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艦隊これくしょん -艦これ- 攻略 Wiki*
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|CENTER:218|CENTER:80|CENTER:80|CENTER:80|CENTER:80|c
|>|>|>|>|~No.232|
|&attachref(./232_2nd.jpg,nolink,Guten Morgen!私が航空母艦、Graf Zeppelinだ。貴方がこの艦隊を預かる提督なのだな。そうか……了解だ。);|>|Graf Zeppelin&br;(グラーフ・ツェッペリン)|>|Graf Zeppelin級&br;1番艦 正規空母|
|~|>|>|>|~艦船ステータス(初期値/最大値)|
|~|~耐久|70|~火力|10 / 40|
|~|~装甲|29 / 57|~雷装|0|
|~|~回避|29 / 49|~対空|40 / 70|
|~|~搭載|43|~対潜|0|
|~|~速力|高速|~索敵|40 / 69|
|~|~射程|中|~運|4 / 39|
|~|>|>|>|~最大消費量|
|~|~燃料|55|~弾薬|65|
|~|~艦載|>|>|~装備|
|~|20|>|>|[[Bf109T改]]|
|~|13|>|>|[[10.5cm連装砲]]|
|~|10|>|>|未装備|
|~|>|>|>|COLOR(GRAY):装備不可|
|>|>|>|>|~改造チャート|
|>|>|>|>|''Graf Zeppelin'' → [[Graf Zeppelin改]](Lv50)|
|>|>|>|>|~図鑑説明|
|>|>|>|>|LEFT:Graf Zeppelin級航空母艦一番艦、Graf Zeppelinだ。&br;立体的な通商破壊戦を展開できる重武装の本格空母だ。&br;建造には日本の空母「赤城」の技術も参考にしたらしい。日本の艦隊…か……楽しみだな。|
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。
#fold(CV:早見沙織、イラストレーター:島田フミカネ (クリックするとセリフ一覧が開きます)){{
CV:早見沙織、イラストレーター:島田フミカネ
#shadowheader(2,[[定型ボイス一覧>Graf Zeppelin/定型ボイス]])
#table_edit(Graf Zeppelin/定型ボイス)
~
#shadowheader(2,[[時報ボイス一覧>Graf Zeppelin/時報ボイス]])
#table_edit(Graf Zeppelin/時報ボイス)
~
#shadowheader(2,[[季節ボイス一覧>Graf Zeppelin/季節ボイス]])
#table_edit(Graf Zeppelin/季節ボイス)
~
}}
*ゲームにおいて [#about]
-2015年11月18日のアップデートで新規に実装。2015秋イベント『[[突入!海上輸送作戦]]』の[[E-4>突入!海上輸送作戦#area4]] ボスマスドロップ艦。
-Graf Zeppelinの実装により''ドイツ艦娘だけの6隻艦隊''が編成可能となった。
--ただし現時点でイベント海域限定がGraf Zeppelinを含む3隻と多く、残りも一朝一夕では手に入らないため編成難度は極めて高い。
**基本性能 [#spec]
-射程は[[五航戦>翔鶴改二]][[改二>瑞鶴改二]]および改造前の[[Saratoga]]同様''初期で中射程''。ただしこちらは正規空母固定なので中破で砲撃戦参加不可能になる。1巡目でのパスの順番が早くややリスクが高め。
&br;
-史実のグラーフ・ツェッペリンは、ドイツ降伏の直前まで避難先で生き延びたものの、艦これでは初の未成艦である。
--自沈後接収されて引き上げられたかと思えば標的艦としてまた沈んでいった。
---これらのためか、未改造Lv1時点での運の初期値は4と実装時点では[[大鳳]](2)・[[陸奥]](3)に次ぐワースト3位だった。
***夜戦砲撃について [#NightBattle]
-本艦最大の独自性として''味方空母初の夜戦砲撃可能''という特徴がある。
--もっとも夜戦砲撃計算式((敵味方共に空母は通常昼では専用式だが、夜戦では通常通り火力+雷装の合計値となる。その結果特殊艦種クラスの攻撃力しかない。))の関係で昼より圧倒的に弱くなるので、大きな戦果は期待しづらい点は留意。
--改造前は3スロでどう考えても夜戦攻撃力はお察し。夜戦も見越した装備はせめて改造後にしよう。
--夜戦の仕様上中破でも夜戦砲撃を行ってくれる。また、昼戦と違い艦載機は必要ない。副砲2つで夜戦連撃も一応可能。
---なお、実装当初は夜戦攻撃が艦載機を飛ばす演出(敵のヲ級flagshipと同様)となっていたが、[[運営ツイート>https://twitter.com/KanColle_STAFF/status/667503717675986944]]によると実装ミスであり、砲撃演出に修正された。
これは彼女が対艦用に[[15cm連装砲>15cm連装副砲]]を搭載していたこと(小ネタ参照)にちなむものだろう。
&color(Silver){[[20.3cm連装砲]]を搭載した改装空母?知らない子ですね……。&br;14cm砲を搭載してたり[[12.7cm連装高角砲]]を搭載している各空母が夜間攻撃出来ないのも気にしてはいけないのだ。……多分。};
--同じ夜戦砲撃能力は[[大鷹改二]]、[[雲鷹改二]]、[[神鷹改二]]、[[Saratoga]]、[[加賀改二護]]も持っている。エフェクト面は若干異なる。
--ただし''[[夜間航空攻撃>夜戦#NightCombatByAircrafts]]''を行う条件を満たしている場合は、夜戦で''夜間航空攻撃''を行う。((2017年9月12日より。))
---夜間航空攻撃を行うには他の空母と同じく''[[夜間作戦航空要員>夜間作戦航空要員]][[など>夜間作戦航空要員+熟練甲板員]]''と''夜間作戦能力を持つ艦載機''が必要。((現時点でこれらを入手(任務)するには、[[Saratoga Mk.II]]を所持している必要がある
---その際のダメージの計算式は、前述の夜戦砲撃ではなく、''夜間航空攻撃''のものとなる。
---もちろん''夜間飛行機の組み合わせ''によっては一定確率で''空母夜襲カットイン''が発動する。
---艦載機に''[[夜間攻撃機>TBM-3D]]''と''[[夜間>F6F-5N]][[戦闘機>F6F-3N]]''を組み合わせて装備すれば、夜戦砲撃よりも大きな戦果が期待できる&color(Silver){が、攻撃力に大きく影響する搭載数が元々少ないので(改造後でも)攻撃力は他の正規空母と比べ
---なお、''中破''している場合は夜間航空攻撃を行えず、夜戦砲撃を行う。&color(Silver){(攻撃力はお察しください……)};
--夜戦攻撃セリフは夜戦開始セリフの後半部分を切り出したものなのだが、Graf Zeppelinを旗艦にして夜戦突入し、味方艦が探照灯エフェクト(照明弾まで出すとNG)を出してからGraf Zeppelinが攻撃を開始すると、この2つのセリフがちょうど同じタイミングで重
**キャラクター設定について [#character]
-提督たちからの愛称は「グラ子」。
-基本的にはクールで真面目なよくある軍人キャラで、お触りをすると「気安いな」「説明を願おう」と凄まれるが、放置ボイスで提督のことを「中々いい」と評した後に照れ隠しをしたり、バレンタインデーやホワイトデーボイスでは分かりやすく照れるなど意外に
--口調が時折柔らかくなるところを鑑みると、実際の性格はさほど厳格ではないのかもしれない。
-[[改造後>Graf Zeppelin改]]は朝はコーヒーと朝食を用意し、深夜にもコーヒーを淹れてくれるなど甲斐甲斐しいところが垣間見える。
--同じく改造後には夕食時に「正規空母の会」なる集まりに招かれ[[大鳳]]に作法を尋ねる様子がうかがえる。
-設計の参考にしたといわれる[[赤城]]とは節分ボイスで豆を投げたり、正規空母の会に招かれるなど良好な関係を築いている様子。
-海外艦の例に漏れず[[Prinz Eugen]]に怪しい日本語を仕込まれている上にスイカ割りを武道だと勘違いしている。%%実際に挑戦している姿を見てみたいものだ。%%
-秋ボイスの「オクトーバーフェスト」とはドイツ南部のバイエルン州で毎年秋に行われる祭り。日本でいうところの屋台や移動遊園地などが展開する大規模なもので、中心となるのはビアツェルト(Bierzelt)と呼ばれるビールなどを出す仮設レストランである。
--日本でも上記を模した催しが各地で行われることがあるが、「オクトーバー(10月)」の名に反して秋以外のシーズンにも行っていることがある。
#fold(デザインに関するイラストレーター本人のつぶやき。){{
デザインに関するイラストレーター本人のつぶやき。
>[[ノーマル状態は、39年に艦首をアトランティックバウに改修後(進水時は垂直ぽい)、建造中断にならずにそのまま実戦化されたところを想定しています。&br;改では工事再開後に追加されたバルジを艦娘状態でも再現しました。>https://twitter.com/humikane/s
[[塗装に関してはなにぶん未成艦であるため、42~3年ごろ、ノルウェーにいたティルピッツと同系統の塗装を施しています。&br();それ以外には、甲板パーツ先端の機銃を、3.7cm SKC/30(ノーマル)から3.7cm flak42(改)に変更しています>https://twitter.com/
[[艦載機は、腰のポーチに金属エッチングカードの状態で格納されています。このカードを甲板エレベーター部裏のカードスロットにセットすると、不思議パワーで組み上がりカタパルト発進後実体化します。>https://twitter.com/humikane/status/6685118271945728
[[実物は、カタパルト使用時に機体を乗せる台があるんですが、絵だと小さすぎてわからないので省略してます。&br();基本的にこれまでの独艦フォーマットを踏襲しつつ、肩から甲板パーツを下げたシルエット、船体を模した靴部分は気持ち日本空母のテイスト>htt
[[かかと部分には、実物に搭載されていたらしい、シュナイダープロペラを描いています。>https://twitter.com/humikane/status/668513422229635072]]
[[ツェッペリンが実際どこまで赤城の設計を参考にしてるか知識がないのですが、エレベーターの設計がそうらしい、との記述をみました。&br();エレベーターを「艦載機を格納位置から発進位置まで運ぶ機構」とすれば、艦娘においては手がそうなります。二人の手
[[手、というか手相かな>https://twitter.com/humikane/status/668515789197017088]]
[[そういえば、日本空母が弓や符術などファンタジー寄りの要素があるので、ツェッペリンのケープも西洋マジシャンの衣装ぽいテイストとして描きました。入ってる模様はケルト結び。>https://twitter.com/humikane/status/668683227582730240]]
-
//上のマイナスだけの行は、小ネタ以下の表示位置のずれ補正用なので消さないこと。
}}
&br;
-[[最近実装された空母>葛城]]のお約束になっているのか、台詞がとにかく長い。
--敵の1発目の攻撃で小破した際に流れる台詞は、双方の攻撃が1巡する頃まで続く。
--なぜか昼の砲撃戦時に「追撃」などと夜戦を意識した台詞が流れ出すことがある。夜戦台詞と共用しているのか、台詞登録が誤っているのかもしれない。
-編成・出撃時ボイスの「Lichten des Ankers!」は「抜錨!」をそのままドイツ語訳したと思われる((英語で言えば"Weigh anchor!" (Lichten=Weigh)。『海色』の歌詞のあれである。))。誤りではないが、より自然な文法なら「Lichtet den Anker!(リヒテット・デ
//指摘に加筆をした最初の者です。自然な文法と「一般的な号令」の区別は豆知識的に残してもいいと思います。
//ドイツ提督の指摘を始めに書いたものです。↓の文法の説明はここまで詳しく説明することも無いと思いますのでコメントアウト致しました。
//ドイツ語の標準的な文法としては対格(4格)で命令法複数とし「Lichtet den Anker!(リヒテット・デン・アンカー!)」とするのがより的確だと思われる(台詞のように、属格(2格)を用いた~ des Ankers!でも必ずしも誤りとはいえない((日本語で言えば、「錨を引
//Lichten des Ankers!は抜錨(錨の引き上げ)という名詞的に用いられていると思います。
*小ネタ [#trivia]
#fold(艦歴){{
艦歴
|CENTER:BGCOLOR(#eeeeee):40|CENTER:40|650|c
|1936|12.28|キール・ドイッチェヴェルケ造船所において起工|
|1938|12.8|進水|
|1940|6.|工事中断|
|1942|5.|工事再開。船体部分の改修やカタパルト追加の工事も同時進行される|
|1943|1.|大型艦建造停止命令により工事中止|
|>|>|CENTER:BGCOLOR(#eeeeee):その後、空襲を逃れるためバルト海沿岸のシュテッティンへ疎開。|
|1945|4.25|ソ連軍の接収を恐れ自沈|
|1947|2.3|ドイツ国防軍解体によりソ連軍に割り当てられ、「PB-101」と改名される|
|~|8.14|ソ連軍により浮揚されスヴィネミュンデまで曳航される|
|~|8.17|魚雷艇TK-420、駆逐艦Славныйの演習標的艦となり沈没|
|2006|7.12|波国の石油資源探索会社により艦体が発見される|
}}
-Graf Zeppelin級のネームシップ。ナチス政権下のドイツが建造……しようとした2隻の正規空母、その1番艦。設計はヴィルヘルム・ハデラー((Wilhelm Hadeler, ベルリン工科大学准教授))によるもの。
政治的なグダグダで幾度も建造中止の危機にさらされながらも、工程90%前後と完成寸前まで迫っていたが、結局は%%ちょび髭の癇癪%%ヒトラー総統の無茶振り((「通商破壊ならUボートの方が向いている」「東部戦線・アフリカ戦線で連合国軍の反攻が始まっている
--一応、進水は完了してシルエットが水上へと浮いており、仮称「A」航空母艦改め「Graf Zeppelin(グラーフ・ツェッペリン)」という命名も為されていた。%%モルヒネデブ%%ヘルマン・ゲーリング国家元帥も出席し、ツェッペリン伯爵の娘であるヘレン・フォン・
---これに対して2番艦・仮称「B」航空母艦は進水することも無く、予定されていたと言われる「Peter Strasser(ペーター・シュトラッサー)」の名も与えられず、最終的にドック上で解体されることになった。
&br;
-その設計に際しては同盟国であり、自慢の海軍を有していた日本が大いに助けとなる。
--しかし、時は昭和10年(1935年)、この頃は日本も航空機が発展途上であり空母の設計や運用手段もまだ確立していない時代。[[蒼龍]]((蒼龍も原案のG6案で20.3cm主砲、改訂されたG8案でも15.5cm主砲を搭載する航空巡洋艦じみた代物で、それが1934年の友鶴事件
当時の帝国海軍がエルンスト・アウグスト・ロス空軍少佐率いるドイツ側調査委員会に船体を見せて情報を提供したのは元々は巡洋戦艦として建造された大改装前の[[赤城]]、すなわち、当時の試行錯誤の塊であり、巡洋戦艦の装甲を船体に持ち、重巡洋艦と同じ連装
なおドイツが主に求めていたのは空母や航空隊の運用といったソフトウェア面であり、ハード面はエレベータなど航空関係の艤装に関係するものは参考にされた。
---[[神鷹]]改装にあたって、日本海軍は空母はこうつくるんだとドイツに教えるつもりでやったというように両者の認識の隔たりは埋まらなかったようである。
---この件に関して帝国海軍は積極的に機密事項でもある空母運用を乗艦のうえ見学させるなど、相当な配慮を実施している。
本来ならば完成していないものの蒼龍あたりの資料を送ることもできたであろうが、帝国海軍は排水量16,000トンと軍縮条約違反の蒼龍を、対外的には条約の制限内である10,000トンと公表しており……当然そんな国家機密がバレる資料を国外に出せる訳もなく。
//(赤城の技術供与はドイツに行ってた山本五十六が音頭をとっているため、自分が艦長やっててよく知ってる赤城を推薦したという流れ、という説もあるが、軍事機密の供与は一個人の意志でどうにかなるものではなく、海軍として「赤城の資料なら構わんだろ」と
//当時のドイツは中国で日本と戦ってる国民党の軍事顧問もやっており、ある意味敵対もしてた中では破格の待遇であったともいえる。)
//上記をコメントアウトしました。記述されているのは確証がない説である上、マル3計画の始動は1937年です。情報提供当時は蒼龍飛龍などを含むマル2計画の前半工程です。翔鶴型は当然建造にも着手していません。
---ドイツ側も空母の裏側まで見せてくれたためか、感謝して進水式には日本の武官を招待して直接お礼を言っている。((技術提供の見返りとしてドイツから贈られたのは様々な工作機械や各種部品の製造技術であり、これらは各種航空機の量産化や戦艦大和の建造に
&br;
-陸軍国ゆえに設計には色々な課題があったものの、ドイツならではの先進的ギミックも多い。最たるものがカタパルトだろう。
日本では実現できなかった甲板据え付けの発艦用カタパルトを、ドイツならではの技術で開発にこぎつけたのである((最終的には取り外され、イタリアの空母「[[Aquila]]」に渡ることになる。))。
-
#fold(どんな仕掛けだったかというと。){{
どんな仕掛けだったかというと。
-この発艦用カタパルトは格納庫内で専用の架台に艦載機を乗せてあらかじめ脚を折り畳み、エレベーター経由で敷かれたレール上を移動して飛行甲板のカタパルトまで移動、射出は架台ごと加速させて行う。
加速させる方法は違うものの、簡単に言えば通常のカタパルトを甲板埋め込み式にしたも同然の物であり、唯一の利点は機体を乗せた架台をカタパルトにセットするためのクレーンが甲板上に必要無かったくらいである。
一方、使用済みの架台を速やかに格納庫に戻すための機構が設けられており、可能な限り速いサイクルでの発艦作業が可能なように考慮されている。
--この方式では甲板カタパルト装備の「発艦体制にある艦上機を甲板に並べておける数を増やせる」という大きなメリットが生きてこない点は注意が必要である。その一方、発進システムの付随機構として、エンジンオイルヒーターの装備が計画されていた点も見逃せ
格納庫内では最大8機分を同時に賄う蒸気式のものを使用してエンジン停止中に運転温度までの予熱が可能。さらに補助的な電気式のものを使用することで、甲板上でも温度の維持が可能となる予定だったという。
これらがうまく機能していたとすれば、他国よりも素早く搭載機を暖気し、発艦体制へと移行させることが可能だったはずである。搭載予定機がすべて液冷エンジン搭載機であったことも関連していると思われる。&color(Silver){まさか[[伊400>伊401]]と同じ発想を
-動力には圧縮空気を採用している。
最初は[[ビスマルク>Bismarck]]やプリンツ・オイゲンにも搭載されている火薬式、しかも並べた火薬ペレットに順番に着火し、燃焼ガスで加速していく…という、仕組みを聞くだけで頭が痛くなりそうな奇天烈なギミックも考えていたが、((考え方としては後の報復兵
--スペック上は2つのカタパルトで30秒に1機、計18機を連続で打ち出す能力を持っている。
実戦での信頼性は未知数だが、地上試験ではそこそこの結果を示していた。
フルに使うと圧縮空気の再充填に1時間近くかかるというどうしようもない欠陥も抱えていたが、少数の緊急発進機や定期の哨戒機であれば、わざわざ艦を風上に向けて全力で走らせずとも早急に発艦させる程度のことは可能だったのではないだろうか。
-後に連合国側で実用化された甲板装備型カタパルト(ホールドバックと呼ばれる器具で機体を甲板に直接繋ぎとめておき、ブライドルワイヤという鋼索でこれまた機体とカタパルトのシャトルを直接繋いで加速力を伝え、機体自体の降着輪によって滑走する)に比べ
アメリカとイギリスにしても油圧式カタパルトの容量不足に悩まされており、結局打ち出し重量と連続射出能力を完全に両立するには蒸気式カタパルトの実用化を待たねばならなかった。
}}
&br;
-艦これ空母界隈において初の夜戦攻撃を実現した彼女だが、対水上レーダー、対空監視レーダー、火器管制装置4基という充実した電探機器などを搭載している。
その指揮管制能力は自艦の艦載機にとどまらず、地上からの友軍機の指揮をも昼夜問わずに可能にするというまさに飛行管制の鬼である。
&color(Silver){ゲーム中の夜戦では航空攻撃じゃなくて砲撃だけどね。};
-またキール運河での取り回しなども考慮して、艦首両舷に補助動作用のフォイトシュナイダー・プロペラ(VSP)を1基づつ装備している。
--回転する円盤に垂直に取り付けられた羽根の角度を調整することで、任意の方向への推力を作ることができるプロペラで、通常の舵とスクリューを持つ船より小回りが効く(360度超信地旋回も可能)利点があったため、かつては港内で活動するタグボートや消防艇、
&br;
-機関は……[[アドミラル・ヒッパー級>Prinz Eugen]]などと同じ方式の、ラ・モント高圧ボイラー16基。&color(Silver){そんな鍋釜で大丈夫か?};
--やはり未成艦ゆえに性能には未知の部分が多いのだが、他艦での実績を考慮すると、この部位の信頼性が運用上一番のネックとなっていた可能性も無くはない。
&br;
-艦、艦載機、技術力、乗員の資質等、単体で見ると問題は無いのであるが、最初の空母ということもあり多数の問題点を抱えていた。&color(White){はぁ。……空はあんなに青いのに。};
#fold(問題なのは船と言うより空母の存在価値とも言える艦上機の性能である。){{
問題なのは船と言うより空母の存在価値とも言える艦上機の性能である。
-艦上機としては致命的な航続距離による攻撃範囲の狭隘さは言うに及ばず、特に問題なのはその離陸距離である。
比較例をあげるとBf109戦闘機(約350m)に対し零戦(180m)、Ju87攻撃機(500m)に対し[[九九式艦爆]](230m)[[九七式艦攻]](270m)
これはJu87は当然として、Bf109ですら増槽を付けたらカタパルトやRATO無しで発艦出来るのか?と疑問に思う程である。
ただし、各機種の艦載機型には改修が施されているため上記の数値が参考になるか怪しいものであるということを付け加えておく。
}}
#fold(一方で、戦訓を踏まえるにデメリットとは言い切れない要素もある。){{
一方で、戦訓を踏まえるにデメリットとは言い切れない要素もある。
-搭載機数に関わらずツェッペリンのカタパルトは連続使用回数に限度があり、仮に1度の出撃で18機出せるとしても、[[ひゃっはぁー!>隼鷹]]さん以下で[[初代甲板胸>龍驤]]並みの攻撃能力しか発揮出来ない正規空母の存在意義を疑う提督は多いだろうが、その程度
--Ju87は弩級戦艦なら一撃で葬り去ることが出来る1t対艦爆弾による水平爆撃より優れた命中率を誇る急降下爆撃が可能であり、艦載機数で単純に比較することは出来ない。((ただ、グラーフ・ツェッペリンに搭載予定のJu87Cの爆装能力は500~700kgとされており、J
--航空決戦には上記の通り軽空母並の戦力しか期待出来ないが、空母としての航空戦力に駆逐艦に次ぐ速力、軽巡洋艦以上の重武装と装甲を持っているため、戦艦では追いつけず捕捉不可能、重巡洋艦では艦載機に叩かれ、軽巡洋艦や駆逐艦が肉薄してもその装甲と砲
--「航空機運用に特化せず砲戦力も持たせた空母」というと、その後の時流を知る者にとってはどうにも古臭い印象を受けるが、これには参考とされた三段甲板時代の赤城の資料のほか、その後に各空母保有海軍が指向した機動部隊運用戦術の違いも影響していると考
---日本海軍はアウトレンジ攻撃重視となり、長大な航続距離を持つ艦爆と艦攻を主軸として、これらを作戦の全航程にわたって援護しきれるだけの超長距離飛行が可能な艦戦を開発し、運用した。
---アメリカ海軍も正規空母に関しては同様の戦術を想定したが、日本ほどには航続距離を重視せず、むしろ機体の防御力にペイロードを割いた。また圧倒的な数が配備された軽空母と護衛空母は、艦爆・艦攻よりも艦戦の搭載を重視し、船団防空や対潜哨戒を主任務
---これらに対するドイツ海軍の戦術はいまひとつはっきりとしないが、時期を見ると従来の通商破壊戦に新戦力として投入する意図はあったものと思われる。すなわち自艦の搭載機だけで打撃力を成すのではなく、僚艦と緊密に連携しながら、艦隊防空・制空権の維
巡洋艦と軽空母の特徴を組み合わせた艦だと捉えることもできるだろう。&color(Silver){航空巡洋艦、いや、むしろ戦後のキエフ級か?};
---また第二次世界大戦時において、自国での航空母艦の建造で完成まで辿り着いたのは日米英と仏の4か国のみで、航空母艦を持たない大半の国には十分な脅威になりえる。戦力評価としては、相手が複葉機が艦上機として現役だった地理的にも近いイギリスやフラン
}}
--もしも実戦運用されていたならば、中途半端な性能の正規空母として評価されたのか、それとも航空による通商破壊戦で無視できない結果を残していたのか。すべては歴史のifの中だが、なかなか興味深いものである。
&br;
#shadowheader(2,計画)
-ご存じZ計画によって計画された…というわけでもない。彼女の予算は[[Bismarck]]と同じ1935年度計画で承認されたもので、Z計画では既計画として組み込まれた。
2番艦ペーター・シュトラッサーも翌36年度にティルピッツと共に承認されている。
&br;
-しかし彼女は産まれる前から不遇だった。空母の命とも言うべき艦載機についてはゲーリングがごり押しで所有権を主張し、((つまり海軍の艦に空軍の艦載機が同居するような状態である。作戦立案・遂行や指揮系統、それに兵站などの面で重大な支障が出るだろう
なんとか工程約90%まで完成していたにもかかわらず、最終的にはバレンツ海海戦(レーゲンボーゲン作戦)での敗北に激怒したヒトラーが下した「''全ての大型水上艦の解体・建造中止''」という極端な命令((これに絶望した海軍総司令官エーリヒ・レーダー元帥は辞
--ただ、進水することすら叶わなかった妹に比べれば、水面に浮いた経験があるだけまだマシと言えるかもしれない。&color(Gray){ドイツの扶桑型姉妹ポジションか?};&color(Silver){何にせよ、ちょび髭許すまじ。};
-艦載航空隊となる予定だった第186空母航空団(Trägergeschwader 186)も建造中止に伴い陸上航空隊として各地を転々とすることになった。
--余談だが上記航空団に所属する第5戦闘機中隊(Trägerjagdstaffel 5)のBf109Eは胴体側面に箒に跨った魔女のマーキングを施していた。&color(Silver){元祖ス〇ライクウィッチーズ?};
-ブレーマーハーフェンの北港は元々グラーフ・ツェッペリン級空母の停泊を想定して建造されたが、建造中止のために実際に彼女たちが使用することはなかった。
&br;
#shadowheader(2,設計)
#fold(諸元){{
諸元
|CENTER:45|CENTER:BGCOLOR(#eeeeee):45|150|150|c
|>|BGCOLOR(#777777):|~初期段階|~設計変更後|
|~排水量|基準|23,200t|24,500t|
|~|満載|29,720t|33,550t|
|>|~水線長|>|250m|
|>|~全幅|27m|31.5m|
|>|~吃水|7.35m|8.5m|
|>|~機関出力|>|200,000馬力(ギヤードタービン2基4軸)|
|>|~速力|35.0kt|33.8kt|
|>|~航続距離|>|19kt/8,000海里|
|>|~兵装|>|[[15cm連装砲架>15cm連装副砲]]8基16門(片舷8門)&br;[[10.5cm連装高角砲>10.5cm連装砲]]6基12門(両舷指向可能)&br;37mm連装機関砲11基22門&br;[[20mm四連装機銃>2cm 四連装FlaK 38]]7基28丁|
}}
-上述のように、ドイツ最初の空母として様々な試行錯誤が盛り込まれている。
--空母としての能力は搭載機数43機で軽空母程度だが、軽巡洋艦と殴り合って勝てるぐらいの武装と装甲を持っていた。&color(Silver){元戦艦の一航戦とは比較しないように。「ここは譲れません」「上々ね」};
--格納庫は2段式で面積は5,450m²と翔鶴型(5,550m²)や[[アークロイヤル>Ark Royal]](5665m²)と同規模かつ[[ヨークタウン級>Hornet]](4200m²)よりも大きい。搭載機の内訳はFi167を20機、Ju87Cを13機、Bf109Tを10機それぞれ収容予定で、これ
ゲームにおける改造前の搭載数はこれに由来するとみられる。
---面積の割に搭載数が少ないのは北海や北大西洋という荒い海を行動範囲として想定していたことから露天駐機ができないことなどに起因する。
そのため艦載機次第で80機ほどが搭載可能とする意見も存在する。
--一般に[[装甲>大鳳]][[空母>Victorious]]と呼ばれるような艦には劣るものの飛行甲板にはある程度の装甲が施されており、エレベーターには40mm、それ以外の部分には20mmの装甲厚を確保している。
//面積の割に云々はドイツ語版ウィキペディアより。出典は「Manfred Wilske: Das deutsche Flugezugträgerprojekt Graf Zeppelin entsteht.」とのことなので現物をお持ちの方がいらっしゃれば確認していただけると助かります。
//Bf109Tの翼折り畳みの件は折りたためると記載しているものもあったため一旦削除
&br;
-搭載予定の戦闘機は傑作戦闘機Bf109の改造型[[Bf109T>Bf109T改]]。
雷撃機は複葉機だが当艦に搭載する艦上雷撃機として開発されたFi167。
爆撃機は先に実装されている初の海外機でお馴染みの[[Ju87C>Ju87C改]]。
--またBf109とのパーツ共有を前提に艦上戦闘機として開発が進められたMe155もある。
--だがこれらの機体、どれも何かしらの問題点を抱えていた。
--搭載機については後に見直され、上述のMe155と雷爆統合機Ju87E型とする予定だったといわれている。
#fold(-Bf109についてはこちら。){{
--まずBf109T。原型機は大戦を戦い抜いた傑作機なのだが、構造上主脚のスパン(両主脚の幅)が非常に狭く、着陸時の姿勢が不安定で陸上基地ですら転倒しやすいという根本的欠陥があった。
---この対策として、艦載型への改造に当たって主脚が折れないよう補強が行われ、主翼の延長を行い翼面荷重を低く抑えた。さらに高揚力装置も強化されているため、原型機よりも短距離離着陸性能が優れ、軽快な旋回性能を持っていた。
---その影響もあって陸上基地では離着陸性能の向上が評価されていたが、実際洋上の飛行甲板での運用時はどうなったのか、今となっては知るすべもない。
---また、原型機は航続距離が根本的に短いという問題もあった。
戦闘機動なら零戦と大差ない、と言う意見があるが、艦載機の基本として、艦隊運動にまで影響がある離着艦時間はできるだけ少ないほうがよく、すなわち飛び続けられることも重要である。零戦の大航続能力も、元は空母の頭上を守り続けるために要求されたもので
さらに出撃して攻撃後、帰還時に燃料が足りなくなると機体・搭乗員共に無為に失ってしまう。陸続きなら搭乗員は最悪歩いて帰れるが、海上では味方の哨戒機が拾ってくれない限り生還は極めて難しくなる。
空にガソリンスタンドが存在しない以上、省エネ運転でも飛び続けられなければ空母艦載機として使い勝手が悪いのである((実際、ガダルカナル上空で負傷した大空のサムライこと坂井三郎氏は、零戦のエンジンを調整、今で言うエコモードに切り替えて5時間もの飛
---日本の搭乗員からは「ドイツの戦闘機はトンボじゃなくてバッタだ、ブーンと飛んだかと思えば直ぐに降りてくる」等と揶揄される程であり、発艦→空中集合→進撃→攻撃→帰投着艦と考えると、仮に完成していたとしても、戦爆混合の攻撃が出来たのか、非常に疑問
---結局のところはというと、T型は原型であるE型に主翼の延長等の改修を行うことにより最終的には1,000km程度の航続距離を確保できたようだ。
この値はF2AやF4F、日本の同年代の機体である九六艦戦と比べるならばやや劣るものの、ホーカー・シーハリケーンに対してはやや勝っているものであり、航続距離の面において計画当初としては決して艦戦として不適格と決め付ける程劣る機体ではなかった。
但し、度重なる建造中断によってグラーフ・ツェッペリンの就役計画が大幅に遅れていたため、仮に就役出来ていたとしても時代遅れの機体であっただろうということは否めない。
---後に、Bf109E型ではなくBf109G型をベースした艦載機型が考えられ、Me155へと発展した。
}}
#fold(-Fi167についてはこちら。){{
--Fi167は……複葉機。イギリスの[[ストリングバッグ>Swordfish]]といい勝負の複葉機である。
ちなみに任務もソードフィッシュと同じ雷撃が主用途のひとつとして考えられていた。
爆撃や偵察・哨戒にも使用可能な多用途機であり、このへんも[[ソードフィッシュ>Swordfish Mk.III(熟練)]]とかぶっている。
&color(Silver){全体的に細身な胴体で、やたらカッコイイ気がしないでもない。};
%%そもそも複葉機でありながら一部で戦果を挙げたソードフィッシュと[[零式水上観測機]]は異端な存在なんや……。%%
---開発時点ではまだ良かったのだが、大戦が進み建造再開を決断するころには完全に時代遅れとなっていた。
用兵側が「雷撃機いらなくね? 爆撃機だけでよくね?」と言いだしたこともあって((「北欧空戦史」によると、ある士官は「直接当てればいいのに、なぜわざわざ水に落とさなければいけないのかね?」と聞いたそうである。実際は浸水を引き起こす魚雷攻撃は船に
更にはJu87自体も750-905kgの魚雷を搭載しグラーフ・ツェッペリンで運用される予定だった雷撃型のJu87D-4の試作を行っており、立場を失ったFi167はJu87CとJu87D-4に役目を譲り、静かに一線を去っていった。
他にもJu87D-4またはD-5をベースにして爆撃や雷撃、偵察などが可能な機体も計画されたと言われており、一説にはJu87Eがこの機体であるとされている。
詳細はWikipediaで解説されているのでそちらを見られたし。
---一部の機は売却先のクロアチアで輸送任務に従事していたが、ここで1機が英軍のP-51B/C(マスタング Mk.III)5機と交戦。相打ちになりながらも1機を撃墜することに成功している。
---なお複葉を採用したのは信頼性確保とSTOL性能確保のためだったので下部主翼を外しても十分な飛行が可能であった。
}}
#fold(-Ju87Cについてはこちら。){{
--そしてJu87C。傑作機スツーカであるが、42年ともなればバトルオブブリテンの洗礼を受け、もはやイギリス軍に対抗できるものではないとみなされていた。
そんなスツーカに戦力を頼らざるを得なかった点からもナチスドイツの迷走ぶりが窺えるのである。
---ちなみに艦これでは実質的なスツーカの後継機であるFw190Fの親戚(と思われる架空機体の)[[Fw190T改]]が実装され、若干だが攻撃能力も付随されている。
だが、最大1.8tの爆弾を搭載できたFw190の戦闘爆撃型としては低い火力値なのでおおかた戦闘機型の改装機にロケット弾でも積んでいるのだろう。((Fw190Fで最大1.8tの爆弾を搭載した場合は離陸に数百メートル、一説には1000メートルを超える距離が必要だったと
---また前述のとおり、Fi167が旧式であるためJu87Dを改修して雷装可能な試験機D-4型も作られたが試験機止まりとなった。
}}
#fold(-Me155についてはこちら。){{
--Me155はBf109Tの後継として開発が進められた機体で、Bf109系と部品を共通化しつつも艦上機として改良を加えられた設計により、着艦に関するトラブルは大幅に軽減されたことだろう。
---だが当艦の建造中止で艦上戦闘機としては1機も製造されず、その後設計が急降下爆撃機に高高度戦闘機にとコロコロ変わった。
挙句、開発担当も他社(ブローム・ウント・フォス)に渡って再設計され名称もBV155に変更と迷走の果てに、そのBV155も最終的に試作機2機で終わっている。
}}
#shadowheader(2,余談)
-当初の計画ではGraf Zeppelin級は2隻建造予定。上述の通り、2番艦は「ペーター・シュトラッサー(Peter Strasser)」((WW1のツェッペリン飛行船による爆撃作戦の指揮官となった同名のドイツ海軍将官が由来。))と名付けられる予定であったというのが定説である
&color(White){某ゲームに登場する超巨大二段空母ではない。};
英独海軍協定で得られた空母の建造枠4万7千トンを丁度等分して計画されており、その後Z計画によって2隻の空母が追加された。ただしペーパープラン化したのは言うまでも無い。
&br;
-大戦の推移で必要性を痛感した結果、様々な改造空母のプランが立案されては消えていった。
--アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦4番艦「ザイドリッツ(Seydlitz)」は進水済みで艤装工事も大半が済んでいたにもかかわらず「ヴェーザー1(Weser-1)」計画のもと軽空母へと計画変更された((日本でも建造途上の改鈴谷型重巡洋艦「伊吹」の軽空母への改装が
--総じて言えるのは火力が強力で搭載能力が低いこと。
---もっとも、どうせ1、2隻しか用意できない以上は搭載機を無理して増やしても機動部隊運用など不可能なので意味がなく、規模が違う米機動部隊や英機動部隊なんかとガチ航空戦なんて自殺行為。
それならば無理しない程度に留めて、通商破壊やUボート支援の索敵と防空だけに絞った方が良いというわけである。
&br;
-ミッドウェー海戦で[[正>赤城]][[規>加賀]][[空>蒼龍]][[母>飛龍]]四隻を喪失した日本海軍が戦力回復のため本艦の購入を打診したが、「極東への回航は不可能」と拒否され、シャルンホルストの買収、改造へと繋がったと思われる。こんなエピソードや設計段階
&br;
-建造が中断された本艦は1940年7月に掃海艇ノーチラスに護衛されゴーテンハーフェンに移動して材木倉庫として利用されていた。その後独ソ開戦に伴いバルト海沿岸のシュテティン((WWII当時はドイツ領(Stettin)。現・ポーランド領のシュチェチン(Szczecin)。))
--戦後、ソ連軍に接収された本艦は1946年3月に浮揚されて洋上基地(Плавучая база)に艦種変えされ、艦名もPB-101(ПБ-101)に改められた。
1947年8月、ユーリ・フョードロヴィチ・ラル中将((Yuri Fedorovich Rall、キリル文字では「Юрий Федорович Ралль」))の命によりバルト海にて駆逐艦隊と魚雷艇隊の演習で標的艦となった。本艦は駆逐艦「スラーヴヌイ((「Славный」、「名誉ある」「光栄ある」と
#fold(--轟沈台詞に言及するネタなので折り畳み。){{
---艦娘の轟沈台詞は別れの言葉や悔いる想い、沈むことへの恐怖などを口にすることが多い。しかし、戦いの中で沈むことに満足したのか、彼女は''笑いながら沈んでいく。''
---落ち着きのある立ち振る舞いや声色の裏に、自分が未成艦であるというコンプレックスを抱えているのかもしれない。
}}
2006年にポーランドの石油資源探索会社によって、バルト海に沈んでいたところを発見されている。
&br;
-艦名は「ツェッペリン伯爵」(((「Graf」はドイツ語で「伯爵」の意味。決して力の求道者という意味ではない。))の意味で、硬式飛行船を実用化した元陸軍軍人フェルディナント・フォン・ツェッペリンに由来する。
--2023年現在ドイツ連邦海軍に同名の艦船は存在しないため、「グラーフ・ツェッペリン」の名を持つ艦は彼女が最後であるが、ニーダーザクセン州クックスハーフェンのノルトホルツを基地とする第3海軍航空団に「グラーフ・ツェッペリン」の名が冠されている。
---空母として竣工することは叶わなかったものの、彼女と同じ名前の航空団は今日もP-3C「オライオン」や[[ドル>Do 17 Z-2]][[ニエ>Do 217 E-5+Hs293初期型]][[社>Do 217 K-2+Fritz-X]]製のターボプロップ機「Do228」を装備しドイツの海を護っている。
---なお、ノルトホルツ基地には「ペーター・シュトラッサー・プラッツ」と名付けられた通り(もしくは地名)が存在する。姉妹艦として生まれるはずだった2つの艦名は、今ひとつの空港の中に共存している形となっているのだ。
--ちなみに、このツェッペリン伯爵の功績を称えカール・タイケ((ドイツの作曲家。「軍艦行進曲」「星条旗よ永遠なれ」と並ぶ世界三大行進曲のひとつ「旧友」を作曲した。))が作曲した「ツェッペリン伯爵行進曲」という曲がある。&color(Silver){%%公式キャラ
#fold(-「硬式飛行船」とは。){{
-「硬式飛行船」とは。
--硬式飛行船とは、アルミや木材などで骨格を作り、その中に複数の気嚢を収納して浮力を得る飛行船で、当時の飛行機の限界をはるかに超える長距離・長時間の飛行ができることから、ヨーロッパ縦断・太平洋横断などの長距離飛行に使われた。
また、第一次世界大戦ではドイツ軍によるロンドン空襲などに使われている。
後に飛行機の性能が向上したことから大型の硬式飛行船は使用されなくなったが、滞空時間が飛行機に比べ格段に長い長所があるため第二次世界大戦では米英海軍が軟式飛行船を偵察や大西洋の対潜哨戒などに使用している。
--「グラーフ・ツェッペリン」と愛称が付けられた飛行船LZ127は1929年に世界一周飛行を行ったことで知られる。
途中で日本にも寄港しており、霞ヶ浦海軍航空隊基地に着陸した。
そこからアメリカへ向けて飛行する際に草鹿龍之介海軍少佐(当時。後に中将)が搭乗し、帰国後は航空戦力の重要性を主張するようになった。
--ツェッペリン伯の飛行船が有名になったことから、「ツェッペリン」という言葉が飛行船の代名詞となった。
イギリスのロックバンド「レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)」は「鉛の飛行船」の意味。
「ぽしゃる」という意味の"go down like a lead balloon"という言葉があり、このballoonをzeppelinに変えたものである。
なお、レッド・ツェッペリンがヨーロッパ大陸での公演中、ツェッペリン伯爵の子孫が「うちの家名を勝手に使うな」と訴訟を起こそうとしたため、一時的にバンド名を変えたことがある。
--蛇足ながら、あのヒンデンブルク号爆発事故により36名の命と共に失われた飛行船・LZ129「ヒンデンブルク((WW1ではドイツ陸軍参謀総長であり「タンネンベルクの英雄」とも呼ばれたヴァイマル共和国大統領パウル・フォン・ヒンデンブルクに由来する。))」も硬
}}
*この艦娘についてのコメント [#comment]
''&size(16){&color(white,red){管理掲示板};からのお知らせ};''
-不適切な発言に対しては、[[&color(red){%%%管理掲示板%%%};>管理掲示板]]で検討した上で''コメントの削除や通報''を行ないます。コメント欄で過剰に反応せず''積極的に報告をお願いします''。
-コメント欄に参加する方は[[新米提督の手引き]]の[[コメントのマナー>新米提督の手引き#h4e0726a]]もご確認いただき、皆が気持ちよく利用できるようご協力をお願い致します。
----
#fold(過去ログ){{
#ls(./)
}}
#pcomment(Graf Zeppelin/コメント18,reply,15)
終了行:
|CENTER:218|CENTER:80|CENTER:80|CENTER:80|CENTER:80|c
|>|>|>|>|~No.232|
|&attachref(./232_2nd.jpg,nolink,Guten Morgen!私が航空母艦、Graf Zeppelinだ。貴方がこの艦隊を預かる提督なのだな。そうか……了解だ。);|>|Graf Zeppelin&br;(グラーフ・ツェッペリン)|>|Graf Zeppelin級&br;1番艦 正規空母|
|~|>|>|>|~艦船ステータス(初期値/最大値)|
|~|~耐久|70|~火力|10 / 40|
|~|~装甲|29 / 57|~雷装|0|
|~|~回避|29 / 49|~対空|40 / 70|
|~|~搭載|43|~対潜|0|
|~|~速力|高速|~索敵|40 / 69|
|~|~射程|中|~運|4 / 39|
|~|>|>|>|~最大消費量|
|~|~燃料|55|~弾薬|65|
|~|~艦載|>|>|~装備|
|~|20|>|>|[[Bf109T改]]|
|~|13|>|>|[[10.5cm連装砲]]|
|~|10|>|>|未装備|
|~|>|>|>|COLOR(GRAY):装備不可|
|>|>|>|>|~改造チャート|
|>|>|>|>|''Graf Zeppelin'' → [[Graf Zeppelin改]](Lv50)|
|>|>|>|>|~図鑑説明|
|>|>|>|>|LEFT:Graf Zeppelin級航空母艦一番艦、Graf Zeppelinだ。&br;立体的な通商破壊戦を展開できる重武装の本格空母だ。&br;建造には日本の空母「赤城」の技術も参考にしたらしい。日本の艦隊…か……楽しみだな。|
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。
#fold(CV:早見沙織、イラストレーター:島田フミカネ (クリックするとセリフ一覧が開きます)){{
CV:早見沙織、イラストレーター:島田フミカネ
#shadowheader(2,[[定型ボイス一覧>Graf Zeppelin/定型ボイス]])
#table_edit(Graf Zeppelin/定型ボイス)
~
#shadowheader(2,[[時報ボイス一覧>Graf Zeppelin/時報ボイス]])
#table_edit(Graf Zeppelin/時報ボイス)
~
#shadowheader(2,[[季節ボイス一覧>Graf Zeppelin/季節ボイス]])
#table_edit(Graf Zeppelin/季節ボイス)
~
}}
*ゲームにおいて [#about]
-2015年11月18日のアップデートで新規に実装。2015秋イベント『[[突入!海上輸送作戦]]』の[[E-4>突入!海上輸送作戦#area4]] ボスマスドロップ艦。
-Graf Zeppelinの実装により''ドイツ艦娘だけの6隻艦隊''が編成可能となった。
--ただし現時点でイベント海域限定がGraf Zeppelinを含む3隻と多く、残りも一朝一夕では手に入らないため編成難度は極めて高い。
**基本性能 [#spec]
-射程は[[五航戦>翔鶴改二]][[改二>瑞鶴改二]]および改造前の[[Saratoga]]同様''初期で中射程''。ただしこちらは正規空母固定なので中破で砲撃戦参加不可能になる。1巡目でのパスの順番が早くややリスクが高め。
&br;
-史実のグラーフ・ツェッペリンは、ドイツ降伏の直前まで避難先で生き延びたものの、艦これでは初の未成艦である。
--自沈後接収されて引き上げられたかと思えば標的艦としてまた沈んでいった。
---これらのためか、未改造Lv1時点での運の初期値は4と実装時点では[[大鳳]](2)・[[陸奥]](3)に次ぐワースト3位だった。
***夜戦砲撃について [#NightBattle]
-本艦最大の独自性として''味方空母初の夜戦砲撃可能''という特徴がある。
--もっとも夜戦砲撃計算式((敵味方共に空母は通常昼では専用式だが、夜戦では通常通り火力+雷装の合計値となる。その結果特殊艦種クラスの攻撃力しかない。))の関係で昼より圧倒的に弱くなるので、大きな戦果は期待しづらい点は留意。
--改造前は3スロでどう考えても夜戦攻撃力はお察し。夜戦も見越した装備はせめて改造後にしよう。
--夜戦の仕様上中破でも夜戦砲撃を行ってくれる。また、昼戦と違い艦載機は必要ない。副砲2つで夜戦連撃も一応可能。
---なお、実装当初は夜戦攻撃が艦載機を飛ばす演出(敵のヲ級flagshipと同様)となっていたが、[[運営ツイート>https://twitter.com/KanColle_STAFF/status/667503717675986944]]によると実装ミスであり、砲撃演出に修正された。
これは彼女が対艦用に[[15cm連装砲>15cm連装副砲]]を搭載していたこと(小ネタ参照)にちなむものだろう。
&color(Silver){[[20.3cm連装砲]]を搭載した改装空母?知らない子ですね……。&br;14cm砲を搭載してたり[[12.7cm連装高角砲]]を搭載している各空母が夜間攻撃出来ないのも気にしてはいけないのだ。……多分。};
--同じ夜戦砲撃能力は[[大鷹改二]]、[[雲鷹改二]]、[[神鷹改二]]、[[Saratoga]]、[[加賀改二護]]も持っている。エフェクト面は若干異なる。
--ただし''[[夜間航空攻撃>夜戦#NightCombatByAircrafts]]''を行う条件を満たしている場合は、夜戦で''夜間航空攻撃''を行う。((2017年9月12日より。))
---夜間航空攻撃を行うには他の空母と同じく''[[夜間作戦航空要員>夜間作戦航空要員]][[など>夜間作戦航空要員+熟練甲板員]]''と''夜間作戦能力を持つ艦載機''が必要。((現時点でこれらを入手(任務)するには、[[Saratoga Mk.II]]を所持している必要がある
---その際のダメージの計算式は、前述の夜戦砲撃ではなく、''夜間航空攻撃''のものとなる。
---もちろん''夜間飛行機の組み合わせ''によっては一定確率で''空母夜襲カットイン''が発動する。
---艦載機に''[[夜間攻撃機>TBM-3D]]''と''[[夜間>F6F-5N]][[戦闘機>F6F-3N]]''を組み合わせて装備すれば、夜戦砲撃よりも大きな戦果が期待できる&color(Silver){が、攻撃力に大きく影響する搭載数が元々少ないので(改造後でも)攻撃力は他の正規空母と比べ
---なお、''中破''している場合は夜間航空攻撃を行えず、夜戦砲撃を行う。&color(Silver){(攻撃力はお察しください……)};
--夜戦攻撃セリフは夜戦開始セリフの後半部分を切り出したものなのだが、Graf Zeppelinを旗艦にして夜戦突入し、味方艦が探照灯エフェクト(照明弾まで出すとNG)を出してからGraf Zeppelinが攻撃を開始すると、この2つのセリフがちょうど同じタイミングで重
**キャラクター設定について [#character]
-提督たちからの愛称は「グラ子」。
-基本的にはクールで真面目なよくある軍人キャラで、お触りをすると「気安いな」「説明を願おう」と凄まれるが、放置ボイスで提督のことを「中々いい」と評した後に照れ隠しをしたり、バレンタインデーやホワイトデーボイスでは分かりやすく照れるなど意外に
--口調が時折柔らかくなるところを鑑みると、実際の性格はさほど厳格ではないのかもしれない。
-[[改造後>Graf Zeppelin改]]は朝はコーヒーと朝食を用意し、深夜にもコーヒーを淹れてくれるなど甲斐甲斐しいところが垣間見える。
--同じく改造後には夕食時に「正規空母の会」なる集まりに招かれ[[大鳳]]に作法を尋ねる様子がうかがえる。
-設計の参考にしたといわれる[[赤城]]とは節分ボイスで豆を投げたり、正規空母の会に招かれるなど良好な関係を築いている様子。
-海外艦の例に漏れず[[Prinz Eugen]]に怪しい日本語を仕込まれている上にスイカ割りを武道だと勘違いしている。%%実際に挑戦している姿を見てみたいものだ。%%
-秋ボイスの「オクトーバーフェスト」とはドイツ南部のバイエルン州で毎年秋に行われる祭り。日本でいうところの屋台や移動遊園地などが展開する大規模なもので、中心となるのはビアツェルト(Bierzelt)と呼ばれるビールなどを出す仮設レストランである。
--日本でも上記を模した催しが各地で行われることがあるが、「オクトーバー(10月)」の名に反して秋以外のシーズンにも行っていることがある。
#fold(デザインに関するイラストレーター本人のつぶやき。){{
デザインに関するイラストレーター本人のつぶやき。
>[[ノーマル状態は、39年に艦首をアトランティックバウに改修後(進水時は垂直ぽい)、建造中断にならずにそのまま実戦化されたところを想定しています。&br;改では工事再開後に追加されたバルジを艦娘状態でも再現しました。>https://twitter.com/humikane/s
[[塗装に関してはなにぶん未成艦であるため、42~3年ごろ、ノルウェーにいたティルピッツと同系統の塗装を施しています。&br();それ以外には、甲板パーツ先端の機銃を、3.7cm SKC/30(ノーマル)から3.7cm flak42(改)に変更しています>https://twitter.com/
[[艦載機は、腰のポーチに金属エッチングカードの状態で格納されています。このカードを甲板エレベーター部裏のカードスロットにセットすると、不思議パワーで組み上がりカタパルト発進後実体化します。>https://twitter.com/humikane/status/6685118271945728
[[実物は、カタパルト使用時に機体を乗せる台があるんですが、絵だと小さすぎてわからないので省略してます。&br();基本的にこれまでの独艦フォーマットを踏襲しつつ、肩から甲板パーツを下げたシルエット、船体を模した靴部分は気持ち日本空母のテイスト>htt
[[かかと部分には、実物に搭載されていたらしい、シュナイダープロペラを描いています。>https://twitter.com/humikane/status/668513422229635072]]
[[ツェッペリンが実際どこまで赤城の設計を参考にしてるか知識がないのですが、エレベーターの設計がそうらしい、との記述をみました。&br();エレベーターを「艦載機を格納位置から発進位置まで運ぶ機構」とすれば、艦娘においては手がそうなります。二人の手
[[手、というか手相かな>https://twitter.com/humikane/status/668515789197017088]]
[[そういえば、日本空母が弓や符術などファンタジー寄りの要素があるので、ツェッペリンのケープも西洋マジシャンの衣装ぽいテイストとして描きました。入ってる模様はケルト結び。>https://twitter.com/humikane/status/668683227582730240]]
-
//上のマイナスだけの行は、小ネタ以下の表示位置のずれ補正用なので消さないこと。
}}
&br;
-[[最近実装された空母>葛城]]のお約束になっているのか、台詞がとにかく長い。
--敵の1発目の攻撃で小破した際に流れる台詞は、双方の攻撃が1巡する頃まで続く。
--なぜか昼の砲撃戦時に「追撃」などと夜戦を意識した台詞が流れ出すことがある。夜戦台詞と共用しているのか、台詞登録が誤っているのかもしれない。
-編成・出撃時ボイスの「Lichten des Ankers!」は「抜錨!」をそのままドイツ語訳したと思われる((英語で言えば"Weigh anchor!" (Lichten=Weigh)。『海色』の歌詞のあれである。))。誤りではないが、より自然な文法なら「Lichtet den Anker!(リヒテット・デ
//指摘に加筆をした最初の者です。自然な文法と「一般的な号令」の区別は豆知識的に残してもいいと思います。
//ドイツ提督の指摘を始めに書いたものです。↓の文法の説明はここまで詳しく説明することも無いと思いますのでコメントアウト致しました。
//ドイツ語の標準的な文法としては対格(4格)で命令法複数とし「Lichtet den Anker!(リヒテット・デン・アンカー!)」とするのがより的確だと思われる(台詞のように、属格(2格)を用いた~ des Ankers!でも必ずしも誤りとはいえない((日本語で言えば、「錨を引
//Lichten des Ankers!は抜錨(錨の引き上げ)という名詞的に用いられていると思います。
*小ネタ [#trivia]
#fold(艦歴){{
艦歴
|CENTER:BGCOLOR(#eeeeee):40|CENTER:40|650|c
|1936|12.28|キール・ドイッチェヴェルケ造船所において起工|
|1938|12.8|進水|
|1940|6.|工事中断|
|1942|5.|工事再開。船体部分の改修やカタパルト追加の工事も同時進行される|
|1943|1.|大型艦建造停止命令により工事中止|
|>|>|CENTER:BGCOLOR(#eeeeee):その後、空襲を逃れるためバルト海沿岸のシュテッティンへ疎開。|
|1945|4.25|ソ連軍の接収を恐れ自沈|
|1947|2.3|ドイツ国防軍解体によりソ連軍に割り当てられ、「PB-101」と改名される|
|~|8.14|ソ連軍により浮揚されスヴィネミュンデまで曳航される|
|~|8.17|魚雷艇TK-420、駆逐艦Славныйの演習標的艦となり沈没|
|2006|7.12|波国の石油資源探索会社により艦体が発見される|
}}
-Graf Zeppelin級のネームシップ。ナチス政権下のドイツが建造……しようとした2隻の正規空母、その1番艦。設計はヴィルヘルム・ハデラー((Wilhelm Hadeler, ベルリン工科大学准教授))によるもの。
政治的なグダグダで幾度も建造中止の危機にさらされながらも、工程90%前後と完成寸前まで迫っていたが、結局は%%ちょび髭の癇癪%%ヒトラー総統の無茶振り((「通商破壊ならUボートの方が向いている」「東部戦線・アフリカ戦線で連合国軍の反攻が始まっている
--一応、進水は完了してシルエットが水上へと浮いており、仮称「A」航空母艦改め「Graf Zeppelin(グラーフ・ツェッペリン)」という命名も為されていた。%%モルヒネデブ%%ヘルマン・ゲーリング国家元帥も出席し、ツェッペリン伯爵の娘であるヘレン・フォン・
---これに対して2番艦・仮称「B」航空母艦は進水することも無く、予定されていたと言われる「Peter Strasser(ペーター・シュトラッサー)」の名も与えられず、最終的にドック上で解体されることになった。
&br;
-その設計に際しては同盟国であり、自慢の海軍を有していた日本が大いに助けとなる。
--しかし、時は昭和10年(1935年)、この頃は日本も航空機が発展途上であり空母の設計や運用手段もまだ確立していない時代。[[蒼龍]]((蒼龍も原案のG6案で20.3cm主砲、改訂されたG8案でも15.5cm主砲を搭載する航空巡洋艦じみた代物で、それが1934年の友鶴事件
当時の帝国海軍がエルンスト・アウグスト・ロス空軍少佐率いるドイツ側調査委員会に船体を見せて情報を提供したのは元々は巡洋戦艦として建造された大改装前の[[赤城]]、すなわち、当時の試行錯誤の塊であり、巡洋戦艦の装甲を船体に持ち、重巡洋艦と同じ連装
なおドイツが主に求めていたのは空母や航空隊の運用といったソフトウェア面であり、ハード面はエレベータなど航空関係の艤装に関係するものは参考にされた。
---[[神鷹]]改装にあたって、日本海軍は空母はこうつくるんだとドイツに教えるつもりでやったというように両者の認識の隔たりは埋まらなかったようである。
---この件に関して帝国海軍は積極的に機密事項でもある空母運用を乗艦のうえ見学させるなど、相当な配慮を実施している。
本来ならば完成していないものの蒼龍あたりの資料を送ることもできたであろうが、帝国海軍は排水量16,000トンと軍縮条約違反の蒼龍を、対外的には条約の制限内である10,000トンと公表しており……当然そんな国家機密がバレる資料を国外に出せる訳もなく。
//(赤城の技術供与はドイツに行ってた山本五十六が音頭をとっているため、自分が艦長やっててよく知ってる赤城を推薦したという流れ、という説もあるが、軍事機密の供与は一個人の意志でどうにかなるものではなく、海軍として「赤城の資料なら構わんだろ」と
//当時のドイツは中国で日本と戦ってる国民党の軍事顧問もやっており、ある意味敵対もしてた中では破格の待遇であったともいえる。)
//上記をコメントアウトしました。記述されているのは確証がない説である上、マル3計画の始動は1937年です。情報提供当時は蒼龍飛龍などを含むマル2計画の前半工程です。翔鶴型は当然建造にも着手していません。
---ドイツ側も空母の裏側まで見せてくれたためか、感謝して進水式には日本の武官を招待して直接お礼を言っている。((技術提供の見返りとしてドイツから贈られたのは様々な工作機械や各種部品の製造技術であり、これらは各種航空機の量産化や戦艦大和の建造に
&br;
-陸軍国ゆえに設計には色々な課題があったものの、ドイツならではの先進的ギミックも多い。最たるものがカタパルトだろう。
日本では実現できなかった甲板据え付けの発艦用カタパルトを、ドイツならではの技術で開発にこぎつけたのである((最終的には取り外され、イタリアの空母「[[Aquila]]」に渡ることになる。))。
-
#fold(どんな仕掛けだったかというと。){{
どんな仕掛けだったかというと。
-この発艦用カタパルトは格納庫内で専用の架台に艦載機を乗せてあらかじめ脚を折り畳み、エレベーター経由で敷かれたレール上を移動して飛行甲板のカタパルトまで移動、射出は架台ごと加速させて行う。
加速させる方法は違うものの、簡単に言えば通常のカタパルトを甲板埋め込み式にしたも同然の物であり、唯一の利点は機体を乗せた架台をカタパルトにセットするためのクレーンが甲板上に必要無かったくらいである。
一方、使用済みの架台を速やかに格納庫に戻すための機構が設けられており、可能な限り速いサイクルでの発艦作業が可能なように考慮されている。
--この方式では甲板カタパルト装備の「発艦体制にある艦上機を甲板に並べておける数を増やせる」という大きなメリットが生きてこない点は注意が必要である。その一方、発進システムの付随機構として、エンジンオイルヒーターの装備が計画されていた点も見逃せ
格納庫内では最大8機分を同時に賄う蒸気式のものを使用してエンジン停止中に運転温度までの予熱が可能。さらに補助的な電気式のものを使用することで、甲板上でも温度の維持が可能となる予定だったという。
これらがうまく機能していたとすれば、他国よりも素早く搭載機を暖気し、発艦体制へと移行させることが可能だったはずである。搭載予定機がすべて液冷エンジン搭載機であったことも関連していると思われる。&color(Silver){まさか[[伊400>伊401]]と同じ発想を
-動力には圧縮空気を採用している。
最初は[[ビスマルク>Bismarck]]やプリンツ・オイゲンにも搭載されている火薬式、しかも並べた火薬ペレットに順番に着火し、燃焼ガスで加速していく…という、仕組みを聞くだけで頭が痛くなりそうな奇天烈なギミックも考えていたが、((考え方としては後の報復兵
--スペック上は2つのカタパルトで30秒に1機、計18機を連続で打ち出す能力を持っている。
実戦での信頼性は未知数だが、地上試験ではそこそこの結果を示していた。
フルに使うと圧縮空気の再充填に1時間近くかかるというどうしようもない欠陥も抱えていたが、少数の緊急発進機や定期の哨戒機であれば、わざわざ艦を風上に向けて全力で走らせずとも早急に発艦させる程度のことは可能だったのではないだろうか。
-後に連合国側で実用化された甲板装備型カタパルト(ホールドバックと呼ばれる器具で機体を甲板に直接繋ぎとめておき、ブライドルワイヤという鋼索でこれまた機体とカタパルトのシャトルを直接繋いで加速力を伝え、機体自体の降着輪によって滑走する)に比べ
アメリカとイギリスにしても油圧式カタパルトの容量不足に悩まされており、結局打ち出し重量と連続射出能力を完全に両立するには蒸気式カタパルトの実用化を待たねばならなかった。
}}
&br;
-艦これ空母界隈において初の夜戦攻撃を実現した彼女だが、対水上レーダー、対空監視レーダー、火器管制装置4基という充実した電探機器などを搭載している。
その指揮管制能力は自艦の艦載機にとどまらず、地上からの友軍機の指揮をも昼夜問わずに可能にするというまさに飛行管制の鬼である。
&color(Silver){ゲーム中の夜戦では航空攻撃じゃなくて砲撃だけどね。};
-またキール運河での取り回しなども考慮して、艦首両舷に補助動作用のフォイトシュナイダー・プロペラ(VSP)を1基づつ装備している。
--回転する円盤に垂直に取り付けられた羽根の角度を調整することで、任意の方向への推力を作ることができるプロペラで、通常の舵とスクリューを持つ船より小回りが効く(360度超信地旋回も可能)利点があったため、かつては港内で活動するタグボートや消防艇、
&br;
-機関は……[[アドミラル・ヒッパー級>Prinz Eugen]]などと同じ方式の、ラ・モント高圧ボイラー16基。&color(Silver){そんな鍋釜で大丈夫か?};
--やはり未成艦ゆえに性能には未知の部分が多いのだが、他艦での実績を考慮すると、この部位の信頼性が運用上一番のネックとなっていた可能性も無くはない。
&br;
-艦、艦載機、技術力、乗員の資質等、単体で見ると問題は無いのであるが、最初の空母ということもあり多数の問題点を抱えていた。&color(White){はぁ。……空はあんなに青いのに。};
#fold(問題なのは船と言うより空母の存在価値とも言える艦上機の性能である。){{
問題なのは船と言うより空母の存在価値とも言える艦上機の性能である。
-艦上機としては致命的な航続距離による攻撃範囲の狭隘さは言うに及ばず、特に問題なのはその離陸距離である。
比較例をあげるとBf109戦闘機(約350m)に対し零戦(180m)、Ju87攻撃機(500m)に対し[[九九式艦爆]](230m)[[九七式艦攻]](270m)
これはJu87は当然として、Bf109ですら増槽を付けたらカタパルトやRATO無しで発艦出来るのか?と疑問に思う程である。
ただし、各機種の艦載機型には改修が施されているため上記の数値が参考になるか怪しいものであるということを付け加えておく。
}}
#fold(一方で、戦訓を踏まえるにデメリットとは言い切れない要素もある。){{
一方で、戦訓を踏まえるにデメリットとは言い切れない要素もある。
-搭載機数に関わらずツェッペリンのカタパルトは連続使用回数に限度があり、仮に1度の出撃で18機出せるとしても、[[ひゃっはぁー!>隼鷹]]さん以下で[[初代甲板胸>龍驤]]並みの攻撃能力しか発揮出来ない正規空母の存在意義を疑う提督は多いだろうが、その程度
--Ju87は弩級戦艦なら一撃で葬り去ることが出来る1t対艦爆弾による水平爆撃より優れた命中率を誇る急降下爆撃が可能であり、艦載機数で単純に比較することは出来ない。((ただ、グラーフ・ツェッペリンに搭載予定のJu87Cの爆装能力は500~700kgとされており、J
--航空決戦には上記の通り軽空母並の戦力しか期待出来ないが、空母としての航空戦力に駆逐艦に次ぐ速力、軽巡洋艦以上の重武装と装甲を持っているため、戦艦では追いつけず捕捉不可能、重巡洋艦では艦載機に叩かれ、軽巡洋艦や駆逐艦が肉薄してもその装甲と砲
--「航空機運用に特化せず砲戦力も持たせた空母」というと、その後の時流を知る者にとってはどうにも古臭い印象を受けるが、これには参考とされた三段甲板時代の赤城の資料のほか、その後に各空母保有海軍が指向した機動部隊運用戦術の違いも影響していると考
---日本海軍はアウトレンジ攻撃重視となり、長大な航続距離を持つ艦爆と艦攻を主軸として、これらを作戦の全航程にわたって援護しきれるだけの超長距離飛行が可能な艦戦を開発し、運用した。
---アメリカ海軍も正規空母に関しては同様の戦術を想定したが、日本ほどには航続距離を重視せず、むしろ機体の防御力にペイロードを割いた。また圧倒的な数が配備された軽空母と護衛空母は、艦爆・艦攻よりも艦戦の搭載を重視し、船団防空や対潜哨戒を主任務
---これらに対するドイツ海軍の戦術はいまひとつはっきりとしないが、時期を見ると従来の通商破壊戦に新戦力として投入する意図はあったものと思われる。すなわち自艦の搭載機だけで打撃力を成すのではなく、僚艦と緊密に連携しながら、艦隊防空・制空権の維
巡洋艦と軽空母の特徴を組み合わせた艦だと捉えることもできるだろう。&color(Silver){航空巡洋艦、いや、むしろ戦後のキエフ級か?};
---また第二次世界大戦時において、自国での航空母艦の建造で完成まで辿り着いたのは日米英と仏の4か国のみで、航空母艦を持たない大半の国には十分な脅威になりえる。戦力評価としては、相手が複葉機が艦上機として現役だった地理的にも近いイギリスやフラン
}}
--もしも実戦運用されていたならば、中途半端な性能の正規空母として評価されたのか、それとも航空による通商破壊戦で無視できない結果を残していたのか。すべては歴史のifの中だが、なかなか興味深いものである。
&br;
#shadowheader(2,計画)
-ご存じZ計画によって計画された…というわけでもない。彼女の予算は[[Bismarck]]と同じ1935年度計画で承認されたもので、Z計画では既計画として組み込まれた。
2番艦ペーター・シュトラッサーも翌36年度にティルピッツと共に承認されている。
&br;
-しかし彼女は産まれる前から不遇だった。空母の命とも言うべき艦載機についてはゲーリングがごり押しで所有権を主張し、((つまり海軍の艦に空軍の艦載機が同居するような状態である。作戦立案・遂行や指揮系統、それに兵站などの面で重大な支障が出るだろう
なんとか工程約90%まで完成していたにもかかわらず、最終的にはバレンツ海海戦(レーゲンボーゲン作戦)での敗北に激怒したヒトラーが下した「''全ての大型水上艦の解体・建造中止''」という極端な命令((これに絶望した海軍総司令官エーリヒ・レーダー元帥は辞
--ただ、進水することすら叶わなかった妹に比べれば、水面に浮いた経験があるだけまだマシと言えるかもしれない。&color(Gray){ドイツの扶桑型姉妹ポジションか?};&color(Silver){何にせよ、ちょび髭許すまじ。};
-艦載航空隊となる予定だった第186空母航空団(Trägergeschwader 186)も建造中止に伴い陸上航空隊として各地を転々とすることになった。
--余談だが上記航空団に所属する第5戦闘機中隊(Trägerjagdstaffel 5)のBf109Eは胴体側面に箒に跨った魔女のマーキングを施していた。&color(Silver){元祖ス〇ライクウィッチーズ?};
-ブレーマーハーフェンの北港は元々グラーフ・ツェッペリン級空母の停泊を想定して建造されたが、建造中止のために実際に彼女たちが使用することはなかった。
&br;
#shadowheader(2,設計)
#fold(諸元){{
諸元
|CENTER:45|CENTER:BGCOLOR(#eeeeee):45|150|150|c
|>|BGCOLOR(#777777):|~初期段階|~設計変更後|
|~排水量|基準|23,200t|24,500t|
|~|満載|29,720t|33,550t|
|>|~水線長|>|250m|
|>|~全幅|27m|31.5m|
|>|~吃水|7.35m|8.5m|
|>|~機関出力|>|200,000馬力(ギヤードタービン2基4軸)|
|>|~速力|35.0kt|33.8kt|
|>|~航続距離|>|19kt/8,000海里|
|>|~兵装|>|[[15cm連装砲架>15cm連装副砲]]8基16門(片舷8門)&br;[[10.5cm連装高角砲>10.5cm連装砲]]6基12門(両舷指向可能)&br;37mm連装機関砲11基22門&br;[[20mm四連装機銃>2cm 四連装FlaK 38]]7基28丁|
}}
-上述のように、ドイツ最初の空母として様々な試行錯誤が盛り込まれている。
--空母としての能力は搭載機数43機で軽空母程度だが、軽巡洋艦と殴り合って勝てるぐらいの武装と装甲を持っていた。&color(Silver){元戦艦の一航戦とは比較しないように。「ここは譲れません」「上々ね」};
--格納庫は2段式で面積は5,450m²と翔鶴型(5,550m²)や[[アークロイヤル>Ark Royal]](5665m²)と同規模かつ[[ヨークタウン級>Hornet]](4200m²)よりも大きい。搭載機の内訳はFi167を20機、Ju87Cを13機、Bf109Tを10機それぞれ収容予定で、これ
ゲームにおける改造前の搭載数はこれに由来するとみられる。
---面積の割に搭載数が少ないのは北海や北大西洋という荒い海を行動範囲として想定していたことから露天駐機ができないことなどに起因する。
そのため艦載機次第で80機ほどが搭載可能とする意見も存在する。
--一般に[[装甲>大鳳]][[空母>Victorious]]と呼ばれるような艦には劣るものの飛行甲板にはある程度の装甲が施されており、エレベーターには40mm、それ以外の部分には20mmの装甲厚を確保している。
//面積の割に云々はドイツ語版ウィキペディアより。出典は「Manfred Wilske: Das deutsche Flugezugträgerprojekt Graf Zeppelin entsteht.」とのことなので現物をお持ちの方がいらっしゃれば確認していただけると助かります。
//Bf109Tの翼折り畳みの件は折りたためると記載しているものもあったため一旦削除
&br;
-搭載予定の戦闘機は傑作戦闘機Bf109の改造型[[Bf109T>Bf109T改]]。
雷撃機は複葉機だが当艦に搭載する艦上雷撃機として開発されたFi167。
爆撃機は先に実装されている初の海外機でお馴染みの[[Ju87C>Ju87C改]]。
--またBf109とのパーツ共有を前提に艦上戦闘機として開発が進められたMe155もある。
--だがこれらの機体、どれも何かしらの問題点を抱えていた。
--搭載機については後に見直され、上述のMe155と雷爆統合機Ju87E型とする予定だったといわれている。
#fold(-Bf109についてはこちら。){{
--まずBf109T。原型機は大戦を戦い抜いた傑作機なのだが、構造上主脚のスパン(両主脚の幅)が非常に狭く、着陸時の姿勢が不安定で陸上基地ですら転倒しやすいという根本的欠陥があった。
---この対策として、艦載型への改造に当たって主脚が折れないよう補強が行われ、主翼の延長を行い翼面荷重を低く抑えた。さらに高揚力装置も強化されているため、原型機よりも短距離離着陸性能が優れ、軽快な旋回性能を持っていた。
---その影響もあって陸上基地では離着陸性能の向上が評価されていたが、実際洋上の飛行甲板での運用時はどうなったのか、今となっては知るすべもない。
---また、原型機は航続距離が根本的に短いという問題もあった。
戦闘機動なら零戦と大差ない、と言う意見があるが、艦載機の基本として、艦隊運動にまで影響がある離着艦時間はできるだけ少ないほうがよく、すなわち飛び続けられることも重要である。零戦の大航続能力も、元は空母の頭上を守り続けるために要求されたもので
さらに出撃して攻撃後、帰還時に燃料が足りなくなると機体・搭乗員共に無為に失ってしまう。陸続きなら搭乗員は最悪歩いて帰れるが、海上では味方の哨戒機が拾ってくれない限り生還は極めて難しくなる。
空にガソリンスタンドが存在しない以上、省エネ運転でも飛び続けられなければ空母艦載機として使い勝手が悪いのである((実際、ガダルカナル上空で負傷した大空のサムライこと坂井三郎氏は、零戦のエンジンを調整、今で言うエコモードに切り替えて5時間もの飛
---日本の搭乗員からは「ドイツの戦闘機はトンボじゃなくてバッタだ、ブーンと飛んだかと思えば直ぐに降りてくる」等と揶揄される程であり、発艦→空中集合→進撃→攻撃→帰投着艦と考えると、仮に完成していたとしても、戦爆混合の攻撃が出来たのか、非常に疑問
---結局のところはというと、T型は原型であるE型に主翼の延長等の改修を行うことにより最終的には1,000km程度の航続距離を確保できたようだ。
この値はF2AやF4F、日本の同年代の機体である九六艦戦と比べるならばやや劣るものの、ホーカー・シーハリケーンに対してはやや勝っているものであり、航続距離の面において計画当初としては決して艦戦として不適格と決め付ける程劣る機体ではなかった。
但し、度重なる建造中断によってグラーフ・ツェッペリンの就役計画が大幅に遅れていたため、仮に就役出来ていたとしても時代遅れの機体であっただろうということは否めない。
---後に、Bf109E型ではなくBf109G型をベースした艦載機型が考えられ、Me155へと発展した。
}}
#fold(-Fi167についてはこちら。){{
--Fi167は……複葉機。イギリスの[[ストリングバッグ>Swordfish]]といい勝負の複葉機である。
ちなみに任務もソードフィッシュと同じ雷撃が主用途のひとつとして考えられていた。
爆撃や偵察・哨戒にも使用可能な多用途機であり、このへんも[[ソードフィッシュ>Swordfish Mk.III(熟練)]]とかぶっている。
&color(Silver){全体的に細身な胴体で、やたらカッコイイ気がしないでもない。};
%%そもそも複葉機でありながら一部で戦果を挙げたソードフィッシュと[[零式水上観測機]]は異端な存在なんや……。%%
---開発時点ではまだ良かったのだが、大戦が進み建造再開を決断するころには完全に時代遅れとなっていた。
用兵側が「雷撃機いらなくね? 爆撃機だけでよくね?」と言いだしたこともあって((「北欧空戦史」によると、ある士官は「直接当てればいいのに、なぜわざわざ水に落とさなければいけないのかね?」と聞いたそうである。実際は浸水を引き起こす魚雷攻撃は船に
更にはJu87自体も750-905kgの魚雷を搭載しグラーフ・ツェッペリンで運用される予定だった雷撃型のJu87D-4の試作を行っており、立場を失ったFi167はJu87CとJu87D-4に役目を譲り、静かに一線を去っていった。
他にもJu87D-4またはD-5をベースにして爆撃や雷撃、偵察などが可能な機体も計画されたと言われており、一説にはJu87Eがこの機体であるとされている。
詳細はWikipediaで解説されているのでそちらを見られたし。
---一部の機は売却先のクロアチアで輸送任務に従事していたが、ここで1機が英軍のP-51B/C(マスタング Mk.III)5機と交戦。相打ちになりながらも1機を撃墜することに成功している。
---なお複葉を採用したのは信頼性確保とSTOL性能確保のためだったので下部主翼を外しても十分な飛行が可能であった。
}}
#fold(-Ju87Cについてはこちら。){{
--そしてJu87C。傑作機スツーカであるが、42年ともなればバトルオブブリテンの洗礼を受け、もはやイギリス軍に対抗できるものではないとみなされていた。
そんなスツーカに戦力を頼らざるを得なかった点からもナチスドイツの迷走ぶりが窺えるのである。
---ちなみに艦これでは実質的なスツーカの後継機であるFw190Fの親戚(と思われる架空機体の)[[Fw190T改]]が実装され、若干だが攻撃能力も付随されている。
だが、最大1.8tの爆弾を搭載できたFw190の戦闘爆撃型としては低い火力値なのでおおかた戦闘機型の改装機にロケット弾でも積んでいるのだろう。((Fw190Fで最大1.8tの爆弾を搭載した場合は離陸に数百メートル、一説には1000メートルを超える距離が必要だったと
---また前述のとおり、Fi167が旧式であるためJu87Dを改修して雷装可能な試験機D-4型も作られたが試験機止まりとなった。
}}
#fold(-Me155についてはこちら。){{
--Me155はBf109Tの後継として開発が進められた機体で、Bf109系と部品を共通化しつつも艦上機として改良を加えられた設計により、着艦に関するトラブルは大幅に軽減されたことだろう。
---だが当艦の建造中止で艦上戦闘機としては1機も製造されず、その後設計が急降下爆撃機に高高度戦闘機にとコロコロ変わった。
挙句、開発担当も他社(ブローム・ウント・フォス)に渡って再設計され名称もBV155に変更と迷走の果てに、そのBV155も最終的に試作機2機で終わっている。
}}
#shadowheader(2,余談)
-当初の計画ではGraf Zeppelin級は2隻建造予定。上述の通り、2番艦は「ペーター・シュトラッサー(Peter Strasser)」((WW1のツェッペリン飛行船による爆撃作戦の指揮官となった同名のドイツ海軍将官が由来。))と名付けられる予定であったというのが定説である
&color(White){某ゲームに登場する超巨大二段空母ではない。};
英独海軍協定で得られた空母の建造枠4万7千トンを丁度等分して計画されており、その後Z計画によって2隻の空母が追加された。ただしペーパープラン化したのは言うまでも無い。
&br;
-大戦の推移で必要性を痛感した結果、様々な改造空母のプランが立案されては消えていった。
--アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦4番艦「ザイドリッツ(Seydlitz)」は進水済みで艤装工事も大半が済んでいたにもかかわらず「ヴェーザー1(Weser-1)」計画のもと軽空母へと計画変更された((日本でも建造途上の改鈴谷型重巡洋艦「伊吹」の軽空母への改装が
--総じて言えるのは火力が強力で搭載能力が低いこと。
---もっとも、どうせ1、2隻しか用意できない以上は搭載機を無理して増やしても機動部隊運用など不可能なので意味がなく、規模が違う米機動部隊や英機動部隊なんかとガチ航空戦なんて自殺行為。
それならば無理しない程度に留めて、通商破壊やUボート支援の索敵と防空だけに絞った方が良いというわけである。
&br;
-ミッドウェー海戦で[[正>赤城]][[規>加賀]][[空>蒼龍]][[母>飛龍]]四隻を喪失した日本海軍が戦力回復のため本艦の購入を打診したが、「極東への回航は不可能」と拒否され、シャルンホルストの買収、改造へと繋がったと思われる。こんなエピソードや設計段階
&br;
-建造が中断された本艦は1940年7月に掃海艇ノーチラスに護衛されゴーテンハーフェンに移動して材木倉庫として利用されていた。その後独ソ開戦に伴いバルト海沿岸のシュテティン((WWII当時はドイツ領(Stettin)。現・ポーランド領のシュチェチン(Szczecin)。))
--戦後、ソ連軍に接収された本艦は1946年3月に浮揚されて洋上基地(Плавучая база)に艦種変えされ、艦名もPB-101(ПБ-101)に改められた。
1947年8月、ユーリ・フョードロヴィチ・ラル中将((Yuri Fedorovich Rall、キリル文字では「Юрий Федорович Ралль」))の命によりバルト海にて駆逐艦隊と魚雷艇隊の演習で標的艦となった。本艦は駆逐艦「スラーヴヌイ((「Славный」、「名誉ある」「光栄ある」と
#fold(--轟沈台詞に言及するネタなので折り畳み。){{
---艦娘の轟沈台詞は別れの言葉や悔いる想い、沈むことへの恐怖などを口にすることが多い。しかし、戦いの中で沈むことに満足したのか、彼女は''笑いながら沈んでいく。''
---落ち着きのある立ち振る舞いや声色の裏に、自分が未成艦であるというコンプレックスを抱えているのかもしれない。
}}
2006年にポーランドの石油資源探索会社によって、バルト海に沈んでいたところを発見されている。
&br;
-艦名は「ツェッペリン伯爵」(((「Graf」はドイツ語で「伯爵」の意味。決して力の求道者という意味ではない。))の意味で、硬式飛行船を実用化した元陸軍軍人フェルディナント・フォン・ツェッペリンに由来する。
--2023年現在ドイツ連邦海軍に同名の艦船は存在しないため、「グラーフ・ツェッペリン」の名を持つ艦は彼女が最後であるが、ニーダーザクセン州クックスハーフェンのノルトホルツを基地とする第3海軍航空団に「グラーフ・ツェッペリン」の名が冠されている。
---空母として竣工することは叶わなかったものの、彼女と同じ名前の航空団は今日もP-3C「オライオン」や[[ドル>Do 17 Z-2]][[ニエ>Do 217 E-5+Hs293初期型]][[社>Do 217 K-2+Fritz-X]]製のターボプロップ機「Do228」を装備しドイツの海を護っている。
---なお、ノルトホルツ基地には「ペーター・シュトラッサー・プラッツ」と名付けられた通り(もしくは地名)が存在する。姉妹艦として生まれるはずだった2つの艦名は、今ひとつの空港の中に共存している形となっているのだ。
--ちなみに、このツェッペリン伯爵の功績を称えカール・タイケ((ドイツの作曲家。「軍艦行進曲」「星条旗よ永遠なれ」と並ぶ世界三大行進曲のひとつ「旧友」を作曲した。))が作曲した「ツェッペリン伯爵行進曲」という曲がある。&color(Silver){%%公式キャラ
#fold(-「硬式飛行船」とは。){{
-「硬式飛行船」とは。
--硬式飛行船とは、アルミや木材などで骨格を作り、その中に複数の気嚢を収納して浮力を得る飛行船で、当時の飛行機の限界をはるかに超える長距離・長時間の飛行ができることから、ヨーロッパ縦断・太平洋横断などの長距離飛行に使われた。
また、第一次世界大戦ではドイツ軍によるロンドン空襲などに使われている。
後に飛行機の性能が向上したことから大型の硬式飛行船は使用されなくなったが、滞空時間が飛行機に比べ格段に長い長所があるため第二次世界大戦では米英海軍が軟式飛行船を偵察や大西洋の対潜哨戒などに使用している。
--「グラーフ・ツェッペリン」と愛称が付けられた飛行船LZ127は1929年に世界一周飛行を行ったことで知られる。
途中で日本にも寄港しており、霞ヶ浦海軍航空隊基地に着陸した。
そこからアメリカへ向けて飛行する際に草鹿龍之介海軍少佐(当時。後に中将)が搭乗し、帰国後は航空戦力の重要性を主張するようになった。
--ツェッペリン伯の飛行船が有名になったことから、「ツェッペリン」という言葉が飛行船の代名詞となった。
イギリスのロックバンド「レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)」は「鉛の飛行船」の意味。
「ぽしゃる」という意味の"go down like a lead balloon"という言葉があり、このballoonをzeppelinに変えたものである。
なお、レッド・ツェッペリンがヨーロッパ大陸での公演中、ツェッペリン伯爵の子孫が「うちの家名を勝手に使うな」と訴訟を起こそうとしたため、一時的にバンド名を変えたことがある。
--蛇足ながら、あのヒンデンブルク号爆発事故により36名の命と共に失われた飛行船・LZ129「ヒンデンブルク((WW1ではドイツ陸軍参謀総長であり「タンネンベルクの英雄」とも呼ばれたヴァイマル共和国大統領パウル・フォン・ヒンデンブルクに由来する。))」も硬
}}
*この艦娘についてのコメント [#comment]
''&size(16){&color(white,red){管理掲示板};からのお知らせ};''
-不適切な発言に対しては、[[&color(red){%%%管理掲示板%%%};>管理掲示板]]で検討した上で''コメントの削除や通報''を行ないます。コメント欄で過剰に反応せず''積極的に報告をお願いします''。
-コメント欄に参加する方は[[新米提督の手引き]]の[[コメントのマナー>新米提督の手引き#h4e0726a]]もご確認いただき、皆が気持ちよく利用できるようご協力をお願い致します。
----
#fold(過去ログ){{
#ls(./)
}}
#pcomment(Graf Zeppelin/コメント18,reply,15)
ページ名: