3-385

Last-modified: 2007-07-15 (日) 02:46:30

必死すぎますよ、エイリークさん

 

休日、居間。

 

エイリーク「……」
ロイ   「……どうしたの、エイリーク姉さん」
エイリーク「は、はい? 何がですか、ロイ」
ロイ   「何ていうか、その……そわそわしてて落ち着かない感じがするけど」
リーフ  「だよねえ。いつも優雅なエイリーク姉さんらしくはない」
エイリーク「き、気のせいではありませんか? わたしはいつも通りですよ」
ロイ   (……怪しいね、リーフ兄さん)
リーフ  (そうだねロイ。今日に限ったことじゃないけど。一ヶ月前から急に内緒でバイト始めたりして)
ロイ   (なんだかお金貯めてるみたいだったよね。エイリーク姉さんにしては珍しい)

 

 ピンポーン!

 

エイリーク「!!」
エリンシア「はーい」
エイリーク「あ、いえ、姉上、私が出ますから!」
エリンシア「あら、そう? それじゃお願いね、エイリークちゃん」
エイリーク「は、はい……!」

 

 タタタタタッ!

 

ロイ   「……なんか、すっごい急いでるね」
リーフ  「気になるな……どれ、ちょっとこの『ウォッチの杖』で……デバガメ開始!」
ロイ   (何で自分から人聞きの悪い言葉を選ぶんだろう……?)

 

ファリナ 「こんにちはー! いつもニコニコ現金払い、イリア運送ファリナ宅急便でーす。えーと、エイリークさんってのは」
エイリーク「は、はい、わたしです……!」
ファリナ 「こちら、間違いないッスか? 秘密の店ネットワークさんから……」
エイリーク「ありがとうございます、お代はこちらで……」
ファリナ 「はいはい毎度どうも。それじゃ、またのご利用お待ちしておりまーす!」

 

エイリーク「……ついに届きました……! これでわたしもようやく人並みの」
リーフ  「……姉さん」
エイリーク「ひゃあっ! な、なんですか、リーフ……?」
リーフ  「……気持ちは分からなくもないけどさ……」
エイリーク「な、なんのことでしょう……」
ロイ   「……とぼけなくてもいいよ、姉さん……そのダンボールの中身、通販で買ったボディリングなんでしょ?」
エイリーク「!! ど、どうして……!?」
リーフ  「あー、まあ、それを知った手段については置いておいて……」
エイリーク「……リーフ、あなたには女性特有の悩みというのは分からないかもしれませんが」
ロイ   「いや、そういうんじゃなくて……」
リーフ  「姉さん、まただまされてるよ」
エイリーク「え?」
リーフ  「ボディリングを使っても、体格がよくなるってだけで……」
ロイ   「……胸が、大きくなる訳じゃないから」
エイリーク「!!」