エンジン

メガリに搭載されているエンジンについて

中国重慶の Zongshen社製NC250型汎用エンジンがベースとなり、外見パネルの刻印や圧縮比などにメガリ向けカスタマイズがされている。
製品型番は「ZS177MM」。

Zongshen社はイタリアのPIAGGIO社と技術提携関係にあり、本件エンジンも該当する。
よく「メガリのエンジン設計はイタリア」と言われるが、これはPIAGGIO社の技術提携のことを指していると思われる。
あくまで製品自体はZongshen社の商品である。

このエンジンは設計余裕が大きいため壊れにくく、コスパも良い。
このため新興バイクメーカーに大変人気があり、オフロード系を主体として、世界の多くのメーカーへ納品されて利用されている、現役エンジンである。
またバイクだけでなく、四輪バギーへの採用も多い。

海外のメガリは主にCDI点火のキャブレター車であったが、排ガス検査などで国内法規への適合を行うため日本国内向けではEFI化されている。

エンジンパーツについて

NC250型汎用エンジンのパーツは、現役エンジンでもあることから消耗品をはじめ、各種海外ECサイトにて多く提供されている。
検索で、「zongshen nc250」として探せば多くヒットするものと思われる。

ただ、メガリに使われているエンジンは初期の設計のものである。
このため、現在部品提供されている最新のNC250用エンジンパーツでは、その後の改良等の設計変更によりそのまま取り付けることが出来ない場合があるため注意が必要となる。

腰上に関してはほぼそのまま現在の部品でも利用可能となるが、腰下は割れやすかったクランクケースや弱かったスターターギアなどで設計変更がある。
ピストン、各種ガスケット、オイルフィルター、ウォーターポンプに関しては互換性がある。

#どうやらミッション関連、クラッチ回り、スターターギア関連、フライホイール側コイル関連で改善が行われており、メガリに取り付けできるかは分からないため、もし試して取り付け可、不可を判明した場合は当wikiで情報共有をしてもらえるとありがたい。

エンジンのカスタマイズについて

NC300という、NC250の兄弟エンジンが存在し、NC向けの腰上をボアアップキットとしてパッケージにした商品が存在する。
このキットを取り付けることで300ccへボアアップすることが出来る。
取り付け後はイグニッション燃料噴射量を増加させる調整、または300cc向けキャブへの変更が必要となる。
また自動二輪への変更登記に伴い車検が必要になる。

なお、NCシリーズにはNC450という、450ccのモデルもあるが、こちらは腰下、腰上の設計が別物となる。
一部互換パーツはあるものの、搭載には取付位置や全長が違うためフレーム加工が必要になると思われ現実的ではない。

整備データ(同エンジン搭載モデルのマニュアルより抜粋）