転載元ニコニコ大百科ガノンドロフ
※この記事はニコニコ大百科のガノンドロフに関する記述を改変すること無く転載しております。
ガノンドロフとは、ゼルダの伝説シリーズに登場する悪役である。ここでは同一人物のガノンも扱う。
概要
多くの作品でラスボスとして登場する、シリーズで最も有名な悪役。たまに「ガノンドルフ」と誤記される事もある。
携帯ゲーム機などの外伝作品には登場しない事が多い。
時のオカリナ以前の初期作品では豚の魔物「ガノン」として登場していたが、
時系列的に最初となる『時のオカリナ』でガノンになる前の人間の姿「ガノンドロフ」が登場し、
現在はそちらのほうが有名となっている。
人型時がガノンドロフ、その魔物姿(あるいは分身の魔物)がガノン、と覚えて間違いない。
ただし風のタクトの赤獅子王のように、ガノンドロフを省略して「ガノン」と呼ぶこともある。
リンクやゼルダはほとんどの作品で「名前が同じだけの別人」だが、
ガノン及びガノンドロフは『4つの剣+』を除き全て同一人物が復活したものある。
公式ガイドブック「ハイラル・ヒストリア」で明かされた公式設定によると、
ゼルダ史は「時のオカリナ」においてガノンドロフがどう倒されたかにより、
3つのパラレルワールドに分岐する(時のオカリナにマルチエンディングがあるという意味ではない)。
しかしどの時間軸でも、彼の力を求める執念深さはいささかも変わらない。
その性格から、どの作品でも「力のトライフォース」を手にすることが多い。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズには、『DX』から人間時の姿・ガノンドロフとして参戦。
原作のガノンドロフは魔法(光弾)や剣を使用し、作品によっては空を浮遊したりもするが、
『DX』においてキャプテン・ファルコンのモデル替えキャラとして参戦した為、攻
撃に武器や飛び道具を一切使用しない肉弾戦キャラとなっている。
『X』では「最後の切りふだ」を使うときだけガノンの姿になる。
各作品毎の簡単な解説
- シリーズ作品
解説しやすいため、ここでは発売順ではなく時系列順に表記していく。
ゼルダ史は公式に「後付けであり、都合次第で変わる」と明言されているため、
今後この時系列も変わる可能性はある。
因縁の始まり
- スカイウォードソード
『時のオカリナ』の数百年以上前にあたる物語であり、当然ガノンドロフは登場しない。 発売前のインタビューでは、「ガノンドロフ誕生の秘密が明かされる」 という旨のスタッフインタビューもあったが、結局それが明確に語られることはなかった。 ただし、本作におけるラスボス「終焉の者」はその容姿にガノンドロフと通じるものがあり、 また今際の際にリンクへ「お前と私の戦いの輪廻は未来永劫続く」という呪いの言葉を吐く。 ここから、ガノンドロフは終焉の者の転生した姿か、 それでなくても何らかの影響を与えているのではないか、という解釈が一般的である。
- ふしぎのぼうし
- 4つの剣
終焉の者が倒されてからガノンドロフが生まれる間の物語であり、ともに登場しない。 この2作品のボスは「風の魔神グフー」。後にガノンはこいつを利用する。
- 時のオカリナ(時のオカリナ3D)
人間としてのガノンドロフが初登場する。 100年に1人だけ男が生まれるというゲルド族に生まれ、 ゲルド族を治める長となっていたが、世界すべてを手中に収めると言う野望を抱いていた。 リンクがマスターソードを抜いて7年の眠りに就いた隙にトライフォースを強奪したが、 トライフォースは3つに分裂し、彼のもとには力のトライフォースだけが残った。 その後、ハイラル全土を魔物の国へと変貌させる。 ガノン城における最終決戦の末にリンクに敗れ死亡したと思われたが、 崩れ落ちたガノン城から瓦礫を突き破って復活。 さらには力のトライフォースの暴走により、魔獣ガノンへと変貌、 なおもリンクに襲い掛かったが、彼と六賢者、そしてゼルダ姫の働きにより封印される。 この作品で、リンクがガノンドロフに勝ったか敗れたかで2つのパラレルワールドが生まれ、 敗れた場合は『神々のトライフォース』へ繋がる。 勝利した場合は、そこから更に主人公リンクが7年の時を越えて戻った先のいわゆる"元の世界"と、 時を越えて去って行った後の"7年後の世界"で別々の時間軸が発生し、 前者は『トワイライトプリンセス』へ、後者は『風のタクト』へと繋がる。 いずれの世界においてもガノンドロフは復活する。
リンク敗北後の世界
リンクを倒しトライフォースを奪ったガノンドロフは、その力で人の姿を捨て、魔王ガノンに進化。
時の勇者リンクを失った人々は、決死の作戦でガノンをトライフォースごと聖地に封印した。
よってこの世界ではガノンドロフは「ガノン」としてしか登場しない
(時オカ以前に発売された作品たちなので当たり前だが)。
- 神々のトライフォース
封印されたものの、己の魔力によって聖域を闇の世界へと変貌させ、多くの人々をそこに取り込んでいた しかし封印された闇の世界から自力で脱出することは出来ず、ハイラルの司祭アグニムを利用して封印を解き、 光の世界の侵略を企むが、リンクにその野望を撃ち砕かれ、死亡。
- ふしぎの木の実
「リンクシステム」で2作品を連動させないと登場しない真のボス。 『神トラ』で死亡したガノンだが、ツインローバが嘆き、滅び、 絶望の力とゼルダ姫を生贄に捧げる事により彼の復活を企んだ。 これはリンクに阻まれたものの、追い詰められた2人が自らの命を捧げた事で復活した。 意思を持たない暴走状態のガノンとしての復活であり、リンクにより倒される。 この作品は長く時系列上の位置が不明とされていたが、ヒストリアにおいて『神トラ』の後、 それもほぼ直後の物語であることが明かされた。死んで早々に暴走させられるガノンが不憫だ。
- 夢をみる島(夢をみる島DX)
ラスボスが変身する中の一形態として登場。つまり事実上は登場せず。 この形態やラスボスとガノンの関わりについては不明だが、『神トラ』から本作までのリンクは 全て同一人物のため、リンクの記憶を読みとって具現化させたのではないかとする解釈が一般的。
- ゼルダの伝説 (初代)、ゼルダの伝説1
ゲームの発売順における初登場作で、豚の姿のガノンとして登場。 『木の実』から数百年の年月が経った世界だが、何故復活したのかはヒストリアでも明かされておらず、 不明なままである。 ハイラルの侵略を目指し力のトライフォースを強奪、ゼルダ姫を幽閉するが、 知恵のトライフォースを集めたリンクによって倒される。この時間軸における、リンクとの最後の戦いである。
- リンクの冒険
前作で死んで灰の状態になっているが、彼を倒したリンクの血を捧げる事により復活が可能であった。 その為、ガノンの残党がリンクを抹殺しその血を手に入れようと躍起になる。 今作でゲームオーバーになると、彼が復活してしまった旨のメッセージが表示され、 さらにファミコン版では彼のものと思われる笑い声が響くという演出がある。
元の世界(こどもリンクルート)
『時オカ』でガノンドロフを倒した後、7年前の元の世界へ戻ったリンクは、
7年後にガノンドロフが行なう悪行を洗いざらいゼルダへ報告する。
これを聞いたゼルダとハイラルの賢者は先手を打ってガノンドロフの処刑を決行したが、これに失敗。
慌てた賢者は、ガノンドロフを影の者が平穏に暮らす別世界「影の世界」へと追放した。
影の者にとってはいい迷惑である。
- ムジュラの仮面
『時オカ』直後のため登場しない。 恐らくこの時、リンクの戦いの裏ではガノンドロフ処刑の準備が着々と進められていたのだろう。
- トワイライトプリンセス
『時オカ』から100年余りが経った世界。 先述の通り影の世界に追放されていたが、案の定復活を目指して暗躍。 影の世界の大臣・ザントを服従させて彼の力と自らの魔力を使い、 光の世界をすべて影で飲み込んでしまおうとした。 リンクとゼルダ、そしてミドナによって敗れ、今度こそ完全に死亡したが、 散り際に「これは光と闇の戦いの、単なる始まりに過ぎない」という言葉を遺した。
- 4つの剣+
『トワプリ』から数百年後の世界でゲルド族から産まれた、新たなるガノンドロフ。 ゲルド族に伝わる邪悪な武器・トライデントを奪い、その力でガノンに変貌。 『4つの剣』で倒されたと思われた風の魔神グフーを復活させ、ハイラル侵略を狙った。 グフーを倒した後にリンクの前に立ちはだかるが、六賢者とゼルダ姫の力で封印される。 改めてガノンドロフ誕生の経緯を描いた本作は「時オカを元にした外伝的なパラレルワールド」 と解釈されることが多かったが、ヒストリアで強引に時系列に組み込んだ結果、 こいつだけ他のガノンドロフとは別人になってしまった。後付け設定の最たるものである。
7年後の世界
『時オカ』でガノンドロフを封印した後、リンクが元の時代に戻ったため、
この時間軸から時の勇者の血筋は消滅してしまう。
それはすなわち、ガノンドロフが復活した時に勇者が現れない危険性を孕むものだった。
- 風のタクト(風のタクトHD)
『時オカ』の物語が伝説になるほどの長い年月を経て復活し、暴れまわった。 この時はハイラルの勇者が現れなかったため、誰も彼を止められなかった。 そのため、ハイラルの神はハイラルもろとも彼を海に沈め、封印した。 作中でハイラルが滅んでいるのはこのためだが、さらに長い年月を経た今作の時代で再び復活してしまった。 ガノンドロフは人間の姿として登場し、再びトライフォースを手にせんと暗躍する。 最後はハイラル王の願いにより再び海の底に沈もうとするハイラル城でリンクとゼルダ姫との闘いに挑み、 リンクにマスターソードで脳天を貫かれ、石化。ハイラル城と共に海の底に沈む。 この作品では「クグツガノン」というガノンドロフの傀儡や、 時のオカリナにもいた「ファントムガノン」というこれまた名前通りの亡霊も登場する。
- 夢幻の砂時計
前作の『風のタクト』で倒されため、登場しない。
- 大地の汽笛
『夢幻の砂時計』の続編であるため、同様に登場しない。
シリーズ以外の出演作品
- 大乱闘スマッシュブラザーズDX
プレイヤーが使用できるキャラクターして『時のオカリナ』から参戦。 条件をクリアする事で使用可能になる、所謂隠しキャラクターの1人。 攻撃パターン等は基本的にキャプテン・ファルコンと同様。 しかし彼と違い全体的に隙が大きく動きも鈍重である反面、攻撃力は本作の登場キャラクターで1、2を争う爆発力を誇る。 特に本気の大魔王の一撃「魔神拳」はファルコンパンチすら及ばない全キャラ中最強のダメージ・ふっとばし性能を持つロマン技。 イベント戦51「ホントの最終決戦」ではミュウツー、ギガクッパと共に 任天堂が誇る魔王(?)同士チームを組み、プレイヤーに最後の決戦を挑んでくる。
- 大乱闘スマッシュブラザーズX
上記の『DX』と同様にプレイヤーキャラとして参戦。 今作では「トワイライトプリンセス」より参加。 大体はDXと同じだが、一部の使用技や攻撃パターンが変わった。 ちなみにキャラクターごとの最終奥義「最後の切りふだ」は、魔獣ガノンに変身し突撃していく。 近くの敵を地面に埋め動きを封じる効果もあるので相手が逃げ遂せる事は少なく、 威力も一撃必殺と呼ぶに相応しい程。 余談だが、最後の切りふだを使用した際画面端から元の位置に戻る瞬間に一時停止すると・・・。 なお、今作ではアピールの際に賢者から奪った剣を取り出すが、眺めるのみで戦闘には使わない。使えよ。 他にも、今作のガノンドロフはダッシュ時の姿が「ジョギング」「マラソン」と呼ばれている事もある。 ストーリーアドベンチャー「亜空の使者」ではマスターハンドに忠誠を誓うフリをしていた悪党だったが、 更に上を行く存在タブーの登場によりリンク、ゼルダとフィギュアの世界とはいえ初めて共闘するムービーがある。
- 大乱闘スマッシュブラザーズ for NINTENDO 3DS / Wii U
上記の『X』から引き続きプレイヤーキャラとして参戦。 3DSでは隠しキャラだが、Wii U版では初期キャラになっている。 衣装は「トワイライトプリンセス」仕様だが、マントはボロボロで、 胸には剣で貫かれたような痕があるなど、細部が変わっている。 やはり剣はアピールで眺めるだけ・・・・・・と思いきや、 今作では「魔人拳」のカスタマイズ必殺技の一つとして、 初めて剣を使った攻撃ができるようになった。 名前は「魔人剣(読みは同じ)」。 「魔人拳」の動作はそのままに暗黒の気を纏った剣で突きをくらわすというもので、威力が下がる代わりにリーチを伸ばせる。 他の剣士キャラのように華麗に振り回すことはできないが、それでも使わないよりはマシである。
- ゼルダ無双
「無双」シリーズとのコラボ作品たるゼルダ無双でも、リンクやゼルダ達と同じくプレイヤーが使用可能なキャラクターとして参戦。 今作ではスマブラと違い両手に装備した二本の大剣を豪快に振り回し戦う。 プレイムービーでは大剣の二刀流で暴れ回り、さらに魔力を用いた広範囲攻撃も使用している様子が公開されている。 その威圧感やボスキャラ感が漲る雰囲気から、三國無双シリーズの武将をもじって「ガノンド呂布」などと呼ばれているらしい。 また、ムービーの中ではリンクと同じように宝箱を開けハートのかけらを喜色満面な表情を浮かべ回収する様子が 「嬉しそう」「微笑ましい」「ギャップに萌えた」などと今までに見れなかった『魔王』の新たな一面として評判になった。 もしかすると一度やってみたかったのか。よくよく考えてみると本業は盗賊でしたね。