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添付30 名前： 名前が無い程度の能力 投稿日： 2005/05/27(金) 20:27:04 [ 3ctdxi.U ]
メリー「どうするのよ蓮子。すっかり日が暮れちゃったじゃない。もう辺りは真っ暗よ」
蓮子 「なにいってるの、月があんなに明るいじゃない。歩くのに不自由なんかないわ」
メリー「あなたは月と星の光さえあれば満足かもしれないけどね」
蓮子 「だったらちゃんと私についてきなさいよ。
いつさっきみたいなのに出くわすかわからないんだから」
メリー「そんなに悪い人たちには見えなかったけどなぁ」
蓮子 「甘いわ、ここでは私たちの常識は通用しないのよ。見かけに騙されると……」
メリー「ね、ねえ蓮子、あっちを見て！ 何か光ってるわ！」
蓮子 「むむっ！？ 幻想の匂いがする！ いくわよメリー！」
メリー「ちょ、ちょっと待ってよ蓮……あ痛っ！」
…………
蓮子 「こ、これは……無数の光が、飛び回って……」
メリー「はぅー、お鼻ぶつけたぁ～」
蓮子 「すごい、綺麗……。まるで地上に星が降りてきたみたい……」
メリー「痛いよ～。ぐすんっ。じんじんする～」
蓮子 「ちょっと黙れっ！ 感動が台無しじゃない！」
メリー「なによぅ～。蓮子がいきなり走り出すからじゃないの～」
蓮子 「あんたはこの光景を見てなんとも思わないのっ！？」
メリー「この光景って……うひゃぁ！？ わっ、あ痛っ」
蓮子 「あ、いや、腰抜かすほど驚かなくても……大丈夫？」
メリー「うー、お鼻とお尻が……って、それより蓮子、これは一体？」
蓮子 「私の推理では、これは天然の蛍の群れよ。私達の世界から失われて久しい……」
メリー「すごい、綺麗……。まるで地上に星が降りてきたみたい……」
蓮子 「こら、人のセリフをコピペするな」
メリー「私、感動して涙が……」
蓮子 「うわー、鼻が赤くなってる。派手にぶつけたわね」
メリー「いちいち茶々入れないでよっ」
蓮子 「でも正直、天然の蛍がこんなに凄いものだとは想像してなかったわ。
ほんと、圧倒されて……」
31 名前： 名前が無い程度の能力 投稿日： 2005/05/27(金) 20:28:10 [ 3ctdxi.U ]
リグル「うわぁーーーん！ あんた達いい奴だぁーーー！！」
メリー「な、なになになにっ！？」
蓮子 「出たなっ、怪人ホタル男！」
リグル「誰が怪人だっ！ 誰が男だー！」
蓮子 「ごまかしても無駄よっ！ そのとってつけたような触覚、光る尻っ！
いかにも悪の組織が造りそうな改造人間だわ！」
リグル「私は生まれつき蛍よっ！ 失礼ね！」
メリー「それよりなんで泣いてるのよ？」
リグル「ぐすっ、聞いてよっ！
最近の人間ときたら、私達を見つけても無視するわ狩りだすわ、果ては斬り潰すわ！
蛍様を愛でようというピュアな感性の持ち主なんていやしない。
素直に喜んでくれるのなんてあなた達だけなのよ～」
蓮子 「怪人も苦労してるのねえ」
リグル「だから怪人じゃないって言ってるでしょー！ 私は妖怪！ よ・う・か・い！」
メリー「ええっ、妖怪？ 妖怪っていったら（口に指を突っ込んで左右に広げ）ほーんふぁほ？」
蓮子 「きゃー、ポマードポマード」
リグル「いやっ……ここにはそういうやつはいないかなぁ……？ 多分……」
メリー「でも蓮子、妖怪って人を食べたりするんじゃなかった？ 危なくない？」
蓮子 「その心配はないわ。だって私……」
メリー「？」
蓮子 「食えない女だもの」
メリー「…………」
リグル「…………」
蓮子 「…………」
メリー「洒落かしら？」
リグル「洒落なの？」
蓮子 「……それより妖怪さん。このあたりで夜を越せそうな場所はないかしら？」
リグル「あら、宿無し？ だったら、あっちの方に人間の里があるよ」
蓮子 「それは好都合だわ。じゃあメリー、夜遅くならないうちにいきましょう」
リグル「もう行っちゃうの？ それじゃあ私たちのことを誉めてくれたお礼に、これをあげるよ」
蛍のかがやきを てにいれた！
蓮子 「これは？」
リグル「それを使えば私を呼び出せるわ。ただし３回しか使えないからね」
メリー「いろいろ親切にしてくれて、ありがとう！」
蓮子 「じゃあ、私からもお返しに……はい」
メリー「なにそれ？ 缶ジュース？」
蓮子 「喉が渇いたときのために用意しといたの。合成で。蛍はあまい水が好きだと聞いたわ」
リグル「わぁ、ありがとう！ それじゃ元気でねー」
メリー「ばいばーい！」
…………
メリー「ところでさっきの飲み物、なんて銘柄？ なんか毒々しいパッケージだったけど」
蓮子 「さあ？ 考えないで選んだからなぁ。確かドクター……」
リグル「ぶーっ！ ゲテモノ！」
- まさかのドクペｗ -- 2010-04-14 (水) 01:17:01
