主人公と作品背景

Last-modified: 2008-05-29 (木) 02:38:52

主人公

  • 福本伸子(変更可能)
  • 盤上遊戯専門学校「ざわめき学園」の一年生
  • 名前の通り女性
  • 高卒以上。年齢はお好みで
  • アパートに独り住まい。学校まで徒歩20分程
  • 今回の勝負や素性について多キャラに明かす事は固定ルート内以外ない
  • 学校を運営しているのを帝愛だと知らない
    • 銀金の二人と一定以上関わると発覚する(他キャラ攻略中の場合非正規ルート)

多額の負債を負ったまま両親が蒸発。
闇金側からその負債をチャラにしてやるからギャンブルで勝負をしようとの話が。
しかしまだその能力が無いため、ざわめき学園に入学する。
性格は親の所為か実直真面目で少し頭が固く古風な所があり、ギャンブルには向かない。そこを突かれる。
序盤は慣れない暮らしやプレッシャー等で硬く警戒心も強い。

 

作品背景

主人公は学生ですが、他の福本キャラは同じ学校の生徒ではありません。まわりの町に住んでいます。
特別賑わってる訳でもなく、特別田舎な事もない、至って普通の町です。
年代は現代。21世紀ですが、福本キャラは主に登場した年齢で登場します。

プロローグ

以下実際収録してあるあるプロローグです。
少し長いので折り畳んであります

ざわ… ざわ…
入学式が終わって緊張感の解れた教室。
日本初の盤上遊戯専門学校「ざわめき学園」…
同じ目標を持つもの同士からか、室内は打ち解けた雰囲気。
すでに幾つかグループが出来ている。_
そんな中…

 

……………

 

私は……
私の親は…多額の負債を負ったまま蒸発。_
行方は今もわからない。
一人残された私には返済する力も能力もなく、ただ途方に暮れるしか無かった。_
そんなとき金融側からある提案が来た。
『ギャンブル勝負し、そちらが勝ったら借金をチャラにしてやる』…と。_
ギャンブルだなんて到底無理。私にはできない。そう断ろうとした。
『その手の専門学校がある。そこに入学して勉強し、卒業してから勝負しよう。学費は融資する』
…良い話ではない。
借金も増えるし、確実な返済方法ではない…間違いなく裏がある…
失敗したらどうなるかなんて…

 

……………

 

…でも_…それでも………
そもそも確実な返済方法なんてないだろう。
目の眩むような金額。自分の人生の内に返しきる事なんて…
人生の殆どを仕事に費やし、幸せや人生の楽しみ、歓びに一切触れられぬまま死ぬかもしれない。
…その話を引き受けた……

 

……………

 

今更引き返す事は不可能。
なら、何が何でも_
勝つ。_
勝たなければ……
勝たなければ…………

 

…_……_…………

 

教室の緩い空気にたまらなくなって学校を飛び出した。
自分の家からはこの学校に通えないので数日前からアパートに一人暮らしをしている。
寮…という選択肢もあったけど一人でいたかった。
余計な集団生活は枷になる。そう思ったから。
そのアパートの家賃も融資しようと話が来たけど断った。
最後にチャラになるかもしれないと言っても、これ以上借金を増やすのは避けたい。
今自分に出来ることは自分でしよう。
まずは仕事先を探さないと…

 

………

 

すぐ通りにあったコンビニに入ると、奥で棚出しをしていた店員がこちらを向き目が合った。_
…けど、向こうは気付かない様子でそのまま作業に戻った。
………?_
何か変なものが付いてる…とかじゃないよね……
何だったんだろう…
求人雑誌を取りレジに向くと、別の店員が立っていた。

 

【店員】
「~円になります。_
…あ、最近近くに出来た学校の子?バイト探してるの?」

 

「はっ…はぁ……」

 

【店員】
「若いのに大変だね、無理はしないように。じゃ、ありがとうございましたっ…!」

 

突然話しかけられたので思わず声が上ずってしまった…
何でわかったんだろう……?
他に客が居ないからって…話しかけてくるなんて……
奥の店員は髪は長くてもさもさしてるし、レジの店員は金髪だし馴れ馴れしいし…/この店は注意しよう…

 

…_……_…………

 

帰りの道には住宅地が多い。_
大きい通りは学校の前の一本だけで、他は家か公園か町工場か…
とはいえ、少し出れば海も有るし、競馬場や大きいホテルもある。
電車の本数も多い。それほど悪い立地でもない。
ぽつぽつある空き地に子供が集まっていたり、よくも悪くも古き良き町と言った所。
でも細く入り組んだ道が多い。
初めてここに来た頃はよく道にまよっていたけど、ある目印を見つけてからは迷わなくなった。
それがこの大きな廃屋。_
この辺りは他に似た様な建物ばかりだから、これは相当良い目印になっている。_
ここの角を曲がれば後は道なり。場所も丁度良い。
道のりの記憶を反復しながら曲がると人影が見えた。
あの廃屋の敷地の中に、入った…?
ここに人が住んでいる…?
しかも学生服を着ていたし、子供が…?
垣根の影から様子を伺うと、さっき見えた子が確かに中に入って行った。_
……?_秘密基地、とか?
変な悪戯じゃないといいけど…
私は足早にその場から立ち去った。

 

…_……_…………

 

アパートが見えて来た。
そういえば学校からここまでの通りにコンビニはあの一件しかないんだった…
必要なときあそこしか使えないのかな…
こっちに来てから学校までの主な通りしか行った事がないんだった…
今度の休みにでも散策してみよう…
そんな事を考えながら階段を上ると、ドアの前に見知らぬ男性が立っていてた。

 

【男】
「キミここの部屋の?_
俺は一件向こうの「天」ってんだ。よろしくな。」

 

一件向こうの…?何でそんな所からここに…

 

私が面食らってると「天」と名乗る男はそのまま話を続けた。
【天】
「最近ここに越して来たんだってな。そんとき外出てて挨拶に来れなかったんだ。」
まぁそれはそれで…_これ!

 

「え…」_
そういうと大きな袋を差し出してきた。
ずっしりと何か沢山入っていそうな重量感が有る。

 

【天】
「一人暮らしなんだってな、嫁さんから聞いた。
一人じゃ色々大変だろうって、必要そうなの入れといたから使え!」

 

「あ、あの…」

 

【天】
「なに、遠慮するなって!
あそうか、女の子じゃこれは重いか。今開ける?中入れてやるよ。」

 

…これは受け取るまで帰らないつもりだろう……
一人話しっぱなしで声も大きいし、近所迷惑になる…
ここは大人しく受け取っておかないと面倒な事になるかもしれないし…
「だいじょうぶ、です…ありがとうございます…」

 

【天】
「そうか!良かった、嫁さんも喜ぶよ。
じゃぁ何かあったらいつでも頼ってくれよ!」

 

そう言い残すと向こうのアパートまで帰っていた……
帰って行く様子がここからだとよく見える。
けど、こんな付き合いをする程近所とは思えない。
そもそもあの人の様な人に会うのが初めて…
どうやらこの町は変わっている。
今までの私にとって非日常的な事ばかり。

 

………………

 

正直不安だらけ…
この先の生活がどうなるのか全くわからない。
ギャンブルなんて向いてないかもしれない。授業に付いて行けないかもしれない
一人暮らしなんて出来ないかもしれない。バイトと学業を両立できないかもしれない。
……_勝負に負けるかもしれない…
…逃げられない…この生活が、今後の私の全てを決める…_
勝たなくては………!