聖霊石と神霊兵器/テリー・ボガード

Last-modified: 2024-01-24 (水) 21:20:10
  • 会話1
    • ナレーション「テリー・ボガード。養父ジェフ・ボガードの仇であるギース・ハワードを倒して故郷サウスタウンを救った、『伝説の狼』と呼ばれるマーシャルアーツ使い。
      日本での次元の歪みの大量発生とほぼ同時期にギース・ハワードが日本に発ったことを風の噂で知り、何かの企みを持ち行動するギースを追い、テリーも日本を訪れる。」
    • テリー「ギースの奴は何の目的で日本に・・・?嫌な予感が当たらなければいいが・・・」
  • 会話2
    • テリー「Wow・・・まるでカートゥーンの世界から出てきたようなメカだな。」
    • キャサリン「んー?あんさん、なんでこないな所におるん?ここは封鎖されてて一般人は立ち入り禁止になってるで!」
    • テリー「道理で、街中なのにやけに人が少ないと思ってたんだ。で、立ち入り禁止ならアンタも入っちゃダメなんじゃないか?」
    • キャサリン「アホ!ウチはこう見えてもマサチューセッツで聖霊機工学の博士号もろた天才少女、キャサリン京橋や。ウチはキチンと西欧聖霊庁からの依頼でここの調査に来とるんや、一緒にすんな!」
    • テリー「そいつは悪かったな。お嬢ちゃんが乗っているヤツは調査用の乗り物か何かか?」
    • キャサリン「フフン、これはウチが造った自慢の『テリー淀川mk-Ⅱ』!ただの調査用メカやあらへん、戦闘でも誰にも負けへん無敵の汎用型コンバットアーマーや!」
    • テリー「へぇ、そのロボの名前が俺と同じ『テリー』とは奇遇だな。ただ誰にも負けないってのは少し引っかかるな。このテリー・ボガードが相手でも勝つ自信があるってのかい?」
    • キャサリン「本気なん?生身の人間相手にヨドガワで相手するのは気ィ引けるけど・・・まぁヨドガワと同じ名前のよしみや。戦闘訓練ってことで付きおうたるわ!」
  • 会話3
    • キャサリン「な、なんやぁ!?素手でヨドガワのパワーを跳ね返しよった!一体何なんやあんさん!」
    • テリー「俺はただのマーシャルアーツ使いの格闘家さ。ま、それなりに修羅場は潜ってきてるけどな」
    • キャサリン「・・・ヨドガワの開発計画見直しや。今後色んな格闘技にも対応できるようバージョンアップせなアカンな。」
    • テリー「ところで、この場所の調査って言っていたが・・・もしかしてあそこに落っこちた石に関係があるのか?」
    • テリーの指さした先で、聖霊石の原石が落ちていた。
    • キャサリン「おわー!?あれ、聖霊石の原石やん!ヨドガワ、さっそく回収や・・・ってアレ?動かん!どないしたヨドガワ!」
    • テリー「Sorry、さっきのバトルで壊れちまったようだな。何せロボット相手なんて珍しくてな、力加減を誤っちまった。」
    • キャサリン「相手をナメとったウチも悪いし、しゃーない。・・・すまんけどあんさん、ウチの代わりにこの聖霊石を持っといてくれへんか?その聖霊石も大事やけど、まずはヨドガワを修理するために運ぶのが最優先や。直ったら受け取りにいくさかい。」
    • テリー「OKキャサリン!大事に預かっておくぜ!」
  • 会話4
    • きら「おい、そこの金髪男。」
    • テリー「・・・俺に何か用かい、お嬢ちゃん?スイミングスクールの場所なら俺は旅行者だから知らないぜ?」
    • きら「この機能的でフォーマルな衣装の良さを分からんとは、しょせんは凡人か。全く、キャシーの奴はこんな男に後れを取ったのか・・・・・・話が逸れたな。お前、その聖霊石をこの私によこせ。」
    • テリー「キャシー・・・キャサリンの事か。ひょっとして彼女の友達か?」
    • きら「このきら様が友を持つなどというつまらん馴れ合いをするものか!いいからさっさと私に聖霊石を献上してこの場から失せろ!地面に埋められたくなければな!」
    • テリー「やれやれ、キャサリンに頼まれて受け取りに来たなら、渡してあげても良かったけどな・・・そんな可愛くない態度を取るなら、お断りだぜ!」
  • 会話5
    • きら「クソが!キャシーのクズ鉄ならまだしも、このきら様のエーテル伝導体の編み出す技が通じない・・・だと!?」
    • テリー「そのスライム、見た目のインパクトはスゴいが、一つ一つの技の出来はまだ甘いな。同じプロレス技でもベアの方がまだ効いたぜ。」
    • きら「フン!私は寛大だからな!・・・今日のところは、貴様が聖霊石を預かることを許可してやる!後でキャシーに返した時、この私のところまで持ってくるように伝えておけ!」
    • テリー「言うだけ言って行っちまった。やっぱりあの子、キャサリンの友達だったんじゃないか?」
  • 会話6
    • テリーはギース・ハワードと出会う。ギースは聖霊石を持っていた。
    • テリー「ようやく見つけたぜ、ギース!」
    • ギース「・・・フッ、テリー・ボガードか。この私を追って日本まで来たのか・・・ご苦労なことだ。聖霊石という手土産まで持ってきてくれるとは、実に好都合だ。」
    • テリー「貴様の目的はこの石だったのか。・・・何に使うつもりだ?」
    • ギース「このギース・ハワードが『高次の存在』へと進化するためだ。寿命による老いや肉体の故障などに囚われぬ、完全なる不死身の存在となり、我が権力を永遠のものとする。『秦の秘伝書』を以てしても成し得なかった野望を叶え、そしてあらゆる者共がこの私の前にひれ伏すのだ!このガキ共のようにな!」
    • ギースの足元では、キャサリン京橋と大道寺きらが倒れていた。
    • テリー「ギース!!てめぇ、こんな子供を相手にここまで痛めつけやがって!」
    • ギース「フン、貴様もこの2人と闘ったのなら分かるだろう。こいつらは常人に比べて持ちうる聖霊力が遥かに高い『聖女』と呼ばれる存在だ。そして『高次の存在』に至る為には、聖女の血を流すことも『儀式』として必要だということも調べはついている。つまりこの結果も私の進化の為に必要な犠牲ということだ。」
    • テリー「You shut up!貴様の下らない野望は、この俺が止めてやる!何度でもな!!」
    • ギース「Come on!テリーよ、貴様との下らぬ余興も、これが正真正銘の最後だ!」
  • 会話7
    • ギース「・・・クッ、いつまでもまとわりつきおって・・・食らえ!レイジングストームッッ!!」
    • テリー「うおおおおっ!!パワーゲイザァァァッ!!!」
    • 互いにエネルギーを叩きつけたことにより、2人の上空に次元の歪みが新しく現れる。
    • キャサリン「なんやぁ!?急にでっかい次元の歪みができよった!」
    • きら「クソッ!あのバカどもが!聖霊石を持った状態であれだけのエネルギーを放出すればあぁなるのも当然だ!・・・おいキャシー・・・呆けてないでさっさと離れろこのグズ!巻き込まれるぞ!」
    • カウンターのパワーゲイザーを浴び、吹き飛ばされるギース。背後には大きな次元の歪みの穴が開いていた。
    • テリー「!!・・・ギィィース!!!」
    • テリーはギースを助けんと手を伸ばすが、ギースはその手を振り払い、拒絶した。
    • ギース「フッ・・・フフフ・・・ハハハハ・・・ハーッハッハッハ・・・!!Good bye・・・テリー・ボガード!!」
    • 次元の歪みの穴はギースを飲みこみ、閉じてしまった。
    • テリー「・・・ギース・・・・・・」
    • キャサリン「・・・アンタとあのオッサンとの間の事情はよう分からんけど、助けてくれてありがとさんな、テリー。」
    • きら「フン、そんなことより聖霊石だ。あの男が落としていった分とこいつが持っている分で2個だ。おいテリーとやら、1個はキャシーに返すとしてもう1個はこのきら様が頂いていくぞ。」
    • テリー「好きにしてくれ。元々これもキャサリンから預かっていたものだしな・・・」
    • テリーが聖霊石を返そうと取り出した瞬間、突如素早く伸びた手の動きにより聖霊石をすり取られる。
    • テリー「ッ!!この技は・・・『蛇使い』!ということは・・・山崎竜二!貴様か!」
    • 山崎「ヘッヘッヘ・・・よう、久しぶりだな。テリー・ボガードよォ・・・いつぞやの借りを返したいところだが、今日は仕事が先だ。何でもドレクスラー機関って組織がこの石を集めてるそうじゃねェか。この2つ分を持ってきゃ大儲けってワケだ・・・じゃあな!」
    • きら「あのチンピラ男め!このきら様のものになるはずの聖霊石を横取りしおって・・・!!」
    • テリー「クッ!待て、山崎!!」
  • 会話8
    • 聖霊石を強奪した山崎竜二を追い、テリー・キャサリン・きらは種子島に来た。
    • キャサリン「ごっつ遠くまで来たなー。でもヨドガワの聖霊力探知機能は完璧や!あのヤーさんの持っている聖霊石から出る聖霊力はしっかりキャッチしとるで!」
    • テリー「しかし、何故お前たちも着いてきたんだ?」
    • きら「貴様が私たちに勝手に着いてきているんだ!勘違いをするなグズが!・・・ん?どうやらあのチンピラが誰かと会っているようだな・・・何者だ?」
    • キャサリン「・・・あれ、シャル子やん。なんでこないな所におるんや?」
    • 山崎「ほらよ、テメェが探していたお望みの品だ。ところで報酬はちゃんと用意しているんだろうな?この山崎様をペテンにかけようってんなら、ガキだろうと・・・・・・・・・グヘッ!?」
    • 山崎が聖霊石を受け取った少女、シャルラッハロートの放つ鎖に貫かれ、その場に倒れる。
    • シャルラッハロート「バーカ。取引ってのは対等な相手同士で成立するものよ。アンタみたいな下等生物がこの戦処女(ウァルキュリヤ)の私と対等な訳ないでしょ?」
    • テリー「・・・山崎は、不意を突かれた程度で倒されるような奴じゃない。あいつも、相当強いようだな・・・」
    • シャルラッハロート「これで聖霊石は合わせて5個。これだけあれば、ドレクスラー機関が完成させた日本を沈没させるための兵器‥‥‥神霊兵器の起動エネルギーは足りる。」
    • きら「フン、ま、そんなことだろうと思ってたぞ。物質界での聖霊石の原石の使い道なんか、聖霊力の供給源しかないからな。」
    • キャサリン「シャル子!自分、何やっとるんや!急に消えて、みんな心配してんねんで!そんなヤバい奴とまで絡んで聖霊石集めしとる場合か!」
    • シャルラッハロート「‥‥‥私はきっと、機関に操られている。理由なんかない。ただ聖霊石の原石を集めてくることだけを考えていた。けど、それでいいじゃない。それで。ソフィーが私を追いかけてきてくれれば。ソフィーが私を止めてくれれば。それなのにソフィーは来ない!ソフィーじゃない!あなた達、何なの!?死にたいの!?殺されたいの!?」
    • シャルラッハロートは3人に問いかけた。
    • シャルラッハロート「ソフィーがいない世界なんて滅んじゃえ。滅んで壊れてみんな死んじゃえ。それって最高!あははははははははは!」
    • テリー「世界が滅び、人が死ぬことの何が最高なものか。人探しなら後でいくらでも付き合ってやる。まずはお前の頭を冷やしてやるよ!Hey,come on!」
  • 会話9
    • シャルラッハロートはテリーに敗れた。
    • テリー「フーッ、これで秦兄弟の時のように、元に戻ればいいがな・・・」
    • シャルラッハロート「あはは‥‥‥ふふふ‥‥‥どうして邪魔するの‥‥‥?どうして私とソフィーの邪魔するの?死ねばいいのに。みんな死ねばいいのに。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねうふふ‥‥‥あはははははははは!!」
    • 聖霊石の原石は全て何処かに飛んで行く。
    • キャサリン「あかーん!なんでやー!なんで聖霊石の原石勝手に飛んでくん!?ちょお待たんかい!」
  • 会話10
    • シャルラッハロートによって起動した神霊兵器が京の目の前に見えていた。
    • テリー「これが神霊兵器・・・キャサリンのロボットやきらのスライムより大きいな・・・!」
    • 「聖霊エネルギー供給源、聖霊核接続。1番、2番、3番、4番、5番、接続完了。聖霊エネルギー補給開始」
    • 神霊兵器の各部が機動し始める。
    • 「特殊聖霊貫通弾「グングニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。弾頭聖霊コーディング起動。8連聖霊クラスターロケット「スレイプニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始」
    • 神霊兵器は富士山火山の方角を見る。
    • 「日本列島沈没作戦攻撃座標指定、FJ35-2139YM138-4339、富士山火口設定完了」
    • 神霊兵器は起動する。
    • 「神霊兵器「ラグナロク」設定完了。グングニル充慎完了までカウント30。スレイプニル充慎完了までカウント60。ラグナロク射出までカウント70。‥‥‥69‥‥‥68‥‥‥67‥‥‥66‥‥‥65‥‥‥64‥‥‥63‥‥‥62‥‥‥61‥‥‥」
    • テリー「させるか・・・力により平和な生活を奪われる苦しみは、もう誰にも背負わせはしない!」
  • 戦闘後
    • 「聖霊エネルギー補給源、喪失。聖霊エネルギー補給不能。防衛システム沈黙。」
    • テリーに聖霊石の原石を破壊された神霊兵器は崩れ始める。
    • 「オーディン、スレイプニル、グングニル、聖霊エネルギー充填シークエンス停止。神霊兵器「ラグナロク」射出シークエンス、実行不能、緊急停止」
    • キャサリン「・・・アカン、ウチ『デカさは強さ』って思ってたんやけど、テリーのスゴさを見てたら、信じられんようになってきたわ・・・」
    • テリー「確かにスケールのデカさは向こうが上だ。だが、拳に宿る魂のデカさはこっちが遥かに上だったってことだ!」
    • きら「・・・フン、非科学的で臭いことをぬかしおって。まぁ、このきら様が支配する世界を守ってくれたことについては、褒めておいてやる。」
  • クリア後
    • 数日後
    • キャサリン「よぉテリー!なんかウチに聞きたいことあるんやって?きらも連れて来たさかい、何でも聞いてーな!」
    • きら「キャシーめ、徹夜の研究明けで眠いと言うのに、無理矢理に連れてきおって・・・言っておくが、下らない質問だったら容赦せんぞ?」
    • テリー「悪いな。今回の件で気になることがあってな・・・・・・もし次元の歪みに人間が落ちた場合、どうなるんだ?」
    • キャサリン「・・・それって、あのギースってオッサンの・・・」
    • きら「大抵の場合、次元の歪みから抜け出せず死ぬまで永遠にさまよう事になるな。いわゆる『神隠し現象』ってヤツだ。あのギースとかいう男も、今頃は異次元の中で野垂れ死んでいるだろうよ。いい気味だ。」
    • キャサリン「もしかしてテリー、あの時実はアイツを助けたかったんと違うか?あんな悪党やのに・・・」
    • テリー「・・・分からない。ただあの時は体が勝手に動いていたんだ。あいつはジェフの仇ではあるが、それでも憎しみのままにあいつを殺すような事はしたくなかった。」
    • きら「フン、事故のようなものとはいえ、結果的にあの男はお前との闘いで死んだんじゃないか。今更綺麗事を言うな、偽善者め。」
    • キャサリン「ちょお!!きら!空気読めや!」
    • テリー「いいんだ。それについては俺は受け止める覚悟はできている。だが、ギース・ハワードは自らを不死身と公言し、過去死んだと思われた事態からも何度でも脱出し俺たちの前に姿を現していた奴だ。・・・俺は、あいつがあの程度で死んだとは思えない。」
    • きら「・・・・・・極めて稀なケースだが、次元の歪みに巻き込まれた後に聖霊となり、聖霊界に転移したという例もある。」
    • テリー「・・・あるのか?前例が・・・?」
    • きら「ただ、それはいずれも聖女か聖女の素質がある女のみで、聖霊力を持たない男が聖霊となれた報告例は一件もない。・・・可能性はほぼゼロだが、あの男が万が一にでも蘇った時、テリー・ボガード。貴様が始末をつけろ。ついでにこのきら様に与えた屈辱の借りも一緒に返しておけ。」
    • キャサリン「もしギースが聖霊になって蘇ったら、そん時は聖霊の専門家であるウチらも手伝うたる!」
    • テリー「・・・OK!2人ともありがとよ!もしアメリカに来ることがあれば、一度サウスタウンにも遊びに来てくれ!歓迎するぜ!」
    • ナレーション「日本各地で発生した次元の歪みの発生、そしてドレクスラー機関による神霊兵器の騒動は聖女と一人の格闘家の協力により解決した。テリーは故郷のサウスタウンに戻り、ストリートファイターの生活に戻った。いつか必ず来るであろうギースの再来に備えて、彼は今も己を鍛えることを続けている・・・」