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Last-modified: 2011-05-31 (火) 03:33:37

528 :紋章町版CSI:2009/09/05(土) 19:24:45 ID:tsjX26GO
アイク  「工務店の仕事も終わった…後は家に帰るだけか」

アイク  「……!……いや、むしろ…」

アイク  「…ん?アンタは確か…」
ジル   「あ、アイクさん」
アイク  「…ジルか」
ジル   「お久しぶりです」
アイク  「最近どうだ?」
ジル   「相変わらずハール隊長と一緒に騎竜輸送業の日々ですよ。
      今はこんな天気ですから仕事は休みですが、普段は中々有給休暇が取れなくて…」
アイク  「そうか」
ジル   「所でアイクさんは今から予定はありますか?」
アイク  「ん、ああ…あの広い空き地で手槍を投げる練習をするつもりだ」
ジル   (本当だ。手槍を五本持ってる…)
     「えっ、でもアイクさんは勇者だから槍の練習しても意味は無いのでは…」
アイク  「剣と斧しか使えない。だから今度は槍も極めたいと思っただけだ
      ちなみに練習の結果、槍E→Sになったぞ。もう少しでSSだな」
ジル   (…原作のクラス的に無理なはずなのにアイクさんは出来るから困る)
アイク  「…行ってくる」
ジル   「そ、そうですか。でも気をつけて下さい!悪天候な上、落雷警報も出ています。
      …雷にうたれない様気をつけて下さい…!!」
アイク  「ああっ、分かってる」

アイク  「…練習を始めるか。…ぬぅん!!(手槍を空に思いっきり投げる)
      …ふぅん!!
      大分俺も槍投げに慣れて来たな………!!…こ、この感じは…!?」

捜査官A 「…はぁ…ココ数時間の天気は酷かったよなぁ」
(そう言いながら血点を一つずつチョークで丸に囲む)
捜査官B 「ああ、そうだな。俺の騎竜なんてその時間帯ずっと怯えっぱなしだったよ(パシャッ)」
ゲイル  「…ここは事件現場だ。私語は慎め」
捜査官A・B「す、すいませんゲイル警視!」

捜査官C 「見た所死因は断定できないものの、心臓に手槍が突き刺さっている所から見て
      即死だったのではないかと…」
マードック「ふむっ、なるほどな」
捜査官C 「それともう一つ言っておきたい事があります。
      血班(※死後血が流れなくなり、重力にしたがって体の一箇所に溜まる事で出来る斑点の総称)
      の出来具合から推測しますと、死後三時間程経っているモノかと思われます」
マードック「見事だ…だが直ぐに答えに辿り着こうとするのは危険だ。まずは検死の結果を待て」
捜査官C 「イエッサー!」

529 :紋章町版CSI 2/13:2009/09/05(土) 19:27:56 ID:tsjX26GO
捜査官D 「ゲイル警視」
ゲイル  「…何だ」
捜査官D 「凶器の手槍ですが、被害者以外の指紋はついておりません」
ゲイル  「…拭き取られた形跡は無いのか?」
捜査官D 「100%断定は出来ませんが、恐らく無いですね」
ゲイル  「…………」
捜査官D (しかし何だろうこの手槍に付いたモノは…
      小さい機械の破片…?そして何故か焦げ跡が…?)

第一発見者「い、い、未だに信じられない…殺人事件なんて理性では分かっていても
      ドラマとかそんなモノでしか見ないから…」
ミレディ 「…お気持ちはお察しします」
捜査官E 「貴方にお聞きしたいのですが、死体を見た時周りには誰も居ませんでしたよね?」
第一発見者「え、ええ…」
捜査官E (やっぱり……足跡も被害者以外の物は無かったしなぁ)

ブルーニャ「被害者は誰なの?……でもこの人、何処かで…」
ツァイス 「遺体はFE主人公兄弟家のアイク、21歳。
      …グレイル工務店の名刺からそう判断しました」
ブルーニャ「職業は?」
ツァイス 「フラグクラッシャーです」
捜査官F 「…アイク…だと…!?」
ブルーニャ「知ってるのですか?」
捜査官F 「は、はい。
      紋章町の危険人物をまとめたビンゴブック(※2009年版)を所持しているのですが、
      その危険リストの中でもアシュナード、デギンハンザー氏、ゼフィール署長
      マルス、ネルガルと並ぶSSSランクの人物です」
ブルーニャ「なるほど。ただそんな人物なら敵は多かったのではないかしら?」
捜査官F 「ふっ、世界ひろしといえどアイクに喧嘩をうる人間は居ないのさ」
捜査官G 「ひろし乙」
捜査官F 「ただ彼はその人柄の良さか、殆ど敵は居ないと記憶しています」
捜査官G 「とにかく早く親族に連絡を取らなければならないな。
      念の為遺体を確認する必要もあるし」

ブルーニャ「( ̄~ ̄)…………」
マードック「…どう思う?」

ブルーニャ「この状況、アイクは間違いなく殺されたはずなのです」
マードック「…だが凶器の手槍には被害者の指紋のみ検出された」
ゲイル  「…そして被害者以外の足跡は無い…」
ミレディ 「…この事件」
ツァイス 「一筋縄では行かない様です!」

530 :紋章町版CSI 3/13:2009/09/05(土) 19:37:26 ID:tsjX26GO
CSIオープニングテーマ Who are you?
http://www.youtube.com/watch?v=7WseRJMQf1U

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マードック「この遺体は…アイクで間違い無いな?」
(そっとアイクの顔に掛かった白い布を取り払う)
ミカヤ  「……嫌ああああアアアアアッ!!!」
セリス  「…ウゥ…ウッ……エグッ……」
ヘクトル 「…信じられねぇ…」
セリカ  「アイク兄さん…(´;ω;`)」
マードック「大切な家族の一員を亡くした悲しみ、心中お察し申し上げる」
エフラム 「一体誰がこんな事をやった!」
マードック「まだ自殺か他殺かは断定出来ていない。しばらく待て」
ヘクトル 「でもよ…じっとしていらないぜ!直ぐに犯人をとっ捕まえて…」
ブルーニャ「お気持ちは良く分かります…しかし焦っても仕方が無い。
      今は黙って我らベルン警察署にお任せて下さい」
ロイ   「…もし何か分かった時は、すぐに連絡してくれますか?」
ゲイル  「…ああ」
ゼフィール「とにかく、この事件は今直ぐ臨時ニュースとして紋章町中に配信するのだ!!
      誰か目撃者、又は生前のアイクに会った者が居るかも知れぬ。
      情報は出来るだけ集めるべきだ!」

ドロシー 「…り、臨時ニュースです。
      約4時間程前…歴代FE主人公家次男、グレイル工務店勤務のアイク氏が亡くなりました。
      …死因等の詳しい情報は判明しておりませんが、手槍が凶器と見て間違いない様です。
      もしもこの日アイク氏を見かけたのであれば、ベルン警察署に御連絡する様お願い致します」
クレア  「…次のニュースです。4時間前に発射された韓国の衛星が
      宇宙に向けて飛んでいる途中に突如爆発、炎上し墜落しました。
      韓国側によりますと、衛星は飛行中に突如『棒状のミサイル』
      に貫かれた為に爆発したと見ています。
      このミサイルは一体何なのか!!?…調査が行なわれ次第、詳細をお伝えしていきます
イリオス 『韓国といえばこのネタの設定では、地球から見て紋章町の真後ろ側にあるんだよな』
シャナム 「メタ的(ry」
クレア  「以上、今日のニュースでしたm(_ _)m」

ジル   「…そんな…そんな……私が見た時はあんなに…!」

531 :紋章町版CSI 4/13:2009/09/05(土) 19:39:32 ID:tsjX26GO
《ベルン警察署》
マードック「そうか、アイクは槍の練習をする為に現場に行ったのか」
ジル   「はい…でもどうしてこんな事に…」
マードック「その事は現在捜査中だ。…詳細が分かり次第、お伝えしよう」
ジル   「そ、そうですか…」
マードック「…もう一つだけ質問があるのだが」
ジル   「なな、何でしょう!」
ブルーニャ「ふふっ、そんなに緊張しなくても宜しいですわよ。
      (今貴方が恐れてる)マードック警部だって見た目は威圧感200&ですけど、
      本当は人一倍強くて優しい人なのです。
      彼は別に貴方を取って食べる気はまったくありませんので、安心して下さい」
マードック「褒められてるのか酷い有様ですなのか分からん。
      でも私は後者だと思ってあえて泣く。゚ヽ(゚ `Д)ノ。゚。」
ジル   「……///」
ブルーニャ「…犯人の心当たり、いやアイクを恨んでそうな人物に心当たりは有りませんか?」
ジル   「…う~ん……あっ」
マードック「心当たりでもあるのか」
ジル   「あ、はい。アイクさんと色々有った人なら確か…」

ララベル 「…それで私に事情聴取をしに来たのかしら?」
マードック「リフ薬や魔法書、扉の鍵を専門に扱う店の女主人、ララベルだな」
ララベル 「そうよ」
ブルーニャ「ココに来る前少しばかり調べさせて貰いましたが、
      何でも貴方は被害者に恋心を抱いていて積極的にアピールしたものの、
      まったく相手にされなかったとか…」
ララベル 「アイクにされなかったなんて心外ねぇ。
      それに積極的というのも違うわ。私がしたのは精々
      シルバーカードをあげるとか夜這いを掛けた程度よ」
マードック「そうか」
ツァイス (…彼女はどうでしょうか?フラグを折られたのは立派な動機となるのでは…)
マードック(早すぎた結論は死を招くぞツァイス。誰かを逮捕するには物証も必要なのだ)
ミレディ 「…とりあえず明日には他の嫁候補とされる人達にも話を聞きましょうか」

532 :紋章町版CSI 5/13:2009/09/05(土) 19:41:18 ID:tsjX26GO
ティアマト「ああっ、アイクが死んだなんて今だに信じられない…。
      …えっ?犯人の心当たり?……イレースじゃない?カニバリズム的な意味で」

イレース 「心当たり……もしかしたら…ワユさん…知ってるかも」
捜査員A 「そうか、では彼女に話を聞くとする、ありがとう」
イレース 「所で…アイクさんのお肉……今食べても美味しいでしょうか…?」
捜査員一同 (;^ω^)………

ワユ   「どうして大将が…(´;ω;`)」
捜査官B 「仲間を亡くした悲しみはさぞかし辛いだろう…」
ワユ   「…昨日だって元気良くフラグや家を壊してたのに…」
捜査官C 「オイ」
ブルーニャ「…で、犯人になりえそうな人物に心当たりは無いですか?」
ワユ   「もしかしたら幼女皇t…ベ二グオン現皇帝は知ってるかもしれない」

サナキ  「犯 人 は わ し 自 ら の 手 で 黒 炭 に し て く れ る」
捜査官D 「あの…質問に答えてないのですが…」
シグルーン「私が代わりに答えて差し上げますわ。グレイル工務店のミスト殿なら何かご存知かと思います」

ミスト  「お兄ちゃん…」
ゲイル  「…悲しい所すまない。心当たりは無いか?」
ミスト  「ううん、でもティアマトさんは何かあるのかもしれない」

捜査官E 「次はティアマト氏で………あれ?」
捜査官F 「被害者にコレだけ好意を持った女性が居るなんて…正直羨ましい…」
マードック「そういう問題ではない。…尋ねる相手がまさかの 無 限 ル ー プ してるぞ(汗)」
ブルーニャ「この線から調べるのは、コレ以上は無理な様ですね」

533 :紋章町版CSI 6/13:2009/09/05(土) 19:44:26 ID:tsjX26GO
《検死室》
(手槍が刺さった所を入念に調べる)
老検死官 「…なるほどのぅ」
捜査官  「何か?」
若検死官A「被害者の死因は心臓に手槍が突き刺さった事によるショック死で間違いない様です」
マードック「ふむっ、やはりそうか…」
老検死官 「…それと傷口の深さと広さ、そして手槍の入った角度を見てみた所、
      手槍は約マッハ1.4でアイクに突き刺さった様じゃ」
マー・ブル ( ゚Д゚)

      ( ゚Д゚ )
老検死官 「そ、そんな風にこっち見るでない!この計算は間違っておらぬわ!!」
若検死官B「おいおい、そんなに怒っては血圧があがっちまうぞ」
老検死官 「…それとじゃ。槍から出てきた機械の破片じゃが、
      この破片は、何と衛星等にしか使われない特殊な部品の破片だったのじゃよ!」
検死官以外 『『『な、何だってーッ!!!』』』
マードック「……ちょっと外の空気を吸ってくる」
ブルーニャ「……私もです」

老検死官 (無理も無いわい、こんな事言われて普通で居ろという方が難しい
      じゃがこの二つは真実。どうしたものかの…)

マードック「一体、どういう事なのだ…?」
ブルーニャ「頭が痛くなってきたわ」

534 :紋章町版CSI 7/13:2009/09/05(土) 19:47:01 ID:tsjX26GO
マードック「…さて…どうしたものか……」
ブルーニャ「所でミレディ」
ミレディ 「はい、何でしょう?」
ブルーニャ「凶器の手槍なんだけど、何か手がかりは掴めましたか?」
ミレディ 「…いえ、手槍は市販のモノですし、
      流石に特別製でも無い限り、買った店を見つけるのは至難の業です」
ゲイル  「…ゼフィール署長に聞いてみるのはどうでしょう?」
ブルーニャ「そうね。ゼフィール様なら何か策があるのかもしれない」

ゼフィール「そうか、行き詰っておるのか」
マードック「はい…実際の所、物証となりうる証拠は、
      凶器の手槍とその手槍に付いていた衛星の破片だけです」
ブルーニャ「足跡や毛根等の犯人となりそうな痕跡は一切見つからず
      …丸でアイクが自殺したかのような感じです」
ゼフィール「それは無いな」
ゲイル  「…ゼフィール署長…」
ゼフィール「あの男はそんな事をする輩ではない」
マードック「し、しかし…」
ゼフィール「……衛星……」
ブルーニャ「?」
ゼフィール「衛星の破片と言ったな……わしの勘だが、その破片はもしや
      韓国の衛星のモノかもしれぬ」
他三人  「!!」
ゼフィール「衛星が破壊されたのはアイクの死亡推定時刻とほぼ同じ…
      この二つは繋がってると感じる」
マードック(ぬっ…否定出来ない…まるでそれが真実であるかの様に…)
ゼフィール「ゲイル、大至急韓国の衛星について調べよ。
      …そしてマードックとブルーニャは引き続k」
???? 「こちらコード0128!応答お願いします!!
      …こちらコード0128!応答お願いします!!」
ゲイル  「…一体何があった!?」
警察官A 「テリウス地区で大喧嘩が発生した模様!」
警察官B 「どうやらアイク事件の犯人を『マーシャ』だと考えた被害者の嫁候補達が、
      一斉にマーシャを強襲しているとの事…!」
マードック「な、何という事だ…!」
警察官A 「三竜将である三人方、そして竜騎士部隊を手配して下さい!
      今はまだ死者は出ていないものの、建物等への被害は甚大です!」
ゼフィール「時は一刻を争うな。
      …治療班の司祭達がワープで送るよう直ぐに手配する」
マードック「…行くぞ」
ブルーニャ「ええっ!」

後編に続く