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Last-modified: 2008-02-19 (火) 22:05:40

637 名前: 銀の髪の乙女と少女 [sage] 投稿日: 2008/02/04(月) 23:49:48 ID:Wg1ENLCP
ある日の午後
イシュタル「ユリウス様、良かったら一緒に帰りませんか・・・?あと、少しお話ししたいことが・・・。」
ユリウス 「ん?ああ・・・今日はちょっと・・・。」
セリス  「どうしたの、ユリウス?早く行こうよ?」
ユリウス 「お、おお。じゃあ行くか。悪い、じゃあな、イシュタルー。」
イシュタル「は、はい・・・。」
セリス  「それにしても、ユリウスから誘ってくれるなんて、僕嬉しいなー。」
ユリウス 「バ、バカ!!あんま大きい声出すな!!余計なのに見つかったらマズイだろ!!」
イシュタル「・・・・・・。」

人通りがまばらな道を一人下校するイシュタル。
イシュタル「せっかく今日は一緒に帰れると思っていたのに・・・。それに、明日は私の誕生日・・・。」
???  「そこの銀の髪のあなた、何か悩んでいるわね?」
イシュタル「え?」
イシュタルが振り向くと、そこには一人の占い師がいた。
イシュタル「『銀の髪の乙女』・・・?」
ミカヤ  「このあたりで占い師をやっているの。よろしくね。」
イシュタル「あ、私、占いは別に・・・。」
ミカヤ  「お代ならいいわよ。私おせっかいだから、あなたが気になっちゃったの。
      何なら、相談にでも乗りましょうか?これでも(ダキュン!ダキュン!)歳だから、人生経験は豊富よ?」
イシュタル「え・・・?ず、随分お若いですね・・・。」
ミカヤ  「やだもう、嬉しいこと言ってくれるわね。」
イシュタル「(何だろう、何故かこの人になら相談できそうな気がする・・・)じゃあ・・・聞いていただけますか・・・?」

ミカヤ  「なるほど。好きな男の子がいて、その子が自分の気持ちに応えてくれないと。」
イシュタル「はい。想いは伝えているのですが・・・。」
ミカヤ  「ライバルとかいるのかしら?」
イシュタル「ライバル・・・というか、あっ、彼のクラスメートに、一人・・・女の子みたいな男の子が・・・。」
ミカヤ  「それって・・・BL?」
イシュタル「ち、違います!!私のいとこみたいなこと言わないで下さい!! と、とにかく、私より、
      その男の子と一緒にいることが多くて・・・。それに、明日は私の誕生日なのに・・・。」
ミカヤ  「そう。でも、話を聞く限り、そのあなたの好きな子は良い子みたいね。」
イシュタル「はい。素直じゃなかったり少し不器用なところもあるけれど・・・優しい、素敵な人です。」
ミカヤ  「なら答えは出ているわね。」
イシュタル「え?」
ミカヤ  「私はあなたと直接話して、あなたもとても良い娘だと思ったわ。
      そのあなたが好きになった人なんですもの。その男の子はあなたを悲しませることはないわ。」
イシュタル「そう・・・でしょうか・・・?」
ミカヤ  「ええ。私が保証するわ。相手と自分を信じて頑張って。」
イシュタル「・・・ありがとう、ございます。何だか元気が出てきました。明日、直接話してみます。」
ミカヤ  「どういたしまして。何かあったら、また相談に乗る位ならできるから。」
イシュタル「素敵な人だったな・・・また、会えるかな・・・。」
638 名前: 銀の髪の乙女と少女 [sage] 投稿日: 2008/02/04(月) 23:50:25 ID:Wg1ENLCP
次の日放課後
イシュタル「あ・・・ユリウス様・・・。」
ユリウス 「イシュタル、ちょっと来い。」
イシュタル「え?ユリウス様・・・?」

校舎裏
イシュタル「ユリウス様、一体・・・。」
ユリウス 「これ。」
イシュタル「これは・・・指輪ですか?」
ユリウス 「・・・今日、誕生日だろ?受け取れよ。」
イシュタル「・・・覚えていて、くれたんですか?」
ユリウス 「当たり前だ。この僕がお前の誕生日を忘れたりするわけ無いだろ。」
イシュタル「そう・・・ですよね。」
ユリウス 「このあと空いてるだろ?ちょっとつきあえ。祝ってやる。」
イシュタル「ありがとうございます・・・!!」
ユリウス 「わ!急に抱きついてくるなよ!まぁいい、今日だけだぞ。」
イシュタル「はい・・・。ユリウス様、大好きです・・・!!」

リーフ  「へぇ、昨日から随分機嫌良かったと思ったら、ユリウスと一緒に買い物に行ってたんだ。何買ったの?」
セリス  「イシュタルにあげるプレゼント。明日誕生日だから選ぶの手伝ってくれって。」
アルム  「それは普通女の子に頼むのがお約束だったような・・・。」
セリス  「それで僕、指輪選んだんだ。ペアリングにしたらどう?って。ユリウスはそれを選んでくれたよ。」
リーフ  「でも、なんでセリス? ユリアとかに選ぶの手伝って貰えば良かったのに。」
セリス  「絶対からかわれるからイヤだって言ってた。イシュタル喜んでくれたかなぁ。」
リーフ  「まぁ、大丈夫だったんじゃないの?」
ミカヤ  「ただいまー。」
エリンシア「あらミカヤ姉様、おかえりなさい。・・・なんだか嬉しそうですわね?」
ミカヤ  「ちょっとね。素敵なカップルを町で見かけちゃって、こっちまで気分が良くなっちゃった。」

その後・・・
ユリア  「ユリウス兄様にはイシュタル義姉様がいますから、セリス様からは手を引いて下さいますわよね?」
ユリウス 「そういう問題だっけか?・・・つか、向こうから来ている気がするんだが。」
ユリア  「・・・滅。」
ユリウス 「ぬわーーー!!!!」

特に落ちはなく終わり