は人ごみを歩けば足を踏まれ、財布をスラれ、怖いお兄さんと肩があたって怒鳴られるのさ!」
セリス(相変わらずネガティブだなぁ・・・)
エリンシア「しかしよくこんなにいっぱい・・・しかもこの低価格」
マルス「まぁ材料費がほとんどかかってないし」
セリス(これで材料費かかってないとか怪しすぎる・・・)
マルス「姉さんたちはどうしてお祭りに?」
ミカヤ「懐かしいからちょっと見に来たのよ。この辺りは普段占いによく来るけど、こんな雰囲気久しぶり」

~同時刻オスティア通り東~

ヘクトル「お、見ろよ。カーニバルやってるぜ」

ヘクトル達の目の前にはまるで妖精の群れのような美しい光景があった

リン「踊り子かぁ・・・綺麗ね」
エリウッド「美しいな・・・癒されるよ」
チキ「見えないよー」
エリウッド「よし、肩車してあげよう。・・・ほら、見えるかい?」
チキ「すごーいきれーい」
ファ「あーっ!ファも!!ファもみたいー!!」
ヘクトル「しゃあねぇな。・・・ほれ」
ミルラ「・・・エフラム・・・・私も見たいです・・・・・・・」
エフラム「よし、しっかりつかまってろよ。見えるか?」
ミルラ「はい・・・すごく綺麗です・・・・・」

リリーナ「ロイ!あれ見て!!すごい綺麗!!」
ロイ「踊り子だね・・・すごいなぁ・・・」
リリーナ「ふふっあの子供たちも嬉しそう」
ロイ「あの子供たち?」
リリーナ「そう。あの肩車されてる女の子たち」
ロイ「ん?・・・あれって・・・・しかも肩車してるのは・・・・・」
リリーナ「ロイ?」

ロイ「兄さんたち!」
リン「あらロイ。あ、こんばんはリリーナちゃん」
リリーナ「こんばんは」
エフラム「なんだお前も来てたのか」
ヘクトル「いっちょ前に女連れか。ガキのくせによくやるぜ」
エリウッド「デートかい?」
ロイ「べっ別にそんなんじゃ・・・!」
リン「あら、そんなこと言うとリリーナちゃんがショック受けちゃうわよ」
リリーナ「わっ私は・・・」
リン「ふふっ、二人とも顔が赤いわよ」

~同時刻オスティア通り南~

セリカ「アルム!搾りたてのジュースだって!買おうっ!」
アルム「美味しそうだね。でもちょっと高いよ」
セリカ「1つ買って二人で半分こしましょ。そうすればいいわ」
アルム「そうだね。そうしよっか」

シグルド「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

手に持ったビール瓶を握り潰すシグルド

アーダン「ど、どうしたんですか係長!?」
シグルド「分からん!!何故だかわからんが今この近くでとても許しがたい行為が始まろうとしている!!」
アレク「なんじゃそりゃ・・・」
シグルド「感じる!感じるぞぉ!!さっき見たあのジュース売りの車の近くだ!」
ノイッシュ「ちょ、どこ行くんですか係長ーーーーーーーーーー!!」
カリル「・・・どうでもいいけどグラス弁償してくんないかねぇ」

シグルド「うおぉぉぉぉぉぉぉ」
アルム「ねぇセリカ、聞き覚えのある声が僕たちの後方で聞こえているよ・・・」
セリカ「・・・・・」
シグルド「怒りの通勤カバン攻撃ぃぃぃぃぃ」
アルム「うわっ!」
シグルド「お前たちぃぃぃなんだその紙コップに一つだけ入ったストローは!?」
セリカ「何よ」
アルム(若干声が怖いよセリカ・・・!)
シグルド「許さんぞ!いくら間接キッスであろうと兄妹でそんなことは断じていかん!!兄さんは許さんぞ!!」
セリカ「いちいち小さいことでうるさいのよ兄さんは!間接キスが何よ!兄妹なんだしそれぐらいするでしょ!やましい気持ちでしてるんじゃないんだし!!」
シグルド「男友達のジュースの飲みまわしじゃないんだぞ!!お前たちはもうりっぱな男女なんだぞ!」
セリカ「小さいころから仲の良い兄妹なんだから別に問題ないでしょ!!」
アルム「ちょっ、ちょっと二人とも・・・通行人が足を止めて見物しだしたよ・・・!そろそろやめときなよ」
セリカ「こうなったら実力行使よ・・・!」
アルム(聞こえてない・・・・)
シグルド「来るか・・・ならば仕方ないな・・・」

~数分後~

???「(ピピピピー)お前たち何やってる!!」
アルム「ああ・・・ついに警備員登場か・・・」

~オスティア通り北~

マルス「なんだか騒がしいね」
リーフ「南通りの方で喧嘩が起こったらしいよ」
セリス「いるんだよねぇそういうのが・・・」
ミカヤ「去年は家も少し関係したけどね」
エリンシア「まさか今の喧嘩もヘクトルちゃんたちだったりしませんかしら・・・」
マルス「ないとは言い切れないのがなんとも」
ミカヤ「ちょっと見に行ってみようかしら」

~オスティア通り東~

ロイ「なんだか警備員が忙しそうだよ」
エリウッド「また喧嘩騒ぎか・・・」
リリーナ「喧嘩・・・やぁね」
ヘクトル「見に行こうぜ!!」
リン「言うと思った。喧嘩しないんじゃなかったの?」
ヘクトル「見るだけだって!行こうぜエフラム」
エフラム「ああ。すまないミルラ、少し行ってくる」

~オスティア通り西~

ターナ「警備員が南のほうに応援にいってるわよ。何かあったのかしら」
エイリーク「おそらく喧嘩でしょう・・・」
ラーチェル「まあ!野蛮ですわね!周りの迷惑にもなるのに信じられませんわ!!」
エイリーク「といいつつなぜ南に進行方向をとられるのです?」
ラーチェル「喧嘩騒ぎを見るのは悪くありませんわ」
エイリーク「あっ、ラーチェル・・・」
ターナ「結構熱い性格よねあの人・・・」

~オスティア通り南~

ヘクトル「お、やってるやってる。なんだぁ?女の子とおっさんだぜ?何やってんだ?」
エフラム「不可解だな・・・」
ヘクトル「くっそ、野次馬が邪魔でよくみえねぇな・・・」

???「やめろお前たち!!やめないか!!」
セリカ「ライナロック!!」
???「仕方ないな・・・」
アルム「あれ?その刀身って・・・まさか・・・」
アイク「ん?この剣か?ってアルムじゃないか」
アルム「アイク兄さん!?どうして警備員の格好・・・」
アイク「バイト中だ。しかもよく見ればセリカと兄貴じゃないか。なんで喧嘩してんだ」
アルム「まあ、シグルド兄さんとセリカが対決するとしたら理由は一つなわけで・・」
アイク「おい!兄貴!セリカ!やめろっ!!」
シグルド「アッアイク!?」
セリカ「兄さん・・・どうしてここに?」
アイク「警備員のバイト中でな。喧嘩があったから鎮圧に来てみれば・・・二人こそどうしてここにいるんだ」
シグルド「私は部下と飲みに・・・」
セリカ「アルムと遊びに来たのに、この邪魔者が・・・」
ヘクトル「あれ!?何やってんだお前ら!?」
アイク「ヘクトル・・・エフラム・・・お前らも祭りに来たのか」
エフラム「まさか喧嘩騒ぎはシグルド兄上とセリカの仕業か・・・?」
ミカヤ「何やってんの皆!?」
シグルド「姉上まで・・・」
アルム「姉さんも祭りに来てたの?」
ミカヤ「エリンシアもセリスもマルスもリーフもいるわよ」
ヘクトル「俺らはリンとエリウッドとロイも一緒なんだが・・・」
ラーチェル「まあ!!」
エフラム「ん?」
ラーチェル「エイリーク!この方々は貴方の兄弟達ではございませんの!?」
エイリーク「皆さん・・・来てたんですか・・・」

一同「・・・・・・・・」

シグルド「ハハハハハッ!」
ヘクトル「どうしたんだ兄貴」
シグルド「かっ、考えることは皆一緒だな!みっ皆ここにいるんじゃないか!ハハッ!」
アイク「本当に・・・俺たちやはり兄弟というか・・・」
エイリーク「他の皆もここに来ているのですか?」
アルム「そうみたい」
セリカ「なんかもうどうでもよくなってきた・・・」
シグルド「よし、皆ここに呼ぼう。今夜は家族全員で飲み明かそうっ」
ヘクトル「おっ、それ賛成!!」
エフラム「もちろんシグルド兄上の奢りで」
シグルド「ああ、構わないよ。さあっそうと決まれば全員ここに呼んで来いっ!!」

主人公一家の夜は更けていくのでした─────