3-292

Last-modified: 2007-07-08 (日) 00:40:17

兄弟家ではよくあること

 

ミルラ  「……」
エフラム 「……本当にいいんだな、ミルラ」
ミルラ  「……はい、もちろんですエフラム」
エフラム 「……一応確認しておくが……正直、この行為はかなり恥ずかしい。主にお前が」
ミルラ  「……分かっています」
エフラム 「本来、お前ぐらいの年の子供に対してすることじゃないんだぞ」
ミルラ  「でも……わたし、エフラムになら……されても、いいです」
エフラム 「……そうか……分かった、では俺も覚悟を決めよう。準備はいいか?」
ミルラ  「……はい、お願いします……!」
エフラム 「分かった。それでは(ガシッ)」
ミルラ  「ああ……え、エフラム……! 新たな世界がわたしの目の前に……!」

 

エフラム 「たかいたかーい」

 

マルス  「って、なんですかそれは!」
エフラム 「ん? どうした、マルス?」
マルス  「盗聴器から不穏当な会話が聞こえてきたからwktkして来てみれば……!」
ロイ   「いや、マルス兄さんの発言が一番不穏当だから」
セリス  「うーん、でもエフラム兄さん、どうして『高い高い』なんてしてあげてるの?」
エフラム 「いや、ミルラがな」
ミルラ  「……ここに来る途中、小さな男の子がお父さんに高い高いされているのを目撃したのです」
ロイ   「それで、羨ましくなったと?」
ミルラ  「エフラムには肩車もおんぶもしてもらいましたが、高い高いは未体験です。 #br
      新たな体勢を試すことで男女の仲はより深まるものだと、アムリタおば様も仰っていました」
ロイ   「何教えてんのアムリタさん!?」
マルス  「ははあ。それで、高い高い、ねえ……」
エフラム 「そういうことだ」
チキ   「いいな、いいなー!」
ファ   「ファもやる、ファもやるーっ!」
マルス  「ははは、よーしチキ、たかいたかーい」
ロイ   「ほーら、ファ、たかいたかーい」
チキ   「きゃーっ!」
ファ   「きゃっきゃ」

 

ミカヤ  「ふふ……和むわね」
エリンシア「ロイちゃんたちが小さかった頃を思い出しますわ」
エリウッド(……一歩間違うとかなり危ない光景なんだけど、そこは黙っておいた方がいいんだろうな……)
リーフ  「おーい、皆して庭で何してるのー?」
ミカヤ  「あらリーフ。ほら、あれ見て」

 

エフラム 「たかいたかーい」
ミルラ  「ああ、人の姿のままでこの浮遊感……癖になります……!」

 

リーフ  「……」
ミカヤ  「微笑ましい光景よね……? リーフ、どうしたの、黙っちゃって」
リーフ  「ぐはぁっ!」
エリンシア「キャ――ッ!」
ミカヤ  「り、リーフが口から大量の血を吐き出して倒れたわーっ!」
エリウッド「そんな、吐血キャラは僕のポジションなのに!」
ロイ   「そんなこと言ってる場合じゃないよ! 早くレスト、レストーッ!」

 

ロイ   「……で、一体どうしたのリーフ兄さん」
マルス  「だよねえ、鼻からならともかく口から血を噴くなんてさあ」
リーフ  「ぼ……僕にもよく分からない。でも、あれを見た途端、全身の血が逆流するような恐怖が……」
マルス  「あれって……」
ロイ   「高い高い?」
リーフ  「うぐっ……だ、ダメだ、その単語を聞くだけで耳鳴りがしてくる……!」
マルス  「うーん、これはどうやらトラウマみたいだねえ」
ロイ   「一体どういうことなんだろう……」

 

エリンシア「ああ、お姉様」
ミカヤ  「ええ、あれに間違いないわね……」

 

 ~数年前~

 

シグルド 「ほーら、セリカ、たかいたかーい!」
セリカ  「きゃーっ!」
アルム  「兄さん、次僕の番、僕の番ーっ!」

 

セリス  「いいなあ……」
リーフ  「うー、僕の番まで待ちきれないよ……」
アイク  「何やってるんだ、お前ら」
セリス  「あ、アイク兄さん」
リーフ  「ねえ兄さん、あれやって、あれ」
アイク  「あれ……?」

 

シグルド 「ほーら、たかいたかーい!」

 

アイク  「……分かった、やってやろう」
セリス  「わーい!」
リーフ  「僕から、僕から!」
アイク  「うむ……では(ガシッ)」
リーフ  「ってあれ、兄さん、なんで僕の首根っこ引っつかんで」
アイク  「むぅん!」

 

 ビュオオォォォォオォォォォオオオオオオ~~~~……

 

リーフ  「ぎいやああああああぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~……」
セリス  「うわぁ、真上に投げられたリーフ兄さんがあっと言う間に見えなくなっちゃったぁ!」
ミカヤ  「ちょ、ちょっとアイク、何してるの!?」
アイク  「……静かにしてくれ。もうすぐ戻ってくる……!」
リーフ  「……ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!」
アイク  「そこだ!(ガシッ)」
リーフ  「げふっ……!」
アイク  「うむ、ナイスキャッチだ」
ミカヤ  「そんなレベルかーっ!」
セリス  「わぁ、リーフ兄さんが白目になって泡吹いてるよ!」
ミカヤ  「リーフーっ! しっかりしてーっ!」

 

エリンシア「……トラウマになっていたのですね」
ミカヤ  「ああ、なんて可哀想なリーフ……!」