聖霊石と神霊兵器/ディケイド

Last-modified: 2024-02-11 (日) 22:07:25
  • 会話1
    • ナレーション「仮面ライダーディケイド。消滅の危機に瀕した仮面ライダーの世界を再生するために、『世界の破壊者』と蔑まれながらも多くの世界を渡り歩き戦った通りすがりの仮面ライダー。異世界の旅を続けるディケイドが次に訪れた世界は、仮面ライダーもスーパー戦隊も居ない、『聖霊』と『聖女』が存在する不思議な世界だった。」
    • ディケイド「仮面ライダーが居ない世界に来るのは久しぶりだな。この世界にも俺の果たすべき役割があるのか?」
  • 会話2
    • えこ「おねえちゃんたち、どこなの?しろいおねえちゃんとあかいおねえちゃん、どこなの?えことあそんでほしいの・・・・・・。」
    • ディケイド「迷子か・・・って、怪人連れかよ。おい、そこのバケモノ・・・その子から離れてもらおうか。」
    • えこ「かーどのおにいちゃん、なにいってるの?カズにーちゃんはバケモノじゃないの。」
    • カズ「えこの言う通りだ。見た目で人を差別するのは良くないな。」
  • 会話3
    • ディケイド「絵を実体化させる超能力か。面白い技を使う子供だな」
    • えこ「かーどのおにいちゃん、つよいの!えこにかったおにいちゃんに、きねんしゃしんかいてあげるの!」
    • えこがスケッチブックにディケイドの絵を描くと、ディケイドの絵が実体化して動き出した。
    • ディケイド「・・・俺が撮る写真よりは綺麗だな。」
    • カズ「君のその変身や使う技・・・もしかして、君はこことは違う世界から来たんじゃないかな?」
    • ディケイド「・・・あぁ。俺は俺自身の役割を探すためにこの辺りを周っていたところだ。」
    • えこ「あとおにいちゃんに、さっきひろったこれをぷれぜんとするの♪」
    • えこは、ディケイドに聖霊石を手渡した。
    • ディケイド「これは・・・何だ?」
    • カズ「それは聖霊石の原石さ。使い道ははっきり言って分からないけど・・・もしかしたら、君の旅の役に立つかもしれない。」
    • ディケイド「成程、大体分かった。この聖霊石を集めるのを俺の役割としてみるか・・・」
    • えこ「えこはおねえちゃんたちをさがしにいくの。あそんでくれてたのしかったの♪おにいちゃん、ばいばいなの♪」
  • 会話4
    • ペトラ「そこの貴方、止まりなさい。」
    • ディケイド「いきなり銃口を向けての威嚇か。俺が何をした?」
    • ペトラ「眼鏡をかけた帽子の男から話を伺っていました。『世界を破壊する悪魔』がこの地に現れると・・・・・・。話を聞いた当初はつまらぬ与太話と思っていましたが、聖霊石を持っている貴方を見て確信しましたわ。」
    • ディケイド「・・・・・・また鳴滝か。仮面ライダーの居ない世界でもマメな奴だな・・・」
    • ペトラ「この世界に関わりの無い者には、聖霊石の原石は手に余ります。今すぐこちらに引き渡し、そして私たちの世界から立ち去りなさい!」
  • 会話5
    • ディケイド「これが聖霊を操る『聖女』の力か。まあ、それでも俺には敵わなかったようだがな。」
    • ペトラ「・・・くっ・・・・・・!ドレクスラー機関のこともあるというのに、こんな埒外の者にかき乱されるなんて・・・断じて認められませんわ!!」
  • 会話6
    • ヴァイス「・・・・・・討伐対象・ディケイド。警告する。貴方が所持する聖霊石の原石の所有権を直ちに放棄し、我々に投降することを要求する。抵抗の意思を示す場合は、この場で強制的に捕縛する。」
    • ディケイド「あのドレス女が追手を放ってきたか。・・・・・・何だお前は?改造人間か?」
    • ヴァイス「そのような呼称で呼ぶことは控えてもらおう。私はドレクスラー機関により造られた人為聖女『戦処女(ウァルキュリア)』第三世代。ただの改造人間とは、何もかもが違う存在だ。」
    • ディケイド「俺にとってはショッカーもドレクスラー機関も変わらない。人間に無粋な手を加えるような連中の作った感情を持たない人形など、俺の敵ではない。」
  • 会話7
    • ヴァイス「・・・負けた・・・だと?戦処女のこの私が・・・・・・!」
    • ディケイド「下手な思い上がりは棄てろ。お前の知らない世界には、お前の想像も及ばない強い奴など当たり前に存在する。」
    • ヴァイス「クッ、このままでは・・・その聖霊石が無いと、ドレクスラー機関の最後の計画を阻止できない・・・・・・!」
    • ディケイド「話が核心に近づいてきたな。おい、その計画について話してみろ。内容次第では、俺が代わりに阻止してやってもいい。」
    • ヴァイス「・・・ふざけるな!誰が貴様などに作戦内容を漏洩するものか!・・・一旦帰投し、反撃の態勢を整える。次に会う時はその聖霊石を奪取する・・・ディケイド!」
  • 会話8
    • ディケイドはディエンドに出会った。ディエンドは聖霊石を持っていた。
    • ディケイド「お前も来ていたか、海東・・・今度は何を狙っているんだ?この泥棒め。」
    • ディエンド「やぁ、士(つかさ)。今回のターゲットはこの世界のお宝、秘密結社ドレクスラー機関の造った『神霊兵器』さ。今はどこかに隠されているらしいが、聖霊石の原石を集めることでその封印を解けるらしい。」
    • ディケイド「・・・お前、神霊兵器がどんなものか知っているのか?」
    • ディエンド「いいや、全然。でも調べるのは手に入れてからでいいかなって。・・・さて、お喋りは終わりだ。士、君の持つ聖霊石の原石は僕が頂こう。」
    • ディケイド「俺がそれで黙って『はいどうぞ』とでも差し出すと思ったか?お前は大人しくしていろ!」
  • 会話9
    • ディケイド「ドレクスラー機関に神霊兵器か。何となくだが、俺のやるべき事が見えてきたな。・・・おそらく、その神霊兵器とやらを処分することが俺の役割なんだろう。そしてそれはこの世界の人間の果たすべき目的でもある・・・・・・違うか?さっきからつけてきている人為聖女!」
    • ヴァイス「・・・ラーゲルクヴィスト司令官にも秘匿にしていた神霊兵器の破壊作戦について、何故お前が知っている・・・・・・」
    • ディケイド「さぁな。何故知っているかは覚えていない。強いて言うなら、『破壊者』としての俺の役割が俺をこの世界に呼び寄せたんだろうな。・・・おい、海東。そういう訳だから、諦めて聖霊石をこちらによこせ。」
    • ディエンド「嫌だね。君の役割や、この世界のことなんて僕にとってはどうでもいい。邪魔をしないでくれたまえ。」
    • ディエンドは『インビジブル』のカードを使い、透明化した状態で素早くディケイドから聖霊石を奪い取った。
    • ディケイド「あっ!?・・・てめぇ、海東!!・・・・・・逃げやがった。・・・おい、人為聖女!今逃げた野郎は神霊兵器を盗むつもりだ。盗まれる前に破壊したいなら、俺に協力しろ!」
    • ヴァイス「・・・了解した。お前を捕縛して西欧聖霊庁に送るのは、一旦保留とする。後、私はコードネーム『ヴァイス』と呼ばれている。以後作戦行動中は、その呼称を用いるように。」
  • 会話10
    • 同行するヴァイスが感じる強い聖霊力を辿り、ディケイドは種子島に来た。
    • ディケイド「・・・海東の奴は、まだ来ていないようだな。どこかに隠れているのかもしれないがな・・・」
    • シャルラッハロート「ソフィー・・・・・・私を追ってきたの?・・・・・・余計な男がついているようだけど。」
    • ヴァイスと同じ『戦処女(ウァルキュリア)』、シャルラッハロートが姿を現した。彼女は3つの聖霊石の原石を持っていた。
    • ヴァイス「・・・・・シャルラッハロート。お前が単独で行方を眩ませた原因は機関の最終計画・・・『神霊兵器起動計画』が関係していると推測した。私はその最終計画を阻止するという目的の一致のため、やむを得ずこの男と協力している。」
    • シャルラッハロート「なぁんだ・・・私を追いかけてきてくれたんじゃないの。機関はこの島に隠蔽した神霊兵器の起動エネルギーを私に集めさせている。聖霊石の原石・・・私が3個集めた。」
    • ヴァイス「まだ行方は掴めてはいないが、ある男が2個確保している。まだ現時点では起動のためのエネルギーが不足している・・・ということだな。」
    • シャルラッハロート「神霊兵器が起動した後のことは知らない。どう?ソフィー、知って満足できた?満足したなら‥‥‥殺してあげる」
    • シャルラッハロートはヴァイスに殺意を向ける。
    • シャルラッハロート「貴女の為に私は闘うの‥‥‥私の為じゃなくて、そんな男のために闘う貴女なんて私のソフィーじゃない。そんなの‥‥‥そんなの、いらないッ!!」
    • ヴァイス「シャルラッハロート!?どうした、何故、私と闘う必要がある!?私とお前は・・・!」
    • ディケイド「下がっていろ、ヴァイス。どうやらあいつは何か別の力により、精神的な支配を受けている。言葉じゃ止めることはできないらしい。・・・荒事は俺が引き受けてやるよ。憎まれ役は慣れてるんでな。」
    • シャルラッハロート「・・・・・・何よ、何なのよ・・・私とソフィーの間に入り込んで邪魔をするアンタは、いったいどこの何様だって言うのよッ!!!」
    • ディケイド「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!」
  • 会話11
    • シャルラッハロートはディケイドに敗れた。
    • ヴァイス「何がお前をそうさせたのか判断できないがシャルラッハロート、何か思い違いをしてないか?」
    • シャルラッハロート「あはは‥‥‥ふふ‥‥‥どうして、私を愛してくれないの‥‥‥ソフィー‥‥‥死ねばいいのに。私も死ね。ソフィーも死ね。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねうふふ‥‥‥あはははははははは!!」
    • ディエンド「・・・・・・死にたいなら、君一人で勝手に死になよ。」
    • 突如ディエンドが現れ、シャルラッハロートに発砲した。
    • シャルラッハロート「かはあっ!?・・・ソ、ソフィー以外の奴に殺されるなんて・・・い・・・や・・・・・・・」
    • ヴァイス「シャルラッハロート!!」
    • ディエンドに撃たれて倒れるシャルラッハロート。ディエンドはシャルラッハロートが落とした3つの聖霊石を拾い、5つの聖霊石を手に入れた。
    • ディエイド「待機している状態の彼女は隙が無くてね。君に注意が向いていたおかげでチャンスができた。感謝するよ、士。」
    • ディケイド「おい、海東!!彼女はドレクスラー機関から洗脳を受けていた状態だったんだぞ!何をしやがる!」
    • ディエンド「正気を失って人を襲っていたんだから、退治されるのは当然だろう?・・・・・・そんなことより、見たまえ士。5つの聖霊石が揃ったことによるこの膨大なエネルギー・・・・・・お宝が現れる予感に、ワクワクするね。」
    • 聖霊石の原石は全て何処かに飛んで行く。
    • ヴァイス「聖霊石の原石が引き寄せられていく・・・くっ、シャルラッハロート・・・許してくれ。私は機関の神霊兵器を阻止しなければ・・・・・・」
    • ディケイド「・・・・・・まだあいつは死んじゃいない。ヴァイス、お前は彼女を早く病院に連れていってやれ。神霊兵器は・・・俺が破壊してやる。」
  • 会話12
    • ディエンドによって起動した神霊兵器がディケイドの目の前に見えていた。
    • ディエンド「・・・・・・ちょっとこれは、想定外だったな。こんな大きな代物・・・僕のコレクションとしては不向きだな。・・・・・・士、あとよろしく。」
    • ディケイド「よろしくじゃ無いだろう!お前も一緒に壊すのを手伝え!」
    • 「聖霊エネルギー供給源、聖霊核接続。1番、2番、3番、4番、5番、接続完了。聖霊エネルギー補給開始」
    • 神霊兵器の各部が機動し始める。
    • 「特殊聖霊貫通弾「グングニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。弾頭聖霊コーディング起動。8連聖霊クラスターロケット「スレイプニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。」
    • 神霊兵器は富士山火山の方角を見る。
    • 「日本列島沈没作戦攻撃座標指定、FJ35-2139YM138-4339、富士山火口設定完了。」
    • 神霊兵器は起動する。
    • 「神霊兵器「ラグナロク」設定完了。グングニル充慎完了までカウント30。スレイプニル充慎完了までカウント60。ラグナロク射出までカウント70。‥‥‥69‥‥‥68‥‥‥67‥‥‥66‥‥‥65‥‥‥64‥‥‥63‥‥‥62‥‥‥61‥‥‥」
    • ディケイド「・・・この世界に破壊をもたらす神霊兵器を破壊する・・・それが俺のこの世界での本当の役割か。・・・大体分かった。・・・行くぞ、海東!!」
    • ディエンド「やれやれ、タダ働きはゴメンなんだけどね・・・。ま、僕の期待を裏切ったウサ晴らしとして、壊させてもらうとしようか。」
  • 戦闘後
    • 「聖霊エネルギー補給源、喪失。聖霊エネルギー補給不能。防衛システム沈黙。」
    • ディケイドに聖霊石の原石を破壊された神霊兵器は崩れ始める。
    • 「オーディン、スレイプニル、グングニル、聖霊エネルギー充填シークエンス停止。神霊兵器「ラグナロク」射出シークエンス、実行不能、緊急停止」
    • ディケイド「・・・終わったな。・・・・・・もう、この世界にも用は無い・・・」
  • クリア後
    • 数日後
    • 西欧聖霊庁ローゼンベルク支部の司令室に、ヴァイスが今回の事件についての報告に来ていた。
    • ヴァイス「申し訳ありません、ラーゲルクヴィスト司令官。私はシャルラッハロートの救命措置のためとは言え、自身の任務を放棄してしまいました。・・・この行為に対する罰は、何なりと受ける所存であります。」
    • ペトラ「・・・・・・友人の命を救うための行為であったのでしょう?結果論ではありますが、神霊兵器は『ディケイド』により破壊され、次元の歪みの現象も沈静化しました。そして誰一人とも犠牲者を出さずに終わらせた。結果だけを見れば、今回の作戦は成功だったと言えるでしょう。故に、今回の貴女の行動については、不問とします。」
    • ヴァイス「・・・ですが、それでは周りの者への示しが・・・」
    • ペトラ「・・・それならば一つ申し付けます。・・・・・・入院中のシャルラッハロートが目覚めた時、温かく出迎えてあげなさいな。手土産の一つでも用意して。」
    • ヴァイス「・・・・・・了解しました!ラーゲルクヴィスト司令官殿!それではひとつ、お願いがあるのですが・・・・・・」
    • 離れた所からカメラのシャッターを切るディケイド。
    • ヴァイス「・・・・・・!!・・・・・・今、私の背後に誰かが居たような・・・・・・?まさか、この私が背後を取られて気づかないとは・・・」
    • ヴァイスが気づいて振り向いた時には、ディケイドは立ち去っていた。
    • ヴァイス「・・・ラーゲルクヴィスト司令官!」
    • ペトラ「・・・・・・何者かが忍び込んでいたというのは、確かでしょうね。私のエーテル銃を盗み取ったようです。・・・・・・不覚ですわ・・・直ちに賊を捕らえます!着いていらっしゃい!!」
    • ヴァイス「りょ、了解!!」
    • 光写真館に戻るディケイド。現像した写真からは、笑顔のヴァイスと、なぜかそこに居ないはずのシャルラッハロートとえこが映っていた。
    • ディケイド「・・・いつも通り、ピンボケだな。だが映っている連中の顔は、よく撮れている。」
    • ディエンド「相変わらず、酷い写真だね士。それより見たまえ、神霊兵器が手に入れられなかったのは残念だったけど・・・代わりにこんなものを手に入れて来たよ。エーテルを発射する二丁拳銃『アレクサンドラ』『クリスティーナ』。どうだい?僕によく似合うだろ?」
    • ディケイド「・・・お前、それはあのラーゲルクヴィストって奴の・・・・・・!バカ野郎、そんなもん盗んでここに持ってくるな!」
    • クウガ(ユウスケ)「士!なんか外が騒がしいぞ!」
    • ディケイド「厄介事に巻き込まれる前に、次の世界に行くか。・・・おい、その銃は置いていけ!」
    • ペトラ達は光写真館を包囲していたが、突如オーロラが現れ写真館ごと消えてしまった。後にはペトラの拳銃が残っていた。
    • ペトラ「・・・あれは私の・・・!無事に回収できて何よりですわ。・・・あのオーロラから察するに、盗んでいった犯人も『ディケイド』でしょうか?」
    • ヴァイス「まだ彼の討伐命令は解かれていません。・・・私がディケイドを追跡しましょうか?」
    • ペトラ「いいえ、その必要はありませんわ。おそらく彼らは、もうこの世界には来ないでしょうから。・・・・・・まったく、最後の最後まで面倒事を引き起こしてくれましたわね・・・通りすがりの仮面ライダー・・・ディケイド。」
    • ナレーション「こうして『アルカナハートの世界』に滅びをもたらす神霊兵器は、通りすがりの『破壊者』により破壊された。すべては世界を繋ぎ、新たに再生するため・・・通りすがりの仮面ライダーは今日も世界の旅を続けるのであった。」