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艦隊これくしょん -艦これ- 攻略 Wiki*
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|CENTER:218|CENTER:80|CENTER:80|CENTER:80|CENTER:80|c
|>|>|>|>|~No.292|
|&attachref(./292_2nd.jpg,nolink,"Richelieu級戦艦一番艦、Richelieuよ。");|>|Richelieu&br;(リシュリュー)|>|Richelieu級 1番艦&br;戦艦|
|~|>|>|>|~艦船ステータス(初期値/最大値)|
|~|~耐久|85|~火力|64 / 94 |
|~|~装甲|72 / 90 |~雷装|0|
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|~|~搭載|12|~対潜|0|
|~|~速力|高速|~索敵|14 / 50 |
|~|~射程|長|~運|22 / 82 |
|~|>|>|>|~最大消費量|
|~|~燃料|100|~弾薬|125|
|~|~搭載|>|>|~装備|
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|~|3|>|>|[[15.2cm三連装砲]]|
|~|3|>|>|未装備|
|~|3|>|>|未装備|
|>|>|>|>|~改造チャート|
|>|>|>|>|''Richelieu'' → [[Richelieu改]](Lv45)|
|>|>|>|>|~図鑑説明|
|>|>|>|>|LEFT:Richelieu級戦艦一番艦、Richelieuよ。&br;自由・平等・博愛の国で生まれた最強の戦艦といったほうが話が早いかしら?&br;特にこの四連装主砲は流石…といったところね。&br;そうね、あの戦いは両陣営でも戦ったわ。まあ、色々あるの。&ruby(セ
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。
#fold(CV:タニベユミ、イラストレーター:アキラ (クリックするとセリフ一覧が開きます)){{
CV:タニベユミ、イラストレーター:アキラ
#shadowheader(2,[[定型ボイス一覧>Richelieu/定型ボイス]])
#table_edit(Richelieu/定型ボイス)
~
#shadowheader(2,[[時報ボイス一覧>Richelieu/時報ボイス]])
#table_edit(Richelieu/時報ボイス)
~
#shadowheader(2,[[季節ボイス一覧>Richelieu/季節ボイス]])
#table_edit(Richelieu/季節ボイス)
~
}}
*ゲームにおいて [#about]
-2017年8月10日に実装。
--同日より開催された2017年夏イベント『[[西方再打通!欧州救援作戦]]』の前段作戦クリア報酬。
-金剛型やV.Veneto級と同じ高速戦艦。連合艦隊(輸送護衛部隊は除く)の第2艦隊に組み込むことも可能。
**キャラクター設定について [#character]
-[[Commandant Teste]]に続くフランスからの艦娘。
--性格は自信を隠さないクールタイプであちらを越えるフランス語の多用により、[[Warspite]]と並んでDMM仏会話状態となっている。
-外見の特徴としてCommandant Testeのような派手な彩りはしておらず、カラーリングは白・黒・赤の三色が基本で纏まっている。
--装備デザインも他の戦艦と異なり、彼女の右側に四連装主砲が二門まとめて配置された左右非対称でかなり片寄った形。
-他にもよく見ると目元と口元にホクロがあったり、一言ずつ言葉を区切る独特の言い回しをしたり、中破絵で涙目になって睨み付けたり、補給時やMVP時の台詞が空耳で色々言われたりと中々に濃い要素が満載。
-特徴的な帽子だが、これはフランス海軍の帽子がモチーフ。ポンポンを取ればCommandant Testeの帽子に似ていなくもない…かも
-クールに見えるが何かとMon amiral.(私の提督さん)と呼ぶし、季節のお菓子を作っては「私が作ったの」とアピールし、美味しいと言われると当然のことと言いながらメルシーがめっちゃ嬉しそうと、実は結構情熱的と思われる。
-下記にある期間限定グラフィックの実装数、さらにそのセンスの高さから提督から「&color(fuchsia){艦隊のファッションリーダー};」とも呼ばれる。&color(silver){%%さすがオシャレの国の出身である%%};
**[[限定グラフィック>艦娘カード一覧(期間限定グラフィック)]] [#graphic]
-2017年9月29日のアップデートにて、秋の私服modeが実装された。
--ファッション雑誌の表紙をそのまま飾れそうな服装に身を包む格好に目を奪われる提督が続出。
そのため艦娘であることを忘れ、&color(Silver){秋刀魚漁に};出撃させることを躊躇う提督もいるとかいないとか。
-
#fold(限定イラスト:秋の私服mode){{
限定イラスト:秋の私服mode
&attachref(./292_Autumn_2nd.png,nolink,ごめんなさい、Mon amiral. 言っている意味がよく分からないわ。秋刀魚がどうしたって? 魚の? もう一回説明して。);
}}
-2018年1月1日のアップデートにて、晴れ着modeが実装された。
--ただ晴れ着を着るのではなく帽子や手袋、ブーツでアレンジを加えている。まるで映画の宣伝で来日した女優のようである。
-
#fold(限定イラスト:晴れ着Ver.){{
限定イラスト:晴れ着Ver.
&attachref(./292_Nensi_2018_2nd.png,nolink,Bonne année ! 今年もよろしく頼むわね。そう、一緒にいてあげるから…嫌なの?);
}}
-2018年11月16日のアップデートにて、シュークリームmodeが実装された。
--同年9月中旬より、ローソンとのコラボで期間限定発売されていた「『Richelieu』のMon Amiralシュークリーム」のパッケージイラストの逆輸入。[[長波]]の炒飯mode以来のローソンコラボグラフィックである。
-
#fold(限定イラスト:シュークリームmode){{
限定イラスト:シュークリームmode
&attachref(./292_Lawson.jpg,nolink,Mon amiral. アレ、そんなに美味しかったの? ん、そう。ふーん……。);
}}
-2019年2月8日アップデートでバレンタイン差分modeが実装された。
--シュークリームmodeの差分イラストでこちらはチョコレート色のエプロンとなっている。
-
#fold(限定イラスト:バレンタイン差分mode){{
限定イラスト:バレンタイン差分mode
&attachref(./292_Valentine.jpg,nolink,Mon amiral. これを受け取りなさい。いいから! よろしい♪);
}}
-2020年3月3日アップデートで桃の節句modeが実装された。
--いつもと違うくつろいだいで立ちで甘酒をあおる姿がまた美しい。艤装には[[あの二人>Commandant Teste]][[の雛人形>Gambier Bay]]が顔をのぞかせている。
-
#fold(限定イラスト:桃の節句mode){{
限定イラスト:桃の節句mode
&attachref(./292_Hinamatsuri.jpg,nolink,Mon amiral. こっちに来なさいな。はい。À votre santé);
}}
-2020年8月7日オンラインアップデートにて、水着姿が実装された。
--派手さはないが大人の品格にあふれる、センスのある風貌が披露された。&color(Silver){中破絵は…見えてません??};
-
#fold(限定イラスト:水着mode){{
限定イラスト:水着mode
&attachref(./292_Summer.jpg,nolink,Mon amiral、どう、似合ってる? ……ふふっ、よろしい。Merci♪);
}}
-2020年10月18日のアップデートで、モンブランmodeが実装された。
--提督に合わせてか、和栗で作ってくれている。
---いつものように褒められると当然と言うが、その後のメルシーが嬉しそうなのもいつも通り。
--ちなみに開戦時ボイスを聞く限り、''出撃時も作っている模様。''
---中破時に持っているものが、クリーム絞りに代わっている。
-
#fold(限定グラフィック:モンブランmode){{
限定グラフィック:モンブランmode
&attachref(./292_Autumn_2020.jpg,nolink,Mon amiral. そうよ、栗のお菓子よ。Mont Blanc aux marrons。知ってるでしょう? そうよ、私が作ったの。食べてみなさい。);
}}
-2021年10月15日アップデートで、【[[お出掛けmode>https://twitter.com/KanColle_STAFF/status/1448959386135662592]]】が実装された。
--元は三越コラボの際に使われたもの。
---白のコートに黒の革手袋、薄い灰色と濃い灰色のチェックのマフラー、濃い灰色のシャツという地味めにもなりかねないコーディネイトをきっちり着こなすのは流石。
--運営ツイッターで「艦娘界のファッションリーダーの一人」と言われるのは伊達ではない。
---ちなみにコートの裏地は青紫。
-
#fold(限定グラフィック:お出掛けmode){{
限定グラフィック:お出掛けmode
&attachref(./292_Mitsukoshi.png,nolink,En avant! ついてきなさい。);
}}
*小ネタ [#trivia]
-リシュリュー級戦艦の1番艦で、名称は「三銃士」でお馴染みのリシュリュー枢機卿こと、アルマン・ジャン・デュ・プレシー・ド・リシュリュー(1585-1642)から取られている。
--「三銃士」のお蔭で陰険な悪役というイメージが根付いてしまっているが、実際はフランスを代表する名宰相であり、ルイ13世(1601-1643)の統治を公私に渡って支えた。
また、現代まで続くフランス近代海軍の礎を築いた人物でもあり、戦艦リシュリューが建造されたブレスト海軍工廠もリシュリュー卿が建設させたものである。
**リシュリュー級戦艦とは [#d0bce907]
-ワシントン条約によって17万5千トンの保枠を認められたフランスは、ロンドン条約の主力艦建造制限延長条項に参加しないことで日米英に先駆けて新戦艦建造の権利を得た。その第一陣がドイツのドイッチュラント級装甲艦に対抗する中型戦艦ダンケルク級で、第二
--リシュリュー級の次にアルザス級が計画されている。同級については諸説あるが、大きく分けて列強に対応した40.6cm砲搭載((搭載砲には諸説あり、「38cm三連装砲3基案」、「40.6cm三連装砲3基案」、「38cm4連装砲3基案」の3つの計画案があったとされる。))の
-上記の通り、本級の性能は走攻防全てにおいてダンケルク級を強化発展させたもので、斬新な外観と裏腹に、ダンケルクの経験を存分に活かした堅実かつ保守的な設計である。
--リシュリュー級の計画に際して要求された性能は、主砲に38cm砲4連装2基を装備し、当時計画・整備されていたイタリアの[[Littorio]]級戦艦やドイツのシャルンホルスト級戦艦に搭載が予想されていた38cm級の艦砲や、大型爆弾による水平爆撃に耐えうるだけの装
--この要求性能を基準排水量35,000t台という制限の中で実現するために、主砲の前部集中配置による主要区画の短縮、小型・軽量・高出力の新型機関の採用による機関区の縮小、船体における縦横混合肋骨の溶接化の徹底などから重量を捻出し、当時としてはハイレ
---排水量については途中条約の縛りがなくなったことや様々な改修を経た結果、最終的に乾燥系重量39,000t代、満載で50,000t近くまで膨れあがることになった。
~
***攻撃力 [#m2c54439]
-主砲には上記の通り38cm砲を4連装2基8門前方集中にて搭載。ダンケルク同様その四連装砲塔は連装2基を並列したような構造で、外見と裏腹に奇をてらわない堅実な設計だった。一番砲塔と二番砲塔の間はかなり広く間隔を空け、内部に隔壁を設けることで、同時に
--主砲の仕様もダンケルク級から受け継ぎ、計画では890kgの重量弾を830mpsという高初速で撃ち出すことで敵艦の舷側/水平装甲に対して高い貫通力を発揮することが期待されていた。遠距離の砲戦にも対応でき、なんと41,700mもの最大射程距離を有していた。
--ただし実際にはこれらの数字は実現できず、結局砲弾重量や初速を下方修正して運用している。また主砲の散布界も劣悪で、1947年の訓練では射距離25,000mで遠近散布界1,775mを記録するなど後々まで戦闘能力に悪影響を与えてしまっていた。
--また主砲の前方集中配置も後方への攻撃力不足が指摘され((一応副砲を後方にまとめることで対処していたが、メルセルケビール海戦では同様の主砲配置であったダンケルクとストラスブールが後方から攻撃され、主砲での反撃ができないという事態が起きている。
--ちなみにオリジナルの主砲弾には弾底部に化学剤(毒ガス)を充填するスペースがある。この部分の蓋が壊れて腔発事故につながった。43年以降はアメリカ製の通常弾に切り替えられた。
-一方でダンケルクの両用砲は中途半端な失敗作とみなされ、保守的な副砲・高角砲併載に戻されている。
~
***防御力 [#o113705a]
-装甲はダンケルク級2番艦「ストラスブール」(未実装)で中型戦艦とは思えないほど重防御が施されていたが、本級はさらにそれを発展させており、列強の中でも最強レベルの装甲厚を誇る。
--装甲配置はダンケルク級から受け継いだ集中防御式であり、舷側には最大330mmの装甲を傾斜15度で装備、さらにその外部を船体外板で垂直に成形して船体の傾斜による航洋性の悪化を防ぐ内装式の傾斜装甲が取り入れられている。単純な装甲厚や傾斜による耐弾効
--この装甲配置には被弾時(場合によっては至近弾程度でも)に装甲外の非防御区画に穴が空き、浸水の原因になるというデメリットもあったのだが、フランスではこの欠点を飲み込んで採用に踏み切っている。同様のデメリットを嫌い、結局垂直装甲の採用に回帰し
--フランス海軍は、ダンケルク級の設計時点で125mmもの装甲甲板を採用するなど戦艦の水平防御に対して十分なリソースを割いており、本級についても弾火薬庫上の主甲板に170mmの装甲を貼るなど強力な防御力を有している。ただし重要区画の一部が主甲板上に露出
-ちなみにフランス海軍は、水平装甲に均質装甲ではなく舷側装甲と同じ表面硬化装甲を採用している。深い角度で落ちてくる徹甲爆弾を破砕するための採用だったのだが、被弾で主砲の天蓋を割られたダンケルクや、副砲弾火薬庫上の装甲をまとめて貫通された本級
--特徴的な45度に傾斜した煙突は、上から降ってくる爆弾がそのまま機関区に飛び込むことを防ぐために採用されている。ちなみにマストと煙突(スタック)を合体させたこの構造は後に「マック」と呼ばれる様式であり、本級が他国に先駆けて採用したものである。
-水中防御については、艦底の二重底をそのまま水線付近まで持ち上げ多層防御として利用し、さらに艦腹に厚さ30mmの縦壁を三重に配置、さらに被雷時の衝撃を抑えるためにエボナイト・ムースと呼ばれる弾力性充填材を埋め込むなど、先進的な取り組みが取り入れ
--ただし、防御区画の少ない緩慢な配置や、満載時に空層が消えて低下する間接防御、浸水時の浮力確保の問題や注排水コントロールなど問題も抱えており、近年では欠点として取り上げられることも少なくない部分でもある。
~
***速力 [#y3e5090f]
-速力性能では150,000馬力(ジャン・バールは170,000馬力)という高出力を遺憾なく発揮し、公試時には32ktを超える速力を叩きだしている。航続距離も長く、良好な機動性を実現していた。
--この高速性能を実現するために、船体の艦幅を抑えると共に、新型の機関が導入されている。この機関はダンケルク級の採用されたものから更に小型化・軽量化を図ったもので、この機関の採用の結果機関区の短縮を果たすことが出来た。
--スクリュー軸は艦尾部分に於いて軸路が外側に開く独特な配置を採用。舵の効きが悪いという欠陥はあったものの、直進性能の高さに一役買っている。
&br;
-ダンケルク級で副砲の射界を圧迫していたカタパルト等の航空艤装も、配置を改められている。%%リシュリューはアメリカで完成させたときに航空艤装を全て取っ払い、対空機銃のスペースにされてしまっているが%%
~
~
-総じて、欧州では最強候補の一角に入る。彼女に比べればリットリオは比較的接近戦にリソースが偏っており、キングジョージ5世は性能的に1ランク劣る(むしろ5隻という数こそが彼女らの「力」である)。ビスマルクも旧式な設計理論が災いしており、リシュリュ
--しかし本級も、その主砲の種々の欠陥、装甲配置の不備によって砲戦上の安全距離とされる範囲でも砲塔や弾火薬庫に損害が生じる可能性があることや、満載時の水中防御力の低下や緩慢な区画防御、注排水コントロ-ルなど設計に起因する欠点を抱えており、同時
--とはいえ英伊独の戦艦とも十分に渡り合える能力を持った戦艦であったことは確かであり、フランス戦艦史に於いては紛れもなく最強の戦艦であった。
**艦歴 [#if1213ea]
-フランス西部にあるブレスト海軍造船所にて、1935年10月22日起工、1939年1月17日進水。1940年1月には公試も始められていた。
--しかし、同5月にドイツがフランスに侵攻。破竹の勢いで迫るドイツ軍に拿捕されることを恐れ、リシュリューは完成間近の段階で就役。ブレスト陥落直前の1940年6月19日にフランスを脱出し、当時の仏領西アフリカのダカールに入った。
--その後フランスはドイツに降伏。フランスにはドイツの傀儡政権であるヴィシー政権が誕生した。
-イギリスは、傀儡とはいえ枢軸側に入ったフランスの海軍が枢軸側として運用されるのを恐れ仏領西アフリカのフランス海軍を攻撃。7月7日にはリシュリューのいるダカールに迫り、[[メルセルケビール>Commandant Teste]]の時と同様の最後通牒を発した。
--一連のヴィシー海軍への攻撃でこれがブラフではないと知っていた艦長は、翌早朝に迎撃のため出港することを決意する。
--一方のイギリス軍は返答がないことから攻撃を決定し、その晩に高速艇を港内に突入させた。リシュリューの艦尾へ4発の爆雷を投下し、スクリューと舵の破壊を狙ったものだったがいずれも不発で失敗に終わった。
--翌日、リシュリューは空母ハーミーズ(未実装)より発艦した[[ソードフィッシュ>Swordfish]]6機による空襲を受け、魚雷1本を艦尾に受けた。
--水深の浅い港湾において衝撃波が反射を繰り返し、リシュリューの損害は大きく拡大した。
---右舷推進軸は大きく損傷し、特に外軸のものは深刻だった。操舵装置は破壊され発電機や主砲用射撃管制装置も損傷、浸水は電路を通って主防御区画にまで及んだ。
--リシュリューはなんとか湾奥に移されたが、それ以上の排水は現地設備の能力不足((ダカールにはリシュリューが入渠できる乾ドックも、十分な能力の排水ポンプもなかった))のため難航し、応急修理も行うことができなかった。
-そうこうしているうちに7月末、隣接する仏領赤道アフリカのうち、ガボンを除く部分が自由フランスに忠誠を誓ったことで、仏領西アフリカに再び緊張が訪れた。
--9月半ばにはドイツの許可のもと、ヴィシー政府が軽巡3隻を南仏から派遣。その任務はさらなる植民地離反の阻止であり、ダカール経由でガボンのリブレヴィルへ向かう予定であった。
--一方の連合国も、仏領西アフリカを亡命政府である自由フランスの支配下に置くメナス作戦を計画していた。
---仏領西アフリカの首府であるダカールには、フランスやポーランド亡命政府の金準備が疎開していた。また、軍港としても英領シエラレオネのフリータウンより使い勝手の良い要衝で、イギリスは同地がドイツ軍の潜水艦基地となることを恐れていた。
---実績作りを急いでいた自由フランス政府首班のド=ゴールが現地政府の取り込みに自信を見せたこともあり、作戦は実行に移されたのだった。((だが作戦前に内容を発表した際に一人の将校が歓喜のあまり先走って「ダカールで会おう!」を合言葉に街中で乾杯し
--9月21日にダカールに着いたヴィシー海軍の巡洋艦は2隻だった。途中でイギリス重巡に捕捉され、機関故障を起こした1隻がカサブランカへと「護衛」されていったのだ。((当時カサブランカはヴィシー政府の支配下にあった。イギリスとしてもヴィシー政府との決
#fold(メナス作戦の顛末){{
メナス作戦の顛末
-23日朝、アーク・ロイヤル航空隊がダカールの街に宣伝ビラを撒布し、ついに連合軍の作戦が始まった。
--仏領西アフリカ政府はアーク・ロイヤルから飛行場に降り立った自由フランスの飛行士を拘束し、ド=ゴールの特使が乗ったボートを砲撃。ヴィシー政府への忠誠を明らかにした。
--午後には自由フランス軍の上陸作戦が始まった。しかしこれが濃霧と現地部隊の猛反撃により阻まれると、ド=ゴールは「フランス人同士で血を流す悲劇を避けるため」と称して撤収を命じた。
--肝心の自由フランスに梯子を外された格好のイギリス海軍は散発的な攻撃に終始した。参加した2隻の戦艦、バーラムとレゾリューション(共に未実装)が3日間で撃ち出した主砲弾は合わせて250発に過ぎず、アーク・ロイヤル航空隊も不活発だった。
-リシュリューは稼働状態にあった第二砲塔を用いて24日から射撃を開始したが、一発目から腔発を起こし7番・8番砲が使用不能になってしまう。
翌日、リシュリューは第一砲塔を再稼働させて交戦を継続した。しかし結局リシュリューが放った主砲弾は2日間で24発に過ぎず、命中弾もなかった。
--この時リシュリューは戦艦ストラスブール用に現地で保管されていた装薬を再調整して用いており、射程や射撃管制に大きな悪影響を受けていた。
当初は腔発事故も装薬が原因だと思われていたが、翌年の調査で砲弾の方に問題があったと結論付けられている。
--なお、リシュリューが主砲でバーラムに命中弾を与え中破させたと記述されることもあるが、イギリスの記録ではリシュリューの15.2cm副砲弾と24cm沿岸砲弾が一発ずつ命中、おそらく24cm砲の至近弾が1で損傷は軽微となっている。
---余談ながら、バーラムに命中弾を与えた砲台には、本来リシュリューの第一砲塔に配属されていた人員が臨時に配置されていた。
-手詰まり感の漂う25日、潜水艦ベヴェジール(未実装)がレゾリューションへの雷撃に成功、これを中破させる。戦闘長期化による全面戦争を懸念していた((この間、ヴィシー政府軍は対抗措置としてジブラルタルに比較的大規模な空襲をかけている))イギリスは、こ
-このダカール沖海戦で現地部隊は駆逐艦1隻と潜水艦2隻を失い、リシュリュー以下他の艦艇も大半が何らかの損傷を受けた。一方イギリス海軍もレゾリューションがしばらく行動不能になるなど小さからぬ損害を負った。
--ダカールでの敗北は自由フランスにとって手痛いものとなった。ド=ゴールは指導力の低さや情勢判断の甘さを露呈し、連合国においてもフランス海外領土においてもその立場を低下させた。
11月にはイギリスの支援でガボンを制圧し仏領赤道アフリカを統一したものの、失態を完全に取り戻すには至らなかった。
}}
-戦闘後まもなく、リシュリューの修理と改装が再開された。遠隔地ゆえ苦労しながらもなんとか12月に囲い堰が取り付けられて本格的な排水が始まり、翌年2月末には破孔の応急修理が完了した。
--4月末には14ノットで航行可能となり、フランス戦艦としては初めてとなるレーダーが装備された。
-1942年11月8日、ヴィシー政府との確執のないアメリカを中心として連合国軍は北アフリカへの大規模な上陸作戦(トーチ作戦)を敢行。
ヴィシー政府の求心力低下もあってアフリカ各地の植民地政府はことごとく自由フランスに旗幟を変え、残存兵力は連合国に引き渡された。
--なお、この頃のリシュリューは物資不足に悩まされ、本来であれば6門使えるはずの主砲は弾薬不足で3門しか使えなかったという。
-晴れて連合国側となったリシュリューはアメリカに回航されブルックリン海軍工廠にて修理・改修を受けることになる。
--故障していた主砲は同型艦[[ジャン・バール>Jean Bart]]から外された砲を用いて修理された。なお、主砲身は3本が使用不能になっていたとする資料もある。
---砲弾は当然ながらフランスからの入手が不可能であった。従来、[[ウォースパイト>Warspite]]と同じイギリス製の38.1cm砲弾が使用できるように砲身が削られたともいわれていたが、実際にはオリジナルの口径のままであり、砲弾は実物を参考にアメリカのクラー
--対空機関砲・機銃も、フランスのオチキス社製のものからアメリカの[[ボフォース四連装対空機関砲>Bofors 40mm四連装機関砲]]及びエリコン単装機銃に改装された。
--ドック入りできないまま2年半もの長期間熱帯の海に浮かび続けていた船体は錆が酷く、かなり大規模な修復が行われたようだ。
-その後はイギリス海軍の戦力として運用されることになり、地中海艦隊や本国艦隊の一員としていくつかの作戦に参加した後、東洋艦隊に編入される。スエズ運河を渡り1944年4月10日にセイロン島トリンコマリーへ入港。以後対日戦線に投入されることになる。
--4月にはサバン空襲、5月にはスラバヤ空襲、6月にはポートブレア空襲に参加し支援砲撃を行った。7月に再び行われたサバンへの攻撃にも参加している。
--ジブラルタルでの改修を経て1945年3月には再び極東戦線に復帰し、各地で空母の護衛や対地攻撃に従事した。
--1945年5月には[[羽黒]]を邀撃するデュークダム作戦にも参加した。日本艦隊の牽制や索敵で貢献したものの、作戦自体は駆逐群によるペナン沖海戦で決着し、直接の戦闘参加はなかった。
---ゲームにおいて2018年1月17日に実装された節分ボイスで羽黒に豆を投げているのは、この作戦に因んでいると思われる。
-8月15日に日本が降伏した時には、南アフリカのダーバンでドック入りしていた。
-9月には第一次インドシナ戦争の支援のために兵員の輸送と支援砲撃の任に付く。
-その後フランスに向けて回航され、翌1946年2月11日にフランス南部の都市トゥーロンに到着した。
--フランス降伏・ブレスト陥落でフランスを離れて6年ぶりの帰国であった。
-1956年にブレストに繋留され訓練施設艦となり、1958年に予備役へと編入。1967年12月に除籍。翌年1月16日に艦名が「船体Q432」となった。同年9月、サンタマリア造船所に売却され解体。
-現在、ブレスト軍港にリシュリューの主砲一門が展示されているという。
- フランス海軍においてリシュリューという艦艇名は3代目に当たる。
-- 初代は1873年に進水した装甲艦。地中海艦隊の旗艦だった。1886年に予備役となり、1900年に除籍。
-- 2代目は1915年に進水した哨戒艇。
-- 戦艦リシュリュー以降、リシュリューという艦名の艦は就役していない。&br;1989年に起工したフランス初の原子力空母((そしてフランス海軍唯一の原子力水上艦でもあり、2024年現在で米軍以外が保有する唯一の原子力空母でもある。建造で得られた知見は、後
*この艦娘についてのコメント [#comment]
#fold(過去ログ){{
#ls(./)
}}
#pcomment(./コメント2,reply,30)
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|~|~搭載|12|~対潜|0|
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|~|>|>|>|~最大消費量|
|~|~燃料|100|~弾薬|125|
|~|~搭載|>|>|~装備|
|~|3|>|>|[[38cm四連装砲]]|
|~|3|>|>|[[15.2cm三連装砲]]|
|~|3|>|>|未装備|
|~|3|>|>|未装備|
|>|>|>|>|~改造チャート|
|>|>|>|>|''Richelieu'' → [[Richelieu改]](Lv45)|
|>|>|>|>|~図鑑説明|
|>|>|>|>|LEFT:Richelieu級戦艦一番艦、Richelieuよ。&br;自由・平等・博愛の国で生まれた最強の戦艦といったほうが話が早いかしら?&br;特にこの四連装主砲は流石…といったところね。&br;そうね、あの戦いは両陣営でも戦ったわ。まあ、色々あるの。&ruby(セ
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。
#fold(CV:タニベユミ、イラストレーター:アキラ (クリックするとセリフ一覧が開きます)){{
CV:タニベユミ、イラストレーター:アキラ
#shadowheader(2,[[定型ボイス一覧>Richelieu/定型ボイス]])
#table_edit(Richelieu/定型ボイス)
~
#shadowheader(2,[[時報ボイス一覧>Richelieu/時報ボイス]])
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~
#shadowheader(2,[[季節ボイス一覧>Richelieu/季節ボイス]])
#table_edit(Richelieu/季節ボイス)
~
}}
*ゲームにおいて [#about]
-2017年8月10日に実装。
--同日より開催された2017年夏イベント『[[西方再打通!欧州救援作戦]]』の前段作戦クリア報酬。
-金剛型やV.Veneto級と同じ高速戦艦。連合艦隊(輸送護衛部隊は除く)の第2艦隊に組み込むことも可能。
**キャラクター設定について [#character]
-[[Commandant Teste]]に続くフランスからの艦娘。
--性格は自信を隠さないクールタイプであちらを越えるフランス語の多用により、[[Warspite]]と並んでDMM仏会話状態となっている。
-外見の特徴としてCommandant Testeのような派手な彩りはしておらず、カラーリングは白・黒・赤の三色が基本で纏まっている。
--装備デザインも他の戦艦と異なり、彼女の右側に四連装主砲が二門まとめて配置された左右非対称でかなり片寄った形。
-他にもよく見ると目元と口元にホクロがあったり、一言ずつ言葉を区切る独特の言い回しをしたり、中破絵で涙目になって睨み付けたり、補給時やMVP時の台詞が空耳で色々言われたりと中々に濃い要素が満載。
-特徴的な帽子だが、これはフランス海軍の帽子がモチーフ。ポンポンを取ればCommandant Testeの帽子に似ていなくもない…かも
-クールに見えるが何かとMon amiral.(私の提督さん)と呼ぶし、季節のお菓子を作っては「私が作ったの」とアピールし、美味しいと言われると当然のことと言いながらメルシーがめっちゃ嬉しそうと、実は結構情熱的と思われる。
-下記にある期間限定グラフィックの実装数、さらにそのセンスの高さから提督から「&color(fuchsia){艦隊のファッションリーダー};」とも呼ばれる。&color(silver){%%さすがオシャレの国の出身である%%};
**[[限定グラフィック>艦娘カード一覧(期間限定グラフィック)]] [#graphic]
-2017年9月29日のアップデートにて、秋の私服modeが実装された。
--ファッション雑誌の表紙をそのまま飾れそうな服装に身を包む格好に目を奪われる提督が続出。
そのため艦娘であることを忘れ、&color(Silver){秋刀魚漁に};出撃させることを躊躇う提督もいるとかいないとか。
-
#fold(限定イラスト:秋の私服mode){{
限定イラスト:秋の私服mode
&attachref(./292_Autumn_2nd.png,nolink,ごめんなさい、Mon amiral. 言っている意味がよく分からないわ。秋刀魚がどうしたって? 魚の? もう一回説明して。);
}}
-2018年1月1日のアップデートにて、晴れ着modeが実装された。
--ただ晴れ着を着るのではなく帽子や手袋、ブーツでアレンジを加えている。まるで映画の宣伝で来日した女優のようである。
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#fold(限定イラスト:晴れ着Ver.){{
限定イラスト:晴れ着Ver.
&attachref(./292_Nensi_2018_2nd.png,nolink,Bonne année ! 今年もよろしく頼むわね。そう、一緒にいてあげるから…嫌なの?);
}}
-2018年11月16日のアップデートにて、シュークリームmodeが実装された。
--同年9月中旬より、ローソンとのコラボで期間限定発売されていた「『Richelieu』のMon Amiralシュークリーム」のパッケージイラストの逆輸入。[[長波]]の炒飯mode以来のローソンコラボグラフィックである。
-
#fold(限定イラスト:シュークリームmode){{
限定イラスト:シュークリームmode
&attachref(./292_Lawson.jpg,nolink,Mon amiral. アレ、そんなに美味しかったの? ん、そう。ふーん……。);
}}
-2019年2月8日アップデートでバレンタイン差分modeが実装された。
--シュークリームmodeの差分イラストでこちらはチョコレート色のエプロンとなっている。
-
#fold(限定イラスト:バレンタイン差分mode){{
限定イラスト:バレンタイン差分mode
&attachref(./292_Valentine.jpg,nolink,Mon amiral. これを受け取りなさい。いいから! よろしい♪);
}}
-2020年3月3日アップデートで桃の節句modeが実装された。
--いつもと違うくつろいだいで立ちで甘酒をあおる姿がまた美しい。艤装には[[あの二人>Commandant Teste]][[の雛人形>Gambier Bay]]が顔をのぞかせている。
-
#fold(限定イラスト:桃の節句mode){{
限定イラスト:桃の節句mode
&attachref(./292_Hinamatsuri.jpg,nolink,Mon amiral. こっちに来なさいな。はい。À votre santé);
}}
-2020年8月7日オンラインアップデートにて、水着姿が実装された。
--派手さはないが大人の品格にあふれる、センスのある風貌が披露された。&color(Silver){中破絵は…見えてません??};
-
#fold(限定イラスト:水着mode){{
限定イラスト:水着mode
&attachref(./292_Summer.jpg,nolink,Mon amiral、どう、似合ってる? ……ふふっ、よろしい。Merci♪);
}}
-2020年10月18日のアップデートで、モンブランmodeが実装された。
--提督に合わせてか、和栗で作ってくれている。
---いつものように褒められると当然と言うが、その後のメルシーが嬉しそうなのもいつも通り。
--ちなみに開戦時ボイスを聞く限り、''出撃時も作っている模様。''
---中破時に持っているものが、クリーム絞りに代わっている。
-
#fold(限定グラフィック:モンブランmode){{
限定グラフィック:モンブランmode
&attachref(./292_Autumn_2020.jpg,nolink,Mon amiral. そうよ、栗のお菓子よ。Mont Blanc aux marrons。知ってるでしょう? そうよ、私が作ったの。食べてみなさい。);
}}
-2021年10月15日アップデートで、【[[お出掛けmode>https://twitter.com/KanColle_STAFF/status/1448959386135662592]]】が実装された。
--元は三越コラボの際に使われたもの。
---白のコートに黒の革手袋、薄い灰色と濃い灰色のチェックのマフラー、濃い灰色のシャツという地味めにもなりかねないコーディネイトをきっちり着こなすのは流石。
--運営ツイッターで「艦娘界のファッションリーダーの一人」と言われるのは伊達ではない。
---ちなみにコートの裏地は青紫。
-
#fold(限定グラフィック:お出掛けmode){{
限定グラフィック:お出掛けmode
&attachref(./292_Mitsukoshi.png,nolink,En avant! ついてきなさい。);
}}
*小ネタ [#trivia]
-リシュリュー級戦艦の1番艦で、名称は「三銃士」でお馴染みのリシュリュー枢機卿こと、アルマン・ジャン・デュ・プレシー・ド・リシュリュー(1585-1642)から取られている。
--「三銃士」のお蔭で陰険な悪役というイメージが根付いてしまっているが、実際はフランスを代表する名宰相であり、ルイ13世(1601-1643)の統治を公私に渡って支えた。
また、現代まで続くフランス近代海軍の礎を築いた人物でもあり、戦艦リシュリューが建造されたブレスト海軍工廠もリシュリュー卿が建設させたものである。
**リシュリュー級戦艦とは [#d0bce907]
-ワシントン条約によって17万5千トンの保枠を認められたフランスは、ロンドン条約の主力艦建造制限延長条項に参加しないことで日米英に先駆けて新戦艦建造の権利を得た。その第一陣がドイツのドイッチュラント級装甲艦に対抗する中型戦艦ダンケルク級で、第二
--リシュリュー級の次にアルザス級が計画されている。同級については諸説あるが、大きく分けて列強に対応した40.6cm砲搭載((搭載砲には諸説あり、「38cm三連装砲3基案」、「40.6cm三連装砲3基案」、「38cm4連装砲3基案」の3つの計画案があったとされる。))の
-上記の通り、本級の性能は走攻防全てにおいてダンケルク級を強化発展させたもので、斬新な外観と裏腹に、ダンケルクの経験を存分に活かした堅実かつ保守的な設計である。
--リシュリュー級の計画に際して要求された性能は、主砲に38cm砲4連装2基を装備し、当時計画・整備されていたイタリアの[[Littorio]]級戦艦やドイツのシャルンホルスト級戦艦に搭載が予想されていた38cm級の艦砲や、大型爆弾による水平爆撃に耐えうるだけの装
--この要求性能を基準排水量35,000t台という制限の中で実現するために、主砲の前部集中配置による主要区画の短縮、小型・軽量・高出力の新型機関の採用による機関区の縮小、船体における縦横混合肋骨の溶接化の徹底などから重量を捻出し、当時としてはハイレ
---排水量については途中条約の縛りがなくなったことや様々な改修を経た結果、最終的に乾燥系重量39,000t代、満載で50,000t近くまで膨れあがることになった。
~
***攻撃力 [#m2c54439]
-主砲には上記の通り38cm砲を4連装2基8門前方集中にて搭載。ダンケルク同様その四連装砲塔は連装2基を並列したような構造で、外見と裏腹に奇をてらわない堅実な設計だった。一番砲塔と二番砲塔の間はかなり広く間隔を空け、内部に隔壁を設けることで、同時に
--主砲の仕様もダンケルク級から受け継ぎ、計画では890kgの重量弾を830mpsという高初速で撃ち出すことで敵艦の舷側/水平装甲に対して高い貫通力を発揮することが期待されていた。遠距離の砲戦にも対応でき、なんと41,700mもの最大射程距離を有していた。
--ただし実際にはこれらの数字は実現できず、結局砲弾重量や初速を下方修正して運用している。また主砲の散布界も劣悪で、1947年の訓練では射距離25,000mで遠近散布界1,775mを記録するなど後々まで戦闘能力に悪影響を与えてしまっていた。
--また主砲の前方集中配置も後方への攻撃力不足が指摘され((一応副砲を後方にまとめることで対処していたが、メルセルケビール海戦では同様の主砲配置であったダンケルクとストラスブールが後方から攻撃され、主砲での反撃ができないという事態が起きている。
--ちなみにオリジナルの主砲弾には弾底部に化学剤(毒ガス)を充填するスペースがある。この部分の蓋が壊れて腔発事故につながった。43年以降はアメリカ製の通常弾に切り替えられた。
-一方でダンケルクの両用砲は中途半端な失敗作とみなされ、保守的な副砲・高角砲併載に戻されている。
~
***防御力 [#o113705a]
-装甲はダンケルク級2番艦「ストラスブール」(未実装)で中型戦艦とは思えないほど重防御が施されていたが、本級はさらにそれを発展させており、列強の中でも最強レベルの装甲厚を誇る。
--装甲配置はダンケルク級から受け継いだ集中防御式であり、舷側には最大330mmの装甲を傾斜15度で装備、さらにその外部を船体外板で垂直に成形して船体の傾斜による航洋性の悪化を防ぐ内装式の傾斜装甲が取り入れられている。単純な装甲厚や傾斜による耐弾効
--この装甲配置には被弾時(場合によっては至近弾程度でも)に装甲外の非防御区画に穴が空き、浸水の原因になるというデメリットもあったのだが、フランスではこの欠点を飲み込んで採用に踏み切っている。同様のデメリットを嫌い、結局垂直装甲の採用に回帰し
--フランス海軍は、ダンケルク級の設計時点で125mmもの装甲甲板を採用するなど戦艦の水平防御に対して十分なリソースを割いており、本級についても弾火薬庫上の主甲板に170mmの装甲を貼るなど強力な防御力を有している。ただし重要区画の一部が主甲板上に露出
-ちなみにフランス海軍は、水平装甲に均質装甲ではなく舷側装甲と同じ表面硬化装甲を採用している。深い角度で落ちてくる徹甲爆弾を破砕するための採用だったのだが、被弾で主砲の天蓋を割られたダンケルクや、副砲弾火薬庫上の装甲をまとめて貫通された本級
--特徴的な45度に傾斜した煙突は、上から降ってくる爆弾がそのまま機関区に飛び込むことを防ぐために採用されている。ちなみにマストと煙突(スタック)を合体させたこの構造は後に「マック」と呼ばれる様式であり、本級が他国に先駆けて採用したものである。
-水中防御については、艦底の二重底をそのまま水線付近まで持ち上げ多層防御として利用し、さらに艦腹に厚さ30mmの縦壁を三重に配置、さらに被雷時の衝撃を抑えるためにエボナイト・ムースと呼ばれる弾力性充填材を埋め込むなど、先進的な取り組みが取り入れ
--ただし、防御区画の少ない緩慢な配置や、満載時に空層が消えて低下する間接防御、浸水時の浮力確保の問題や注排水コントロールなど問題も抱えており、近年では欠点として取り上げられることも少なくない部分でもある。
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***速力 [#y3e5090f]
-速力性能では150,000馬力(ジャン・バールは170,000馬力)という高出力を遺憾なく発揮し、公試時には32ktを超える速力を叩きだしている。航続距離も長く、良好な機動性を実現していた。
--この高速性能を実現するために、船体の艦幅を抑えると共に、新型の機関が導入されている。この機関はダンケルク級の採用されたものから更に小型化・軽量化を図ったもので、この機関の採用の結果機関区の短縮を果たすことが出来た。
--スクリュー軸は艦尾部分に於いて軸路が外側に開く独特な配置を採用。舵の効きが悪いという欠陥はあったものの、直進性能の高さに一役買っている。
&br;
-ダンケルク級で副砲の射界を圧迫していたカタパルト等の航空艤装も、配置を改められている。%%リシュリューはアメリカで完成させたときに航空艤装を全て取っ払い、対空機銃のスペースにされてしまっているが%%
~
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-総じて、欧州では最強候補の一角に入る。彼女に比べればリットリオは比較的接近戦にリソースが偏っており、キングジョージ5世は性能的に1ランク劣る(むしろ5隻という数こそが彼女らの「力」である)。ビスマルクも旧式な設計理論が災いしており、リシュリュ
--しかし本級も、その主砲の種々の欠陥、装甲配置の不備によって砲戦上の安全距離とされる範囲でも砲塔や弾火薬庫に損害が生じる可能性があることや、満載時の水中防御力の低下や緩慢な区画防御、注排水コントロ-ルなど設計に起因する欠点を抱えており、同時
--とはいえ英伊独の戦艦とも十分に渡り合える能力を持った戦艦であったことは確かであり、フランス戦艦史に於いては紛れもなく最強の戦艦であった。
**艦歴 [#if1213ea]
-フランス西部にあるブレスト海軍造船所にて、1935年10月22日起工、1939年1月17日進水。1940年1月には公試も始められていた。
--しかし、同5月にドイツがフランスに侵攻。破竹の勢いで迫るドイツ軍に拿捕されることを恐れ、リシュリューは完成間近の段階で就役。ブレスト陥落直前の1940年6月19日にフランスを脱出し、当時の仏領西アフリカのダカールに入った。
--その後フランスはドイツに降伏。フランスにはドイツの傀儡政権であるヴィシー政権が誕生した。
-イギリスは、傀儡とはいえ枢軸側に入ったフランスの海軍が枢軸側として運用されるのを恐れ仏領西アフリカのフランス海軍を攻撃。7月7日にはリシュリューのいるダカールに迫り、[[メルセルケビール>Commandant Teste]]の時と同様の最後通牒を発した。
--一連のヴィシー海軍への攻撃でこれがブラフではないと知っていた艦長は、翌早朝に迎撃のため出港することを決意する。
--一方のイギリス軍は返答がないことから攻撃を決定し、その晩に高速艇を港内に突入させた。リシュリューの艦尾へ4発の爆雷を投下し、スクリューと舵の破壊を狙ったものだったがいずれも不発で失敗に終わった。
--翌日、リシュリューは空母ハーミーズ(未実装)より発艦した[[ソードフィッシュ>Swordfish]]6機による空襲を受け、魚雷1本を艦尾に受けた。
--水深の浅い港湾において衝撃波が反射を繰り返し、リシュリューの損害は大きく拡大した。
---右舷推進軸は大きく損傷し、特に外軸のものは深刻だった。操舵装置は破壊され発電機や主砲用射撃管制装置も損傷、浸水は電路を通って主防御区画にまで及んだ。
--リシュリューはなんとか湾奥に移されたが、それ以上の排水は現地設備の能力不足((ダカールにはリシュリューが入渠できる乾ドックも、十分な能力の排水ポンプもなかった))のため難航し、応急修理も行うことができなかった。
-そうこうしているうちに7月末、隣接する仏領赤道アフリカのうち、ガボンを除く部分が自由フランスに忠誠を誓ったことで、仏領西アフリカに再び緊張が訪れた。
--9月半ばにはドイツの許可のもと、ヴィシー政府が軽巡3隻を南仏から派遣。その任務はさらなる植民地離反の阻止であり、ダカール経由でガボンのリブレヴィルへ向かう予定であった。
--一方の連合国も、仏領西アフリカを亡命政府である自由フランスの支配下に置くメナス作戦を計画していた。
---仏領西アフリカの首府であるダカールには、フランスやポーランド亡命政府の金準備が疎開していた。また、軍港としても英領シエラレオネのフリータウンより使い勝手の良い要衝で、イギリスは同地がドイツ軍の潜水艦基地となることを恐れていた。
---実績作りを急いでいた自由フランス政府首班のド=ゴールが現地政府の取り込みに自信を見せたこともあり、作戦は実行に移されたのだった。((だが作戦前に内容を発表した際に一人の将校が歓喜のあまり先走って「ダカールで会おう!」を合言葉に街中で乾杯し
--9月21日にダカールに着いたヴィシー海軍の巡洋艦は2隻だった。途中でイギリス重巡に捕捉され、機関故障を起こした1隻がカサブランカへと「護衛」されていったのだ。((当時カサブランカはヴィシー政府の支配下にあった。イギリスとしてもヴィシー政府との決
#fold(メナス作戦の顛末){{
メナス作戦の顛末
-23日朝、アーク・ロイヤル航空隊がダカールの街に宣伝ビラを撒布し、ついに連合軍の作戦が始まった。
--仏領西アフリカ政府はアーク・ロイヤルから飛行場に降り立った自由フランスの飛行士を拘束し、ド=ゴールの特使が乗ったボートを砲撃。ヴィシー政府への忠誠を明らかにした。
--午後には自由フランス軍の上陸作戦が始まった。しかしこれが濃霧と現地部隊の猛反撃により阻まれると、ド=ゴールは「フランス人同士で血を流す悲劇を避けるため」と称して撤収を命じた。
--肝心の自由フランスに梯子を外された格好のイギリス海軍は散発的な攻撃に終始した。参加した2隻の戦艦、バーラムとレゾリューション(共に未実装)が3日間で撃ち出した主砲弾は合わせて250発に過ぎず、アーク・ロイヤル航空隊も不活発だった。
-リシュリューは稼働状態にあった第二砲塔を用いて24日から射撃を開始したが、一発目から腔発を起こし7番・8番砲が使用不能になってしまう。
翌日、リシュリューは第一砲塔を再稼働させて交戦を継続した。しかし結局リシュリューが放った主砲弾は2日間で24発に過ぎず、命中弾もなかった。
--この時リシュリューは戦艦ストラスブール用に現地で保管されていた装薬を再調整して用いており、射程や射撃管制に大きな悪影響を受けていた。
当初は腔発事故も装薬が原因だと思われていたが、翌年の調査で砲弾の方に問題があったと結論付けられている。
--なお、リシュリューが主砲でバーラムに命中弾を与え中破させたと記述されることもあるが、イギリスの記録ではリシュリューの15.2cm副砲弾と24cm沿岸砲弾が一発ずつ命中、おそらく24cm砲の至近弾が1で損傷は軽微となっている。
---余談ながら、バーラムに命中弾を与えた砲台には、本来リシュリューの第一砲塔に配属されていた人員が臨時に配置されていた。
-手詰まり感の漂う25日、潜水艦ベヴェジール(未実装)がレゾリューションへの雷撃に成功、これを中破させる。戦闘長期化による全面戦争を懸念していた((この間、ヴィシー政府軍は対抗措置としてジブラルタルに比較的大規模な空襲をかけている))イギリスは、こ
-このダカール沖海戦で現地部隊は駆逐艦1隻と潜水艦2隻を失い、リシュリュー以下他の艦艇も大半が何らかの損傷を受けた。一方イギリス海軍もレゾリューションがしばらく行動不能になるなど小さからぬ損害を負った。
--ダカールでの敗北は自由フランスにとって手痛いものとなった。ド=ゴールは指導力の低さや情勢判断の甘さを露呈し、連合国においてもフランス海外領土においてもその立場を低下させた。
11月にはイギリスの支援でガボンを制圧し仏領赤道アフリカを統一したものの、失態を完全に取り戻すには至らなかった。
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-戦闘後まもなく、リシュリューの修理と改装が再開された。遠隔地ゆえ苦労しながらもなんとか12月に囲い堰が取り付けられて本格的な排水が始まり、翌年2月末には破孔の応急修理が完了した。
--4月末には14ノットで航行可能となり、フランス戦艦としては初めてとなるレーダーが装備された。
-1942年11月8日、ヴィシー政府との確執のないアメリカを中心として連合国軍は北アフリカへの大規模な上陸作戦(トーチ作戦)を敢行。
ヴィシー政府の求心力低下もあってアフリカ各地の植民地政府はことごとく自由フランスに旗幟を変え、残存兵力は連合国に引き渡された。
--なお、この頃のリシュリューは物資不足に悩まされ、本来であれば6門使えるはずの主砲は弾薬不足で3門しか使えなかったという。
-晴れて連合国側となったリシュリューはアメリカに回航されブルックリン海軍工廠にて修理・改修を受けることになる。
--故障していた主砲は同型艦[[ジャン・バール>Jean Bart]]から外された砲を用いて修理された。なお、主砲身は3本が使用不能になっていたとする資料もある。
---砲弾は当然ながらフランスからの入手が不可能であった。従来、[[ウォースパイト>Warspite]]と同じイギリス製の38.1cm砲弾が使用できるように砲身が削られたともいわれていたが、実際にはオリジナルの口径のままであり、砲弾は実物を参考にアメリカのクラー
--対空機関砲・機銃も、フランスのオチキス社製のものからアメリカの[[ボフォース四連装対空機関砲>Bofors 40mm四連装機関砲]]及びエリコン単装機銃に改装された。
--ドック入りできないまま2年半もの長期間熱帯の海に浮かび続けていた船体は錆が酷く、かなり大規模な修復が行われたようだ。
-その後はイギリス海軍の戦力として運用されることになり、地中海艦隊や本国艦隊の一員としていくつかの作戦に参加した後、東洋艦隊に編入される。スエズ運河を渡り1944年4月10日にセイロン島トリンコマリーへ入港。以後対日戦線に投入されることになる。
--4月にはサバン空襲、5月にはスラバヤ空襲、6月にはポートブレア空襲に参加し支援砲撃を行った。7月に再び行われたサバンへの攻撃にも参加している。
--ジブラルタルでの改修を経て1945年3月には再び極東戦線に復帰し、各地で空母の護衛や対地攻撃に従事した。
--1945年5月には[[羽黒]]を邀撃するデュークダム作戦にも参加した。日本艦隊の牽制や索敵で貢献したものの、作戦自体は駆逐群によるペナン沖海戦で決着し、直接の戦闘参加はなかった。
---ゲームにおいて2018年1月17日に実装された節分ボイスで羽黒に豆を投げているのは、この作戦に因んでいると思われる。
-8月15日に日本が降伏した時には、南アフリカのダーバンでドック入りしていた。
-9月には第一次インドシナ戦争の支援のために兵員の輸送と支援砲撃の任に付く。
-その後フランスに向けて回航され、翌1946年2月11日にフランス南部の都市トゥーロンに到着した。
--フランス降伏・ブレスト陥落でフランスを離れて6年ぶりの帰国であった。
-1956年にブレストに繋留され訓練施設艦となり、1958年に予備役へと編入。1967年12月に除籍。翌年1月16日に艦名が「船体Q432」となった。同年9月、サンタマリア造船所に売却され解体。
-現在、ブレスト軍港にリシュリューの主砲一門が展示されているという。
- フランス海軍においてリシュリューという艦艇名は3代目に当たる。
-- 初代は1873年に進水した装甲艦。地中海艦隊の旗艦だった。1886年に予備役となり、1900年に除籍。
-- 2代目は1915年に進水した哨戒艇。
-- 戦艦リシュリュー以降、リシュリューという艦名の艦は就役していない。&br;1989年に起工したフランス初の原子力空母((そしてフランス海軍唯一の原子力水上艦でもあり、2024年現在で米軍以外が保有する唯一の原子力空母でもある。建造で得られた知見は、後
*この艦娘についてのコメント [#comment]
#fold(過去ログ){{
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#pcomment(./コメント2,reply,30)
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