真(チェンジ)!!フニャコフニャ夫~のび太とオシシ最後の日~

Last-modified: 2011-07-14 (木) 23:38:33

くらやみ団  「わははは、ヒョットコ仮面! もはや、のがれることはできんぞ。」
 
ヒョットコ仮面「 ギ ニ ャ ー ッ !!」
 
・くらやみ団の光線じゅうが火をふいた!
 ヒョットコ仮面大ピンチ! そしてライオン仮面たちのあんぴは…?
 
―少年ザンネン 3月号に続く―
 
 
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フニャコ「ば、ばかもん! なんだこのいいかげんな展開は!?」
 
ドラ  「なんだも何も、来月のあんたが描いたんでしょ?」
 
フニャコ「むむむ、来月のわしめ
     無責任な引きのばしばかりしおって」
 
のび太 「ねえ先生、そろそろ来月号の丸写しはやめて、自分で展開を考えたら?」
 
フニャコ「だ、だが……、いまさらわしにどうしろと言うんだね!?
     ノイローゼで連載が続けられず、やむなく君たちに丸写しをたのんでからはや半年、
     その間も来月のわしは、その場しのぎの設定をえんえんとふやし続け
     気づいたらライオン仮面の親せきは10人をこえていたと言うのに
     話はいっこうに進んでおらん!
     こんな破たん寸前のシナリオから、いったいわしに何が描けると言うんだ!?」
 
のび・ドラ「…………」
 
フニャコ「あ、ああ~、おしまいだぁ~、わしはもう破めつだぁ~~」
 
のび太 「……ドラえもん、なんとかならないの?」
 
ドラ  「うーん……、未来デパートでもらった試きょう品でも使ってみる?」
 
 
ドラ  「 ゲ ッ タ ー 線 照 射 装 置 ~ !! 」
 
 
               ―― ドワー ――
 
 
のび太 「ドラえもん、この光はなんなの?」
 
ドラ  「このライトの先端からは、生物の進化をうながすと言われる宇宙線が照射されているんだ。
     短い時間にしぼって人体にあびせてやれば、
     アイディアを思いつく助けになるんじゃないかしら?」
 
フニャコ「バカバカしい、そんな漫画みたいな事が……
     いや、待てよ……、そうか、それであの時オカメは……
     ムホホ! そうか、そうだったのか……!
     空間と時間とわしの関係も、あの時オシシが死んだ理由も……今なら全て描ける!!」
 
ドラ  「さっそく効いてきたみたい」
 
フニャコ「まずは…… 血じゃ、血がほしいッ!
     地獄界の記憶が宿るライオン一族の血が……!
     この半年でこさえた脇役どもの血を原稿にしぼり出せ~~!!」
 
のび太 「すごい……、さっきまでの先生とは別人みたい」
 
ドラ  「先生、ゲッター線の研究は22世紀でも進んでないんだ。
     あんまり無茶な使い方をしないでよ」
 
フニャコ「フハハ、マンガマンガ! マンガはもっと自由な発想で描かないとッ!!」
 
ドラ  「……大丈夫かな?」
 



 
 
ライオン「オカメ仮面ッ!? 生きていたのか?」
 
オカメ 「敵が来ます」
 
ライオン「何だとッ!?」
 
オカメ 「くらやみ団との長かった死闘も、オシシ達の尊い犠牲も……
     全ては今日のためのプロローグ」
 
ライオン「なんだ……この光、このパワーは、そんな……!!」
 
オカメ 「今の私達には、全て理解できるほどの時間は残されていません。
     けれど、今の私達にできる事……それは……!」
 
         ―― ドワォ!!――
 
くらやみ団「ウオオ! その姿は……
      貴様らライオン一族は、すでに新たな進化に入っていたというのか!?」
 
??? 「 グ エ エ エ エ エ ェ ェ エ ェ ェ ー ッ!! 」
 
・これこそが究きょくの進化の形!! 真(チェンジ)!! オシシ仮面復活!?
 
――少年ザンネン 4月号へ続く――
 
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ドラ 「……うーん、のび太くん、どう思う?」
 
のび太「確かに、おもしろい事はおもしろいんだけど……」
 
ドラ 「もう一度、先生の様子を見にいってみようか?」
 



 
 
のび太「わっ!? ドラえもん、先生の家がッ!?」
 
ドラ 「たてものが、跡かたも無くとろけきっている……
    まちがいない、ゲッター線照射障害だッ!!」
 
のび太「あそこにだれか倒れているよ」
 
 
 
編集者「うっ、うう……、チャンポン編集部ですぅ~~」
 
のび太「いったい何があったの?」
 
編集者「先生が、突然地下のシェルターにこもられて、原稿の催そくにいったら、光が……」
 
ドラ 「この場は危険だ、すぐに離れたほうがいい」
 
編集者「し、しかし、このまま手ぶらで帰ったりしたら、編集長に殺され……」
 
のび太「先生は僕たちで説得するから」
 
ドラ 「いそごう、このままゲッター汚染が進んだら、未来の化学力でも手がつけられなくなる」
 



 
 
フニャコ「……やあ、そろそろ来るころだと思っていたよ、のび太くん」
 
のび太 「フニャコフニャ夫先生……」
 
フニャコ「フフ、この地下室で原稿を描くようになってから、妙にカンが冴えよるわい
     何しろこの部屋のゲッター線は、通常の15倍はあるからな」
 
ドラ  「先生、あんたは漫画の描きすぎで、頭がおかしくなってしまったんだ
     今すぐこの部屋をでて、まっとうな漫画家生活に戻るんだ!」
 
フニャコ「ドラえもん、そしてのび太くん、今こそ真実を話そう……
     オ シ シ 仮 面 は 実 在 す る !!」
 
のび・ドラ「 な、 な ん だ っ て ェ ―――ッ!!」
 
フニャコ「わし自信、つい最近まで、ライオン仮面は自身のオリジナル作品だと思っていた……。
     だが気づいたのだ、わしはこの宇宙に満ちた大いなる電波の一部を受信し、
     はるか未来で起こる戦いの一部を、原稿にトレースしていたにすぎなかったのだ!!」
 
のび太 「…………」
 
ドラ  「……先生、あなたは疲れているんだ、今すぐ僕たちと病院へいこう!」
 
フニャコ「分からないのか、わしがこんな妄想じみた話をした理由を?
     敵はもう、すぐそこまで迫っておるのだぞ!?」
 
 
         ―― ドワォ!!――
 
 
のび太 「な、何が起こったんだ」
 
フニャコ「くらやみ団だ、わしの存在を探知して、地球ごとふっとばしに来たんじゃ。
     過去のわしの連載を地上から抹さつする事で
     24世紀での戦いを有利に進めようとしているのだ!!」
 
ドラ  「そ、そんなムチャな!?
     そんな横ぼう、タイムパトロールが許すはずが……」
 
 
フニャコ「ヤツらがやってきたのは22世紀よりもさらに先の未来
     おそらく24世紀以降のタイムパトロールは、ヤツらによって滅ぼされておるんだろう」
 
のび太 「そ、そんな」
 
フニャコ「力を貸してくれ、ふたりとも
     24世紀の科学力が相手では、秘密道具の力では太刀打ちできまい」
 
 
ドラ  「じゃ、じゃあどうすればいいんだ!?」
 
フニャコ「ドラえもん【本物クレヨン】を持ってきているね?
     科学力の足りない分は、わしの想像力でカバーする!」
 
 
         ―― サラ サラ サラ サラ ――
 
 
のび太 「す、すごい、あんなむずかしい構図を一発で……」
 
フニャコ「ヤツらの艦隊を倒す兵器を描くには時間がかかる。
     そこで、ふたりはまずこの機体をつかって、なんとか時間をかせいでくれ」
 
ドラ  「ま、まさかそれって、真ゲッタ……」
 
フニャコ「できた! 名づけて【 建 設 巨 神 イ エ オ ン 】だッ!!」
 
のび・ドラ「…………」
 
フニャコ「……どうした? 敵はもう目と鼻の先まで迫ってきておるのだぞ!?」
 
のび太 「……ドラえもん」
 
ドラ  「……いこう、のび太くん
     きっと、今の僕たちがすべてを理解するには、時間がかかりすぎてしまうんだ」
 



 

くらやみ団A「地球上に展開した敵巨神の攻撃により、戦力の15パーセントが壊滅!!」
くらやみ団B「構わん、質量差で敵を押し潰せェ~~!」
くらやみ団C「自爆せよ!地球ごとフニャコフニャ夫を爆殺するのだァ~~」
 
 
ドラ 「ええい! ミサイルいっせい発射だ」
のび太「ダメだ、もう皿ビスが残ってないよ!」
ドラ 「あきらめるなのび太くん! まだトンカチとノコギリがあるッ!!」
 
 
???『もう十分だ、下がれ、ドラえもん、のび太くん』
 
 
ドラ 「――!?」
のび太「その声は……?」
 
 
くらやみ団A「ウオオオ!!」
くらやみ団B「これで宇宙は救われるぞォ~~!!」
 
 
 
フニャコ「――また、全てがひとつになる……」
 
 
         ―― カッ――
 
 
くらやみ団A「何ッ!!」
くらやみ団B「バ、バカな!? この光はッ」
くらやみ団C「ヤツらはもう新たな進化を始めていたと言うのか~!?」
 
 
         ―― ズワオ! ――
 



 
のび太「あんなに強力だった艦隊が一げきで……」
 
ドラ 「本当に実在したんだ……【オシシエンペラー】」
 
???『すべては未来の可能性の物語……』
 
のび・ドラ「 ! ? 」
 
???『ドラえもん、のび太くん
    君たちは、本来いるべき時代に還るんだ。
    ここから先の戦いは、僕ひとりで十分だ……』
 
のび太「その声、やっぱりオシシに乗っているのは……!」
 
???『オシシに乗った瞬間、全てが分かったんだ……
    宇宙の始まりと終わり、そして、僕がこの世界に生まれた理由が……」
 
ドラ 「そんな!? 待つんだ、待ってくれ!」
 
???『ふたりとも、短いあいだだったけれども楽しかった……
    次はまた、はるかな未来の戦いで逢おう!!』
 
 
 
のび・ドラ「 キ レ イ な ジ ャ イ ア ァ ァ ァ ン !! 」
 
 
 
キレイなジャイアン「チェンジ・オシシエンペラー!!」
 
 
 
【 グ エ エ エ エ エ ェ ェ エ ェ ェ ー ッ !! 】
 
 
 
―― 宇宙を震撼させるその声(ボイス)は、まさしくオシシ仮面のものだった……。
 



 
フニャコ「ど、どうしたのかね、ふたりとも?
     さっきから黙りこくってたと思ったら、急に落ち着きがなくなって?」
 
のび太 (……どういうこと? とろけたハズの家が直ってる。
     それに、フニャコ先生もマトモに見えるよ?)
 
ドラ  (タイムスリップだ、キレイなジャイアンが僕たちを
     『ゲッター線照射装置を使う前の時間』まで戻してくれたんだ)
 
フニャコ「ところでドラえもんくん、さっき君が貸してくれたこのライト
     いったいどうやって使うんだい?」
 
のび・ドラ「 !? 」
 
フニャコ「見たところこれがスイッチのようだが、わしに向ければいいのかな?」
 
のび太 「ダ、ダメだ、先生!? そのスイッチを押しちゃ……!」
 
ドラ  「アワワッ! く、空気砲ッ!?」
 
 
         ―― ドワォ!!――
 
 
フニャコ「グエ――ッ!?」
 
のび太 「バ、バカ! あんな至近きょりで、空気砲を人にむけるヤツがあるか!?」
 
ドラ  「し、しかたないだろ、あわててたんだよ!」
 
 
 
編集者「先生!? 何事ですか!
    原稿は無事ですか! 開けてください、先生! 先生!」
 
 
のび太「た、たいへんだ! なんとか原稿をしあげないと!
    でも、先生は完全に気絶して……」
 
ドラ 「そ、そうだ、こんな時こそ、未来デパートの試きょう品を使おう!」
 
 
 
ドラ 「 ダ イ ナ ミ ッ ク ペ ン シ ル ~ !!」
 



 

最終話 希望を胸に すべてを終わらせる時…! ライオン仮面最終巻は、発売未定です。 フニャコフニャ夫
 
ライオン仮面「チクショオオオオ!くらえくらやみ団!新必殺怪傑獅子斬!」
くらやみ団A「さあ来いライオォォン! 囲みからは実はカンタンにのがれられるぞーッ!」
(ザン)
くらやみ団A「グアアアア!こ このザ・ナナシと呼ばれるくらやみ団の戦闘員が…
       こんな小僧に…バ…バカなアアアアアア」
(ドドドドド)
くらやみ団A「グエーッ」
くらやみ団B「Aがやられたようだな…」
くらやみ団C「フフフ…奴は戦闘員の中でも最弱…」
くらやみ団D「ライオンごときに負けるとはくらやみ団の面汚しよ…」
ライオン仮面「くらええええ!」
(ズサ)
3人    「グエーッ」
ライオン仮面「やった…ついに戦闘員を倒したぞ…これで首領のいる秘密基地の扉が開かれる!!」
オカメ仮面 「よく来たなライオン仮面…待っていたぞ…」
(ギイイイイイイ)
ライオン仮面「オ…オカメがくらやみ団のボスだったのか…!感じる…首領のパワーを…」
オカメ仮面 「ライオン仮面よ…戦う前に一つ言っておくことがある
       お前は私を倒しても『くらやみ団』からは逃れられないと思っているようだが…
       別にカンタンに逃げられる」
ライオン仮面「な 何だって!?」
オカメ仮面 「そしてお前の弟のオシシはやせてきたので最寄りの町へ解放しておいた
       あとは私を倒すだけだなクックック…」
(ゴゴゴゴ)
ライオン仮面「フ…上等だ…オレも一つ言っておくことがある
       このオレの巻き添えになった女の子がいたような気がしていたが
       別にそんなことはなかったぜ!」
オカメ仮面 「そうか」
ライオン仮面「ウオオオいくぞオオオ!」
オカメ仮面 「さあ来いライオン仮面!」
ライオン仮面の勇気が世界を救うと信じて…! ご愛読ありがとうございました!