百合を知る/百合知識/百合の3系統分類

Last-modified: 2012-02-26 (日) 09:08:14

百合作品をまとめていくなかで、なんとなく分かってきた百合作品の3系統(3系譜)について書きます。





少女漫画系統の百合作品


百合作品の歴史を紐解くと、古い少女漫画のなかにも百合作品があります。ただ、少女漫画系統の百合は後述する2000年代系統の百合作品にみられるような
LILEまたはLOVE等の恋愛感情と密接に関連する百合ではありません。彼女の傍にいたい!彼女でなければ絶対駄目!という互いのことを考える強い気持ちは
2000年系統と同一ですが、互いの存在を支えあったり存在価値を肯定しあうという意味合いでの少女同士の特別な関係性や精神的繋がりを題材にした百合作品だと思います。
数巻に及ぶ大作もあり、恋愛感情として扱わないことから男性キャラが絡んでくる場合もあります。






R18・大人向け系統の百合?作品


少女漫画同様に古いR-18・大人向け作品の中にも百合作品があります。おそらくエロ要素(エロ設定)の中の1つとして女の子同士を絡ませる場合が数少ないながらあり、
それが短編集の中の1作としてや中編~長編(1~3巻?)として刊行されたのだと思います。肉体描写ありですしエロメインなので・・・百合?作品です。
多数作品を見ていないため断言はできません。ただ絡みがメインに据えられてはいますが、一部作品では下記2000年代系統の男性向けスイーツ百合(甘い甘い二人・いちゃいちゃらぶらぶ)
に通じるようなライトなエロ描写に抑えられている場合もあったかと思いますので、そういう一部作品は百合として現在でも通じるかもしれません。






2000年代の男性向け系統の百合作品


百合姉妹や百合姫の創刊前後に多数発売された百合作品の事です。百合姫は女性の読者層が多いとの事(真偽不明)ですが、どちらかというと、
2000年代に少年誌・青年誌から刊行されている百合作品はほとんどが男性向け(女性同士のLIKE・LOVE展開、萌え可愛い絵柄)が特徴的だと思います。
スイーツ百合(甘い・いちゃらぶ展開)や、シリアス百合の大きな違いはあれども、基本的には一般的通念としての”カップル”の成立が目的となっている作品が多くを占めます。







以上の3系統の意味は何かというと、作品鑑賞の道しるべにして欲しいということです。
好きな百合が、2000年代の男性向け系統の百合であるならば、題材や描写方法が異なるので過去の少女漫画等百合作品にまで遡って鑑賞する必要は薄いと思います。
逆にマリア様が見てる>ストロベリーパニック的な好みの人(少女二人の親密な関係性やその関係の成長、お互いが支えあう様子等を重視する人)の場合は、
2000年代系統の男性向け作品よりも、少女漫画系統の方が好みに合っていると思います。そして、百合でエロという一見矛盾のような部分はありますが、
エロの描写の仕方にもよるが微エロ百合が好きなんだ!(百合姫より百合姫ワイルドローズだ!のような人)の場合は、未知数ではありますが、R-18の埋もれた過去作品を探すのも面白いでしょう。





まだまだ既読数の少ない管理人の感想ですので、参考程度にご覧下さい。