マヨヒガ

Last-modified: 2013-08-28 (水) 23:10:16

読み

まよいが

意味

東方妖々夢の2面に登場する屋敷。
マヨヒガ」と記述するが、「まよいが」と読む。漢字で書くと「迷い家」。

マヨヒガ」は東北から関東にかけて伝わる伝奇物語。
岩手県遠野町*1を中心に東北地方で語られる民話や怪談を集めた「遠野物語」(柳田國男 編)にも収録されている。東方妖々夢 2面のテーマ曲のタイトル「遠野幻想物語」の由来にもなっている。

マヨヒガ」の物語は次のようなもの。

山奥に迷い込んだ人が、偶然に立派な屋敷にたどり着く。
屋敷の中には多くの食器が並べられ、火鉢には火が入っており、囲炉裏では湯が沸いている。
人がいた様子はあるのに、呼びかけても応えはなく誰もいない。
迷い人は、しばらく休息をしたあと、食器を持ち出し屋敷を出た。
ようやく山を抜けた迷い人だが、その後ふたたび山の屋敷を訪ねようとしてもたどりつく事はできなかった。
屋敷から持ち帰った食器は不思議な力があり、その器で米を計るといつまでも尽きることなく、迷い人は大いに繁栄したという。

何も持ち帰らず屋敷を出たら川から器が流れてきて拾ったなど、いくつかのバリエーションがある。

妖々夢 2面で霊夢が「たしか、迷い家ってここにあるもの、持ち帰れば幸運になれるって・・・」と言っているのは、この伝承が元になっている。
の話では本当に幸運になるらしい。

なお、マヨヒガは伝承では“無人の屋敷”だが動物はいる。そのため、妖獣のがいることは、伝承的にもまったく問題がない。


*1 現在は遠野市