仮面の下の涙を拭え!
~バレンシア地区ソフィア~
アルム「ふぅ、ロビンたちと畑を耕していたら、すっかり暗く
なっちゃったなぁ。こっから家まで結構かかるんだよなー」
ジーク「おや、アルム君じゃないか」
アルム「あっジークさん!お久しぶりです」
ジーク「今から帰宅か。もしよければ、私の馬で送ろうか?」
アルム「いいんですか?」
ジーク「ああ。君にはティータのことで世話になったし、
私の勤め先リゲル・コンツェルンのルドルフ会長からも
君の手助けをするように頼まれているからな」
アルム「じゃあ、お言葉に甘えて・・・」
ジーク「最近どんな調子なのかな?」
アルム「そうですね・・・最近、僕は究極の野菜作りを目指しているんです」
ジーク「ほう、ずいぶん夢のある話じゃないか」
アルム「そして、いずれは紋章町一の野菜マスターに・・・」
ジーク「フッ、君がそうまでして作る野菜なら、一度食してみたいものだな」
アルム「今度、おすそ分けしますよ。是非ティータさんと一緒に召し上がって
みてください」
ジーク「期待させてもらおう・・・む?」
アルム「どうかしたんですか?ジークさん」
ニーナ「ああ、カミュ・・・愛しのカミュ・・・あなたは今どこにいるの・・・・・・・・・」
アルム「あの人は確か、アカネイア学園長ハーディンさんの奥さんだった・・・
ひとりで何してるんだろ。ねぇ、ジークさ・・・」
シリウス「・・・・・・・・・・」
アルム「ぶっ!ジークさん、なに変な被り物してるんですか!!」
シリウス「ジーク?知らんな。今の私は仮面の騎士シリウス。
それ以上でも、それ以下でもない」
アルム「なにワケの分かんないこと・・・ってジークさん、馬が家の方角から
遠ざかってますよ!」
シリウス「だから、私はジークではない!ついでに言えばカミュでもないぞぉぉぉ!!」 #br
結局アルムが帰宅できたのは午前0時を過ぎたころだったとさ